12000作品を紹介!あなたの映画図書館『MIHOシネマ』
スポンサーリンク
スポンサーリンク

映画『パレード』あらすじとネタバレ感想

この記事では、映画『パレード』のあらすじをネタバレありで解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『パレード』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『パレード』の結末までのストーリー
  • 『パレード』を見た感想・レビュー
  • 『パレード』を見た人におすすめの映画5選

映画『パレード』 作品情報

パレード

  • 製作年:2010年
  • 上映時間:118分
  • ジャンル:サスペンス
  • 監督:行定勲
  • キャスト:藤原竜也、香里奈、貫地谷しほり、林遣都 etc

映画『パレード』 評価

  • 点数:65点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★☆☆☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★☆☆

[miho21]

映画『パレード』 あらすじ(ストーリー解説)

映画『パレード』のあらすじを紹介します。

大学生の良介、無職で俳優の丸山友彦と交際中の琴美、映画配給会社に勤める直樹、イラストレーター兼雑貨屋店員の未来は4人でルームシェア中。
近所では連続通り魔事件が発生していた。

大学の友人が事故死したと知った良介は、思い切って先輩の彼女に告白をし、付き合うことになる。
翌日、琴美が目を覚ますと、見覚えのない少年サトルがシャワーから出てきた。
誰かの友人だと思い込んだ琴美はさして気にも留めず、彼氏の丸山と会うために出掛ける。
帰宅すると、サトルが泥棒ではないかと話し合われていた。
そこにサトルがやってきて、酔って記憶が曖昧になっていた未来が連れ込んだと判明。

男娼として稼いでいたサトルもルームシェアに加わることに。
やがて未来は、連続通り魔の犯人がサトルではないかと疑い始めるものの、直樹に一蹴されるだけだった。
隣室で売春が行われていると勘ぐっていた良介と琴美だったが、良介が潜入を試みると占い屋だったとわかる。

会社を休んだ直樹は、不審な行動をとるサトルを街中で見かけ、探りを入れようとする。
やがて良介が、大学を卒業したら部屋を出て田舎に帰るつもりだと直樹に言う。
サトルに私物をいじられた未来は激怒し、彼を部屋から追い出せと直樹に命令するのだが、自分も部屋を出ようと思っていると言い出す。
丸山の子供を妊娠した琴美は直樹に協力を頼む。
精神的に疲れた直樹はランニングに向かった先で、サトルに重大な秘密を知られてしまう。

映画『パレード』を無料視聴できる動画配信サービスと方法
映画『パレード』を無料視聴できる動画配信サービスと方法を分かりやすく紹介しています。

映画『パレード』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『パレード』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

ちょっと怖いストーリー

人間の心の中にある、”自分さえよければそれでいい”という利己主義な部分をひっそりと浮き彫りにする設定の作品。
”通り魔事件の犯人の正体”以外は何も明らかにならず、5人の若者たちが居心地のいい距離で、生活を送っていくというもの。
琴美曰く、みんなが楽しく過ごせるチャットルームのようなルームシェアをしているが、調和を乱すような自分の都合は持ち込まないという、暗黙のルールが成り立っているのがわかる。
最初はそういう仕組みが気に入らないと言ったサトルも、付き合いたくない人種ではあるが落ち着くから住むことにした、と男娼仲間に言うくらいだ。

隣室の前で女子高生が泣いていて、その後に大物政治家が出てきたことから、隣の部屋では売春が行われていると想像するが、結局占いをしていただけという琴美と良介の的外れな心配には笑ってしまう。
しかし移動しているシーンを無駄に長く撮ったり、直樹がサトルの後を付けるシーンが長すぎる。

キャストの熱演っぷり

ルームシェアしている5人の名前、年齢、職業が区切りのように出てくるが、だからといってその人物にフォーカスされるわけでもなく、見ていて混乱を招く元になってしまっている。

