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映画『スリーパーズ』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『スリーパーズ』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『スリーパーズ』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『スリーパーズ』の結末までのストーリー
  • 『スリーパーズ』を見た感想・レビュー
  • 『スリーパーズ』を見た人におすすめの映画5選

映画『スリーパーズ』の作品情報

スリーパーズ

製作年:1996年
上映時間:147分
ジャンル:サスペンス
監督:バリー・レヴィンソン
キャスト:ジェイソン・パトリック、ブラッド・ピット、ロン・エルダード、ビリー・クラダップ etc

映画『スリーパーズ』の登場人物(キャスト)

シェイクス(ジェイソン・パトリック)
雑誌記者。過去に看守から受けた虐待を乗り越え職に就くが、本当は辛い記憶に蓋をし、見ないようにしている。
マイケル(ブラッド・ピット)
若手検事で、シェイクスらと辛い過去を共有している。看守たちへの復讐を企てた第一人者。
ジョン(ロン・エルダード)
地元で名を馳せるギャングの一人。過去に自分を辱めた看守たちに憎しみを抱いている。
トミー(ビリー・クラダップ)
ジョンと共にギャングのメンバーとして幅を利かせている。ジョンと行動を共にしている。
ボビー神父(ロバート・デ・ニーロ)
少年時代からシェイクスらを見守る聖職者。やんちゃばかりしている彼らの身を案じている。
ダニー・スナイダー(ダスティン・ホフマン)
元やり手弁護士。現在はアルコール依存症となり、まともに弁護ができず信用を失っている。
ショーン・ノークス(ケヴィン・ベーコン)
少年院の看守。少年への性的嗜好があり、暴力で少年を支配している。

映画『スリーパーズ』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『スリーパーズ』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『スリーパーズ』のあらすじ【起】

1957年、マンハッタン。シェイクス、マイケル、ジョン、トミーの四人の悪友たちは小さな悪事を重ねながらも、日々退屈を持て余していた。彼らが住む町は通称“ヘルズ・キッチン”と呼ばれ、複数のギャングたちが牛耳っている危険と隣り合わせの町だった。

シェイクスたちは友人であり良き理解者でもある神父のボビーの手伝いで、頻繁に教会へ出入りしていた。彼らが悪の道へ進まぬよう教えを授けるボビーだが、シェイクスたちは聞く耳を持たず、悪事を重ねていた。

ある日、場末のダイナーの店主キング・ベニーの噂を聞いたシェイクスは、彼に興味を持つ。キング・ベニーは元ギャングのボスであり、現在も昔の繋がりで危険な仕事を受け持っているという。シェイクスはキング・ベニーを訪ね、ぜひ仕事を斡旋してほしいと頼む。

キング・ベニーから紹介された仕事に勤しむようになったシェイクスたち。内容は警察への賄賂の受け渡し役だった。危険な仕事だがまるで危機感のない四人を、ボビーは案じる。

そして1967年の夏。四人は暇潰しにホットドッグの屋台を盗む。追いかけてくる店主を尻目に屋台を引きながら逃亡を続ける四人は、屋台の重さに耐えかね、地下鉄への階段から屋台を落としてしまう。偶然にも、下から階段を上がってきていた老人に屋台が衝突。老人は重傷を負ってしまう。

裁判の結果、四人は一年間少年院へ送られることとなってしまう。

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映画『スリーパーズ』のあらすじ【承】

四人が送られた少年院は、看守長のノークスを始め数人の看守たちが、少年へ暴力を振るいながら幅を利かせていた。

収監初日に囚人と騒動を起こした四人はノークスに目をつけられる。深夜、ノークスに呼び出された四人は地下室へ連れて行かれる。そこにはノークスの他にも三人の看守がおり、彼らによってシェイクスたちは性的暴行を加えられる。シェイクスたちの、地獄のような日々が始まる。

