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映画『サンシャイン2057』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『サンシャイン2057』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『サンシャイン2057』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『サンシャイン2057』の結末までのストーリー
  • 『サンシャイン2057』を見た感想・レビュー
  • 『サンシャイン2057』を見た人におすすめの映画5選

映画『サンシャイン2057』の作品情報

サンシャイン2057

製作年:2007年
上映時間:108分
ジャンル:SF、アクション、サスペンス
監督:ダニー・ボイル
キャスト:キリアン・マーフィ、真田広之、ミシェル・ヨー、クリス・エヴァンス etc

映画『サンシャイン2057』の登場人物(キャスト)

ロバート・キャパ(キリアン・マーフィー)
イカロス2号に乗る物理学者。核爆弾を取り扱う事ができる。核爆弾で太陽を活性化させるというイカロス計画において、なくてはならない存在。
カネダ(真田広之)
イカロス2号の船長。常に冷静沈着で、計画遂行のためには自分の命を犠牲にすることもいとわない。
メイス(クリス・エヴァンス)
イカロス2号のクルー。エンジニアで船内の修理を担当。激しやすい性格で、キャパとは意見を対立させる事が多い。
キャシー(ローズ・バーン)
イカロス2号のクルー。宇宙飛行士で船の運転を担当。情にもろい性格。
コラゾン(ミシェール・ヨー)
イカロス2号に乗る植物学者。酸素確保のため、温室で植物を育てるのがおもな仕事。現実的。
サール(クリフ・カーティス)
イカロス2号に乗る精神科医。クルーたちの精神状態を管理。太陽のシミュレーションを見るのが好きな変わり者で、太陽を実際に間近で見たらどんな風なのか興味を持っている。
ハーヴィー(トロイ・ギャリティ)
イカロス2号のクルー。副船長で通信機器も担当。他のクルーから軽んじられる事が多く、不満を感じている。
トレイ(ベネディクト・ウォン)
イカロス2号のクルー。エンジニアで船の航路修正を任される。自分のミスで船長を死なせる事になり、自責の念で精神を病んでしまう。
ピンバッカー(マーク・ストロング)
太陽付近で消息を絶ったイカロス1号の船長。全員死んだと思われていたが、1人生き残っていた。旅の途中で気が狂い、神と崇める太陽にイカロス2号が近づこうとするのを妨害し始める。

映画『サンシャイン2057』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『サンシャイン2057』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『サンシャイン2057』のあらすじ【起】

2057年の近未来。太陽が死にかけ、地球には氷河期が訪れていた。人類は巨大な核爆弾で太陽を再活性化させる「イカロス計画」を発足、イカロス2号が太陽に向かって旅立った。クルーは船長のカネダ以下、物理学者のキャパ、エンジニアのメイスとトレイ、パイロットのキャシー、植物学者のコラゾン、精神科医のサール、副船長で通信機器担当のハーヴェイの8名だ。船体には強烈な太陽光から船を守るためのシールドが装備され、酸素と食物を供給するため温室で植物が育てられている。

イカロス2号は順調に太陽に近づき、地球との通信も最後となる。キャパは家族に「朝起きていつもより太陽が明るく美しい朝ならそれが成功の証だ」とメッセージを送る。イカロス2号は水星に接近するが、その影響でハーヴェイが偶然救助信号を傍受する。それはイカロス2号の前に核爆弾をつんで太陽へ向かい、消息を絶ったイカロス1号からのものだった。クルーたちはイカロス1号の救助に向かうかどうかでもめるが、最終的に、イカロス1号につまれている核爆弾を予備として回収すべきと判断した。太陽への投下は予測困難な上、地球には核物質はもう残っていなかったからだ。イカロス2号は、太陽近くのイカロス1号に向け航路を切り替える。

映画『サンシャイン2057』のあらすじ【承】

突如船内に異常警報が鳴り響く。航路の手動修正を1人で引き受けていたトレイが、シールドの角度を変えるのを忘れてしまったのだ。シールドが太陽光に焼かれ、損傷してしまった。修理のためカネダ船長と、航路切り替えを最終判断したキャパが船外に出る事になった。幸いにもシールドは修理可能とわかり、一同は喜ぶ。しかし太陽の光は温室を直撃しており、菜園で火災が発生してしまう。メインコンピューター・イカロスは自動操縦に切り替え、温室を閉鎖、船体を回転させ始める。このまま船体が回転すれば、修理をしているカネダとキャパに太陽光が直撃してしまう。しかしメイスは人命よりも火災を止めて核爆弾を守るほうが重要と主張、カネダもそれに同意した。カネダはキャパを船内に戻らせ、1人で修理を終わらせる。しかし太陽光がカネダを直撃し、カネダは焼け死んでしまった。

