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映画『孤狼の血 LEVEL2』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『孤狼の血 LEVEL2』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『孤狼の血 LEVEL2』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『孤狼の血 LEVEL2』の結末までのストーリー
  • 『孤狼の血 LEVEL2』を見た感想・レビュー
  • 『孤狼の血 LEVEL2』を見た人におすすめの映画5選

映画『孤狼の血 LEVEL2』の作品情報


出典:U-NEXT

製作年 2021年
上映時間 139分
ジャンル ヒューマンドラマ
フィルムノワール
監督 白石和彌
キャスト 松坂桃李
鈴木亮平
村上虹郎
西野七瀬
製作国 日本

映画『孤狼の血 LEVEL2』の登場人物(キャスト)

日岡秀一(松坂桃李)
呉原東署刑事二課暴力班捜査係巡査。大上亡き後、呉原の暴力団対策の中心を担う。
上林成浩(鈴木亮平)
初代五十子会会長、五十子正平の腹心で上林組組長。自らの目的のためならば、ためらいもなく殺人を犯す暴力的な性格。
瀬島孝之(中村梅雀)
広島県警本部捜査一課警部補。元公安。日岡の相棒となる。
嵯峨大輔(滝藤賢一)
広島県警本部捜査一課管理官。日岡の元直属の上司。日岡に弱みを握られている。
近田幸太(村上虹郎)
通称チンタ。上林組の構成員。日岡が放ったスパイ。
近田真緒(西野七瀬)
尾谷組のシマでスタンド「華」を営むママ。日岡の恋人でチンタの姉。
綿船陽三(吉田鋼太郎)
広島仁正会の会長。
角谷洋二(寺島進)
五十子会二代目会長。
五十子環(かたせ梨乃)
初代五十子会会長、五十子正平の未亡人。
神原憲一(青柳翔)
徳島刑務所刑務官。上林が服役中、日常的に暴力を振るっていた。
神原千晶(筧美和子)
神原憲一の妹。ピアノ教室の先生。神原憲一に恨みを持つ上林により殺害される。

映画『孤狼の血 LEVEL2』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『孤狼の血 LEVEL2』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『孤狼の血 LEVEL2』のあらすじ【起】

広島仁正会系の五十子会と尾谷組の抗争から3年。大上章吾の遺志を継いだ日岡秀一の仲裁により、手打ちが行われたが、未だに両者の間には争いの火種が燻っていた。大上亡き後の呉原東署では、日岡秀一が刑事二課暴力班捜査係の巡査として、かつての大上と同じ様に尾谷組と癒着しながらも、日々暴力団対策に明け暮れていた。

そんな中、徳島刑務所に服役していた五十子会の上林成浩が出所する。上林は刑務所で、自身に暴力を振るい続けてきた刑務官、神原憲一への報復として、神原の妹である千晶を殺害する。

広島県警は神原千晶殺人事件の捜査本部を立ち上げる。そこには広島県警本部捜査一課、管理官で日岡に弱みを握られている嵯峨大輔の姿があった。県警本部から応援要請を受け参加していた日岡は、引退を間近に控えた元公安で広島県警本部の警部補、瀬島孝之と共に捜査を開始した。

五十子会初代会長、五十子正平の三回忌法要に現れた上林は、先代を死に追いやった尾谷組と手打ちが済んでいることに激怒。仁正会会長、綿船陽三に敵討ちを進言するも、もはやヤクザ稼業よりも金儲けにしか興味のない綿船に拒否される。

映画『孤狼の血 LEVEL2』のあらすじ【承】

上林は五十子会二代目会長、角谷洋二とその妻華英を殺害、五十子会上林組を立ち上げ尾谷組壊滅と、先代の死に深く関わった日岡への復讐を決意する。

一方、捜査を進める中で、上林へとたどり着いた日岡は、自身の恋人近田真緒の弟である“チンタ”こと近田幸太をスパイとして上林組に潜り込ませる。

上林から日岡の命を奪ってくるよう命じられたチンタ。日岡はチンタが上林にスパイであることがばれないよう、自身の腹をチンタに撃たせて、重傷を負う。しかし、チンタが日岡のスパイであることを、匿名の封筒に入った写真によりすでに知っていた上林は、チンタに覚醒剤を打つ。そして、日岡へ偽の情報を流すよう命じる。