ノークスたちによるシェイクスらへの性的暴行は日常茶飯事となっていた。ある日、運動の時間に看守チームと囚人チームに分かれ、アメフトの試合が開催される。日頃の恨みが募っていたシェイクスたちは本気で試合に挑み、看守たちを負かすが、怒り狂ったノークスたちにより四人は手ひどい暴行を受ける。

やがて刑期を終え、それぞれの人生を送っていた四人。シェイクスは雑誌記者となり、マイケルは地方検事、そしてジョンとトミーは相変わらずギャングとして悪事を重ねていた。

ある日ジョンとトミーが行きつけのBARへ向かうと、年老いたノークスに遭遇する。蓋をしていた過去の傷が再び開いたジョンとトミーは、怒りに任せノークスを射殺する。

映画『スリーパーズ』のあらすじ【転】

ジョンとトミーが逮捕されたと聞き、二人に面会へ行くシェイクスだったが、もはや二人の重刑は逃れようもないと思われた。そんなある日、久しぶりにシェイクスのもとにマイケルから連絡が来る。

マイケルはシェイクスに「復讐をしよう」と告げる。ジョンとトミーの事件をきっかけに、少年院の実態を暴こうと言うのだ。マイケルは二人の裁判の検事に就くことに。あえて二人の敵に回ることで、裏で裁判を動かそうと画策する。

キング・ベニーの口利きで、アルコール中毒の弁護士ダニー・スナイダーが二人の弁護に就く。しかし彼はまともに弁護士として機能する状態にはなく、彼の台詞をすべてマイケルが代筆した。

マイケルの策略により、当時の看守の一人を召喚し、そこで少年院での性的暴行の実態を明るみに出すことに成功したシェイクスとマイケル。あとはジョンとトミーの無罪を勝ち取るだけだった。

しかし無罪を勝ち取るには偽の証言をしてくれる証人が必要となる。シェイクスは、発言力があり誰もが聞く耳を持つ人物として、ボビー神父に偽証をしてくれるよう頼みに行く。

映画『スリーパーズ』の結末・ラスト(ネタバレ)

シェイクスの頼みを聞いたボビーは「神に背く行為だ」と頼みを一蹴する。そこでシェイクスは切り札として、今まで誰にも打ち明けられなかった少年院での恥辱の限りをボビーに打ち明ける。

そして証人喚問の当日、ボビーは姿を現し、事件当夜ジョンとトミーと共に野球観戦をしていたと、二人の無実を主張する偽証をする。このボビーの証言が決め手となり、二人は無罪放免となる。

マイケルは今回の裁判をきっかけに検事を辞め、田舎で大工として細々と暮らし始める。そして久々に四人で集まった夜、そこにはまだ少年院に入る前の、この先の苦しみを知らない無垢な頃の彼らの笑顔があった。一晩中、友情を語り合った彼ら。

ジョンとトミーは29歳になる年に、ギャングの抗争によって命を落とす。シェイクスは引き続き雑誌記者として、生活を続けていった。田舎へ引っ込んだマイケルとも連絡を取り合うことも無くなった。

実質あの夜が、四人で会った最後の夜となった。

映画『スリーパーズ』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

少年時代のちょっとしたイタズラが人生を変えてしまうという重いストーリーは、終始暗い雰囲気が漂っている。突然の不幸やアクシデントは常に平凡さと隣り合わせなのかもしれないと我が身を振り返り考えさせられる。少年院で体験することには悲惨さとおぞましさしかなく、行き過ぎた非道な扱いを受ける理由の一旦が主人公たちにあるだけに、気持ちのやり場がない。ひどい仕打ちを極端なまでに際立たせて描く以上、思い切りスカッとする復讐をして欲しいと願いながら物語は進み、確かにその思いは遂げられるけれど、少年たちの人生の末路には相当な後味の悪さが残る。
実際にありそうな人生の悲劇を形にしてくれたという意味では意義深い映画。(女性 30代)


