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映画『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』の概要:マサラタウンに住むサトシは、10歳を迎えポケモントレーナーとして旅立てるようになる。待ちに待ったその日に遅刻し、オーキド博士から貰える筈だったポケモンは既に持っていかれていた。代わりにピカチュウというポケモンを貰うが、癖のある性格で……。

映画『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』の作品情報

劇場版ポケットモンスター キミにきめた!

製作年:2017年
上映時間:98分
ジャンル:アニメ、アドベンチャー
監督:湯山邦彦
キャスト:松本梨香、大谷育江、林原めぐみ、三木眞一郎 etc

映画『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』の登場人物(キャスト)

サトシ(松本梨香)
マサラタウンに住む少年。ポケモントレーナーとして旅立つことになったが、相棒として選んだピカチュウに早々振り回される羽目になる。しかし、後に和解しポケモンとトレーナーという関係を越え、唯一無二の親友のような関係になる。ポケモンに対してはペットや道具のような存在ではなく「友達」だと思っている。
ピカチュウ(大谷育江)
お馴染みの黄色い電気ネズミポケモン。当初は我儘な性格が目立っていたが、後にサトシと固い絆で結ばれる。特技は頬袋から放つ「10万ボルト」。
マコト(佐藤栞里)
サトシの旅先で出会う、気の強いトレーナーの少女。母親は地元では有名なポケモントレーナーらしい。
ソウジ(本郷奏多)
冷静沈着なトレーナー。ポケモン博士を目指しており、医学等にも詳しい。
クロス(逢坂良太)
最強を目指し、弱いポケモンはゴミだとまで言ってのけ、サトシのような「絆」や「友達」といった言葉を甘いと切り捨てる。
ロケット団<ムサシ(林原めぐみ)、コジロウ(三木眞一郎)、ニャース(犬山イヌコ)>
珍しいポケモンをゲットするため翻弄するお馴染みの悪役トリオ。完全にコメディ要因。

映画『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』のあらすじ【起】

マサラタウンに住む少年のサトシ。明日で10歳の誕生日を迎えるサトシは、ポケモントレーナーとして旅立てるようになる。街のポケモン研究者、オーキド博士の元で3匹いるポケモンのいずれかが与えられる手筈だったが、サトシの寝坊により3匹は既に遅刻しなかったトレーナー達が持って行ってしまった。代わりのポケモンとしてピカチュウが与えられるが、癖のある性質で気安く触ると電気ショックを浴びせてくる。おまけにモンスターボールの中に入るのが嫌いで、サトシに反抗的な態度ばかり取る。

旅先でも言う事を聞かないピカチュウだったが、途中、気性の荒いオニスズメの大群に襲われ満身創痍のピカチュウを守るサトシ。サトシはピカチュウだけでも助けようと自ら囮になるが、ピカチュウはその姿に心を動かされ電撃でオニスズメ達を追い払う。気絶していたサトシとピカチュウは目を覚まし、ピカチュウはサトシに心を開く。喜ぶサトシの前に、伝説の鳥ポケモン「ホウオウ」が空を飛んでいく。その羽根を拾うサトシ。それから、ポケモンをゲットしつつ旅は順調に進む。

ある日、サトシがポケモンセンターに向かうと酷い怪我を負ったポケモンが運ばれてくる。「エンテイ」の仕業だと話すトレーナー。エンテイとは伝説のレアポケモンである。センターにいたトレーナー達は自分達も捕まえに行くと走り出し、サトシも向かうことに。

運良くエンテイを発見したサトシだが、同時にマコトという少女も現れる。先にゲットするのは自分だと互いに熱を上げる2人だが、エンテイの強大なパワーは比べ物にならなかった。そこへ別のトレーナー・ソウジも駆け付けるがやはり適わず、エンテイに逃げられてしまう。サトシとマコトはお互いに、足を引っ張ったせいで捕まえられなかった、とぶつかり合う。ポケモンバトルで決着をつけようとするが、ソウジだけはその場を去った。

バトルを終えひと悶着あったが、雨が降り、雨宿りできる場所を探し始めるサトシ達。途中、置き去りにされているヒトカゲを見つける。すると、ヒトカゲの所持者である青年・クロスが現れる。クロスは強いポケモンこそが必要だと考え、弱い奴は捨てるらしい。そのため、ヒトカゲは捨てられた。クロスが去った後、尻尾の炎が消えかかったヒトカゲを保護する。炎が消えると死んでしまうからだ。サトシはヒトカゲを連れ、雨風を凌げる場所を探す。

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映画『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』のあらすじ【承】

