映画『シンドバッド虎の目大冒険』の概要:1977年に製作された冒険映画で、1958年、1973年に製作されたシンドバッド映画三部作の完結編に当たる。レイ・ハリーハウゼンによるストップモーション・アニメーション技法が多用された特撮映画。
映画『シンドバッド虎の目大冒険』の作品情報
上映時間:112分
ジャンル:アクション、ファンタジー、アドベンチャー
監督:サム・ワナメイカー
キャスト:パトリック・ウェイン、ジェーン・シーモア、タリン・パワー、マーガレット・ホワイティング etc
映画『シンドバッド虎の目大冒険』をフルで無料視聴できる動画配信一覧
U-NEXT | × |
---|---|
Hulu | × |
Amazonビデオ | ◯ |
dTV | × |
TELASA | × |
TSUTAYA DISCAS | ◯ |
ビデオマーケット | × |
Netflix | × |
※動画の配信情報は2022年5月時点のものです。配信状況により無料ではない場合があります。最新の配信状況は各動画配信サービス(VOD)の公式サイトでご確認ください。
映画『シンドバッド虎の目大冒険』の登場人物(キャスト)
- シンドバッド(パトリック・ウェイン)
- 七つの航海を制した伝説の船乗り。どんな困難にも立ち向かう強さと勇気を兼ね揃えている。
- ファラー姫(ジェーン・シーモア)
- 一国の美しい王女で、シンドバッドとは古くからの付き合いがある。兄を救うために危険な航海へと旅立つ。
- カシム王子(ダミアン・トマス)
- ファラー姫の兄。戴冠式の日に、継母によってヒヒに変えられてしまう。
- ゼノビア(マーガレット・ホワイティング)
- ファラー姫とカシム王子の継母。魔法が使えることから魔女と呼ばれている。冷たい心を持った危険な女性。自分の息子を王位に就かせようと画策する。
- ラフィ(カート・クリスチャン)
- ゼノビアの息子で、カシム王子の異母兄弟。母を敬い、付き従っている。
- メランシアス(パトリック・トラウトン)
- カスガルに住む賢者。一人娘のディオーネとはテレパシーで会話することも出来る。カシム王子を助けるために、シンドバッドたちと行動を共にする。
映画『シンドバッド虎の目大冒険』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『シンドバッド虎の目大冒険』のあらすじ【起】
勇敢な船乗りのシンドバッドは、一つの冒険を終え、久々にシャロック港に降り立った。しかし、街は疫病が流行っているとのことで封鎖されていた。王族に知り合いがいると言っても聞いてもらえずに困っていたところ、一人の商人から、自分のキャンプ場でゆっくりするようにとの提案を受ける。
シンドバッド達がキャンプ場でゆっくりとくつろいでいると、骸骨のような、虫のような奇妙な化け物が焚火から現れ、シンドバッド達に襲いかかってきた。斬っても斬っても死なない相手に対して苦戦するシンドバッド達。最後は、化け物を丸太の下敷きにすることでなんとか逃げおおせる。船に戻ろうとしていたところ、シンドバッドは懐かしい姿を見つける。それはファラー姫であった。
船室に案内されたファラー姫は、これまでにあった出来事について話して聞かせた。その話によると、ファラー姫の兄のカシム王子の戴冠式の日に、魔女ゼノビアによってカシム王子がヒヒに変えられてしまったという。そして、ファラー姫とカシム王子の継母でもあるゼノビアは、実子のラフィを王位に就かせるために、こんな残酷なことをしたのだと。カシム王子は七度目の満月までに即位しないと王位を剥奪されてしまうので、なんとかそれまでに兄を王子を元の姿に戻して、王位に就かせて欲しいと、ファラー姫はシンドバッドに懇願する。カシム王子は自分の大切な友人でもあると、これを快諾するシンドバッド。シンドバッド達は、ファラー姫を伴って、港を後にした。
映画『シンドバッド虎の目大冒険』のあらすじ【承】
カシム王子の呪いを解くためには、賢者の力を借りなくては無理だと言うシンドバッド。そこで、メランシアスという賢者が住むカスガルへと向かうことになる。ヒヒにはされたものの、まだ人間の心と頭脳を持っているカシム王子は、ファラー姫とチェスをしたり、本を読んだりしながら船内で生活していた。
カスガルでは、メランシアスの娘のディオーネに迎えられるシンドバッド一行。メランシアスが暮らしている神殿に案内され、カシム王子のことを相談する。しかし、始めのうちはヒヒが人間であったと信じないメランシアス。様々なテストをさせて、鏡で自分の姿を見たヒヒが悲しみのあまり涙している姿を見て、ようやく人間なのだと認めた。そして、カシム王子を助けるためには、北方にある秘境ハイパボリアに行く必要があるとシンドバッドに伝える。現地でも賢者の力が欲しいシンドバッドは、メランシアスとディオーネを航海に誘う。こうして、メランシアスとディオーネを新たにメンバーに加えたシンドバッド一行は、大急ぎでハイパボリアへと向かった。
