12000作品を紹介!あなたの映画図書館『MIHOシネマ』

映画『桜田門外ノ変』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『桜田門外ノ変』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『桜田門外ノ変』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『桜田門外ノ変』の結末までのストーリー
  • 『桜田門外ノ変』を見た感想・レビュー
  • 『桜田門外ノ変』を見た人におすすめの映画5選

映画『桜田門外ノ変』の作品情報


出典:https://video.unext.jp/title/SID0032221

製作年 2010年
上映時間 137分
ジャンル 歴史
アクション
ドラマ
監督 佐藤純彌
キャスト 大沢たかお
長谷川京子
柄本明
生瀬勝久
製作国 日本

映画『桜田門外ノ変』の登場人物(キャスト)

関鉄之介(大沢たかお)
水戸藩士。直弼の主君に対する処罰に不満を抱き、暗殺計画に参加する。
関ふさ(長谷川京子)
鉄之介の妻。
金子孫二郎(柄本明)
水戸藩士。直弼の暗殺を計画する。
徳川斉昭(北大路欣也)
水戸藩主。開国を迫られる日本だが、あくまでも武力行使を主張する。その結果として隠居謹慎処分が下される。
井伊直弼(伊武雅刀)
大老。独断で日米修好通商条約を結び、逆らう者は処刑する。

映画『桜田門外ノ変』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『桜田門外ノ変』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『桜田門外ノ変』のあらすじ【起】

安政7年3月3日の江戸。
雪が降る晩にもかかわらず、大老の井伊直弼の行列が登城に向かっていた。
桃の節句を祝うための移動であったが、一行が桜田門に至るところで時代が動くこととなる。

突如、身分の知れない者が直弼が乗る籠に駆け寄ってきたのだ。
手には直訴状が握られている。
その者が籠の傍に到着するや否や、大勢の男たちが行列を囲んだ。
関鉄之介をはじめとする水戸藩脱藩者17名、薩摩藩士1名。
合計18人の志士たちが直弼の行列を襲ったのだ。

いの一番に斬り込んだ志士の名前は、稲田重蔵。
彼は直弼の護衛に返り討ちにされるものの、大半の護衛は刀を袋に収納していた。
志士たちはまたたく間に護衛たちを斬り捨てていき、積もる雪が赤く染まっていく。

やがて、薩摩藩士の有村次左衛門が直弼を籠から引きずりだした。
即座に直弼は首を取られ、ほとんどの志士は薩摩藩との盟約により京都に向かう。
だが、全員ではない。
有村などの一部の志士は負った傷が深く、その場で自決した。

映画『桜田門外ノ変』を無料視聴できる動画配信サービスと方法については、以下の記事をご覧ください。

映画『桜田門外ノ変』を無料視聴できる動画配信サービスと方法
映画『桜田門外ノ変』を無料視聴できる動画配信サービスと方法を分かりやすく紹介しています。

映画『桜田門外ノ変』のあらすじ【承】

鉄之介は、過去の事を振り返っていた。
思い返せば、嘉永6年にペリー提督が訪れたのがきっかけだったのだろう。
彼ら英国人が乗る黒い船は浦賀に来航し、鎖国を貫いてきた徳川幕府に開国を迫った。
幕府も決して一枚岩というわけではなく、開国を推進しようとしたのが彦根藩主の井伊直弼だったのだ。
対して水戸藩主の徳川斉昭は、一歩も譲らずに外国人を武力で排除する「攘夷論」を主張。
双方の派閥は激しいせめぎ合いを繰り広げていた。

安政5年になると、直弼は大老に就任する。
すると直弼は独断で、日米修好通商条約を結んでしまうのだ。
憤慨した斉昭は、福井藩主の松平春嶽と共に江戸城に向かう。
その行いを咎められ、結果的に斉昭は直弼によって隠居謹慎処分を下されてしまった。
ただ、これは手始めに過ぎない。
これを機に直弼は、多くの反対派を処刑していく。
これが世に言う、「安政の大獄」であった。

映画『桜田門外ノ変』のあらすじ【転】

江戸幕府が弾圧をしているころ、鉄之助は妻のふさや息子の誠一郎と暮らしていた。
しかし彼の人生は、主君の斉昭の処分によって様変わりしていく。
何らかの行動に出ようとする鉄之助に手を差し伸べたのは、群奉行の高橋多一郎と金子孫二郎。
彼らは藩政改革を訴えていて、鉄之助にある命を下すのだった。

鉄之助に下された名は、越前・鳥取・長州の各藩に赴くというもの。
自分らの訴えを広めるためであったが、幕府の弾圧はすでに諸藩にまで広まっていた。
鉄之助は、何もできずに撤収を余儀なくされる。

