12000作品を紹介!あなたの映画図書館『MIHOシネマ』

映画『インヘリタンス』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『インヘリタンス』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『インヘリタンス』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『インヘリタンス』の結末までのストーリー
  • 『インヘリタンス』を見た感想・レビュー
  • 『インヘリタンス』を見た人におすすめの映画5選

映画『インヘリタンス』の作品情報


出典:https://video.unext.jp/title/SID0060038

製作年 2020年
上映時間 111分
ジャンル ミステリー
監督 ヴォーン・スタイン
キャスト リリー・コリンズ
サイモン・ペッグ
コニー・ニールセン
チェイス・クロフォード
製作国 アメリカ

映画『インヘリタンス』の登場人物(キャスト)

ローレン・モンロー(リリー・コリンズ)
モンロー家の長女。検察官を務める彼女は真面目で誠実な性格である。父の遺産として、地下室の鍵を渡される。
モーガン・ワーナー(サイモン・ペッグ)
モンロー家の地下に閉じ込められていた謎の男。鎖に繋がれ、何年もの間、モンロー家の地下室で過ごしていたようだ。
キャサリン・モンロー(コニー・ニールセン)
ローレンの母。アーチャーを長年支えてきた。昔は弁護士として働いていたが、今は息子であるウィリアムの選挙戦の一員として支えている。
ウィリアム・モンロー(チェイス・クロフォード)
ローレンの弟。政治家を目指し、下院議員選挙に奮闘中である。
アーチャー・モンロー(パトリック・ウォーバートン)
ローレンの父。ニューヨークの財政界に絶大な影響力を持つ銀行家である。心臓発作を起こし、急死してしまう。

映画『インヘリタンス』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『インヘリタンス』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『インヘリタンス』のあらすじ【起】

検察官であるローレンの父は、ニューヨークの財政界に絶大な影響力を持つ銀行家のモンロー・アーチャーである。
弟のウィリアムは政治家を目指し、下院議員選挙に立候補をしている。
ある日、ローレンの父が心臓発作で急死してしまう。

親族が集められると、遺産相続について、父の友人であり弁護士であるハロルドから告げられる。父の遺言状によると、母には取締役会の議決権を相続し、ウィリアムには2000万ドル、ローレンには100万ドルをそれぞれ相続し、残りの5000万ドルは団体へ寄付するとのことであった。

ローレンはハロルドから他言無用と父からの手紙を預かる。中にはUSBメモリが入っており、中を確認すると父からのビデオレターであった。

そして父は、本当にすまない。この秘密は墓まで持って行ってほしい。真実は埋めたままにしておけとローレンに告げるのであった。

ローレンは、父のビデオレターの内容を頼りに、幼少期に秘密基地としていた森へ向かう。そこには地下へ通じる隠し通路があったのだ。父から預かった鍵を手に、ローレンは地下の通路へ足を進めるのであった。

映画『インヘリタンス』を無料視聴できる動画配信サービスと方法については、以下の記事をご覧ください。

映画『インヘリタンス』を無料視聴できる動画配信サービスと方法
映画『インヘリタンス』を無料視聴できる動画配信サービスと方法を分かりやすく紹介しています。

映画『インヘリタンス』のあらすじ【承】

ローレンが階段を下りて行った先には1人の男が鎖で繋がれていた。驚いたローレンはその場を後にする。

翌日、ローレンはもう1度地下へ訪れ、寝ている男の指紋を採取し、目を覚ました男に父との関係を問いただすが、はぐらかすばかりでまともな答えは返って来ない。男は望みを叶えてくれたら真実を話すと言うのであった。

地下を後にしたローレンは、警察のサンチェスに男の指紋を調べるよう依頼する。そして、男から頼まれた買い物を済ませ、再び地下を訪れる。望みを叶えてもらった男は父との関係について話し出すのであった。

男の名はモーガン・ワーナー。アーチャーとはギャンブル仲間であった。ある日、アーチャーとモーガンは車の運転中に人を轢いてしまう。モーガンは逃げようと言ったが、動揺したアーチャーはトランクに積み込み、山に埋めたそうだ。協力しなかったモーガンはアーチャーに殴られて地下に閉じ込められたと。

またアーチャーにはソフィアという愛人が居て、その関係は死ぬまで関係は続いていた。遺産もわたっているはずだと語るモーガンに、怒ったローレンは、嘘だったらもう2度とここにはこないと立ち去るのであった。

映画『インヘリタンス』のあらすじ【転】

80年代の行方不明者にモーガン・ワーナーが居ないかとサンチェスに捜査を依頼する。

ローレンはソフィアの元を訪れる。父との関係は真実であり、父とソフィアの間には子供まで存在していたのであった。
ショックを隠し切れないローレンは、ハロルドの元へ駆けつけ問いただす。他に隠していることがあれば教えてほしいというが、秘密は墓まで持っていくから真実は放っておけというのであった。
選挙事務所を訪れたローレンは、母にモーガンのことを聞くが覚えはないそうだ。