その頃、ゼノビアとその息子もシンドバッド達を追って航海に出ていた。シンドバッド達がハイパボリアに向かったことを知ると、直ぐにその後を追いかけて行った。
映画『シンドバッド虎の目大冒険』のあらすじ【転】
日を追うごとに、カシム王子はどんどんヒヒ化し、凶暴になっていった。なんとか早くハイパボリアに到着したいシンドバッド達を、ゼノビアは魔術を使って妨害する。その妨害工作の最中に、ゼノビアは、ハイパボリアにあるアリマスピ神殿の鍵をメランシアスが持っていることに気付く。これを盗むために、ゼノビアは自らの身体をカモメに変え、シンドバッドの船に潜入する。
上手く潜入出来たゼノビアは、再び自分の身体に変身し、鍵や地図を見つけ出そうとメランシアスの部屋を漁る。しかし、親指ほどの大きさに変身していたゼノビアは、あっという間に捕まってしまう。ゼノビアを捕まえたメランシアスは、カシム王子に掛けた魔法について色々と尋問するも、ゼノビアは口を堅く閉ざしたまま。そんな時に、ゼノビアの大事なロケットペンダントを見つける。ロケットの中に入っている秘薬の威力を試すために、実験用の蜂を使うメランシアス。秘薬を舐めた蜂は、あっという間に巨大化し、メランシアスを攻撃し始める。その騒動の中、ゼノビアは逃げ戻る。しかし、秘薬が足りずに、片足はカモメの足のままになってしまう。
ハイパボリアに着いたシンドバッド達は、巨大セイウチに攻撃され、乗組員の中には死者も出てしまう。それでも進み続けたシンドバッド達は、漸く緑地地帯へと出る。
ある日、ファラー姫とディオーネが水浴びしていたところに一角巨人が現れる。しかし、メランシアスが娘に手懐け方を指導したことで、一角巨人を仲間に引き入れることに成功する。さらに、一角巨人がカシム王子の話す獣言葉を理解することから、意思疎通も出来るようになる。
その頃、ゼノビア達は地下のルートを通り、神殿まで先回りしていた。神殿の鍵を持っていなかったゼノビアは、魔法で神殿に無理矢理入口を作ってしまう。
映画『シンドバッド虎の目大冒険』の結末・ラスト(ネタバレ)
ゼノビアに遅れを取って神殿に到着したシンドバッド達をラフィが迎え撃つ。しかし、ラフィは、攻撃的になっていたカシム王子に逆に攻撃されてしまい、死んでしまう。可愛い一人息子を失い、その死に嘆き悲しむゼノビア。ゼノビアが嘆いている間にカシム王子を人間に戻そうとするシンドバッド達は、ケージにカシム王子を入れ、神殿に通る太陽の光にカシム王子を潜らせた。ケージが戻ってくると、中には人間に戻ったカシム王子の姿があった。
その様子を見ていたゼノビアは、神殿に置かれていたサーベルタイガーの剥製に乗り移り、シンドバッド達に復讐する。一角巨人がサーベルタイガーと格闘するも、息絶えてしまう。最後には、シンドバッドがサーベルタイガーを一突きして、死に至らしめる。
ゼノビアが無理矢理神殿を開けたせいで、神殿は崩壊しつつあった。急いで脱出したシンドバッド達は、大急ぎでシャロック港へと舞い戻る。そして、無事にカシム王子の戴冠式が執り行われた。
映画『シンドバッド虎の目大冒険』の感想・評価・レビュー
特撮の巨匠、レイ・ハリーハウゼンによる、シンドバッドの冒険シリーズ。
ストップモーション・アニメーション技法によるミニチュアワークで、骸骨兵や巨人などの怪物を表現し、シンドバッドたちの冒険を彩る。
しかし、技術面で、例えば日本から見ると、『ゴジラ(1954)』からの着ぐるみや操演撮影の一般化、更に同じ1977年公開の『スター・ウォーズ エピソードⅣ/新たなる希望』の特撮技術と比べると、やはり時代錯誤的な見劣りを感じさせてしまう。(男性 20代)
本作は、シンドバッドが古代の都シャロットにやってきて、王子と姫を救出すべく巨大怪獣や魔法使いと戦う姿を描いた、シンドバッドシリーズの完結編であり、ストップモーションアニメーションの巨匠レイ・ハリーハウゼン監督によるファンタジーアドベンチャー作品。
何と言っても、シンドバッドが戦う巨大モンスターたちのビジュアルのインパクトが凄い。
中でも、太陽光で発動する金属製の巨像ミナ、巨大セイウチ、鬼軍団、角の生えた巨大原始人、呪いをかけられヒヒの姿になった王子たちの大暴れは見応え満点。(女性 20代)
レイ・ハリーハウゼンのシンドバッド三部作の最終作。ストップモーションアニメが使われたこのシリーズ、何とも可愛らしい雰囲気で好きなんです。レイ・ハリーハウゼンと言えば特撮界の巨匠ですが、この時代はこれが最高のクオリティだったのかと思うと、時代の流れや移り変わりを感じますね。
正直、前の二作のほうがストーリー的にもよく出来ていて、シリーズ最終作なのにこれは少し勿体ないなと思ってしまいました。
このシリーズの世界観が好きな方にはハマる作品だと思うので、見て損はないでしょう。(女性 30代)
みんなの感想・レビュー