映画『ミスター・アーサー(2011)』の概要:甘やかされて育った金持ちの御曹司が政略結婚をさせられそうになった矢先に真の愛に目覚めるコメディ映画。1981年製作の同名作のリメイクで、ラッセル・ブランドがタイトルロールを演じている。
映画『ミスター・アーサー』の作品情報
上映時間:110分
ジャンル:コメディ
監督:ジェイソン・ウィナー
キャスト:ラッセル・ブランド、ヘレン・ミレン、ジェニファー・ガーナー、グレタ・ガーウィグ etc
映画『ミスター・アーサー』の登場人物(キャスト)
- アーサー・バック(ラッセル・ブランド)
- 名門バック家の御曹司。幼い頃に父親に失い、母親とは疎遠な関係にある。散財して遊んでばかりだったが、ナオミと出会いを経て自立を目指すようになる。
- ホブソン(ヘレン・ミレン)
- アーサーの乳母。母親代わりとなってアーサーを育て、常に身の回りの世話をしてあげている。アーサーのために結婚を諦めた過去がある。
- スーザン・ジョンソン(ジェニファー・ガーナー)
- バック家の会社で働いており、その家柄と富を狙ってアーサーと政略結婚をしようとする。しかし、アーサーからは全く見向きをされない。
- ナオミ・クイン(グレタ・ガーウィグ)
- アーサーが恋に落ちる女性。無許可でグランドセントラル駅のガイドをしている。子供向けの話を書くのが好きで、アーサーに絵本作家となるように勧められる。
映画『ミスター・アーサー』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ミスター・アーサー』のあらすじ【起】
バットマンのコスチュームをまとったアーサーはバットモービルで街中を暴走し、警察に逮捕される。アーサーは保釈金を払って釈放されると、女の子を集めて派手にパーティーを開く。翌朝、ホブソンはパーティーの片付けをし、女の子を追い出す。
アーサーは母親に呼び出され、昨夜の失態について怒られる。そして投資家を安心させるためにスーザンと結婚するように命じられる。金銭援助を打ち切ると迫られ、アーサーは渋々従うことにする。
アーサーはグランドセントラル駅でナオミと出会う。ナオミは無許可で観光客のガイドをしていた。ナオミは警察に捕まりそうになるが、アーサーがデタラメな嘘を言い、助けてあげる。アーサーはホブソンに如何にナオミが魅力的かを話すが、ホブソンは女遊びを止めるように言う。
アーサーは結婚の許可を得るためスーザンの父親に会いに行くが、父親からスーザンの言いなりになるようにと脅される。その後、アーサーはスーザンと食事に行き、スーザンに脅されて仕方なくプロポーズする。
映画『ミスター・アーサー』のあらすじ【承】
アーサーはナオミに会い、一緒にグランドセントラル駅に行く。実はアーサーは駅を貸し切りにしており、2人は駅構内でデートを楽しむ。その後に2人はナオミの家で食事をし、アーサーは幼くして父親を亡くしたことを話す。ナオミが子供向けの話を書くのが好きなのを知り、アーサーは絵本を書くことを勧める。
アーサーはスーザンと婚約用の写真撮影に臨む。スーザンはナオミとのデートについて知っており、ナオミと別れるように脅される。スーザンはバック家の富を管理する野望を抱いており、予定通りに結婚する考えでいた。
アーサーはデートがばれないようにナオミを自宅に呼ぶ計画を立てる。しかし、突如として酔ったスーザンが現れてしまう。アーサーはスーザンを寝室に閉じ込めるが、今度はナオミがやって来る。アーサーはしばらくホブソンにナオミの相手を頼み、その間に何とかスーザンを抑え込む。
アーサーはナオミを公園に連れて行き、思い出の絵本について語り合う。そして2人はキスを交わす。その夜、アーサーはその絵本をホブソンに読んでもらう。
映画『ミスター・アーサー』のあらすじ【転】
アーサーは自立するためにおもちゃ屋で働き始める。しかし、着ぐるみを勝手に着用して迷惑を掛け、解雇されてしまう。
アーサーは働くためには禁酒が必要だと感じる。そこでホブソンと断酒の会に参加するが、気が滅入って嫌になる。ホブソンはアーサーに代わって父親を失い、母親も不在だったからお酒に溺れたという心境を参加者に語る。
アーサーは母親にスーザンとの結婚を無理強いしないように頼むが、母親はそれを聞き入れてくれずに終わる。アーサーはナオミに会いに行き、勇気を振り絞ってスーザンと婚約していることを打ち明ける。怒ったナオミから追い返されてしまう。
ホブソンはアーサーのために母親を説得しようとするが、失敗する。そして、ナオミにも会いに行くが、そこで体調を崩してしまう。ナオミから連絡を受けたアーサーはホブソンを見舞いに病院に駆け付ける。ナオミはアーサーに絵本の出版が決まったことを教える。そこにスーザンが現れ、本の出版元がアーサーの会社であることを明かし、ナオミは傷付く。
映画『ミスター・アーサー』の結末・ラスト(ネタバレ)
アーサーは退院したホブソンのために食事を用意したりして、面倒を見ようとする。ホブソンはアーサーの父親が亡くなったことで結婚を諦めてアーサーの元に残ったことを打ち明ける。ある朝、ホブソンが亡くなり、アーサーは悲しみに暮れる。
結婚式の日を迎え、アーサーは遅刻して式場に現れる。お酒を飲もうとしたアーサーはスキットルの中にホブソンからの手紙を見付ける。そこにはアーサーが自立したことを勇気づける言葉が綴られていた。アーサーは結婚を取り止める決意をし、式を中断させる。そしてバック家の財産を放棄することを宣言し、母親もその決断を尊重する。アーサーはその足でナオミの元に向かうが、ナオミはホブソンの代役にはなれないと言って拒む。
6か月後、断酒の会に参加して更正したアーサーは絵本作家となったナオミの読み聞かせ会に顔を出す。アーサーは嘘をついて傷付けたことを謝り、2人は復縁を果たす。アーサーは母親とも和解を果たしており、ナオミと共にバットモービルに乗り込む。
映画『ミスター・アーサー』の感想・評価・レビュー
ラッセル・ブランドという俳優が好きか嫌いかで評価が変わる作品で万人にはお勧めできない。人によってはアーサーのキャラクターに苛々してしまうことだろう。ただ、個人的にはバットマンに扮装する冒頭から大いに笑わせてもらい、楽しむことができた。最初はヘレン・ミレンのような名女優が今作に出演していることにビックリしたが、ホブソンというキャラクターを魅力的に演じ、作品に奥行きを持たせることに成功しており納得だ。(MIHOシネマ編集部)
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