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映画『ガール・コップス』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ガール・コップス』の概要:女性刑事機動隊の元隊員のミヨンは、育児のために事務官となる。そこへ、刑事となった義妹が懲戒で一時的に配属される。2人は若い女性が性的被害に遭っていることを知り、密かに事件の捜査をすることに。女性が女性のために犯人を検挙する痛快な作品。

映画『ガール・コップス』の作品情報

ガール・コップス

製作年:2019年
上映時間:107分
ジャンル:アクション、コメディ
監督:チョン・タウォン
キャスト:ラ・ミラン、イ・ソンギョン、スヨン、ユン・サンヒョン etc

映画『ガール・コップス』の登場人物(キャスト)

パク・ミヨン(ラ・ミラン)
かつて女性刑事機動隊に所属し、高実績から表彰されたこともある刑事。ジチョルと結婚し一児の母親。現在は総合窓口の受付として働いているが、室長からは煙たがられている。気性が荒く男勝り。
チョ・ジヘ(イ・ソンギョン)
ジチョルの妹で非常に気性が荒い。強力3チームに所属しているが、性格的な面と生意気であることが災いし、持て余されている。
ヤン・ジャンミ(スヨン)
警察署の総合窓口を担当。ミヨンの同僚で情報操作やデスクワークに長けている。
チョ・ジチョル(ユン・サンヒョン)
検事を目指す青年でミヨンの熱烈なファンで、ミヨンの夫。司法試験を突破できず、未だに無職で気が弱い。

映画『ガール・コップス』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ガール・コップス』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ガール・コップス』のあらすじ【起】

非常に行動的で男勝りのパク・ミヨンはソウル、ソンサン警察署の女性刑事機動隊に所属する刑事。彼女は次々と犯人を検挙し、署からも表彰されるほどの傑物だった。
一児の母親でもあるミヨンだが、夫のチョ・ジチョルは検事を目指してはいるものの司法試験を突破できず、未だに無職である。そのため、部署の異動を申請し、現在は署の相談窓口にて慣れないデスクワークをしていた。

そんなある日、ジチョルが騒動を起こし警察に連行されたと知ったミヨン。実際は誤解から騒動に発展したもので冤罪だったのだが、騒ぎの発端を作った女性刑事が義妹のチョ・ジヘであることが判明。ジヘはジチョルの実の妹であるが、早とちりが過ぎる。ミヨンとジヘは気性が似ていて同居中だが、食卓では常に口喧嘩が絶えなかった。

懲戒により、ジヘがなぜかミヨンがいる総合窓口へ一時的に配置されることに。そこでも火花を散らすミヨンとジヘ。そんな時、通報を望む女子学生が窓口へやって来る。彼女は酷く怯えた様子でスマホをそっと置いた。しかも、署にやって来た若者にびくつき逃げ去って行く。異変を察したミヨンは女子学生のスマホを持って外へ出たものの、女子学生はトラックに轢かれてしまう。ひとまず、女性を救急搬送。その直後、女子学生のスマホがトークアプリの着信音を鳴らすのだった。

情報操作に長けている同僚ジャンミの手腕によって、スマホのロックを解除。トークアプリから女子学生が性犯罪の被害者であることが判明する。ジャンミ曰く、女子学生はレイプされた動画を専門サイトにアップされたようだ。この動画が一般公開されてしまえば、社会的に抹殺されかねない。そのため、女子学生はかつてない恐怖に晒されていたのだろう。

幸い、交通事故に遭った女子学生は一命を取り留めた。そこで、ジヘが病院へ向かうことに。被害者の友人の話によると、初めて行ったクラブで4人の男達に声をかけられた。ところが、飲んでいる間に気付いたら被害者女性が姿を消していたと言う。その後、何事もなく過ごしていたが、ある画像によって女子学生が被害に遭ったことが分かった。

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映画『ガール・コップス』のあらすじ【承】

その頃、専門サイトにアップされた動画についてジャンミと調査していたミヨン。動画は一つのIPから複数アップされていたが、仮想通貨の取引も行われており単独犯ではなく組織的な犯行だと考えられる。

