この記事では、映画『モンスター・フェスティバル』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『モンスター・フェスティバル』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『モンスター・フェスティバル』の作品情報
出典:https://video.unext.jp/title/SID0044504
製作年 | 2018年 |
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上映時間 | 92分 |
ジャンル | ホラー |
監督 | オーウェン・エガートン |
キャスト | ロビー・ケイ ジェイコブ・バタロン セイシェル・ゲイブリエル バーバラ・ダンケルマン |
製作国 | アメリカ |
映画『モンスター・フェスティバル』の登場人物(キャスト)
- ダックス(ロビー・ケイ)
- ホラー好きな青年。ホラーイベント「流血の祭」に行くのを楽しみにしている。
- サム(セイシェル・ゲイブリエル)
- ダックスの友人。
- クリル(ジェイコブ・バタロン)
- ダックスの友人。
- ダックスの父親(テイト・ドノヴァン)
- ダックスの母親が暴漢に殺害されたあと、ホラー映画を嫌っている。
- アシュリー(バーバラ・ダンケルマン)
- ホラーイベント「流血の祭」に参加している若手女優。
- レンジャミン(ニック・ラザフォード)
- アシュリーの出演作を撮った監督。
- ジェイミー(レベッカ・リン・ロフティン)
- ダックスの妹。
- ウォルシュ(オーウェン・エガートン)
- ホラーイベント「流血の祭」の主催者。
映画『モンスター・フェスティバル』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『モンスター・フェスティバル』のあらすじ【起】
ホラー好きな青年・ダックスは、ハロウィンの夜に開催されるイベント「流血の祭」に行くのを楽しみにしていた。流血の祭は広大な農地を買い取り、そこにホラー映画を模した幾つものアトラクションが設営されているという、ホラーファンにとって夢のイベントだった。
しかしダックスがまだ幼い頃、家に侵入した暴漢に母親が殺されていて、精神科の医師でもある父親はそれ以来ホラーに関するものを忌み嫌い、イベントのチケット代わりであるリストバンドをダックスから奪ってしまう。
妹のジェイミーも流血の祭に行きたがるダックスを馬鹿にする中、ダックスはホラー好きな友人・サムとクリルの2人とイベントに行く策を練り、イベントに「出演者側」として参加している駆け出し女優で友人のアシュリーに連絡を取り、彼女のつてで会場に入れてもらうことにする。
ダックスたちが会場に着くと、中央のステージに主催者のウォルシュが登場し、イベントの幕開けを宣言する。そこでウォルシュは自らが考案した覆面の殺人鬼・レッドを紹介し、観客を2人ステージに上げると、レッドはその2人を鋭利な刃物で殺害する。
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映画『モンスター・フェスティバル』のあらすじ【承】
観客たちが「よく出来た演出」だと思って喝采を送ると、ウォルシュは「ホラーは商業アイテムと化し、怖さを失くしてしまった。本物の恐怖を知りたいか?」と叫び、観客が「イエス!」と答えると、ステージ最前列にいた豚の仮面を被った者たちが、チェーンソーを振りかざして観客を襲い始める。
このチェーンソーは本物で、観客たちは次々に血祭りにされていく。流血の祭はウォルシュが発案した、ホラー映画の地獄を現実の場に再現する恐るべきイベントだったのだ。ウォルシュは「ホラーの鉄則に従えば生き残れる!」と叫び、ダックスは持てるホラー知識を生かして、サムやクリルと一緒に惨劇の場からの脱出を試みる。
ダックスたちは逃げ込んだ小屋の中で、アシュリーと彼女が出演したホラー映画の監督を務めたレンジャミンと遭遇し、ゾンビの群れや殺人鬼から逃げ回りながら、会場の裏手にある脱出口へと急ぐ。その途中、ダックスは大好きな映画で殺人鬼を演じていた俳優・ヒンクリーと出会い、映画を見た感動とその主演俳優に会えた感激をヒンクリーに伝える。
映画『モンスター・フェスティバル』のあらすじ【転】
ヒンクリー自身はホラーが好きではなく、生活のために殺人鬼を演じていたのだが、ダックスの言葉に胸を打たれる。そしてサムが映画『SAW』のような機械の仕掛けに捕らわれてしまうが、ヒンクリーは自分を身代わりにしてサムを仕掛けから救出する。
その後アシュリーやレンジャミンは殺人鬼の餌食になってしまうが、ダックスたちは会場の出口である倉庫の裏口に到着する。しかしそこで、後を追って来た吸血鬼にクリルが襲われ絶命する。残ったダックスがサムと逃げ出そうとすると、サムはそこに現れた殺人鬼レッドに捕まってしまう。
するとそこにダックスの父親が現れ、ダックスが父親に助けを乞うと、父親は拳銃を取り出してダックスに突きつける。妻を殺されて以来、父親はホラー好きな人々を憎んでいて、ウォルシュと組んでそんな者たちを抹殺するためにこのイベントを考え出した、影の主催者だった。
そしてレッドが覆面を取ると、なんとレッドの正体はダックスの妹・ジェイミーだった。ジェイミーは母親が死んだ後、人の死について鈍感になっていて、父親に命じられるままに殺人鬼となっていたのだった。
映画『モンスター・フェスティバル』の結末・ラスト(ネタバレ)
父親は「お前たちは逃げろ」と言い残し、ジェイミーと共にウォルシュのいる司令塔へ向かう。ダックスたちが出口から出ようとすると、ドアがパタリと閉まってしまう。