あえていうのであれば、因果応報という言葉が当てはまる作品。ヤンチャな少年達の悪事が、それぞれの人生を大きく変え、さらに大きな復讐心へと変わっていくといった展開。悪い事をすれば、それ以上の無慈悲な報いが跳ね返ってくる。そして、そこから生まれた復讐心は結果的に自らの人生を短くしていくのである。現実的にこういった行動をとる事もあまり無いだろうし、なかなか共感が難しい作品だが、反面教師として見るというのも良いかもしれない。(男性 30代)


タイトルの『スリーパーズ』は、「少年院上がりの人」を意味する。
ちょっとした悪ふざけが原因で少年院に送られた幼馴染の少年4人。そこで彼らは、看守による暴力や性的虐待を受けて地獄のような日々を送った。心の傷が癒えないまま大人になり、彼らはある事件をきっかけに看守たちへの復讐を企てるというストーリー。
少年院のシーンは、観ることも辛かった。
そして、復讐を果たしても彼らの気持ちが晴れないところに、人生の重みや後味の悪さを感じた。
しかし、そういったものを超えた4人の友情は、他の何にも代えがたく素晴らしいものだった。(女性 20代)


些細なことがその後の人生に大きく影響してしまうという残酷さ、そして辛い思いを共有した者たちに生まれる団結力が描かれている。

少年時代のいたずらが引き起こした不幸。本来であれば更生させるために存在しているはずの少年院で繰り広げられる看守たちによるおぞましい性的暴力。

ロバート・デニーロが演じた、彼らの身を案じるボビー神父の存在が、あまりに悲惨な少年たちの人生における潤滑油のように感じた。

ブラッド・ピットや極悪看守役のケビン・ベーコンなど、存在感ある俳優が多数出ていて豪華だが、テーマが重いので華やかさはなく、ひたすら暗い映画という印象である。(女性 40代)


少年時代のシェイクス、マイケル、ジョン、トミーの四人は、悪ガキという言葉がピッタリと合う人物だった。きっと、根っからの悪人ではないと思う。ホットドッグの屋台を階段から落としてしまったときの、驚愕と後悔が混じった彼らの表情が印象に残っている。この時、もっと考えて行動していれば、彼らの友情は大人になっても続いていたのではないかと思う。
少年院での一件が明るみに出たことは良かったと思うが、手放しで喜べるような結末ではなかった。見終わった後に悲痛な気持ちが残る作品だった。(女性 30代)


実話かフィクションか論争はまだ続いてるのだろうか。看守による暴行殺害事件とその被害者の少年たちを描いており、それを大人になった少年たちの復讐という形で展開していくストーリーも面白い。少年時代が綿密に描かれており見応えがあった。

キャストも豪華だ。とにかくロバート・デ・ニーロ演じる神父がカッコよくて、彼が加わることにより物語の濃度が増していた。自身の中の倫理観に揺れ動く神父の選択した答えには思わず泣いてしまった。(女性 20代)


アメリカの刑務所のリアルを見せるテレビ番組を鑑賞した際に、刑務所の中ってこんなにヤバいんだと感じましたが、少年院でもそれは同じで、よく描かれるクズな看守は本当にいるのかもしれない…と感じてしまいました。
若気の至りなんて言葉がありますが、当時の彼らが起こした些細な過ちは「若気の至り」で済まされるかもしれません。しかし、そこから始まる少年院での生活や復讐は小さな過ちで済まされるような事ではなく、彼らの人生を大きく変えてしまったのだと感じました。
決してハッピーエンドではありませんが、仕方ないのかなと納得してしまうような作品でした。(女性 30代)


少年時代のいたずらが取り返しのつかない悲劇に変わる冒頭から、一気に物語に引き込まれた。少年院での地獄のような虐待シーンは直視できないほど残酷だが、彼らが大人になってから復讐を遂げる展開には静かなカタルシスがある。友情と正義の境界線が曖昧で、観る者に問いを投げかける深い作品。ラストの静けさが心に残った。(30代 男性)


復讐映画としてだけでなく、“罪と贖罪”を描いた人間ドラマとしても秀逸。少年院でのトラウマを抱えた彼らが、法の外で正義を貫こうとする姿に涙した。特にロバート・デ・ニーロ演じる神父が、最後に嘘をついてまで少年たちを救うシーンは圧巻。善悪の境界を超えた“愛”を感じる物語。(40代 女性)