トレイは自責の念で錯乱状態となり、自殺を止めるため精神安定剤で眠らされる。さらに温室の植物が燃え尽きてしまい、太陽到着まで酸素が持たないことがわかる。指揮を執ることとなったハーヴェイは、イカロス1号にドッキングして酸素を供給する事を決める。コラゾンは、キャシーとメイスを呼び出し、クルーが4人になれば酸素は持つと主張する。

映画『サンシャイン2057』のあらすじ【転】

イカロス2号はイカロス1号にドッキングし、キャパ、メイス、ハーヴェイ、サースの4人がイカロス1号に乗り込んだ。船内の植物質は無事で、酸素も食料も十分だった。危機に大きな故障も見られないが、クルーたちは計画を放棄し、展望室で太陽光を浴び灰となっていた。キャパはイカロス1号の船長・ピンバッカーの記録ビデオを発見する。そこに写ったピンバッカーは顔が変わり、絶望を語っていた。「人間は太陽の前では塵に過ぎず、神に逆らってはいけない」と語るピンバッカーの目には狂気が宿っていた。

突然船が大きく揺れる。何者かによってイカロス1号と2号が切り離されてしまったのだ。接続部分が損傷し再ドッキングは不可能、宇宙服は1人分しかなかった。ハーヴェイが副船長の自分が戻るべきと主張する中、メイスとサースは核爆弾を唯一取り扱えるキャパに宇宙服を着せた。メイスは船内の耐熱シートを巻いて脱出する計画を立てる。外から耐熱シートをシーリングするため、サースがイカロス1号に残る事となった。メイスとハーヴェイがキャパの両脇にしがみつき、イカロス2号へ向けて放り出される。キャパとメイスはイカロス2号に戻れたが、ハーヴェイは凍りつき亡くなってしまった。サースも展望室で太陽を見ながら自ら命を絶つ。

ハッチを切り離す事ができたのはトレイだけだ。トレイが死ねば目的地まで酸素が持つ事から、メイスたちはトレイ殺害を決める。しかしトレイはすでに自殺した後だった。そんな中、イカロスがキャパに告げたのは、「船内に、キャパたちのほかに後1人乗っている」という言葉だった。

映画『サンシャイン2057』の結末・ラスト(ネタバレ)

キャパは5人目のいるという展望室へ向かう。そこにいたのはイカロス1号の船長ピンバッカーだった。いつの間にかこちらに乗り移っていたのだ。気の狂ったピンバッカーは「太陽は私のものだ」とキャパに襲い掛かってきた。ピンバッカーはイカロス計画を失敗させようとしていた。キャパは傷を負い、ハッチに閉じ込められてしまう。さらにピンバッカーはイカロスのメインフレームをはずしてしまう。

ピンバッカーは次に、温室に芽が出ているのを見つけたコラゾンを殺してしまった。キャパからの通信を受けたメイスは、超低温の液体に入って修理を行う。しかしメインフレームに足を挟まれ、液体から出られなくなってしまった。メイスはキャパに、核爆弾を本船から切り離し手動運転するよう伝え凍死した。一方キャシーはピンバッカーのすぐ近くにいた。キャシーはトレイの死体に襲い掛かったピンバッカーを刺す。

キャパは宇宙服を着てハッチから脱出、核爆弾の緊急発射を起動させる。核爆弾側に飛び移ったキャパだったが、ピンバッカーとキャシーも核爆弾側にいた。ピンバッカーの妨害に遭いながらキャパは核爆弾を手動操作し、核爆弾は3人を乗せたまま太陽へ突っ込んでいった。太陽の炎がキャパの体を包む。

地球では、キャパの姉が夜明けを待っていた。キャパの言ったとおり、地球に美しい朝日が差すのだった。

映画『サンシャイン2057』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

B級作品かと思いきや、監督はダニーボイル、船長に真田広之、更にキリアン・マーフィーやクリス・エヴァンスなどかなり有名な俳優陣が揃っていて驚きました。
太陽の光が失われつつある未来で、氷に覆われた地球を救うために宇宙へ向かうクルーたちの物語なのですが、前半はかなりスローなテンポでまったりとした時間が流れています。宇宙ものでもこんな感じかと思いながら見ていたら、後半はガラリと雰囲気が変わりハプニングの連続。こんな状況で任務を遂行できるのかハラハラしながら見てしまいました。
想像よりもかなり面白い作品でした。(女性 30代)


まさに“静かなる緊張感”が支配するSF。序盤は科学と哲学が交差しながら進むが、後半のスリラー展開には思わず身を乗り出してしまった。太陽の光を神のように捉えたピンバッカーの存在は、まさに恐怖そのもの。地球の運命を背負う人間たちの葛藤が、美しい映像の中に丁寧に描かれていた。(40代 男性)


SFというより“宇宙を使った心理劇”という印象。閉ざされた環境で少しずつ壊れていく人間の精神や、使命と命の狭間での選択に心がざわつきました。クライマックスの爆破シーンのスローモーションが幻想的で、破滅と希望が同時に感じられた。ラストの光景がとにかく美しく、今でも脳裏に焼きついています。(20代 女性)


