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映画『メアリと魔女の花』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『メアリと魔女の花』の概要:スタジオジブリで映画作りを学んだ米林宏昌監督と西村義明プロデューサーが、新たに設立したスタジオポノックで初めて製作した長編アニメーション。ジブリ作品の影響を強く感じる仕上がりになっており、エンドロールでも「感謝 高畑勲 宮崎駿 鈴木敏夫」というクレジットが流れる。

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映画『メアリと魔女の花』の作品情報

メアリと魔女の花

製作年:2017年
上映時間:102分
ジャンル:アニメ、ファンタジー
監督:米林宏昌
キャスト:杉咲花、神木隆之介、天海祐希、小日向文世 etc

映画『メアリと魔女の花』の登場人物(キャスト)

メアリ・スミス(杉咲花)
赤い館村に引っ越してきた11歳の少女。赤毛の髪にコンプレックスがあり、何をやっても失敗ばかりの自分に嫌気がさしている。偶然、夜間飛行と呼ばれる魔女の花を見つけたことで、魔法の国へ行くことになる。
ピーター(神木隆之介)
赤い館村で暮らす少年。母親を助けて新聞配達をしている親孝行者だが、メアリのことをからかい、彼女を傷つけてしまう。黒猫のティブと灰猫のギブという恋人同士の猫を飼っている。
マダム・マンブルチューク(天海祐希)
魔法大学の校長をしている魔女。赤毛で黒猫を連れたメアリを優秀な魔女と思い込み、特待生として歓迎する。夜間飛行の魔力を変身魔法に利用し、無敵の魔法使いを生み出したいという野望を持っている。
ドクター・デイ(小日向文世)
魔法大学で魔法と科学の融合を研究している科学者。マダムと共に変身魔法の研究に没頭し、動物たちを実験に使っている。体の半分は機械でできている。
シャーロット(大竹しのぶ)
メアリの大叔母様。赤い館村の赤い館で、家政婦のバンクスと暮らしている。昔は魔女として魔法大学で学んでいたが、今は普通のお婆さん。夜間飛行の秘密を知っている。
フラガナン(佐藤二郎)
魔法大学の箒置き場の管理人。箒に愛情を持たないと怒る。要所要所で、メアリのことを助けてくれる。
ゼベディ(遠藤憲一)
赤い館の庭師。メアリに夜間飛行のことを教えてくれる。

映画『メアリと魔女の花』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『メアリと魔女の花』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『メアリと魔女の花』のあらすじ【起】

物語は、花の種を持った少女が、魔法の箒にまたがって、魔女が放った追手から逃げるところから始まる。かなりの攻撃を受けた少女は、空中で力尽き、地上へ落下していく。その時、少女が持っていた花の種が土の上にこぼれ落ち、強力な光を放つ。

それから数十年の時が過ぎ、物語の舞台は現在の赤い館村へ。11歳のメアリ・スミスは、夏休みを利用して、大叔母様のシャーロットがいる赤い館村へ引っ越してくる。シャーロットは、この村の赤い館で、家政婦のバンクスと暮らしていた。まだ夏休み中で学校もなく、メアリは退屈しきっていた。ここにはテレビもゲームもないし、友達もいない。メアリの両親は仕事が忙しく、こちらへ来るのはまだ先になるとのことだった。

メアリが退屈していることに気づいたバンクスは、彼女にお弁当を持たせ、ピクニックへ行くよう勧める。しかし、1人でピクニックへ行ってもつまらないので、メアリは庭師のゼベディにお手伝いをさせてもらう。シャーロットとバンクスは、村長さんのお葬式へ行く。

慌て者のシャーロットは、何をやっても失敗ばかりしてしまい、近所で暮らすピーターにからかわれる。ピーターは母親を助けるために新聞配達をしている感心な少年だが、少々口が悪い。メアリは1番気にしている赤毛のことをからかわれ、ピーターに腹を立てる。

