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『センチメンタル・バリュー』ネタバレ感想レビュー|家族は修復できるのか

結論から言うと、『センチメンタル・バリュー』は「許し」を強要しない映画です。
家族という関係が持つ、愛情と断絶の両方を静かに見つめ続けます。

2026年2月3日、Blu-rayで本作を鑑賞しました。
観終わったあとに残ったのは、感動よりも整理のつかない感情でした。
それは、この映画が答えを出さず、観る側に考え続ける時間を残すからです。

本記事では、『センチメンタル・バリュー』をネタバレありで整理しながら、
物語の構造と、この作品が描こうとした家族の距離について掘り下げていきます。

結論から言うと、この映画は「和解」を目的にしていない

本作は、家族の再生を感動的に描く映画ではありません。
むしろ、壊れた関係が簡単には元に戻らないことを前提にしています。

血縁があっても、理解し合えるとは限らない
この現実を、物語は一切ぼかしません。

監督と脚本を務めたヨアキム・トリアーとエスキル・フォクトは、
感情を説明する台詞を極力排し、沈黙や視線で関係性を描きます。

次は、物語のあらすじをネタバレありで整理します。

『センチメンタル・バリュー』のあらすじをネタバレありで解説

疎遠だった父の帰還

物語は、長年疎遠だった父グスタフ・ボルグの帰還から始まります。
彼は著名な映画監督であり、家族よりも創作を優先してきた人物です。

娘のノラとアグネスは、それぞれ異なる距離感で父と向き合っています。
ノラは強い拒絶を示し、アグネスは慎重に関係を取り戻そうとします。

この時点で、家族の温度差ははっきりと描かれます。

映画を作る父と、演じることを拒む娘

父グスタフは、新作映画の制作を決意します。
それは母を題材にした作品でありながら、実際には娘たちとの関係を映し出すものです。

主演としてノラに声がかかりますが、彼女はこれを拒否します。
代わりに起用されるのが、アメリカ人俳優レイチェルです。

ここから、現実と創作の境界が曖昧になっていく
映画の中の出来事が、家族の感情を刺激し続けます。

『センチメンタル・バリュー』が描いているテーマ

家族は題材にしていいのかという問い

本作が投げかける大きな問いは、
創作のために、他人の人生を使っていいのかという点です。

父にとって家族は、表現の源であり、題材です。
しかし娘たちにとっては、傷そのものです。

芸術と生活が衝突する瞬間を、この映画は何度も描きます。

姉妹それぞれの距離感

ノラとアグネスは、同じ父を持ちながら、全く違う選択をします。
感情を拒絶として表に出すノラ。
理解しようと近づくアグネス。

どちらが正しいという描き方はされません。
観る側は、その曖昧さと向き合うことになります。

次は、この映画が向いている人、向いていない人を整理します。

この映画が向いている人

  • 家族関係を美談として描かない作品が好きな人
  • 感情を説明しない映画に惹かれる人
  • 観終わったあとも考え続けたい人

この映画が向いていない人

  • 明確な結論や感動を求める人
  • テンポの良い展開を重視する人
  • 家族の和解を期待して観たい人

『センチメンタル・バリュー』が良かった人におすすめの映画

わたしは最悪。

この映画を一言で表すと?

感情の揺れをそのまま描く人間ドラマ。

どんな話?

自分の選択に迷い続ける女性の姿を追う。

ここがおすすめ!

感情を断定しない語り口が共通している。

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語

この映画を一言で表すと?

家族の記憶を重ね直す物語。

どんな話?

姉妹それぞれの人生と距離感を描く。

ここがおすすめ!

姉妹関係の描写に近い温度がある。

ファニーとアレクサンデル

この映画を一言で表すと?

家族という場の光と影を描く作品。

どんな話?

子どもの視点から見た大人の世界。

ここがおすすめ!

家族を絶対視しない姿勢が共通する。

あなたはこの家族をどう見たか

『センチメンタル・バリュー』は、
誰の立場に感情移入するかで印象が大きく変わります。

父をどう感じたか。
姉妹の選択をどう受け取ったか。

ぜひコメント欄で、あなたの感想を共有してください。
この映画は、他人の視点を知ることで、もう一度形を変えます。

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この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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