チンタからの情報で尾谷組前に張り込む警察。少し離れた場所にいた日岡は上林の襲撃を受ける。駆けつけた瀬島らによって日岡は一命をとりとめる。その後、上林は日岡のスパイであったチンタを殺害する。

チンタが殺され、さらに五十子会と尾谷組の抗争が勃発寸前になり、今までの苦労がすべて無駄になりかけていることに意気消沈する日岡。そんな日岡に優しく声を掛けた瀬島に、3年前の五十子正平殺害の経緯を洗いざらい話してしまう。

映画『孤狼の血 LEVEL2』のあらすじ【転】

直後、高坂と遭遇した日岡は、県警が神原千晶殺人事件の容疑者が上林である証拠を掴みながら隠蔽していることを非難される。日岡は鑑識官から科捜研からの証拠が、公安および県警本部上層部の指示で差し止められていた事実を突き止める。

公安が絡んでいることを聞いた日岡は、すぐさま瀬島の自宅へと向かう。しかし、そこはもぬけの殻であり、そもそも誰も住んでいなかったことが分かる。日岡は瀬島が、嵯峨によって公安から送り込まれたスパイであったことを悟る。

覚悟を決めた日岡は県警に反旗を翻す。高岡に会い、県警が神原千晶殺人事件の容疑者を隠蔽しているという記事を書くよう依頼。激怒した嵯峨は、真緒の自宅にいた日岡を捕らえ、署内に軟禁する。

一方、綿船は尾谷組襲撃を止めるよう上林を説得しようとするが失敗。上林は五十子会上林組の面々を率いて、尾谷組襲撃へと向かう。先代五十子正平の未亡人、環も上林を止めるために駆け付けるが、逆上した上林によって射殺される。

映画『孤狼の血 LEVEL2』の結末・ラスト(ネタバレ)

監視の隙を突いて拳銃を奪った日岡は、窓から飛び降りて署を脱走し、パトカーで逃走。抗争中の尾谷組事務所へと向かう。上林組と尾谷組は激しい撃ち合いの末、多数の死傷者を出す。現場に駆けつけた日岡は、車で逃走する上林を追う。

壮絶なカーチェイスの末、車を降りた二人は双方血まみれになりながら激しく戦う。やがて日岡を追って、嵯峨及び日岡を監視していた警官が駆け付ける。日岡は自身を罵倒する嵯峨の隙を突き、彼の拳銃を抜くと上林を銃撃。上林は絶命する。自分の拳銃を使って上林が殺されたことに嵯峨は激高。日岡を激しく殴り付ける。

時は流れ平成4年。暴力団対策法が施行され暴力団の勢力は急速に衰える。

かつて日岡を騙した瀬島は、場末の雀荘で麻雀に興じていた。その帰り道、瀬島は猛スピードで走るトラックに轢かれて死亡する。それはチンタが日岡のスパイだったことを密告した瀬島に対する、真緒の復讐であった。

その頃、日岡は田舎町の駐在所へと左遷されていた。ある日、町民から山で狼の目撃情報が寄せられる。半信半疑ながらも、地元民らと共に山へと入った日岡は、すでに絶滅したはずの狼を目撃。日岡は狼に誘われる様にして、山の奥深くへと一歩一歩、足を踏み入れていく。

映画『孤狼の血 LEVEL2』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

前作の衝撃を超える作品になるのか半信半疑で鑑賞しましたが、見事に裏切られました。松坂桃李演じる日岡が暴力と正義の狭間で揺れながら“孤狼”として覚醒していく様は鳥肌ものでした。鈴木亮平の上林が圧巻で、冷徹さと狂気をあわせ持つ怪演ぶりは日本映画でも稀有な存在感。暴力描写はかなりハードですが、それがリアリティと緊張感を生んでいます。シリーズとしても完成度が高く、邦画の可能性を感じる傑作でした。(20代 男性)