正攻法では身動きが取れない以上、手を汚す以外に道はない。
金子と高橋は直弼の暗殺を企て、それに賛同した藩士も多く集まる。
鉄之助もまた、その1人であった。

しかし大老の暗殺となれば、ただ事ではない。
自らの藩にまで迷惑が及ぶのは必至であり、彼らはそれを避けるために脱藩を決意した。
さらにそこに薩摩藩士の有村が加わり、18人の志士は暗殺決行日を桃の節句と定めるのだった。

各々が江戸に身をひそめる中、鉄之助も愛人のいののもとで来るべき時を待つ。

映画『桜田門外ノ変』の結末・ラスト(ネタバレ)

物語は、直弼暗殺後に移る。
暗殺に参加した水戸藩士は、事前に薩摩藩士の挙兵の約束を取り付けていた。
そのために京都に向かったのだが、土壇場で薩摩藩は約束を反故にする。
さらに彼らは幕府に仇を成す罪人として手配され、全国方々へ逃げることを余儀なくされるのだった。

追い詰められた高橋は四天王寺境内で自らの命を絶ち、金子も捕らえられる。
暗殺実行犯たちは着実に捕らえられ、死んでいった。
彼らだけではない。
暗殺計画に加担したとみなされ、いのも捕らえられる。
彼女は拷問の末に、獄中で命を落とした。

鉄之助は潜伏先の越後にて、水戸藩士の安藤龍介に捕らえられる。
もはや極刑は免れられない鉄之助だったが、龍介は彼に敬意を抱いていた。
龍介にふるまわれた酒を飲みつつ、鉄之助は叶わぬ夢だった倒幕に想いを馳せる。
桜田門外の変から2年後、彼は処刑された。

時が流れ、明治時代。
かつて血に染まっていた桜田門には、官軍の隊列が集結していた。
一行を率いるのは、西郷隆盛。
彼が当時の事件について想いを馳せ、物語の幕が閉じる。

映画『桜田門外ノ変』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

幕末の動乱を描いた本作は、特に安政の大獄や水戸藩士たちの苦悩が丁寧に描かれており、胸を打たれました。井伊直弼暗殺に至るまでの経緯も、単なる「倒幕運動」としてではなく、志士たちの葛藤を交えながら重厚に表現されていたのが印象的。戦闘シーンもリアルで、特に雪の中での桜田門外の変のシーンは圧巻。歴史ファンなら必見の一作です。(30代 男性)


水戸藩士たちの悲哀と正義感が胸に迫る作品でした。原作に忠実な展開で、地味に感じる部分もありましたが、それが逆にリアリティを高めていたと思います。井伊直弼の人間味も丁寧に描かれており、一方的な悪役にしなかった点も好印象。時代背景に詳しくない人にはやや難しいかもしれませんが、幕末好きなら深く刺さる映画だと感じました。(40代 女性)


テンポはやや緩やかでしたが、その分登場人物たちの心の動きがしっかりと伝わりました。特に関鉄之介の覚悟には胸を打たれ、最後のシーンでは涙が止まりませんでした。劇場公開時に見逃していたので今回初めて鑑賞しましたが、もっと早く観ればよかったと後悔。実直で重厚な日本映画の良さを感じられる作品です。(20代 男性)


豪華な俳優陣の演技がとにかく素晴らしかったです。特に大沢たかおさんの静かな熱演には引き込まれました。歴史に翻弄された男たちの悲しみがスクリーンを通じて痛いほど伝わってきました。雪の中で繰り広げられる桜田門外のシーンは、演出・撮影ともに見事。改めて日本映画の底力を感じた一本です。(50代 女性)


原作未読でも十分楽しめる内容でしたが、より背景を理解するために少し予習してから観るとさらに深く味わえそうです。桜田門外の変が単なるテロリズムではなく、志を持った行動だったことを重く受け止めさせる描き方が秀逸。画面作りも重厚で、雪の冷たさ、刃の重みが伝わる素晴らしい演出でした。(30代 女性)


正直なところ、冒頭は少し退屈に感じた部分もありました。しかし後半、関鉄之介たちが命を賭けた行動に出るまでの過程をじっくり描いていたからこそ、クライマックスの重みが倍増したように思います。派手さはないですが、心に深く残る作品でした。歴史に興味がなくても、一度は観てほしい映画です。(20代 女性)


映画の尺の関係で駆け足になったエピソードもあったものの、全体としてはとても丁寧な作りでした。特に、関鉄之介の苦悩と孤独、そして最後に見せる覚悟が胸に刺さりました。井伊直弼側の事情も描かれ、一方的な善悪でないところに深みを感じます。静かながらも、重厚な感動を与えてくれる名作です。(60代 男性)


