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映画『生きる(1952)』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『生きる(1952)』のストーリー(あらすじ)をネタバレありで結末まで起承転結で分かりやすく簡単に解説していきます。

また、映画ライターや読者による映画感想も数多く掲載中または掲載予定です。

映画『生きる(1952)』の作品情報


出典:https://video.unext.jp/title/SID0018166

製作年 1952年
上映時間 142分
ジャンル ヒューマンドラマ
監督 黒澤明
キャスト 志村喬
日守新一
田中春男
千秋実
製作国 日本

映画『生きる(1952)』の登場人物(キャスト)

渡辺勘治(志村喬)
市役所の市民課で課長を務める。勤続30年、勤めてこの方一度も休むことなく仕事をしてきたが、山積みになった書類に判子を押すだけの毎日。妻を早くに亡くし、男手一つで一人息子を育てて来た。結婚した息子夫婦と同居しているが、疎ましく思われている。
小田切とよ(小田切みき)
市民課で働く若い女性職員。快活で明るい性格で、覇気のない毎日を送る渡辺に一筋の生きる希望を与える存在。事勿れ主義で、典型的なお役所仕事が蔓延る職場に嫌気が差しており、転職を考えている。
小説家(伊藤雄之助)
病魔に冒され絶望した渡辺が、酒を飲みにやって来た飲み屋に偶然居合わせた小説家。渡辺から事情を聞き、励まそうと彼を夜の街へ遊びに連れ出す。
渡辺光男(金子信雄)
勘治の息子。父、妻の一枝と三人で同居しているが、父の退職金を当てにして家を出て行こうとしている。父が余命幾許もないとは知らず、妻の一枝と共に冷たくあたる。
大野(藤原釜足)
市民課係長。小田切からひそかにナマコというあだ名で呼ばれている。人が変わったように仕事に情熱を傾け始めた渡辺に面食らう。
木村(日守新一)
市民課職員。役所の体質に疑問を持っているが、職場の空気に飲み込まれ声を上げられずにいる。渡辺の死後、彼の功績を涙ながらに訴える。小田切から付けられたあだ名は糸こんにゃく。
坂井(田中春男)
市民課職員。お高くとまって、中身はすかすかなのであだ名はこいのぼり。いかに働かずに仕事をするかということばかり考えている。
市役所助役(中村伸郎)
典型的な官僚主義の権化。渡辺が尽力した公園の完成を横取りして、自分の功績にしようとする。

映画『生きる(1952)』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『生きる(1952)』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『生きる(1952)』のあらすじ【起】

市役所の市民課長を務める渡辺勘治は、勤続30年を迎える。一度の欠勤もしたことがないが、書類の山に判子を押すだけの虚しい毎日を送っていた。役所全体にも、できるだけ働かず仕事をこなすといった怠惰な雰囲気が蔓延している。陳情に訪れた市民にも形式的な対応だけして、各課をたらい回しにしていた。

ある日体調を崩した渡辺は、初めて休暇を取り病院で診察を受けることにする。医師からは軽い胃潰瘍だと告げられるが、待合室で聞かされた男の話から本当は胃ガンに罹っていると悟る。死の宣告を受け絶望した渡辺は、改めてこれまでの自分の人生の意味を振り返る。

次の日、渡辺は市役所を無断欠勤し、貯金を引き出してほとんど飲んだこともない酒をあおりに飲み屋を訪れる。そこで出会った小説家に事情を打ち明け、夜の街に繰り出して遊び倒すことになった。やったこともないパチンコをしたり、ダンスホールやストリップショーで楽しんだりするが、それらは一時の道楽に過ぎず、渡辺の心が満たされることはなかった。

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映画『生きる(1952)』のあらすじ【承】

翌朝、とぼとぼと帰路に着いた渡辺は、同じ市民課の部下である小田切とよに声を掛けられる。彼女は市役所の仕事にうんざりしており、玩具会社の製造工場に転職しようとしていた。退職届を提出するために、渡辺の判子を貰いたいとのことだった。

渡辺はその後も小田切と会って食事をしたり、話をしたりしている内に、快活で明るい彼女の若さに惹かれていく。しかし、娘ほども歳の離れた小田切にとって、渡辺はやがて退屈な存在でしかなくなってしまう。そればかりか陰気な渡辺のことを気味悪がるようになる。

それでも渡辺は、小田切の働く玩具工場にまで足を運び彼女を食事に誘う。あまりにしつこいので、最後の一回限りと伝え、小田切は食事の誘いを承諾した。

食事をしに小田切と訪れたカフェで、渡辺は自分が胃ガンに冒されて余命幾許もないと告白する。それを聞いた小田切は、職場で作っているうさぎのおもちゃを取り出して「これを作っていると世界中の子供たちと繋がっているように感じられる」と嬉しそうに話す。そして渡辺にも、「何か作ってみたらどう?」と提案する。

映画『生きる(1952)』のあらすじ【転】

次の日、渡辺は市役所に出勤する。小田切の言葉に心を動かされた渡辺は、市民から陳情を受けて放置されていた公園を作る計画を実現させようと決意する。残された時間で自分ができることを見つけ情熱を傾ける渡辺を見て、市民課の面々は驚く。

5カ月後、渡辺は亡くなり通夜が営まれる。

参列した市役所の助役は、渡辺が尽力して実現した公園の完成は自分の成果であると自慢を始めた。市役所の面々は助役の顔色を窺って、その場で異議を唱えるものは誰もいなかった。そこへ新聞記者達が押し掛けてくる。公園の件は渡辺の功績ではないかと問い詰められる助役だったが、講釈を垂れながらもバツが悪そうに彼らを追い返す。

そのすぐ後、公園の件で渡辺に感謝を伝えに来た住民達が、お焼香を上げさせて欲しいとやって来た。さすがに罪悪感で居た堪れなくなった助役ら上層部の人間は、そそくさと通夜の席を後にする。

映画『生きる(1952)』の結末・ラスト(ネタバレ)

助役たちが帰った後、市役所の面々は仕事に復帰してからの渡辺の働きぶりを語り始めた。

これまで棚上げにされてきた市民からの声を実現させようと、渡辺は奔走した。事勿れ主義で頭の固い役所の幹部達にも粘り強く働きかけ、市議会議員とつるんで圧力を掛けて来たヤクザたちにも負けなかった。そして遂に、住民達が何度も訴え続けていた不衛生な場所は埋め立てられ、公園が完成したのだ。

その後、町の巡査が渡辺が被っていた帽子を届けにやって来た。そして、雪がしんしんと降る夜、渡辺が完成したばかりの公園のブランコに揺られ、「ゴンドラの唄」を口ずさみ微笑んでいたと皆の前で語る。つい先程まで助役に頭が上がらず、押し黙っていた市役所の面々も急に渡辺の行動を讃え始める。そして、役所の体質への批判、仕事への不満をつらつらと並べ立てた。

しかし次の日になると、役所の職員達は結局変わらずお役所仕事を続けていた。そして、住民達が陳情にやって来ても各部署をたらい回しにされる。

通夜の席でただ一人渡辺の功績を涙ながらに訴えていた市民課職員の木村は、渡辺の作った新しい公園をしみじみと橋の上から眺めていた。そこには、楽しそうに遊ぶたくさんの子供たちの姿があった。

映画『生きる(1952)』の感想・評価・レビュー

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映画『生きる(1952)』のネタバレあらすじ結末と感想まとめ

以上、映画『生きる(1952)』のネタバレあらすじ結末と感想について紹介しました。

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