暴力と権力、そして信念のせめぎ合いがひたすら熱い一本。日岡刑事の成長物語としても優れていて、彼の変化が観ていて辛くもあり、希望でもありました。特に日岡と上林の最終対決は、一触即発の緊張感に手に汗を握りました。女性の立場から見ると、決して“優しい”映画ではありませんが、松坂桃李の演技に引き込まれ、重厚な物語に圧倒されました。ハードボイルドな世界観が好きな人にはたまらない作品です。(30代 女性)


とにかく鈴木亮平の怪演に尽きます。上林の凶暴性はもちろん、理不尽な暴力と人間の闇を体現したような存在で、出てくるだけで空気が凍りつくような緊張感。日岡との対比も鮮明で、善と悪の境界が曖昧になっていく展開に心が掴まれました。前作の雰囲気を受け継ぎながらも、日岡を中心とした新しいストーリーが構築されており、続編として完璧です。これは日本映画の新たな金字塔と言っても過言ではありません。(40代 男性)


ハードなバイオレンス描写と圧倒的な男臭さに、最初は少し構えてしまいましたが、観終わってみると「これぞ映画」と唸らされました。日岡が“正義”とは何かに苦悩しながらも、己の道を突き進む姿に惹かれました。物語全体が社会の闇と人間の業を描いており、暴力表現も決して無意味ではなく、必要な演出と感じます。鈴木亮平の演技は見る者の精神を削るほどの迫力で、余韻が長く残る作品です。(50代 女性)


正直、松坂桃李のイメージが180度変わりました。前作ではまだ若手刑事という印象でしたが、今作では完全に“修羅の道”を歩む男に変貌。しかもその過程が丁寧に描かれており、感情移入がしやすかったです。鈴木亮平演じる上林との対峙は、もはや神話的とも言える宿命の戦い。男同士のプライドがぶつかり合う、骨太のドラマとして最高の一作です。邦画にこういう作品があることが誇らしいです。(10代 男性)


今の日本映画にここまでの“熱”を感じられる作品があるとは思っていませんでした。暴力、裏切り、権力、そして信念。人間の極限を描く内容に衝撃を受けました。特に上林というキャラクターは、単なる悪役ではなく、どこか“生きる意味”すら見せるような狂気と哀しみがあり、非常に印象に残ります。日岡が堕ちていくことでようやく掴んだ正義が胸を打ちました。渋さと哀愁が漂う一作です。(60代 男性)


松坂桃李の変化に注目していましたが、演技の幅が凄まじい。目つき、立ち振る舞い、言葉の端々にまで“覚悟”がにじみ出ており、日岡という人間の変遷をしっかり演じ切っていました。そして何より鈴木亮平の上林が凄い。完全に“本物のヤクザ”に見えるほどの説得力。脚本・演出ともに骨太で、最後まで息が詰まる緊張感が持続します。こういう映画こそ、日本映画の底力を感じる瞬間です。(30代 男性)


怖かった。でも面白かった。女性としては目を背けたくなるようなシーンも多かったけれど、それでも物語から目が離せませんでした。特にキャラクター同士の関係性が非常に濃密で、日岡と上林の対立にはドラマがあり、ラストに向けてどんどん引き込まれていきました。日岡が自分なりの正義にたどり着いた時、思わず涙が出ました。単なる暴力映画ではなく、人間ドラマとしても一級品です。(40代 女性)


社会の“裏”を描いた映画として、これほどリアリティと緊張感に満ちたものは稀だと思います。警察と暴力団の境界が曖昧になり、善悪の感覚が揺らいでいく中で、日岡が自分の信念を確立していく姿にグッときました。暴力描写は容赦ないですが、だからこそ現実味があり、登場人物たちの命の重さが響きました。心がザワザワするのに、もう一度観たくなる不思議な魅力を持つ映画です。(50代 男性)


ストーリーは非常にシンプルなのに、描写のひとつひとつが濃厚で、一瞬たりとも目を離せませんでした。登場人物の誰もが“何かを背負っている”感じがあり、それが画面越しにも伝わってきて苦しくなるほど。日岡が変わってしまった理由も、ラストの選択も、全て納得できる流れでした。観ているこちらも覚悟を試されるような映画。邦画の中でも一線を画す完成度です。(20代 女性)

映画『孤狼の血 LEVEL2』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『孤狼の血 LEVEL2』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

アウトレイジ

この映画を一言で表すと?