倉庫に閉じこめられたダックスは絶望するが、サムは「現実を生き延びなきゃ!」とそんなダックスを励ます。奮起したダックスは、「ホラーには3つの結末がある。ひとつは、主人公だけが生き残る。2つ目は、全員が死亡する。3つ目は・・・それを、これから探しに行こう」とサムに告げ、惨劇に決着をつける決意をする。
ダックスとサムは倉庫にあった軽トラックで司令塔を目指し、ウォルシュと父親、ジェイミーのいる最上階へ向かう。父親はウォルシュを殺害し、会場全体を爆破して全てを終わらせるつもりだった。そこでジェイミーはナイフを投げて父親に突き刺し、父親は爆破スイッチを持ったまま司令塔の窓から落下していく。
ダックスがジェイミーに精神科の治療を受けるよう勧めると、ジェイミーは持っていたロープで司令塔の窓から逃走していく。ダックスはサムと共に会場の入口から脱出し、その背後でイベント会場は大爆発を起こして崩壊していくのだった。
映画『モンスター・フェスティバル』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
ホラー映画愛にあふれた作りで、ジャンルパロディとして非常に楽しめました。序盤の軽いノリから一転、フェスが実は本当に人が殺される舞台だと分かった時のゾッとする展開に引き込まれました。個人的には、ホラー映画を熟知している主人公たちが、ジャンルのお約束を逆手に取ってサバイバルするところに笑いました。中盤以降の怒涛の展開と、ゾンビ・吸血鬼・殺人ピエロといった「ホラー全部盛り」な構成もカオスで楽しかったです。グロ描写はある程度控えめですが、コミカルな演出でホラー初心者にもおすすめできそうです。(20代 男性)
斬新なコンセプトで始まりながら、後半はやや失速してしまった印象でした。ホラー愛が詰まっているのは伝わりますし、ジャンル映画へのリスペクトもあって面白いのですが、キャラクターの深掘りが浅くて感情移入が難しかったです。とくにヒロインの描写が記号的で、もったいなかったと感じます。とはいえ、ホラー映画の「あるある」をネタにした展開は思わず笑ってしまうほどで、パロディとしては楽しめます。結末も皮肉が効いていて、皮肉屋な私には刺さりました。(30代 女性)
ホラー映画ファンならニヤリとする小ネタが満載で、非常に楽しめました!フェスという名の殺戮イベントに巻き込まれる設定がユニークで、「映画の中のルールを現実で活かす」って発想が面白かったです。ただし、ストーリーはあくまでB級で、脚本の詰めが甘い部分もチラホラ。とはいえ、それを補って余りあるテンポの良さとサービス精神で、最後まで飽きずに見られました。気軽に観られるホラーコメディとしてはかなり良作です。(40代 男性)
高校生の息子と一緒に観ましたが、思った以上に楽しめてしまいました。正直、冒頭は若者向けの軽いノリについていけるか不安でしたが、次第に引き込まれました。特にゾンビやスプラッター描写がギャグっぽく描かれていて、怖がるというより笑える要素が多かったです。年齢的には本格ホラーの方が好みですが、こうしたメタ要素満載の作品も悪くないですね。エンタメとしてはよく出来ています。(50代 女性)
とにかくテンポが良く、ホラーのお祭り状態であっという間に見終えてしまいました!スプラッターやスラッシャー要素もあって、ホラーファンとしては非常に満足度が高かったです。細かい粗は確かに多いですが、それもまたB級映画の味という感じ。フェスという狂気の舞台設定も今っぽくて面白かったです。人間の狂気が作り出す「リアルなホラー」が一番怖い、というメッセージも含まれていたのが印象的でした。(30代 男性)
ホラー映画初心者の私でも思いっきり楽しめました!最初は「え、ガチで殺されてるの!?」と驚きましたが、その異常さが逆にクセになる作品です。パロディ満載で怖いというより笑える部分が多く、フェスという舞台を逆手に取ったアイデアが秀逸でした。仲間たちの絆や、オタク知識で危機を乗り越える展開も爽快で、テンポの良い青春ホラーとしても機能していたと思います。女子でも楽しめるホラーです!(10代 女性)
ツッコミどころ満載なのに、それがクセになる不思議な魅力を持った映画でした。モンスターや殺人鬼が出てくるというより「映画オタク向けのデスゲーム」といった感じ。ホラー映画にありがちなパターンを逆手にとる演出には、笑いながらも「分かってるな〜」と感心しました。終盤の“現実と映画の境界線が壊れる”あたりの演出が特にお気に入りです。ちょっとシュールなホラーコメディとして高評価です。(40代 女性)
中学生の頃からホラー映画ばかり観て育った自分にとって、この映画はまさに「愛の結晶」でした!『13日の金曜日』『死霊のはらわた』『スクリーム』など、往年の名作たちをオマージュしながらも独自のユーモアと狂気でまとめ上げているのが素晴らしい。ストーリーはシンプルだけど、そこに詰まっている“ホラーあるある”がたまらない!ホラー界へのラブレターとして、B級好きにはたまらない一作です。(30代 男性)
母親としては、グロ描写が多い映画は苦手なのですが、この映画は血は出るものの、どこかアトラクション的なノリであまり怖くありませんでした。むしろコメディ要素が強く、若い頃に観たB級ホラーを思い出して懐かしさすら感じました。特に、息子と観ながら「これ昔の○○っぽいね」と話せたのが楽しかったです。ホラーというより“ホラー風アクションコメディ”として楽しむのがちょうど良いですね。(50代 女性)
映画オタクの友達に勧められて観ましたが、期待以上に面白かったです!特にホラー映画のクリシェを逆手に取った展開には「そう来たか!」とニヤリ。単なる残酷ショーかと思いきや、裏で仕掛け人がいるというメタ構造も良かった。最終的に「映画とは何か?」というテーマにまで踏み込んでいて、意外と考えさせられました。映画をよく観る人ほど楽しめるタイプの作品だと思います。(20代 女性)
映画『モンスター・フェスティバル』を見た人におすすめの映画5選
スクリーム(Scream)
この映画を一言で表すと?