辿り着いた洞窟には先程の少年・ソウジがいた。ポケモン博士を目指しているソウジは、医療の知識があったためヒトカゲを治療してやる。措置が終わった後、サトシはヒトカゲが寒くならないように暖めてやる。やがて、ソウジはエンテイについての伝説を語り始める。エンテイはホウオウに命を与えられた存在らしい。150年前、ホウオウが人間と接触を図っていた「カネの塔」が落雷により火事が起き、突然の雨で鎮火した。その時、名もなき3体のポケモンが死んでしまった。すると、ホウオウが降臨し命を与えた。その3体はそれぞれ、塔に落ちた雷・ライコウ、塔の炎・エンテイ、塔に雨を齎したスイクンと名付けられた。サトシは話を聞きながらホウオウの落としていった羽根を思い出し、それを見せる。ソウジはそれを虹色の羽根と言い、手にした者はホウオウに導かれ虹の勇者になる、と話す。そして、その間サトシ達が洞窟でヒトカゲの介抱をしている時。謎の亡霊のような物体が現れ、サトシの影の中に忍び込み始める。

翌朝、ヒトカゲの体調は回復しており、サトシはヒトカゲを仲間にする。それから、外に出た一同であったが空には虹が輝いており、伝説によれば虹の向こうにホウオウはいるそうだ。すると、呼応するようにサトシの持っていた羽根が輝き出す。一行はホウオウに会いにいくことを決める。

一行はポケモンセンターに立ち寄る。ソウジは本で、ホウオウについて調べ物をしていた。本によればホウオウは幸せのエネルギーで力を得る。逆に邪悪なものだと力を奪われるそうだ。また、虹色の羽根は悪しき心に染まると色を失うらしい。

とある日、ポケモントレーナー同士のバトルで勝ち進むサトシ。そこへ挑戦者として乱入してきたのは、あのヒトカゲを捨てた青年・クロスだった。サトシは進化し「リザード」となったヒトカゲを出し、クロスは同じ炎タイプのガオガエンを繰り出す。一見するとリザードの方が有利に見えた。しかし、実はガオガエンはダメージを受ければ受ける程強力になる特性を持っていた。一気に形成を覆され、リザードは敗北してしまう。そして、クロスにサトシはトレーナー失格だと罵られる。

負けたことに納得のいかないサトシは、半ば八つ当たり気味にマコトとソウジに当たる。更にはピカチュウにまで心無い言葉を浴びせてしまう。自棄になったよう「ピカチュウなんかいなくても平気だ」と呟くサトシの腕から、ホウオウの羽根が滑り落ち色を失ってしまう。すると、サトシの影についてきていたマーシャドーが姿を見せた。このマーシャドーというポケモンは、虹色の羽根を持つ者が真の勇者であるかどうかを見極めるために行動している。マーシャドーの導きのお陰で、サトシは夢の中を彷徨い、ピカチュウと再会を果たす。目の前で心配そうに覗き込むピカチュウを抱き締め謝り続けるサトシ。やがて、旅は再開し一同は虹のふもとへ辿り着く。ホウオウの羽根が輝き出し、道を示し始めた。虹は山脈で最も高い位置へ届いているようだ。その道へと向かうサトシ達。

映画『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』のあらすじ【転】

その後、妙な老人と遭遇するサトシ達。老人の名はボンジイ、ソウジがホウオウについて調べていた本の著者だ。ボンジイはホウオウを探しているようだが、サトシ達が伝説のポケモン3体と出会えたのはその羽根のお陰ではないかと話す。サトシが虹の勇者に相応しいか試しているのではないか、とも言う。やがて頂上を目指し、羽根を持って走るサトシの前にいつかのガオガエンが現れそれを阻む。クロスが、ホウオウを呼び出すため羽根を狙って現れたのだ。サトシは絶対に負けられないと勝負を挑む。

先の闘いで負けたリザードを使い、リベンジマッチを図る。ガオガエンの追随を許さぬ力にやはりリザードは苦戦を強いられるが、サトシの思いが通じたようにリザードはリザードンへと最終段進化を遂げる。炎と炎がぶつかり合い、リザードンが勝利を収める。クロスは絶望し、最強を目指している自分がどうして選ばれないのかと嘆く。サトシは力だけが全てではなく、ポケモンや仲間達の協力があったからこそここまで来たと語る。クロスは「じゃあ何のためのバトルだ?」と問いかけるが、サトシは「ホウオウだけじゃない、全部のポケモンと友達になりたいからだ」と笑顔で微笑む。しかし、クロスはサトシから羽根を奪い、それを使いホウオウを呼び出そうとする。

