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映画『忍びの国』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『忍びの国』の概要:和田竜著書の同名本を実写化。戦国時代、忍者を育成する特殊な国伊賀と、伊勢に婿入りした織田信雄との戦を描きつつ、情を持たない忍者が人情を覚えていく様を描いている。忍者は守銭奴であったとの視点が面白い。

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映画『忍びの国』の作品情報

忍びの国

製作年:2017年
上映時間:125分
ジャンル:アクション
監督:中村義洋
キャスト:大野智、石原さとみ、鈴木亮平、知念侑李 etc

映画『忍びの国』の登場人物(キャスト)

無門(大野智)
伊賀の里で一番強い忍者。のんびりした性格だが、忍びの技にかけては右に出る者はいない。いつも余裕の表情をしており、一目惚れしたお国に逆らえない。金のためならどんなこともする。
お国(石原さとみ)
安芸国の武家の姫。任務にて屋敷へ侵入した無門にかどわかされ伊賀に来る。厳しくも美しく凛とした女性。無門に人としての情を教える。
日置大膳(伊勢谷友介)
元北畠家家臣。忍者に関して詳しい知識を持ち、武にも優れた豪の者。主に対しての忠義心が非常に強く自ら認めた者にしか従わず、一旦従うと命を賭してでも守り抜く。
下山平兵衛(鈴木亮平)
伊賀の里の忍び一門の忍者。無門に弟を殺されており、情を持たない忍者の在り方に異議を唱える。伊賀から織田家へ寝返って、里を潰そうとする。情に厚い人物。
織田信雄(知念侑李)
織田信長の次男。父信長により北畠家へ婿入りし、伊賀の里攻めを決意。幼い頃から期待されながら育ち、心に闇を抱えている。傲慢な面ばかり目立っていたが、自らの心を認めた後は家臣を信じ、真摯に向き合おうとする。

映画『忍びの国』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『忍びの国』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『忍びの国』のあらすじ【起】

時は乱世の覇者、織田信長が勇猛を誇っていた戦国時代。伊賀の里では一族同士の小競り合いが絶えず行われていた。
伊賀には“川”という伝統的な対決方法がある。一定の幅で引いた2本の線の間で1対1の対決をし、どちらか一方の命を奪うまで戦い続ける。そうして相手が倒れた時、地面には川という字ができあがるのだ。それが“川”と呼ばれる所以だった。

伊賀忍者の無門は、里でも一番と呼ばれる忍びである。彼はいつも飄々としており、慌てる様子など微塵も見せない。奴の前には門は無し。故に無門と呼ばれ、金額次第では例えそれが仲間であっても簡単に命を奪う。その仕事には一切の情もなく、すべては金次第。金を稼ぐために自らを鍛え、技を磨き人をも殺す。それが伊賀の忍者であった。忍者は無情の生きもの。人を人とも思わぬ、人でなしなのである。
故に、忍者は獣である虎や狼に例えられ、他国からは虎狼の族とも呼ばれていた。

一方、勢いを増す織田信長は、伊賀の里を残し周囲を次々と配下に収めていた。伊賀の隣国、伊勢を治める北畠家と強引に婚姻関係を結び、次男の信雄を婿入りさせる。そうして、信雄は義父を殺害し当主の座に就くのだった。

伊勢が織田の配下となったことで、伊賀はいよいよ追い詰められる。
伊賀上野山、平楽寺では伊賀上忍・十二家評定衆にて会議が開かれその結果、戦はせずに織田の軍門へ下ることとし、伊勢に向けて下山平兵衛を使者として出すことに決定。平兵衛は下山一門の跡取り息子であり、無門と同等の力量を持つ忍者であった。しかし、彼は小競り合いの際、弟を無門に殺されたことにより、忍者の価値観を酷く嫌っていた。