お弁当を食べていたメアリのそばに、黒猫のティブがやってくる。ティブは恋人のギブと一緒に、ピーターの家で飼われていた。ティブが森の方へ行ったので、メアリは後を追う。ティブが立ち止まった場所にはギブもいて、2匹はそこに咲く青い花に向かって、唸り声を上げていた。

その花があまりに綺麗だったので、メアリは1株だけ花を摘んで帰る。ゼベディはその花を見て驚き、それがこの森にしかない「夜間飛行」という珍しい花で、7年に1度しか咲かないのだと教えてくれる。夜間飛行は、魔女の花とも言われていた。長年この村で暮らしてきたゼベディも、夜間飛行を見るのは初めてだった。

その夜、メアリは窓辺に夜間飛行を飾り、ベッドに入る。すると、ひどく怯えた様子のティブが、窓から飛び込んでくる。メアリはティブを落ち着かせ、ベッドに入れてやる。

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映画『メアリと魔女の花』のあらすじ【承】

翌朝、メアリが目を覚ますと、ティブはいなくなっていた。メアリはシャーロットに届け物のお使いを頼まれ、相手の名前と住所を記したメモを預かる。メモには、ピーターの名前と住所が書かれていた。

ちょうどピーターは、昨晩から姿の見えないティブとギブを探しており、2人は道で顔を合わせる。ピーターは、また赤毛のことをからかい、彼女を傷つけてしまう。怒ったメアリは、霧の日は危ないというピーターの忠告を無視して、森へ入っていく。

森の中で、夜間飛行を咥えたティブと出会い、メアリは後をついていく。ティブが登った木には、蔦の絡まった古い箒が引っかかっており、メアリはその箒を引っ張り出す。ティブはそれを待っていたかのように咥えていた夜間飛行を吐き出し、メアリは手の平でそれを受け止める。夜間飛行は潰れてネバネバの汁を出し、その汁が箒に滴り落ちる。すると、箒が勝手に動き出し、メアリとティブを乗せて空高く舞い上がっていく。

箒はぐんぐん上昇し、雲の上を飛んで、巨大な積乱雲の中へ入る。積乱雲の中には、不思議な別世界があり、その世界の中央部にはお城のような建物があった。箒はそこで墜落し、メアリは箒置き場に投げ出される。

箒置き場には、猫のような姿をしたフラガナンという管理人がいた。フラガナンは、メアリをエンドア大学の新入生と勘違いして、彼女を大学の正門前まで連れていく。メアリは仕方なく、ティブと一緒に正門の中へ入る。

ここは魔法使いだけが入学を許される魔法大学で、不法侵入者は変身の刑に処せられるという厳しい掟があった。中庭の噴水から登場した校長のマダム・マンブルチューク(以下マダム)は、赤毛で黒猫を連れたメアリを優秀な魔女と勘違いし、彼女を大歓迎する。メアリの手の平には、夜間飛行の魔力で花の刻印ができていて、彼女が魔法を使えることを証明していた。

マダムは大学内を案内しながら、メアリのことを褒めちぎる。メアリは、魔法界の天才科学者ドクター・デイ(以下ドクター)を紹介してもらい、最高学年クラスに案内される。そこでメアリは、花の魔力で高度な魔法を使うことに成功し、みんなから絶賛される。気を良くしたメアリは、この大学へ入学すると言ってしまう。

映画『メアリと魔女の花』のあらすじ【転】

入学願書をもらうため、校長室へ向かっていたメアリは、変身魔法の実験に使われる動物たちを目撃する。檻に入れられた動物たちは、魔法の鍵がかかった禁錮室へ運ばれていた。それを見たティブが暴れ出し、禁錮室の扉を引っ掻く。禁錮室の中からは動物たちの叫び声が聞こえており、メアリは不気味なものを感じる。ティブはなぜか涙を流していた。