悪しき心に染まり、色を失った虹色の羽根。それまでサトシを影から見守り続けていたマーシャドーが、クロスを吹き飛ばす。マーシャドーは悪に染まった羽根と同化し、邪悪なエネルギーを放ち始めた。クロスが手持ちポケモンのルガルガンを使い、マーシャドーを倒そうとする。しかし、マーシャドーの放つ瘴気に操られルガルガンは人間を敵と見なしクロスに襲い掛かってくる。それを庇ったのは、かつて捨てた筈のヒトカゲ――もとい、リザードンであった。マーシャドーの邪気に当てられた野生のポケモン達が凶暴化し、サトシ達に攻め込んでくる。ボンジイはサトシに、羽根を取り戻しに行くよう指示する。マコト達がサトシを援護しながら突き進み、途中でクロスのルガルガンが立ち塞がる。クロスは身を挺してルガルガンを止め、腕を噛まれながら「出会った時もこんな風に噛んでいた」と微笑む。やがて、ルガルガンはクロスとの記憶を思い出し、正気に戻る。クロスもサトシの援護に周り、マコト達と共に戦う。

映画『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』の結末・ラスト(ネタバレ)

やがてマーシャドーの元へと近づくサトシだが、サトシの訴えも虚しく悪に堕ちたマーシャドーは容赦ない攻撃を仕掛けてくる。それでもサトシとの絆を信じて、ピカチュウは立ち向かう。マーシャドーの攻撃とピカチュウの10万ボルトがぶつかり合い、ピカチュウは負傷してしまう。サトシが傷だらけのピカチュウを抱えるが、マーシャドーに操られた野生のポケモン達に追い詰められる。サトシはせめてピカチュウだけでも助けたい、とモンスターボールに入ることを願う。しかし、ピカチュウはそれを拒み傷だらけの身体で野生のポケモン達からサトシを守ろうとする。サトシが「どうしてボールに入らないんだ?」と聞くと、ピカチュウは人の言葉で「いつも、一緒にいたいから」と答える。しかし、野生のポケモン達が迫ってきたためにサトシはピカチュウを無理矢理モンスターボールへと入れ、それを抱えたまま庇うようにして立った。

程なくして野生のポケモン達からの攻撃が起こり、閃光が山頂から迸った。モンスターボールから解放されたピカチュウは、消えかかるサトシの身体に彼の帽子を持って近づいていく。しかし、サトシの姿が消えたことでピカチュウは涙を流しながら凄まじい電撃を放つ。その電気によってマーシャドーの気が弱まり、野生のポケモン達が正気を取り戻す。やがて、ピカチュウの願いが届いたのか、虹色の羽根の力によってサトシは再び現世へと甦る。サトシの持っていた羽根が虹色に輝き始め、虹の道が作られホウオウが姿を現す。サトシは微笑んで言う、「バトルしようぜ!」。

結果はピカチュウの敗北に終わったようだが、その顔はどこか誇らしげだ。ポケモンセンターで傷を回復してもらい、マコト、ソウジ、クロスらは各々の道を行くこととなる。「旅のどこかで出会えたらバトルしようぜ!」笑い合いながら、それぞれは違う道を歩き始めた。サトシはピカチュウと共に、更なる高みを目指し虹の差す方へと駆けて行くのであった。

映画『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』の感想・評価・レビュー

まず原点回帰して、アニメの1話目を最初に持ってくるというこの演出。ポケモンと共に育った世代にはノスタルジックな気分。そこからの展開が映画のオリジナルだが、ダークヒーローの出てくる作品を見続けていた自分には、サトシの純粋さや真っ直ぐな姿が眩しく、ああ、やっぱこういう主人公もいいなと思えた。ピカチュウとの絆も涙ぐむが、1番の驚きはピカチュウが人の言葉でサトシに思いを伝えるシーンだろう。賛否両論あるようだが、自分は不覚にも涙した。(MIHOシネマ編集部)


“またマサラタウンから出発?”“でもカスミやタケシは出ない?”“パラレルワールドってどういうこと?”と、困惑しながらもポケモン世代の使命感により劇場まで足を運んだ当時。その判断は正しかった。
とにかくあの頃ポケモンのゲームをやり、アニメを観て、学校で話をしたすべてのポケモン世代はつべこべ言わずにこの映画を観た方が良い。すべてが懐かしくて愛おしくて、改めてポケモンと共に育った喜びと感動を味わうことが出来る。
個人的にはクロスとリザードンのような関係性を描いてくれたことによって、より一層ポケモンの世界が愛おしくなった。(女性 30代)

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