100文で平兵衛の弟を殺した無門。その金を持って帰宅するも、家には入れない。1年前、安芸国から連れて来た姫、お国との約束が果たせていないからだった。
その時、平兵衛と共に使者として向かった忍者が血塗れで戻って来る。忍者は平兵衛の裏切りを告げ、こと切れるのであった。

伊賀を裏切り捕縛された平兵衛は、信雄に甘言を説き伊賀を攻めさせようとする。信長は伊賀に手を出すなと言っていたが、手柄を欲した信雄は平兵衛の言に乗せられ、伊賀の中心地に織田の城を建てることにするのだった。織田の使者から大金を見せられた守銭奴の忍者たちは、大喜びで築城に参加。

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映画『忍びの国』のあらすじ【承】

無門が築城に参加し大金を稼げているお陰で、お国も上機嫌である。彼女は武家の出であるため、約束を違えることを許さない厳しい人であった。
築城仕事の帰りお国と家へ向かっていると、子供達が修練している場に出くわす。そこでは飛んでくる手裏剣を避ける訓練をしていたが、中でも小さな男の子は手裏剣を避けきれず、怪我を負ってしまう。手裏剣には毒が塗ってあり、訓練していないか手当て方法を知らない弱者はその場で死ぬ。無門は事も無げにそう言うが、お国には容易に受け入れられない事柄だった。

瞬く間に城が完成。伊勢も伊賀も友好的に挨拶を終える。しかし、その直後に城が爆発。逃げ惑う伊勢の兵に下山一門が襲い掛かった。
伊勢の城には築城を任された家臣が遺体となって戻って来る。このことで信雄は激怒し、ただちに伊賀攻めを決意。だが、それに異を唱えたのは、元北畠家家臣である日置大膳である。彼は忍者の特性を良く知っており、武勇を誇る武士であった。故に、ただの守銭奴である伊賀を攻めるのはバカバカしいと言うのだ。

同じ頃、十二家評定衆は織田勢との戦を決定。配下の忍者に戦支度を申し付けるも、無門と他の忍者は金にもならない戦への参加に渋る。無門はお国と共に伊賀から逃げようとするも、逃げた先でどうやって金を稼ぐかで揉めてしまいお国を説得できず。

考えを巡らせた無門は、その夜に信雄の寝所へと侵入して脅しつけるも、信雄は伊賀の里を滅ぼし女子供も全て根絶やしにすると言う。無門は残虐非道な信雄を許せず、宣戦布告。
その帰り、城の地下牢を訪れた無門。捕縛されている平兵衛と北畠家の娘に出会う。無門は姫から北畠家家宝の茶器“小茄子”を受け取り、信雄の暗殺を請け負うのだった。
北畠家家宝の“小茄子”はそれ1つで城が建つほどの価値があった。

一方、忍者の侵入にて何かを察した大膳は、地下牢の平兵衛へ話を聞きに向かう。話を聞いた大膳は、平兵衛の忍者らしからぬ性格を父親に利用され、築城から何から全てが十二評家定衆の陰謀であることを明らかにするのだった。

映画『忍びの国』のあらすじ【転】

伊賀攻め反対から一変し、戦へ名乗りを上げた大膳。しかし、信雄は今更になって名乗りを上げるかと意地を張る。彼は偉大な父を持ったことにより幼い頃から期待され育ったため、自分だけの兵で伊賀攻めをして手柄を上げようと焦っていたのである。その心を知った家臣一同は、大膳を筆頭に信雄を真の主と定め、戦へ臨むことにするのだった。

天正7年7月。信雄は父信長に無断で1万の兵を動かし、伊賀攻めを決行。隊を3つに分けて3方向から進軍した。対して伊賀者たちは里の半分が逃亡。何しろ守銭奴であるため、金にならない戦に参戦するだけ無駄だと悟っているのだ。故に、進軍して来た兵に対抗できず。しかも、大膳と平兵衛が参戦したことにより、戦況はかなり不利なものとなる。