校長室へ行ったメアリは、2階で夜間飛行を描いた絵を見つける。メアリが絵を触ると、絵の奥から「呪文の真髄」という魔法の本が出てくる。好奇心で本を手にしたメアリは、絵の奥に本を戻せなくなってしまう。

マダムが来たので、メアリは本を後ろに隠し、自分の魔力は不思議な花のおかげなのだと告白する。マダムは急に怖い顔になり、手に何を持っているのかとメアリを問い詰める。メアリは本のことを誤魔化すために、ピーターの名前と住所を記したメモを見せる。マダムはそのメモをもらって納得したようで、メアリに願書を渡してくれる。

正門まで見送りに出たマダムは、メアリの箒を見てハッとする。マダムには、その箒が花の種を盗んだ少女のものだとすぐにわかった。メアリが花の在り処を知っていると睨んだマダムは、先ほどのメモに魔法をかけ、メアリを尾行させる。

箒は赤い館付近で落下し、ただの箒に戻ってしまう。それと同時に、メアリの手の平の刻印も消える。帰宅後、メアリは上機嫌で晩御飯をたくさん食べ、シャーロットたちを喜ばせる。メアリは、今日かけられた数々の褒め言葉を思い出し、悦に入っていた。

その夜遅く、ピーターが行方不明だという知らせが入る。ピーターは自転車を森の入り口に残したまま、どこかへ消えていた。メアリの部屋には魔法のメモが飛び込んできて、マダムの幻影が現れる。マダムはピーターを誘拐しており、彼を助けたかったら、夜間飛行を持ってくるようメアリを脅迫する。あのメモのせいでピーターが誘拐されたと知り、メアリは責任を感じる。そして、夜間飛行を持ち、ピーターの救出へ向かう。

外の物音に気付いたシャーロットは、家の階段に落ちていた夜間飛行の花を見つける。シャーロットは驚き、慌ててメアリを探す。シャーロットは、何かを知っているようだった。

花の汁の力を使い、エンドア大学に到着したメアリとティブは、箒を正門前に置き、中庭に入る。そこにはマダムとドクターが待ち構えていて、メアリが差し出した夜間飛行を奪う。マダムは花と交換にピーターを助けるという約束を破り、メアリとティブも禁錮室に閉じ込めてしまう。

禁錮室の檻の中には、変身魔法の実験にされ、おかしな姿にされたギブもいた。ティブはギブを助けて欲しくて、メアリをここまで連れてきたのだ。そこでピーターと再会したメアリは、ポロポロ涙をこぼして、自分のせいなのだと彼に詫びる。ピーターは怒っておらず、2人は「みんなで一緒に帰ろう」と約束する。

映画『メアリと魔女の花』の結末・ラスト(ネタバレ)

自分が今夜だけは魔女なのだと気付いたメアリは、魔法の本を開いて、全ての魔法を解く呪文を唱える。すると、動物たちは元の姿に戻り、禁錮室の扉の魔法も解ける。自由の身になった動物たちの大群は、扉を破って外へ飛び出し、次々と大学から脱出していく。

騒ぎを聞きつけたマダムとドクターは、急いでメアリとピーターを追いかける。マダムは魔法の本が盗まれたことにも気付いていた。フラガナンが箒を持ってきてくれたおかげで、メアリとティブは脱出できたが、ピーターは再びマダムたちに捕まってしまう。

メアリは戻ろうとするが、箒が言うことを聞いてくれず、ある家の前で降ろされる。その家に入ったメアリは、壁に飾られた若かりし頃のマダムとドクターの写真を見つける。机の上には、変身実験のノートがあり、最後のページには、人間の子供が変身させられる様子が描かれていた。メアリが驚いていると、鏡の中にシャーロットが現れ、メアリに語りかけてくる。