病院から戻ったジヘは、その足でサイバー犯罪捜査隊へサイトの調査を依頼したが、サイバー犯罪が多発するソウルで、捜査隊は人手が足りずてんてこ舞い。そこで、女性青少年課の女性刑事に捜査依頼を持ち掛けたが、忙しいと断られてしまう。しかも、ジヘは強力3チームでも厄介者扱いされており、現在は懲戒中でもある。相手にはしてもらえなかった。

総合窓口へ戻ったジヘは、捜査依頼が難しいことと被害者の血液から麻薬と麻酔成分が検出されたこと、疑わしい男達の件を報告。日中は室長の目が光っているため、無暗に席を外すことができない。そこで、ハッカー能力の高いジャンミがクラブと周辺の監視カメラをハッキング。そこから、被害者が男達に連れられ車に乗せられる姿を発見する。車のナンバーを調べたが、偽造ナンバーだった。

ジャンミの手腕で車の行方を防犯カメラで追うことに。その結果、画像が録画されたホテルが判明した。ただちにジヘがホテルへ向かい、いかにも怪しい男を発見して追いかける。そこで、ミヨンもジヘを助けるべくこっそりと脱出。

ジャンミのサポートを得つつ男を追うジヘ。そこへミヨンが颯爽と登場し、男を捕まえてしまった。その男はミヨンが女性刑事機動隊時代に逮捕した麻薬常習犯であった。その男の話によると最近、巷ではマジック・パフュームという新種の麻薬が流行しているらしい。その薬はとても強いもので、スプレーされると即座に失神し30分で意識は戻るが、身体を動かすことができないと言う。麻薬の売人を聞き出し、ジヘとミヨンは居場所へと向かった。

売人はタトゥー屋を営んでいたが、韓国人ではなかった。片言の英語で麻薬について尋ねたが、2人が警官であることがすでにばれており、複数の男達に囲まれてしまう。そこで、ジヘが停電させ闇に紛れて男達を粛清した。ところが、乱闘で興奮したミヨンが銃を発砲してしまい逮捕されてしまう。しかし、そこへミヨンを崇拝する強力3チームの若い刑事たちが現れ、彼女とジヘは無罪放免となった。

映画『ガール・コップス』のあらすじ【転】

移動中、ジャンミの監視により組織犯がクラブへ向かっていることが分かる。そこで、ミヨンとジヘは刑事たちを伴ってクラブへ向かおうとするが、担当が違うと断られてしまう。違法動画に関して、男達は被害者女性も同意に違いないと言うが、そんなはずはない。ミヨンは刑事たちが去った後、自分が捜査に力を入れるのは、追い込まれて助けを求めても救われない女性達を助けるためだと言うのだった。

ところが、クラブには31歳以上は入れないとミヨンが断られる。仕方ないのでジヘだけが中へ。犯人と思しき男達4人を発見した彼女はまんまと取り入り、動画に現れる蛇のタトゥーをしている男を見つける。4人組が犯人であることは明白だったが、奴らもジヘが警官であることを知っている。ジヘは薬を嗅がされ意識を失い、連れ去られてしまうのだった。

男達によってジヘが連れて行かれる姿を外の屋台で目撃したミヨンだったが、別の麻薬について男達に絡まれ車を見失ってしまう。そこへ、近くで妻と妹を見守っていたジチョルがバイクで登場。夫婦は走り去った車を追いかけた。

男達のアジトで意識を取り戻したジヘだったが、麻薬のせいで身動きが取れない。主犯の男は香水の輸入で稼いでいるが、仲間内で麻薬の調合を独自に行っている様子。更に主犯は新たに調合した薬を試用した後、ジヘを殺すと言う。

主犯もまた麻薬に依存しており、異を唱える仲間をねじ伏せる。そこへ、ジチョルが突入して来たが、勢い余って壁に激突し失神。呆れるミヨンは主犯と格闘したが、激情に駆られた男によって反撃され意識を失ってしまう。主犯は仲間から制止され、アジトに火を放ち早々に逃走してしまった。

