映画『キアヌ』の概要:恋人にフラれ意気消沈していたレルの元に、野良猫がやって来る。レルはその猫に癒され、飼うことを決める。しかし、ある日家に帰ると、部屋が荒らされ猫が誘拐されていた。レルは従兄のクラレンスと共に、猫の捜索を開始した。
映画『キアヌ』の作品情報
上映時間:100分
ジャンル:アクション、コメディ
監督:ピーター・アテンチオ
キャスト:キーガン=マイケル・キー、ジョーダン・ピール、メソッド・マン、ティファニー・ハディッシュ etc
映画『キアヌ』の登場人物(キャスト)
- レル(キーガン=マイケル・キー)
- ニューヨーク出身。車の免許を持っていない。恋人と別れたときに偶然猫を拾い、可愛がるようになる。猫にはハワイ語で“涼風”という意味の“キアヌ”と名付けた。猫のためならどんな危険も厭わない。
- クラレンス(ジョーダン・ピール)
- レルの従兄。妻のハンナとの間に、娘が1人いる。絵に描いたような真面目な性格。“ワル”に憧れを抱いている。
- チェダー(メソッド・マン)
- “ブリップス”というギャングのボス。独自のブレンドで麻薬を配合し、販売している。実は猫好き。
- ハイC(ティファニー・ハディッシュ)
- チェダーの手下。実は刑事で、潜入捜査を行っていた。本名はトリーナ・パーカー。
- フルカ(ウィル・フォーテ)
- レルの向かいに住む、麻薬の売人。レルにも偶に商品を販売している。明るく陽気な性格。
映画『キアヌ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『キアヌ』のあらすじ【起】
殺し屋のアレンタウン兄弟が、麻薬工場を襲撃した。そこには、小さな子猫の姿もあった。アレンタウン兄弟は猫を愛おしそうに抱きしめるが、警察が来たため、猫を手放さなければならなくなる。猫は工場から逃げ出し、街の中を駆けていった。
レルは恋人にフラれ、意気消沈していた。そんな時、小さな子猫が家を訪ねてきた。レルはその子猫を放っておくことができず、家に招き入れて食事を与えた。レルは心配して来てくれた従兄のクラレンスに、猫を飼うことを伝えた。その猫には、ハワイ語で“涼風”という意味の“キアヌ”と名付けた。
2週間後。クラレンスは妻のハンナと娘を旅行に送り出した後、レルの家を訪れた。レルはキアヌを溺愛し、映画の主人公に見立てて写真を撮りまくっていた。クラレンスはそんなレルの態度に呆れながら、約束していた映画を一緒に見に行った。
クラレンス達が家に帰ると、レルの部屋が荒らされ、キアヌが誘拐されていた。警察に通報するが、空き巣が捕まる可能性はほぼゼロだと言われる。しかも、空き巣は通常金品を奪っていくため、警察は猫の誘拐について半信半疑だった。レルは向かいに住む、麻薬の売人であるフルカを訪ねた。フルカの家と間違って家を荒らした可能性を考えたのだ。レルが誰かに恨まれていないか尋ねると、フルカは“ブリップス”という名前を教えた。ギャングの“ブラッズ”と“クリップス”を破門された人達で結成したグループで、最近フルカが商売を拡張したため、縄張り争いが問題になっていたところだった。レル達は“ブリップス”のアジトの場所を尋ねるが、フルカが嫌がったため、フルカが大切にしているレコードを破壊して吐けと脅した。フルカは観念して、ストリップクラブがアジトであることを話した。そして、親玉のチェダーが危険な男なため、猫は諦めるよう忠告した。
映画『キアヌ』のあらすじ【承】
レル達は“ブリップス”のアジトを訪れるが、真面目なレル達は明らかに場違いだった。ストリップクラブで働く女性に、クラレンスの結婚指輪を取られて、からかわれるほどだった。それでも2人は必死に虚勢を張り、ワルぶった。そして、チェダーに会いたいことを伝えた。初めは相手にされなかったが、クラレンスがお金を渡し、丸腰であることを証明したため、チェダーに会わしてもらえることになった。
チェダーがレル達のことを“アレンタウン兄弟”だと誤解したので、レル達はよく分からないまま話を合わせることにした。しかし、チェダーの部屋に蛇がいたので、レル達は会話を終わらせ立ち去ろうとした。だが、そこには蛇の他にキアヌの姿もあった。レルは猫を買い取ることを申し出るが、チェダーは嫌がった。だが、レルがあまりにもしつこかったため、チェダーは麻薬の配達のお礼に猫を渡すことを伝えた。レルは嫌がるクラレンスを説得し、麻薬を配達することにした。
レル達はチェダーの仲間と共に仕事に当たることになった。祖母と母親に刺されてギャングに入ったバド、フックが強烈なトランク、煙草の火を手で消せるスティッチズ、怪しい奴が嫌いでレル達のことを疑っているハイCがいた。その頃、本物のアレンタウン兄弟は猫の足跡を辿って、フルカの家を訪れていた。フルカはアレンタウン兄弟に脅され、猫がストリップクラブにいることを話した。
映画『キアヌ』のあらすじ【転】
レルがハイCと配達を行い、クラレンスは他の仲間と車に残って見張りをすることになった。客はハリウッド・ヒルズに住む若い2人の女性と1人の男性だった。レルは早く帰りたかったので金を用意してくれと頼むが、1人の女性(女優のアンナ)が遊んでくれなきゃ嫌だとごねて刀を持ち出した。アンナはからかっていただけだったが、レル達は仕方なくアンナ達と会話をすることになった。その頃、クラレンスは他の仲間達と、音楽の話や人に襲われて体に傷を作った話をしていた。