キャスティングが素晴らしく、お気楽な大学生の良平役に小出恵介、恋愛中の丸山君が全てだがゴシップも好きな琴美役には貫地谷しほり、常に強気だが心に闇を抱える未来役に香里奈、家出少年と思われるサトル役の林遣都、唯一の会社員で他の住人から頼られたり愚痴を聞かされることが多い直樹役に藤原竜也。
この5人の演技が見事にハマっていて、特に自分が連続通り魔だとサトルにばれたが、「みんな知っていること」と衝撃発言を受けた直樹が部屋に戻ると、他の4人が無表情というか、目だけ笑っていない恐ろしい笑顔で出迎えるラストシーンの演技が上手い。


「何も起こらないようで、何かが壊れていく」そんな空気が全編に流れる独特の作品でした。シェアハウスに集う5人が、他人同士のようでいて、どこか家族のような距離感。でもそれは表面的な“パレード”であって、実は誰も深くつながっていない。最後に明かされるサトルの秘密は衝撃的で、見ている自分も「何も見えていなかった」と気付かされました。(20代 男性)


友達のようで友達じゃない。シェアハウスという空間の“ぬるま湯”のような居心地と、その裏で静かに進行する孤独と狂気の描写がとてもリアルでした。サトルが実は連続暴行犯だったという事実は衝撃だけど、それ以上に周囲の誰もが彼を深く見ようとしていなかったという構図にゾッとしました。自分にも刺さる作品でした。(30代 女性)


最初は淡々とした青春群像劇だと思って見ていたけれど、終盤の展開で一気にサスペンスに変貌。佐藤浩市演じる刑事の存在が物語に緊張感を与え、ラストで全てが繋がる構成は見事でした。若者たちの無関心と他人事感がリアルで、どこか現代の若者の姿を写しているようでした。原作とはまた違った雰囲気で楽しめました。(40代 男性)


シェアハウスって楽しそうと思っていたけれど、この作品を観て「怖い」と感じました。外見は仲良さげでも、誰も本当の顔を見せていない。特に藤原竜也演じるサトルの“影”に気づいていたはずなのに、誰も深く踏み込まなかったのが現代的。人間関係の薄さとその代償がテーマのようで、じんわりと怖い映画でした。(20代 女性)


藤原竜也の演技がとにかく凄かった。彼の抑えた笑顔や語り口の裏にある狂気に、少しずつ気づいていく過程が鳥肌モノでした。誰かが明確に悪いというより、“誰も責任を取らない空間”が最終的に悲劇を生む。この居心地の良さが逆に人を鈍くさせるのだなと感じました。都会の孤独を映した静かな恐怖映画だと思います。(30代 男性)


“日常の中の非日常”を描いた作品として非常に完成度が高いと感じました。登場人物それぞれの物語も興味深く、特に香里奈演じる未来の痛々しいまでの自己肯定感の低さが印象に残りました。最終的にサトルの正体が判明することで、登場人物たちが抱えていた問題の根の深さも浮かび上がり、非常に後味が重たい映画でした。(40代 女性)


大学のゼミでこの映画を取り上げて以来、何度も見返している作品です。「気づいていたけど、気づかないふりをする」この人間心理をテーマにしているところが秀逸。ラストでサトルが笑顔で微笑むシーン、あれが一番怖かった。表面上の平和な空気の裏に潜む無関心が引き起こす“人災”のような構造が見事でした。(20代 男性)


誰かと住むことで「孤独」が消えるわけではない。むしろ、薄っぺらい関係の中で自分を偽ることのしんどさが描かれていて、非常に現代的な作品だと感じました。佐藤浩市演じる刑事が淡々と若者たちを見つめる視線が、「お前たちは何を見てきた?」と問いかけているようで印象的でした。静かな問題提起のある映画です。(50代 男性)


若者たちの緩やかな関係性の中に、どこか不穏な空気が流れているのがずっと気になっていました。サトルが“ああいう人間”だと分かった時、逆に納得してしまった自分が怖かったです。誰もが違和感を覚えながらも、そのまま流されていた構図がとてもリアル。「パレード」の意味が分かった時に、胸がざわつきました。(30代 女性)