その頃、北畠家家宝の小茄子を渡してお国を説得した無門は、京の都へと向けて山道を歩いていた。しかしその途中、お国は無門に小茄子を渡し、やはり育った国を捨てるのは良くないと説得。無門は小茄子を掲げ、逃亡を図る忍者たちへ戦に出たら報奨金を出すと宣言。
すると、里の者達は目の色を変え、瞬く間に来た道を引き返すのであった。

無門を筆頭に忍者たちが森を駆け抜ける。彼らの頭の中は金のことで一杯だった。
平兵衛が父親と対峙していた時、報奨金に目が眩んだ忍者たちが登場。戦場にいた忍者たちは長の命令で仕方なく戦っていたが、報奨金の話を聞くと突如、やる気を出し兵へと襲い掛かるのだった。

映画『忍びの国』の結末・ラスト(ネタバレ)

混乱の渦と化した戦場を渡り歩き、信雄を発見した無門だったが、彼の前に大膳が立ちはだかる。大膳はかなり腕の立つ猛者だ。
さすがの無門も鎧の上から一太刀受けてしまう。無門の鎧にはかなりの重さがあり、戦場で外したことなどこれまでに一度もなかった。だが、彼は鎧を外して戦うことにする。身軽になった自分の動きがどうなるか、無門自身にも分からない。

兵に囲まれた無門は、まるで舞を舞うかのように槍を避け、瞬く間に10人ほどの兵を撃破。そして、大膳へと立ち向かう。大膳は自らの両手を犠牲にして無門の短刀を防ぎ、動きを止めようとした。しかし、忍者は両肩を外して逃れる。何とも異様な姿であった。
その時、信雄によって矢が放たれ、無門は矢と共に藪の中へと姿を消してしまう。

日暮れ前に一旦、兵を引いた信雄。城へと戻ったところで、雑兵に襲われる。それを防いだのは逸早く危機を察知した平兵衛であった。なんと雑兵は死んだと思われた無門だったのである。当然、単独での潜入ではなく、その場にいた雑兵全てが忍者と判明。信雄と大膳、武将1人と平兵衛は囲まれてしまい、窮地に陥ってしまう。

平兵衛は無門を説得しようとするも、奴には響かない。平兵衛は“川”にて対決することにした。2人は激しい戦いを展開。僅かに無門の力量が勝り平兵衛は川の一字となってしまうのだった。無門は平兵衛を伊賀の地に埋葬するよう大膳に頼み、その場は仲間を引き連れて退散。

一方、平楽寺では戦の勝利にて大宴会。そこへ、無門一党が戻ったことで更に盛り上がりを見せる。全てが十二家評定衆の陰謀であったことを知った無門は、長の1人を殺害。里を敵に回してしまう。しかし、そこへ小茄子を掲げたお国が無門を庇う。お国は他の忍者の標的となり、毒を塗った吹き矢の雨に晒される。咄嗟に彼女を救おうとした無門だったが、庇いきれず。お国は毒の餌食となってしまうのだった。
夫婦約束をしていた姫を亡くした無門は、かつて平兵衛が味わった感情を初めて知り、小茄子を破壊。伊賀の忍者は人であらずと言い残し、お国の亡骸を抱えて去って行く。

2年後、戦の勝利にて伊賀の名は世間へと知らしめられ、依頼が殺到。かつてないほどに里は潤っていたが、前回の倍の兵にて信雄に再び攻められ、里の忍者は大半が息絶え伊賀の里は焼き尽くされた。

映画『忍びの国』の感想・評価・レビュー

戦闘シーンはスローやコマ送りが多すぎて、違和感があり観づらかったのですが、随所にボケが入り、クスリと笑えるシーンがあり、楽しく観ました。身近な人が死んでも無感情な忍びたちの表現は少し物足りない気もしましたが、「無感情だから」アッサリ感じたのかもしれません。忍びの「非情さ」を強調していれば、無門が最後に見せる人としての感情も引き立ったのではと思いました。そうすると笑えるシーンは少なくなりますが…。(女性 40代)


