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映画『西遊記 はじまりのはじまり』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『西遊記 はじまりのはじまり』の概要:玄奘が三蔵法師となる前の物語。冴えない妖怪ハンターの玄奘は、のちに孫悟空、沙悟浄、猪八戒となる妖怪たちと出会う。その当時の彼らは、人々に恐れられる狂暴な妖怪だった。

映画『西遊記 はじまりのはじまり』の作品情報

西遊記 はじまりのはじまり

製作年:2013年
上映時間:110分
ジャンル:ファンタジー、コメディ、アドベンチャー
監督:チャウ・シンチー
キャスト:ウェン・ジャン、スー・チー、ホアン・ボー、ショウ・ルオ etc

映画『西遊記 はじまりのはじまり』の登場人物(キャスト)

玄奘 / 三蔵法師(ウェン・ジャン)
妖怪ハンター。師匠の教えに従い、妖怪にわらべ歌を聞かせて善の心を取り戻させようとしている。非力で泣き虫、髪はふさふさ。「わらべ歌三百首」を持ち歩いている。
段(スー・チー)
妖怪ハンター。妖怪にわらべ歌を歌っていた玄奘を見てひと目惚れをする。ハンター一族のボスであるが、理想の相手に出会って普通の暮らしをするのが夢。
孫悟空(ホアン・ボー)
五指山の麓で、如来によって500年間閉じ込められている猿の妖怪。玄奘に見つけられた時は、魔性の抜けたみすぼらしい姿になっていた。
沙悟浄(リー・ションチン)
元々は優しい心を持つ人間の男だったが、村人から人さらいと間違われて殺されたのを機に、半漁半獣の妖怪「水妖」となる。段によって魚の人形にされてしまう。
猪八戒(チェン・ビンキャン)
元々は猪剛烈という名の優しい男だったが、妻が美男子と浮気をしたのを機に妖怪となった。狂暴化すると巨大な猪となる。

映画『西遊記 はじまりのはじまり』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『西遊記 はじまりのはじまり』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『西遊記 はじまりのはじまり』のあらすじ【起】

昔むかしの中国。ある川沿いの村に半魚半獣の妖怪「水妖」が現れ、村人が喰われる事件が起きる。導師と名乗る男がエイを退治して褒美を貰うが、妖怪ハンターの玄奘は、エイは妖怪ではなく、本物の妖怪は別にいると反論する。玄奘の意見は聞き入れられず、見せしめに川の上に吊り下げられてしまった。

村人たちは妖怪がいなくなったと安心し、川遊びを始めた。そこに水妖が再び出没し、村人を次々と飲み込み始める。玄奘は縄を解いて水妖と戦い、村人の力を借りて陸に打ち上げた。

陸に上がった水妖は魔性を失い、青年の姿に戻る。玄奘は善の心を取り戻すため、水妖にわらべ歌を歌ってあげた。そこへ妖怪ハンターの段が間に入り、あっという間に水妖を人形に変えてしまう。段は村人から感謝され、玄奘は肩を落として師匠の元へ帰って行った。

水妖は元々善良な男だったが、村人から人さらいだと誤解されて殺されたことで水妖と化したのだった。玄奘は村人を死なせた自分の無力を嘆き、涙が止まらなくなる。

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映画『西遊記 はじまりのはじまり』のあらすじ【承】

岩山の料理店に旅人の若い夫婦が立ち寄った。巨大な釜戸には美味しそうな焼き豚が並び、夫婦は名物の焼き豚料理を堪能する。店主の猪剛烈は美男子であったが、しばらくすると豚の妖怪に変身し、夫婦に襲いかかった。

夜になり、玄奘が料理店にやって来る。接客係から釜戸の焼き豚を見せられるが、玄奘には焼かれた人間にしか見えなかった。店内の客は全て亡霊であり、玄奘は接客係に正体を見せろと迫る。しかし玄奘は非力で苦戦した。するとそこに段が現れ、無限変幻リングを使って豚の手下どもを次々と退治する。