学生時代に観たときは理解しきれなかったけど、大人になってから見直すと“心地よさに甘えてしまう怖さ”が痛いほどわかる映画でした。事件そのものよりも、無関心と沈黙が人を追い詰める構造が秀逸。終盤で未来がサトルに対して何も言えないシーンは、個人的にグサッときました。じわじわ効く社会派サスペンスです。(40代 男性)

映画『パレード』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『パレード』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

リリイ・シュシュのすべて

この映画を一言で表すと?

10代の心の闇と痛みを、詩的な映像で描いた衝撃作。

どんな話?

ネット掲示板で繋がる中学生たち。表では学校生活を送る一方で、裏ではいじめや暴力が静かに、そして確実に彼らを蝕んでいく。すべての心の逃げ場が「リリイ・シュシュの音楽」に収束していく中、思春期特有の孤独と絶望が浮かび上がる。

ここがおすすめ!

『パレード』同様、日常の空気の中に潜む“断絶”と“心の死角”を繊細に描いています。岩井俊二監督ならではの映像美と空気感、音楽の使い方が圧倒的。静かに胸を抉られるような体験ができる映画です。

アヒルと鴨のコインロッカー

この映画を一言で表すと?

優しい嘘とすれ違いが織りなす、静かな衝撃作。

どんな話?

大学入学を機に引っ越してきた椎名は、隣人の河崎と不思議な友情を築く。ある日「本屋を襲おう」と言われるところから物語が始まり、過去と現在、嘘と真実が交錯しながら、驚きの結末へと収束していく。

ここがおすすめ!

一見のんびりした青春ドラマに見えながら、ラストにかけて予想外の感情が押し寄せてくる構成が秀逸。『パレード』と同じく、「見えているようで見えていない」人間関係の奥深さに気付かされます。

誰も知らない

この映画を一言で表すと?

誰も気づかない場所で生きる子どもたちの、静かな叫び。

どんな話?

母親に置き去りにされた4人の子どもたちが、身を寄せ合って日々を過ごす。誰にも頼れず、社会から取り残されていく中で、それでも生きようとする姿を描いた実話ベースのドラマ。

ここがおすすめ!

“他者の不在”がもたらす静かな絶望を描いた点で、『パレード』と共鳴する部分が多いです。柳楽優弥の自然体の演技と是枝裕和監督の抑制された演出が、観る人の胸に深く突き刺さります。

愚行録

この映画を一言で表すと?

誰もが“演じている”――記憶と真実のねじれたサスペンス。

どんな話?

一家惨殺事件の真相を追う記者が、周囲の証言から被害者夫婦の実像に迫っていくが、語られる“思い出”には微妙なズレが…。回想と現在が交錯しながら、人間の裏の顔が浮かび上がる社会派ミステリー。

ここがおすすめ!

『パレード』と同じく、“誰かを見ているようで、見ていない”という構造が繊細に描かれます。妻夫木聡と満島ひかりの名演が光り、人間関係の皮を一枚一枚剥がしていくような感覚がクセになります。

ピース オブ ケイク

この映画を一言で表すと?

曖昧な関係、浮ついた気持ち、それでも“誰か”が欲しかった。

どんな話?

自己評価が低く、恋に流されがちな志乃が、隣に住む京志郎に惹かれていく。彼女は恋人というより“居場所”を求めており、どこかで常に孤独を感じている。恋愛と生活のリアルを描くヒューマンドラマ。

ここがおすすめ!

『パレード』のように、現代の若者たちの“浅くて深い関係性”を丁寧に描いています。甘く見せかけて切ない、ポップに見えてほろ苦い。菅田将暉や多部未華子らのリアルな演技も見どころです。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

影山みほをフォローする
サスペンス映画

みんなの感想・レビュー