3人は拘束された状態で取り残されている。火は徐々に燃え広がり襲い掛かる。どうにか縄を断ち切り建物から脱出。その足で警察署へ出社したミヨンとジヘだったが、同僚達の態度がよそよそしい。ミヨンは自分のデスクに置いてあった封筒の中身に目を通した。それは、免職の通知書だった。

映画『ガール・コップス』の結末・ラスト(ネタバレ)

強化3チームへ戻ったジヘは新種の麻薬検挙の功績で復帰を告げられたが、その麻薬ですら強化3チームの実績ではない。他人事のように被害女性を無視する男達に腹が立って仕方ないジヘ。この事件に関して奮闘し捜査を行ったのはジヘとミヨンだけである。憤りをぶちまけたジヘは、刑事を辞職する覚悟で犯人組織の居場所を売人から聞き出そうとした。その時、寝てばかりいるチーム長が立ち上がる。彼は自分が全ての責任を取るから、強化3チーム全員が捜査に出動しろと命令。更に、総務課の室長へも連絡を入れる。

実は総務課室長もかつては女性刑事機動隊の隊員だった。男性社会で奮闘する女性刑事は男尊女卑の憂き目に遭いやすく、とても苦労する。そんな中でも活躍する女性刑事は並大抵のものではない。室長は自らのキャリアを全て懸け、ミヨンに事件の捜査をするよう出動命令を出すのだった。

画して強化3チームとミヨンは室長とジャンミに見送られながら出動。逮捕した売人により一味の現在地も判明し、更に交通課からの協力も得て犯人逮捕へと向かう。主犯は警察が出動したと知り、早々に逃走。都心空港で先に出国手続きを取ろうとしている。一味の2人はチームによって逃走前に逮捕され、動画は主犯がUSBにコピーして海外へ持ち出そうとしているらしい。

動画が一般に公開されるまで30分しかない中、ジヘとミヨンは信号待ちの主犯の車へ突っ込んで動きを止めようとした。ところが、主犯はそれでも逃走を続ける。激しいカーチェイスを展開しつつ空港へ。車はイベントの屋台通りを突っ切ってようやく止まったが、主犯は空港内へ走り出して行く。もう1人の仲間はミヨンに勝てず、自らが作った麻薬にて意識を失った。

その頃、主犯を追って空港内へ入ったジヘは、奴の姿を見失っていた。そこへ、ミヨンも加勢し、主犯と乱闘。駆け付けたジヘも加勢したが、ミヨンがナイフに刺されてしまう。野次馬が彼らを囲みスマホを向ける。主犯はミヨンを人質にしたが、ジヘは隙を突いて犯人のナイフを蹴り落とした。そこで、ミヨンは技を披露し男の意識を奪うことに成功。彼女はジヘに手柄を譲り犯人は無事に逮捕されるのであった。

映画『ガール・コップス』の感想・評価・レビュー

主演のラ・ミランを主人公にした作品を作りたいという思いから、映画製作会社フィルム・モメンタムの代表自らがプロジェクトを始動させ完成した作品。今作はラ・ミランの初主演映画でもある。2020年に韓国でテレビドラマ版の放送された人気作。

ラ・ミランの男勝りで強い女性の演技が素晴らしく良かった。彼女をイメージした役柄であるのだから当然、魅力は満載だと思う。合間に韓国特有のコメディ要素が入り、シリアスな場面でも笑いを呼ぶ。ネット犯罪が横行するソウルならではの事件を取り上げており、今作のような女性刑事がもっと活躍できる社会になればいいのにと感じた。(MIHOシネマ編集部)


n番ルーム事件のような性犯罪を題材にしています。『ガール・コップス』の知名度が上がれば、こういった卑劣極まりない事件の予防に繋がるかもしれません。また、性犯罪は重罪であり、罪を犯せば一生償わねばならないくらいの認識になれば良いと思います。他にも女性蔑視についての描写が多く、果敢に問題提起しています。痛ましい事件ですが、女性刑事達の掛け合いが軽く、コミカルなので救われました。銃を撃つ前に放つ決め台詞は、鳥肌が立つほど格好いいです。(女性 30代)

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