再び地下を訪れたローレン。父はモーガンに何かあるたび全てを話してきたらしい。父の全てを知っているとモーガンは語る。
死体を埋めた場所を問うローレンに、モーガンは口では説明できないからと外へ連れ出すよう要求する。渋々首の鎖を外し、モーガンを外へと連れ出す。モーガンに言われた通り山道を進むローレン。ここだという場所を掘り起こすと、そこには本当に人骨が埋まっていたのであった。

自由にしてくれたら、マスコミにも警察にも行かずに姿を消し、静かに暮らすというモーガンに、ローレンはごめんなさいと告げてまた監禁するのであった。

映画『インヘリタンス』の結末・ラスト(ネタバレ)

ローレンはモーガンを逃がすことを決意する。ハロルドに極秘で戸籍と金を用意させると、モーガンを連れ出し、新しい戸籍と金を渡して解放するのであった。

サンチェスからモーガンの資料を郵送したと連絡が入る。ローレンは急いで家へ帰ると、母が資料を手にしていた。資料に目を通すと、モーガンの資料にある写真が地下の男と一致しない。母は、地下の男の写真を手に、これはモーガンではなくカーソン。根っからの悪人だと告げるのであった。

焦ったローレンは急いでハロルドの元へ戻るがハロルドは殺されていた。
ローレンはすぐに家に戻るが母の姿はない。地下へ行くと、怪我をした母が倒れているのであった。
カーソンはローレンを襲い、鎖に繋ぐと昔のことを語りだすのであった。

30年前、カーソンは母をレイプしていた。怒ったアーチャーは車内でカーソンと口論になり人を轢いてしまう。そしてカーソンが埋めたのであった。アーチャーはカーソンを背後から殴り、監禁した。お前の父親は俺だとローレンに向かって叫ぶカーソンを、母は背後から撃ち殺すのであった。
2人は地下ごと燃やすと、いつまでも炎を見つめるのであった。

映画『インヘリタンス』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

リリー・コリンズが主演ということで観ましたが、予想以上に重たい内容でした。地下室に30年間監禁されていた男が、実は主人公の父親の秘密を知る存在だったという展開は、途中から予想がつく部分もありつつ、サスペンスとしての緊張感は保たれていました。最後まで「誰を信じていいのか」が分からなくなる構成が良く、ラストで彼女がとった行動には納得感がありました。倫理的なジレンマを描く脚本も見応えありです。(20代 女性)


終始シリアスなトーンで進む映画で、派手なアクションはないものの、心理戦のような緊張感が楽しめました。モーガンが語る過去の出来事がリアルに描かれていて、「真実を知ることが必ずしも救いになるとは限らない」というテーマが刺さりました。リリー・コリンズの演技も真に迫っていて、感情の揺れが非常に伝わってきました。もう少しだけ終盤に捻りが欲しかった気もしますが、骨太な作品です。(40代 男性)


父親が死んだ後、残された家族が直面する秘密というのは映画ではよくあるテーマですが、『インヘリタンス』はその中でもかなり異質で、不気味でした。地下室に隠された「遺産」としての人間の存在が象徴的で、家族という概念に疑問を投げかけられます。倫理観を試される展開が続き、観ていてずっと緊張しました。個人的にはもっと感情に訴える描写があってもよかったかもしれません。(30代 女性)


サスペンス映画としての完成度はまずまずだと思いますが、少しテンポが遅く感じました。とはいえ、地下室の男・モーガンを演じたサイモン・ペッグの怪演がとにかく強烈で、善悪の境界線が曖昧になっていく演出は見事です。父親の残した秘密が、主人公をどこまで苦しめるのか…という心理描写がリアルで引き込まれました。静かな緊張感が好きな人にはおすすめです。(50代 男性)


見終わったあと、いろいろと考えさせられました。何が「遺産」として残されるべきものか、自分だったらどう行動したかを考えずにはいられません。物語の中心は“家族の秘密”ですが、それを暴くことの意味や、守るべきものが何なのかというテーマは、年齢を重ねるほど刺さるように思います。ローレンの決断が正しかったのかどうか、今でも答えが出ません。(60代 女性)


最初はちょっと地味な印象を受けましたが、話が進むにつれてグイグイ引き込まれました。なにより地下に閉じ込められた男の正体が明かされてからが見どころ。家族の裏側に潜む過去が次第に明らかになっていく過程にゾクゾクしました。演出もシンプルだけど雰囲気は抜群。個人的にはラストの選択にモヤっとした部分もありますが、それも含めて余韻が残る映画でした。(30代 男性)


リリー・コリンズの知的な雰囲気がこの映画にすごく合っていて、彼女のキャスティングは正解だったと思います。全体的にトーンは暗く、派手なシーンはありませんが、少しずつ真実が明かされていく過程がサスペンスとして優れていました。ただ、展開の割にはもう少しスリリングな演出があっても良かったかも。女性主人公の視点で描かれるので共感しやすかったです。(20代 女性)