中盤以降の法廷劇が非常にスリリングだった。無罪を勝ち取るために巧妙に仕組まれた計画の緻密さに唸る。少年時代の悲劇が大人の復讐に繋がる構成は完璧。ラストのナレーションで“誰も本当の意味で救われなかった”と語られるのが切ない。社会の理不尽さと人間の脆さを痛感する名作。(20代 男性)

映画『スリーパーズ』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『スリーパーズ』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

ミスティック・リバー(Mystic River)

この映画を一言で表すと?

過去の罪と悲劇が再び男たちを引き裂く、魂を抉るヒューマンサスペンス。

どんな話?

幼なじみの3人の男たちは、少年時代に起きた誘拐事件をきっかけに人生が一変。数十年後、彼らの周囲で再び殺人事件が起き、過去の傷が甦る。友情と罪悪感、そして報復が交錯する衝撃の人間ドラマ。

ここがおすすめ!

『スリーパーズ』同様、少年時代のトラウマが大人になった今も彼らを支配する。ショーン・ペン、ティム・ロビンスらの演技が圧巻で、深い悲しみと怒りが交錯する結末は忘れられない。静かで重厚な名作。

ショーシャンクの空に(The Shawshank Redemption)

この映画を一言で表すと?

絶望の中で希望を手放さない男たちの、不滅の感動ドラマ。

どんな話?

無実の罪で終身刑を受けたアンディが、刑務所の中で希望を失わずに生き抜く物語。仲間のレッドとの友情を通じて、人間の尊厳と自由を描く。ラストの美しい海辺のシーンは、観る者すべてを救う。

ここがおすすめ!

『スリーパーズ』での“少年院の地獄”とは対照的に、本作は“刑務所の中で見つける希望”を描く。人間の心の強さを信じたくなる物語で、絶望を希望に変える力を感じる。何度観ても心が震える傑作。

ミッドナイト・エクスプレス(Midnight Express)

この映画を一言で表すと?

絶望の中で生きる意志を失わない男の壮絶な脱出劇。

どんな話?

トルコで麻薬密輸の罪に問われた青年ビリーが、過酷な刑務所生活を強いられる。暴力と理不尽が支配する中で、自由への強い渇望が彼を突き動かす。心身が限界を超える衝撃の実話ベース作品。

ここがおすすめ!

『スリーパーズ』の少年院シーンを思い出させるような、極限の人間描写。暴力と支配の中でも人間性を保とうとする姿が胸を打つ。救いがない現実の中に、わずかな希望を見出す強さが描かれる。

アメリカン・ヒストリーX(American History X)

この映画を一言で表すと?

憎しみの連鎖を断ち切る兄弟愛と贖罪の物語。

どんな話?

白人至上主義に傾倒した兄デレクが刑務所で改心し、同じ道に進もうとする弟を救おうとする。過去の暴力と偏見に苦しみながら、人としての再生を描く衝撃作。エドワード・ノートンの鬼気迫る演技が光る。

ここがおすすめ!

『スリーパーズ』のように、“過去の罪と贖い”をテーマにした人間ドラマ。暴力の裏にある痛み、そして真の救いとは何かを深く問いかける。心が締めつけられるが、確かなメッセージが残る名作。

グリーンマイル(The Green Mile)

この映画を一言で表すと?

死刑囚と刑務官の間に生まれた、奇跡と赦しの物語。

どんな話?

死刑囚監房に収監された巨漢ジョン・コーフィは、超常的な力を持っていた。刑務官ポールは彼の中に“神の奇跡”を感じ、信じる心を取り戻していく。人間の善悪と命の尊さを描く感動作。

ここがおすすめ!

『スリーパーズ』と同様に、罪と罰、そして“人間の魂”をテーマにしている。理不尽な社会の中で、それでも人を信じようとする姿が涙を誘う。スティーヴン・キング原作の中でも屈指の名作。

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この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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