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映画『神経衰弱ぎりぎりの女たち』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『神経衰弱ぎりぎりの女たち』の概要:女優のペパは、ある日突然恋人のイバンから別れを告げられた。精神的に弱っているペパのもとへ、恋人がテロリストの友人カンデラ、イバンの息子カルロスとその婚約者マリサ、イバンの元妻ルシアらが訪ねてくる。

映画『神経衰弱ぎりぎりの女たち』の作品情報

神経衰弱ぎりぎりの女たち

製作年:1987年
上映時間:88分
ジャンル:コメディ
監督:ペドロ・アルモドバル
キャスト:カルメン・マウラ、フェルナンド・ギーエン、フリエタ・セラーノ、アントニオ・バンデラス etc

映画『神経衰弱ぎりぎりの女たち』の登場人物(キャスト)

ペパ(カルメン・マウラ)
女優として活動している。恋人のイバンに突然別れを告げられ、ひどく落ち込む。行動力があり、窓から電話を投げるなどの思い切ったこともする。
カンデラ(マリア・ブランコ)
ペパの友人。テロリストの恋人が逮捕される。彼を部屋に匿うなどしていたため、自身も捕まるのではないかと怯えている。
カルロス(アントニオ・バンデラス)
イバンとルシアの息子。自身が産まれる前に両親は離婚していた。婚約者がいるが、ペパの部屋で出会ったカンデラに惹かれ始める。
マリサ(ロッシ・デ・パルマ)
カルロスの婚約者。ペパが自棄になって作った睡眠薬入りのガスパチョを飲み、眠ってしまう。
イバン(フェルナンド・ギリェン)
ペパの恋人だったが、ある日電話口で別れを告げた。身勝手な行動が目立つ。
ルシア(フリエタ・セラーノ)
イバンの元妻でカルロスの母。イバンとの離婚をきっかけに精神を病む。化粧は濃く、服装は派手。

映画『神経衰弱ぎりぎりの女たち』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『神経衰弱ぎりぎりの女たち』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『神経衰弱ぎりぎりの女たち』のあらすじ【起】

女優のペパは、同棲中の恋人イバンからある日突然別れを告げられた。失意のペパは睡眠薬に頼るようになり、仕事にも精が出なくなっていた。ペパはイバンの元妻ルシアに連絡をし、イバンの居場所を尋ねたが知らないようだった。それからイバンと住んでいた部屋を引き払うため、不動産屋へ向かった。イバンに何度も電話を掛けていたが、入れ違ってしまい話せずじまいだった。ペパはガスパチョを作り、自棄になって大量の睡眠薬を混ぜ込んだ。そして、旅行に行くというイバンから頼まれていた荷造りに取りかかった。

テレビからは、シーア派の武装グループを逮捕したというニュースが流れていた。それを見て青ざめているのは、武装グループの1人と付き合っているカンデラだった。カンデラは証拠になりそうなものをすべて処分し、友人のペパに助けを求める電話を掛ける。しかし、ペパはそれどころではないのだった。ペパと連絡が取れないため、カンデラは直接話そうとペパの家を訪れる。

不動産からの紹介で、1組のカップルがペパの部屋を下見しに来た。イバンとルシアの息子カルロスと、その婚約者マリサだった。ペパはカルロスを見かけたことがあり、カルロスもペパの部屋に父の写真が飾ってあったことからペパと父の関係に気がついた。

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映画『神経衰弱ぎりぎりの女たち』のあらすじ【承】

ペパがカルロスと話していると、ペパに話を聞いてもらえず思いつめたカンデラが飛び降り自殺を図る。ペパ、カルロス、マリサの3人で慌てて助け出した。ペパとカルロスはカンデラの話を聞くため腰を下ろした。3ヶ月前、カンデラはある男と知り合い恋仲になるが、その男はテロリストだったのだという。カンデラは男と仲間たちを家に匿ったりしていたため、逮捕された彼の自供により自分のことが警察に知られるのを恐れていた。カルロスの知り合いのパウリナという弁護士に相談することになる。一方、キッチンで睡眠薬入りのガスパチョを飲んだマリサは、深い眠りについてしまう。