雪の白と血の赤の対比が非常に印象的な作品でした。暗殺者たちの悲壮感がリアルに伝わってきて、見終わった後にしばらく呆然としました。決してスカッとする映画ではありませんが、観る価値は大いにあります。歴史の重み、命の重みを強く感じる、そんな作品でした。(10代 男性)


地味な作品という前評判もありましたが、個人的には非常に満足しました。特に、討ち入りメンバーたちの一人ひとりの背景や苦悩が丁寧に描かれていて、彼らに感情移入せずにはいられませんでした。エンタメ性を求める人には向かないかもしれませんが、じっくり浸る映画を求めるなら必見です。(40代 男性)


幕末の時代背景に詳しくない私でも、登場人物たちの苦悩や葛藤に胸を打たれました。悲劇的な運命を受け入れながらも、自らの信念に殉じた関鉄之介の姿が印象に残っています。もっと多くの人に観てもらいたい、そして知ってほしい史実だと感じました。派手ではないけれど、心に深く残る作品です。(30代 女性)

映画『桜田門外ノ変』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『桜田門外ノ変』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

壬生義士伝

この映画を一言で表すと?

不器用なまでに武士の誇りを貫いた男の、涙なしには語れない生き様!

どんな話?

幕末、新選組に加わった岩手出身の侍・吉村貫一郎が、貧しさと家族への思いに引き裂かれながらも、自らの信念を貫いていく物語です。斎藤一の視点から語られる回想形式が深い余韻を残します。人情と忠義を描いた、心を打つ作品です。

ここがおすすめ!

吉村の朴訥とした人柄と、不器用なまでの忠誠心に涙必至。渡辺謙の圧倒的な演技力が光り、幕末という混乱期の中でも「家族愛」と「誇り」を描き切った名作です。時代劇に馴染みがない人でも、純粋に人間ドラマとして楽しめます。

燃えよ剣

この映画を一言で表すと?

新選組副長・土方歳三の熱く激しい生涯を描く幕末エンターテインメント!

どんな話?

司馬遼太郎の小説を原作に、土方歳三の生涯を中心に新選組の栄光と滅亡を描いた作品です。仲間との友情、幕府への忠誠、そして激動の時代に抗う男たちの情熱が壮大なスケールで展開されます。壮絶な最期まで目が離せません。

ここがおすすめ!

岡田准一演じる土方歳三が圧倒的な存在感を放ちます。迫力の殺陣シーン、緻密に描かれた人間関係、そして時代のうねりを体感できる演出に魅了されること間違いなし。幕末ファンも歴史初心者も引き込まれる熱量があります。

関ヶ原

この映画を一言で表すと?

日本の未来を決めた、天下分け目の一大合戦を圧巻のスケールで描く!

どんな話?

石田三成と徳川家康による「関ヶ原の戦い」を軸に、戦国の終焉を描いた歴史大作。忠義と正義を信じた三成と、野心と現実を見据えた家康の対比が鮮烈に浮かび上がります。重厚な政治ドラマと、白熱する合戦シーンが魅力です。

ここがおすすめ!

岡田准一、中井貴一ら実力派キャストが重厚な人間ドラマを支えています。戦国史に詳しくなくても、登場人物たちの葛藤や信念に心を動かされるはず。圧倒的な映像美とリアルな戦場描写で、日本史の一大転換点を体感できます。

日本のいちばん長い日

この映画を一言で表すと?

終戦をめぐる極限の決断劇が、重く深く胸に響く!

どんな話?

1945年8月、玉音放送による終戦を決定づけるまでの24時間を描いた群像劇。昭和天皇、政府高官、軍部、それぞれの立場で苦悩する人々の姿が緊迫感あふれる筆致で描かれます。日本が戦争を終えるために払った代償を知る作品。

ここがおすすめ!

壮絶な政治交渉と、国家存亡の危機に直面する人間たちのドラマが、圧倒的なリアリティで描かれます。役所広司、本木雅弘ら豪華キャストの緊張感あふれる演技も見どころ。重厚な歴史劇を求める方に強くおすすめしたい一本。

ラストサムライ

この映画を一言で表すと?

武士道の精神と滅びゆく侍たちの誇りに心震える!

どんな話?

明治維新の激動期、アメリカ人軍人ネイサン・オールグレンが日本に渡り、侍・勝元盛次と出会うことで、日本文化と武士道精神に心を打たれていく物語です。西洋と東洋、近代と伝統の衝突を背景にした壮大な人間ドラマが展開します。

ここがおすすめ!

ハリウッド制作ながら、日本文化へのリスペクトが感じられる演出と、美しい映像美が際立つ一作。渡辺謙の存在感、トム・クルーズの熱演も見逃せません。滅びの美学を感じさせるラストは、日本人の心にも深く響くでしょう。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ局の映画番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

影山みほをフォローする
映画のネタバレあらすじ

みんなの感想・レビュー