この家は、昔、シャーロットが魔女としてエンドア大学に通っていた頃の家だった。当時はマダムもドクターも善良な教育者だったが、偶然シャーロットが夜間飛行を見つけてしまったことで、2人は魔法の種の研究に没頭するようになる。マダムは、強力な花の力を使い、生徒たちを無敵の魔法使いに変身させたいという野望を持っていた。しかし、実験は失敗し、多くの生徒が犠牲になる。シャーロットは、危険な実験をやめさせるため、残りの種を持って逃げたのだった。

シャーロットは、階段にあった夜間飛行の花をメアリに渡し、これですぐに帰ってくるように言う。しかし、メアリはこの花の力を使って、ピーターを助けたかった。シャーロットも納得し、メアリを信じて待つことにする。

マダムは魔法の本を取り戻すため、メアリを追っていた。メアリはマダムの攻撃をかわしながら、ピーターのいる実験塔を目指す。しかし、途中で魔法の力を使い切り、ただの女の子に戻ってしまう。それでもメアリは、「一緒に帰ろう」という約束を守るため、魔法なしでピーターを救おうと決意する。

動物たちも応援してくれ、メアリは実験塔までたどり着く。ギブの案内で塔内に入ったメアリは、変身魔法の最終段階に入ったピーターを見つける。巨大な水槽に花から抽出した汁が注がれ、水槽の中のピーターは、まさに変身しようとしていた。しかし、メアリが「やめて!」と叫んだ途端、水槽が爆発し、中から巨大なアメーバ状の物体が流れ出してくる。ピーターは、アメーバ状の物体の中央部に取り込まれていた。

アメーバ状の物体はマダムの魔力を吸い取り、あらゆるものを破壊していく。変身魔法は失敗し、強烈な魔力を持った化け物が誕生していた。メアリは、花の汁に触れたピーターの手の平に魔法の刻印があるのを見て、必死で彼の手を掴み、魔法の本に触れさせる。ピーターの魔力で、あらゆる魔法を解く呪文が発動し、化け物も実験塔も消滅する。

メアリとピーター、そしてティブとギブも無事だったが、帰り方がわからなくて困っていた。そこへ、フラガナンが修理した箒を届けてくれる。メアリたちは箒にまたがり、赤い館村へと帰る。無事に帰ってきたメアリを見て、シャーロットは涙を流す。日常に戻ったメアリは、ピーターともすっかり仲良くなり、この村で楽しい日々を過ごすのだった。

映画『メアリと魔女の花』の感想・評価・レビュー

ジブリ作品がまとめて詰まっているような、時間制限付きの魔女ということ以外、目新しさはありませんでしたが、楽しめました。自らの意思も持っているようなホウキ君がお気に入りです。ティブが姿を変えられたギブにすりよるシーンも好きです。
普段はコンプレックスがあり自分を認めてほしい願望が強かったのか、褒められて調子に乗ってしまう普通の女の子、動物やホウキ君に助けられながらピーターの救出と研究塔の破壊ができたラストにも満足でした。(女性 40代)


魔女の宅急便ともまた違った魔女をテーマにした物語。主人公は特に特別な潜在能力があるわけでもないのだが、偶然夜間飛行という魔女にとっては特別な花を手に入れてしまった事から、一時的に魔法の力を使えるようになり、魔女の世界に入り込んでしまうという流れ。ジブリ関連の作品(ジブリではないが)は、サブキャラの愛らしさが以外と重要な傾向があり、本作品にも箒やティブとギブといった可愛らしいキャラが登場し、ファン層を厚くしているのではないだろうか。最後はちゃんと普通の女の子に戻るという終わり方も、あたかも夢のような出来事として完結しているので、変なしこりが生まれず、良い終わり方だと思う。(男性 30代)


魔法使いになりたいと願う少女が、魔法の花を使い魔法使いになり騒動に巻き込まれていく物語です。この映画を観ていると、ジブリのキャラクターに似ているキャラクターが総集まりしているなと感じてしまいます。

そして、内容もどこかジブリの色んな部分を切り取って観ているような錯覚に陥ってしまいます。この映画の独自の映画感がなかったです。(女性 30代)

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