ホラー映画の“お約束”を逆手に取った、頭脳派スラッシャーの金字塔。
どんな話?
田舎町で連続殺人が発生し、主人公の高校生たちが正体不明の殺人鬼「ゴーストフェイス」に狙われる。ホラー映画のルールを熟知した登場人物たちが“生き残る術”を模索する、サスペンスとユーモアが共存した斬新なホラー映画。
ここがおすすめ!
ホラー映画を知っている人ほど楽しめる“メタ・ホラー”の代表作。緊張感ある展開と、観客の予想を裏切る巧妙な演出が光ります。ジャンルの型を理解したうえで崩すという、『モンスター・フェスティバル』と共通する魅力があります。
キャビン(The Cabin in the Woods)
この映画を一言で表すと?
ホラー映画の舞台裏を描いた、まさかのどんでん返し連発映画!
どんな話?
大学生5人が山奥の小屋に出かけるが、そこには恐るべき陰謀が仕組まれていた――。ありふれたホラーの始まりかと思いきや、物語はとんでもない方向に展開。観客の常識を裏切る、異色のホラーサスペンス。
ここがおすすめ!
典型的なホラー展開を期待して観ると、見事に裏切られる快感がクセになります。脚本の巧妙さ、設定の奇抜さは圧巻で、ホラーファンなら唸ること間違いなし。『モンスター・フェスティバル』が好きなら絶対にハマる一本です。
デス・ガスム(Deathgasm)
この映画を一言で表すと?
メタルと悪魔とスプラッターが融合した青春ホラーコメディ!
どんな話?
メタル好きの少年たちが偶然手に入れた“悪魔を呼び出す楽譜”を演奏してしまい、町中が地獄と化す!血まみれの戦いとバカ騒ぎが繰り広げられる、ゴア描写たっぷりの異色ホラーコメディ。
ここがおすすめ!
バカバカしくも熱量たっぷりなノリと、血しぶき満載のスプラッター描写は爽快の一言。青春映画としても成立しており、笑って驚いて、ちょっと泣ける。『モンスター・フェスティバル』のカオス感が好きな人にぴったりです。
ファイナル・ガールズ 惨劇のシナリオ(The Final Girls)
この映画を一言で表すと?
80年代スラッシャー映画の中に迷い込む、涙あり笑いありのメタホラー。
どんな話?
突然、80年代のスラッシャー映画の中に入り込んでしまった主人公たち。母親がその映画の中で演じていたヒロインと再会し、現実とフィクションの間で奮闘する姿を描く、異色の感動ホラー映画。
ここがおすすめ!
ただのホラーコメディにとどまらず、母娘の絆というエモーショナルな軸が心を打ちます。ホラーへの愛が詰まっていながら、ちゃんと泣けるストーリー展開も秀逸。ジャンルを超えた感動が欲しい人におすすめです。
シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア(What We Do in the Shadows)
この映画を一言で表すと?
ヴァンパイアの日常を描いた抱腹絶倒のドキュメンタリー風ホラーコメディ!
どんな話?
ニュージーランドで一緒に暮らすヴァンパイアたちの日常生活を、ドキュメンタリー風に追うモキュメンタリー作品。血を吸ったり家事を押し付け合ったり、古典的な吸血鬼のイメージを崩すユーモアたっぷりの物語。
ここがおすすめ!
シニカルで知的な笑いと、しっかりしたキャラクター造形が魅力。ホラーを愛しているからこそできる皮肉とユーモアが効いており、『モンスター・フェスティバル』同様、ホラー愛に満ちたコメディ作品として強くおすすめです。
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