父親の死とともに明かされる驚愕の事実というのは割とありがちなテーマに思えましたが、実際観てみると全く想像と違う重さがありました。倫理的にも考えさせられる内容で、自分だったらあの時どうするか、と思わずにはいられません。モーガンの存在が最後まで不気味で、観終わった後もしばらく頭に残ります。サスペンスというよりも心理劇に近いかもしれません。(40代 女性)


ひとことで言うと「静かに怖い映画」。地下に30年間幽閉された男が、家族の闇を暴き始める…という設定がすでに不穏で、じわじわと精神を削られていく感じが良かったです。音楽や照明の使い方も絶妙で、特に地下のシーンは息苦しささえ感じました。観る人を選ぶ映画かもしれませんが、ストーリー性を重視する人にはおすすめです。(50代 男性)


複雑なテーマを扱っている映画ですが、演出がわかりやすいので最後まで集中して観られました。サスペンスとドラマのバランスが取れていて、飽きずに観られました。個人的にはもう少し父親の過去に関する描写がほしかったですが、モーガンの話から断片的に浮かび上がってくる構成も良かったです。ローレンが正義を貫く姿勢は見ていて勇気をもらえました。(30代 女性)

映画『インヘリタンス』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『インヘリタンス』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

プリズナーズ

この映画を一言で表すと?

「娘を救うために、父親が“人間”を越えていく極限のサスペンス」

どんな話?

感謝祭の日に6歳の少女2人が失踪し、警察が捜査にあたるが有力な手がかりが得られない中、一人の父親が独自に調査を開始する。やがて彼はある男を拉致し、真実を暴こうとするが――果たして正義とは何かを問う重厚な物語。

ここがおすすめ!

ヒュー・ジャックマンとジェイク・ギレンホールの迫真の演技が光る、圧巻の心理サスペンス。家族を守るために“闇”に踏み込む父親の姿に胸が締めつけられます。物語は複雑ながら、緊張感が途切れず、ラストまで目が離せません。

ゴーン・ガール

この映画を一言で表すと?

「愛と狂気が交錯する、最も“毒のある”結婚ミステリー」

どんな話?

結婚5周年を迎えた朝、妻エイミーが突然失踪。夫のニックはマスコミと世間から疑いの目を向けられるが、事件の裏には夫婦の秘密が隠されていた――。真実が少しずつ明かされるたびに、信じていたものが崩れていく構造が秀逸。

ここがおすすめ!

デヴィッド・フィンチャー監督らしい緻密な演出と予測不能なストーリー展開が見どころ。次々に明かされる“本性”に背筋が凍ります。完璧に見えた夫婦関係が徐々に崩壊していくさまが衝撃的で、一度観たら忘れられません。

ザ・ギフト

この映画を一言で表すと?

「過去に蒔いた“種”が、最悪の形で返ってくるリベンジ・サイコスリラー」

どんな話?

幸せな新生活を始めた夫婦の前に、夫の高校時代の同級生を名乗る男が現れる。やがて彼の存在が不気味に生活を侵食していき、夫の“過去の罪”が浮かび上がる。終盤に明かされる真実は、観る者の価値観を揺るがします。

ここがおすすめ!

静かな立ち上がりから徐々に不穏さが増していく演出が秀逸。ジョエル・エドガートンが監督・脚本・出演を務め、心理的恐怖を巧みに描いています。最後の逆転劇は思わず息を呑む展開で、二度見したくなる作品です。

ナイトクローラー

この映画を一言で表すと?

「倫理を捨てた報道マンの狂気に、背筋が凍る」

どんな話?

職を探していたルイスは、事件現場の映像を撮影しテレビ局に売る“ナイトクローラー”の仕事に就く。やがて視聴率のために手段を選ばず、事件を操ろうとするようになり、彼のモラルは完全に崩壊していく――。

ここがおすすめ!

ジェイク・ギレンホールの怪演が圧巻で、常識を失った男の恐ろしさを見せつけられます。現代社会における“報道の暴力性”も描かれており、非常に考えさせられる内容です。『インヘリタンス』同様、人間の闇を描く心理劇としておすすめ。

セヴン

この映画を一言で表すと?

「7つの大罪をモチーフにした、最もショッキングな終末型サスペンス」

どんな話?

新人刑事とベテラン刑事が、“7つの大罪”を模した連続猟奇殺人事件を追う中で、やがて犯人の異常な計画に巻き込まれていく。終盤には誰もが予想しない“あの箱”の結末が待っており、観る者の心に深く突き刺さる。

ここがおすすめ!

全編にわたって重苦しい空気が漂うダークな演出と、巧みに構成された脚本が秀逸。ブラッド・ピットとモーガン・フリーマンの名コンビ、そしてケヴィン・スペイシー演じる犯人の不気味さが強烈な印象を残します。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ局の映画番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

影山みほをフォローする
映画のネタバレあらすじ

みんなの感想・レビュー