原作者の小説は現代と当時の価値観をわけておらず、甘ったるいロマン主義が鼻につくのだが、流石は中村監督というべきかその臭みをしっかりと隠して別の部分に面白さを創造している。アクション、撮影方法、演出などの原作を損なわないまさに映画ならではの部分に面白さがあり、この配慮が偶然なのか監督の努力なのかはわからないが、原作嫌いの私でも充分に楽しめる作品として送り出してくれた。本当に頼れるプロとはこんなものか。(男性 30代)


和田竜原作『忍びの国』の実写化。大野智演じる忍者・無門の、圧倒的な強さを持ちながらも妻のお国(石原さとみ)には頭が上がらないというキャラクター設定が面白い。
コメディー色もあるが、伊賀の忍者vs織田家という対立構造にプラスされて、伊賀の首領の裏切りなどもあり、無門が越えなくてはならない困難は山積み。それにより、サスペンス要素も加わっている。ユニークな性格の主人公がどのように壁を乗り越えていくのか思わず見入ってしまう。
戦闘シーンも、日本映画だからと言ってバカにはできないクオリティーである。(男性 40代)


和田竜の同名歴史小説を原作としており、坂ノ睦によりコミカライズもされている。
漫画や小説の原作を目にしていなくても、充分に楽しめる内容となっており、忍者が守銭奴という視点からの描き方も面白い。忍者は人にあらずという名言は、様々な意味に捉えられているが、今作のような描き方も有りだと感じさせる。天正伊賀の乱を題材としており、戦や裏切り謀略が巡らされていても、随所に笑いのツボが散りばめられているため、程よいシリアス感となっており、そんな中でも信頼を深めていく様子や人情が描かれていてホロリと泣かせるシーンも用意されている。とてもバランスの良い作品だと思う。(女性 40代)


主人公・無門(大野)のキャラは面白かった。最後にはどこか切なくなる作品でした。
無門がお国(石原)をいかに愛していたかをもっと描かれていたら良かったなとも少し思いました。作品のしばらくはその恋愛過程が見えず、急にお互いに想い合うようになったので、ちょっとわからないように多少感じられました。基本的なコメディー感は良く描かれていましたね。この作品は支持をされていたことで応援上映が何度もされていたのを思い出します。死に関して無関心な村での物語ですが、無門が熱くなっていたのはこちらも胸を打たれました。(女性 20代)


無門の飄々としたキャラクターが、大野智さんに合っていたと思う。無門に意見を言う際の、お国役の石原さとみさんの淡々とした表情の演技も良かった。無門が可哀そうで、ちょっと笑ってしまった。
戦に勝利したにも関わらず、お国が亡くなったところが悲しかった。しかも、勝利からたった二年で伊賀の里が滅ぼされるところが、あまりにも無常で辛い。コミカルなだけでなくシリアスな部分もあり、色んな感情が揺さぶられる作品だった。(女性 30代)


無門とお国の関係がとても可愛らしくて、忍者や武士の男の世界に華を添えていたような気がします。お国を演じた石原さとみがとにかく強く、美しくて自分の信念を貫き通す姿がとてもかっこよかったです。そんなお国に「育てられた」無門も金のためならなんでもする最強の忍者から「愛」を知り、残虐さだけで無く優しさを知った無敵の忍者となったのでは無いでしょうか。
アクションシーンも迫力があり、全体的にテンポが良いので楽しく見ることが出来ました。(女性 30代)


正直この作品を見るまで、大野智がこんなに演技のできる人だとは思っていなかった。大野は冷徹な忍びが感情を取り戻していく様を、実に達者に演じている。

時代劇なのに映像はスタイリッシュで、邦画にありがちな無理に泣かせてくる演出も少ない。中村監督はサスペンスやホラー、コメディなどの作品を手掛けているが、アクションも見ごたえのあるものに仕上げてきたのが素晴らしかった。

無門には幸せになってほしかったので、奥さんとのお別れは切なかった。(男性 30代)

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