ペパはパウリナの事務所へ出発し、カルロスとカンデラは部屋に残った。カンデラは、テロリストたちが飛行機をハイジャックするという情報を得ていた。しかし、警察に伝えれば逮捕されてしまうため通報できずにいた。それを聞いたカルロスは、代わりに警察に電話し早口で通報した。

ペパはパウリナの事務所に到着した。カンデラのことを相談するが、旅行に行くため弁護は受けられないとパウリナは答えた。彼女の机の上にはストックホルム行きの航空券があった。あまりにも非協力的な態度に腹を立て、ペパはパウリナの頬をビンタして事務所を後にした。

映画『神経衰弱ぎりぎりの女たち』のあらすじ【転】

ペパに話したいことがあるというルシアがアパートまで来ることになった。イバンと旅行に行くのはルシアだとペパは思っていたが、それは勘違いだった。一方のルシアは、ペパが同行するのだと思っていた。どうやらイバンは別の女と浮気しているようだった。

ペパのアパートまで自分の荷物を取りに来たイバン。ペパに合わせる顔がないため、下まで降ろしておくようカルロスに頼んでおいたのだ。しかし、自分で取りに来るべきだと憤ったペパがすでに上に引き上げていた。イバンはアパートの前の電話ボックスに入り、ペパに電話して別れの言葉を留守電に吹き込む。そのすぐ後ろを、イバンの荷物を処分しに降りてきたペパが通っていく。イバンが乗ってきた車にはパウリナの姿があった。

ルシアとともに2人の刑事がアパートを訪れた。刑事を見た瞬間、カンデラは平静さを失った。この部屋の電話からテロに関する通報があったため、誰が電話したのかを確かめに来たのだという。ペパは平然と嘘をついてどうにか誤魔化し、睡眠薬入りのガスパチョを飲ませて刑事たちを眠らせた。テロリストたちがハイジャックする予定の飛行機は、イバンとパウリナが乗ろうとしている便だった。

映画『神経衰弱ぎりぎりの女たち』の結末・ラスト(ネタバレ)

ペパがルシアに用件を聞くと、ルシアは銃を取り出した。そして、精神病はまだ治っていないが、イバンを殺すために治ったふりをして退院したのだと打ち明ける。ルシアはペパにガスパチョを浴びせてアパートを出た。バイクに乗っている青年を脅し、イバンのいる空港へ向かわせる。ペパもすぐにタクシーを捕まえ、ルシアの後を追った。

空港に着いたルシアは国際線ターミナルへ向かった。イバンとパウリナを発見し、銃を構える。少し遅れて到着したペパは、ルシアにカートをぶつけて妨害した。倒れ込んだルシアを警官が取り押さえる。イバンはペパに駆け寄り、謝罪をした。旅行は今度にするから話をしようと持ちかけるが、ペパはもう手遅れだと言ってイバンに別れを告げた。

ペパはアパートに戻った。刑事たちはまだ眠っていて、ソファではカンデラとカルロスが抱き合って眠っていた。一方、マリサは目を覚ましていた。ペパはふいに、妊娠していることをマリサに告白した。ペパとマリサはベランダの椅子に座り、夜景を見ながら話し続けた。

映画『神経衰弱ぎりぎりの女たち』の感想・評価・レビュー

初めのうちは何度も電話を掛けたり涙を流したりと、イバンへの未練を感じさせる行動が目立っていたペパ。しかし終盤では、話をしようと誘うイバンに対しもう手遅れだと言い放てるまでになっていて、とてもかっこよかった。ペパのアパートを訪れる人々も個性的で、問題を抱えてはいるものの悲壮感はなく、思わず笑ってしまう要素が散りばめられている。原色が多く使われた目の覚めるような映像も印象的だった。(MIHOシネマ編集部)


メンヘラだったり奇抜だったりクセの強い女たちのドタバタ劇なのですが、正直これはぎりぎりではなくて、完全に神経衰弱です。「普通」が何かは分かりませんが、かなり独特な行動をする彼女たちがとても自由に見えて少し羨ましくなりました。
色彩が豊かでストーリーだけでなく、映像でも楽しめるので女子会に見る映画として最適でしょう。個性の強い女性たちの姿は男の人はあまり楽しめないかもしれませんね。個人的にはふとした瞬間に見たくなるお気に入りの作品です。(女性 30代)

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