男たちの裏切りと報復が連鎖する、北野武流“静かなる狂気”の抗争劇。

どんな話?

暴力団の内部抗争が次第に激化し、組同士の均衡が崩れていく中、無慈悲な報復劇が展開される。権力と生存を賭けたリアルな抗争を、冷徹な演出で描き切るクライムドラマ。登場人物は皆一癖あり、先の読めない展開に引き込まれる。

ここがおすすめ!

とにかくリアリティに満ちた描写と、北野武監督ならではの無駄のない台詞運びが見事。『孤狼の血 LEVEL2』と同じく暴力の本質を問う作品で、裏社会のルールや男たちの美学が深く掘り下げられています。緊張感の持続力は一級品です。

新宿黒社会 チャイナ・マフィア戦争

この映画を一言で表すと?

アンダーグラウンドのリアルを炙り出す、三池崇史の衝撃作。

どんな話?

新宿歌舞伎町を舞台に、日本のヤクザ、中国マフィア、韓国組織などが入り乱れる複雑な抗争を描いた群像劇。暴力、裏切り、移民問題など社会的テーマも織り交ぜながら、リアルかつ過激な世界が広がっていく。

ここがおすすめ!

三池崇史監督らしいエッジの効いた演出が光り、暴力描写も激しく、それでいて物語にしっかりと人間ドラマが根付いています。『孤狼の血 LEVEL2』の重厚な世界観が好きな方に刺さる、リアルでダークな犯罪映画です。

仁義なき戦い

この映画を一言で表すと?

東映ヤクザ映画の金字塔、裏切りと報復の昭和任侠史。

どんな話?

戦後混乱期の広島を舞台に、実在の事件を基に描かれた広島抗争シリーズ。若き日の菅原文太が演じる主人公を中心に、仁義も友情もない裏社会のリアルな抗争が繰り広げられる。ノンフィクションさながらの臨場感が特徴。

ここがおすすめ!

『孤狼の血』シリーズの精神的原点とも言える作品で、東映の実録路線の代表作。ヤクザ映画における“リアリズム”を確立した一本で、ドキュメンタリーのような荒々しさと緊張感が見どころ。今観ても古びないパワーがあります。

冷たい熱帯魚

この映画を一言で表すと?

日常が一気に崩壊していく、実在事件ベースの衝撃スリラー。

どんな話?

大人しい熱帯魚店の店主が、カリスマ的な男と出会ったことで凶悪犯罪に巻き込まれていく。実際の連続殺人事件をベースに、人間の狂気と道徳の崩壊を描いたサスペンスホラー。次第に壊れていく主人公の心理が恐ろしい。

ここがおすすめ!

園子温監督の代表作で、狂気と暴力の臨界点を突き破るほどのインパクトが魅力。『孤狼の血 LEVEL2』に通じる“人間の暗部”や“社会の病理”を感じたい方におすすめ。覚悟して観るべきが、それだけの価値はある作品です。

ヘルドッグス

この映画を一言で表すと?

潜入捜査官と極道の“共依存関係”を描く、異色のアクションノワール。

どんな話?

凶暴な性格を持つ元警官が、裏社会の組織に潜入。極道の男とバディを組みながら、裏社会の奥深くに踏み込んでいく。暴力と裏切りの渦の中、やがて自分自身の正義さえも見失っていく。

ここがおすすめ!

岡田准一主演による迫真の肉体アクションと、どこか歪んだ男同士の関係性が見どころ。暴力と信頼の狭間で揺れる心理戦は、『孤狼の血 LEVEL2』と共通する“濃度の高い人間関係”が堪能できます。スタイリッシュながらも重厚。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ局の映画番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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