猪剛烈は豚の姿で段と格闘した。激しい戦いの末、一度は豚の生け捕りに成功するが、すぐに封印を解かれ、豚は獰猛な猪に化けて逃亡してしまった。森で体を休める玄奘と段。段が口づけを求めると玄奘は逃げ出し、師匠の元へ帰ってしまう。師匠は妖怪を倒すなら、孫悟空を探しに行けと玄奘に助言した。

玄奘は旅の道中で、妖怪ハンターの一族の罠にかかる。一族のボスは段であった。段は玄奘の気を引くのに失敗し、彼を戦車の中に閉じ込める。

映画『西遊記 はじまりのはじまり』のあらすじ【転】

段はハンター仲間の協力で玄奘に色仕掛けをするが失敗する。その時、猪が突進して戦車を破壊した。猪剛烈を退治して名を挙げようと、足じいや空虚王子など妖怪ハンターがどこからともなく現れる。しかし、彼らはいがみ合ってばかりだった。玄奘は呆れ果て、段に向かってわらべ歌三百首を返すように迫るが、彼女はそれをビリビリに破り捨ててしまう。

玄奘は孫悟空を探す旅を続けた。五指山の洞窟に入ると、小声で話すみすぼらしい姿の男を見つける。それが孫悟空だった。如来に力を封じられ、蓮の枝を折ることすらままならない悟空。玄奘は改心すれば良いと説き、妖怪退治の手伝いを依頼する。悟空は猪を呼び出すために美女が必要だと言い、そこに段が現れる。

満月の下で段が舞っていると、猪が姿を現した。猪はあっさり孫悟空と段によって封印される。段は妖怪を退治した褒美に玄奘に結婚を迫り、薬指にリングを嵌めようとした。しかし彼は頑なに拒否。段はすっかり落ち込み、わらべ歌を貼り合わせた本を玄奘に返して去って行った。

映画『西遊記 はじまりのはじまり』の結末・ラスト(ネタバレ)

玄奘は孫悟空に頼まれて、洞窟の穴の上の蓮の花を取り除いた。その蓮こそが、如来が施した封印であった。孫悟空は洞窟を飛び出し、本来の暴れん坊に戻る。玄奘はお経を唱えて鎮めようとするが、孫悟空は無抵抗の玄奘の髪の毛を引き抜き丸坊主にしてしまう。それでも玄奘はお経を止めなかった。

妖怪ハンターたちが集結し孫悟空に戦いを挑むが、次々と倒される。段は玄奘を守ろうとして激しく殴打され、瀕死となった。玄奘は死にゆく段を抱きながら、初めて会った時から好きだったと告白。孫悟空は玄奘の悲しみに追い打ちをかけようと、段の体を跡形もなく消滅させた。わらべ歌の本が大日如来経に変わり、玄奘はお経を唱え始める。すると、宇宙ほどの大きな如来が現れ、孫悟空はあっけなく如来の掌に圧し潰されてしまった。

如来の力に恐れをなした孫悟空は改心する。玄奘は段のリングを孫悟空の頭に嵌めた。その後、天竺にある経典をいただくため、玄奘は孫悟空、沙悟浄、猪八戒を引き連れて西方へと旅立った。塵となった段の魂に見守られながら。

映画『西遊記 はじまりのはじまり』の感想・評価・レビュー

玄奘が三蔵法師になる前に、孫悟空、沙悟浄、猪八戒との出会いを描いたオリジナル・ストーリー。玄奘は坊主ではなく髪がふさふさ、沙悟浄は河童でなく魚の妖怪で、猪八戒は狂暴な猪、そして魔性が取り除かれた孫悟空は、セピア色の貧相な姿で現れるなど、登場の仕方が斬新でユニークだった。

アクションだけでなく、玄奘と段のラブ・ストーリーもあり、2人の恋の行方が美しくて切ない。エンディングに流れるGメン75のテーマ曲が、4人の旅立ちにふさわしかった。(MIHOシネマ編集部)

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