アンナは大金を持ち出し、レルのことを撃ってくれとハイCに頼んだ。人が殺されるところを見たいという興味からだった。レルが止めるよう説得していると、ハイCはアンナを殴って金を持ち出すようレルに指示を出した。レルが戸惑っていると、アンナや客の男性が襲ってきた。ハイCはアンナ達を射殺した。
客の家から逃走した後、レルはクラレンスに先程の件を相談しようとするが、クラレンスはバド達と遊ぶのに夢中で聞いてはくれなかった。レルがどうすればいいか分からず戸惑っていると、ハイCに声を掛けられる。レルはそれとなくギャングから脱退し、堅気の男性と付き合うことをハイCに勧めた。
クラレンスはスティッチズに麻薬を勧められ、断れなかったためパイプを使って吸引した。意識が朦朧としている中、ハンナから電話が掛かってくる。クラレンスはレルとストリップクラブに来ていることをしゃべってしまう。機嫌が悪くなったハンナは、旅行先で不愉快なこがあったので明日の朝帰ることだけ伝えた。一緒に旅行に来ていた友人の父親(スペンサー)から、嫌なことをされたというのだ。クラレンスは詳しく聞こうとするが、ハンナは電話を切ってしまう。そんな時にチェダーから呼び出しを受け、仕事を追加でこなして欲しいと言われる。クラレンスはむしゃくしゃした気持ちを抑えられず、猫を返すようチェダーを怒鳴りつけた。チェダーは驚きながらも、考える時間をクラレンスとレルに与えた。
映画『キアヌ』の結末・ラスト(ネタバレ)
レル達はキアヌを盗みチェダーのアジトを出るが、本物のアレンタウン兄弟に捕まってしまう。殺されそうになるが、キアヌがレルの拘束具を解いて助けた。レルはクラレンスと共に銃を構えるが、人を撃つことができなかった。しかし、向かってくるアレンタウン兄弟に恐れをなしたクラレンスが、銃を撃ってしまう。レルが人を撃ったクラレンスを責めていると、アレンタウン兄弟は瀕死の状態でも立ち上がろうとした。レルは思わずアレンタウン兄弟に銃を向け、止めを刺してしまう。
レル達が外に出ると、チェダー達が待ち構えていた。レル達はアレンタウン兄弟の車のトランクに入れられていたフルカに、猫を盗んだ罪を擦りつけようとした。すると、チェダーに、フルカを射殺するよう命令される。レル達はフルカを殺すことができなかったため、今まで嘘を吐いていたことを白状した。
チェダーはレル達にアレンタウン兄弟だと嘘を吐くよう命令し、取引現場に連れて行った。レル達は大人しく従っていたが、チェダーの取引相手は、いとこを殺したアレンタウン兄弟に復讐しようとしていた。レル達は猫を探しに来ただけだと説明した。すると、取引相手は突然驚きの声を上げた。キアヌは元々取引相手のいとこが飼っていた猫だった。取引相手はレル達を引き取ることを決めるが、それには猫も一緒ではないとダメだと伝えた。チェダーは猫を渡すのが嫌で、取引相手やその手下に向けて銃をぶっ放した。
キアヌが逃げてしまったため、レル達は銃撃戦の中を走って追いかけた。レルはキアヌを捕まえるが、足を撃たれてしまい、その間にキアヌを奪われてしまう。取引相手の男が車に乗って逃げようとしたため、レルは運転席に座り車を走らせた。レルは後部座席に座っていた取引相手の男に襲われるが、キアヌに助けられる。しかし、そのことに喜んでいる間に、車が家の石垣にぶつかってしまう。レルは取引相手の男に撃たれそうになるが、別の車で後を追って来ていたクラレンスが男を轢いて助けた。
チェダー達が現れ、レル達は撃たれそうになる。だが、ハイCは自らを警官だと名乗り、チェダー達に銃を向けた。バド達は驚きながらも銃を地面に置くが、チェダーは反撃してハイCを撃とうとした。ハイCはすかさず反撃し、チェダーを射殺した。そこにパトカーがやって来て、バド達は逮捕される。レルは無事に生きていたキアヌを抱きしめた。クラレンスは帰って来たスペンサーを殴り、ハンナを抱きしめた。
アンナ達は警察の協力者で、皆生きていた。しかし、レル達は違法行為をたくさんしていたため、逮捕されることになった。レルはキアヌをハイCに預け、パトカーに乗り込んだ。6か月後。アレンタウン兄弟を殺していたため、レル達は刑務所で英雄視されていた。ハイCはキアヌと共にレルに、ハンナはクラレンスに面会に行った。
映画『キアヌ』の感想・評価・レビュー
猫ちゃん好きな悪い奴らのお話。B級臭がプンプンしますが、きっと猫好きな監督が至って真面目に作ったのでしょう。猫への愛が半端ない作品でした。
猫も犬も苦手な私は触ることすら出来ないので、ただ眺めて「可愛いな」と思うだけなのですが、この作品を見ると悪い奴もついニヤニヤしてしまう猫の魅力は凄いなと感じました。
何より面白かったのはこの子猫「キアヌ」の声をキアヌ・リーブスが演じているということ。猫好きにはぜひ見て欲しい作品です。(女性 30代)
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