「太陽が死にかけている」というだけで惹かれたが、想像以上に“人間”を描いた映画だった。途中からSFホラーのような展開に切り替わるのがやや唐突に感じたが、それでも緊迫感は最後まで持続。音楽、映像、演出すべてが重厚で、観終わった後にどっと疲れるような濃厚な作品でした。(50代 男性)


観た後しばらく放心するほどの没入感。映像の迫力と太陽の恐ろしさが凄まじい。極限状態の中で人間の本質がむき出しになる展開に、SFというより哲学的な問いを感じた。個人的には、科学者たちが合理的な判断を迫られつつも、最後には希望を捨てない姿に救いがあって良かったです。(30代 男性)


途中まではクラシックなSFと思っていたけど、ピンバッカー登場以降、一気にジャンルがホラーに振り切れてびっくりした。でも、むしろその切り替えが面白くて、最後まで目が離せなかった。宗教的な狂気や“光に焼かれる”というビジュアルも秀逸で、ただの宇宙モノとは一線を画す作品。(40代 女性)


地球を救うためのミッションという王道テーマの裏に、人間の限界と狂気が隠れている。物理的な宇宙空間の過酷さもリアルに描かれているし、酸素や光の扱いが本当に緻密で、細部にこだわりを感じました。SF好きなら間違いなく観るべき一本だと思う。ラストの一筋の光には希望を感じました。(20代 男性)


壮大なスケールの中にある“人の小ささ”を痛感させられる映画。太陽という絶対的な存在に対して、人類ができることはほんの僅か。だけど、その僅かな希望に賭ける人々の姿が美しかった。ピンバッカーの狂気も、神への渇望の現れだと考えると、単なる悪役ではなく共感すら覚えてしまった。(50代 女性)


ビジュアルに関しては文句なしに最高クラス。光と闇のコントラストの美しさは息を呑むほど。途中で科学的リアリズムより演出重視に振り切ったのは賛否ありそうだけど、個人的にはそれが良かった。物理法則を超えてでも“祈るように爆破する”あのラスト、象徴的で涙が出ました。(30代 男性)


“太陽に近づく”というだけで、こんなにも恐ろしく、美しくなるのかと驚いた。映画全体に流れる緊張感、無重力の空気、そして燃え尽きる運命を前にした人間の選択に、何度も胸を打たれました。サウンドトラックも秀逸で、映像と一緒に耳にも残る作品。SFに興味がない人にも見てほしい名作です。(60代 男性)

映画『サンシャイン2057』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『サンシャイン2057』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

インターステラー(Interstellar)

この映画を一言で表すと?

「時空を超えた父と娘の絆が、宇宙を揺るがす壮大な叙事詩」

どんな話?

地球が滅亡に向かう中、人類の未来を託された科学者たちが、新天地を求めて宇宙の彼方へ旅立つ。時間のゆがみや愛の力をテーマに、科学と感情が交錯する物語が展開します。

ここがおすすめ!

壮大なスケールと感情の深さが絶妙に融合したSF映画の傑作。科学的なリアリティと家族の愛情という人間ドラマが同居し、『サンシャイン2057』で感じた哲学的な問いをさらに深く味わえます。

ゼロ・グラビティ(Gravity)

この映画を一言で表すと?

「無音の宇宙で、生きるという希望を叫び続けるサバイバル劇」

どんな話?

スペースシャトルの事故により、宇宙空間に放り出された女性科学者が、極限状況の中で生き延びようとする姿を描いたリアルタイムサスペンス。

ここがおすすめ!

美しい映像と圧倒的な臨場感で、“宇宙にいる”感覚を体験できる作品。『サンシャイン2057』同様に孤独、絶望、そして最後の一歩に宿る希望がテーマで、心揺さぶられます。サンドラ・ブロックの熱演も必見。

ソラリス(Solaris, 2002年版)

この映画を一言で表すと?

「宇宙の彼方で再会した“愛する人”は、果たして本物なのか──」

どんな話?

宇宙ステーションで起こる不可解な現象を調査するために訪れた科学者が、死んだはずの妻と再会する。科学、記憶、愛と喪失をテーマにした哲学的SF。

ここがおすすめ!

静かながらも深く思索的な作品で、視覚的にも美しい。『サンシャイン2057』のような孤独と幻覚、そして人間の精神をテーマにした映画が好きな人には、深く刺さる一作です。

ライフ(LIFE)

この映画を一言で表すと?

「人類が宇宙で出会った“それ”は、想像を超える恐怖だった」

どんな話?

国際宇宙ステーションにて火星から持ち帰られた未知の生命体が、乗組員に牙をむく。科学的探究心が招いたサバイバルホラー。

ここがおすすめ!

SF+ホラーの融合という点で『サンシャイン2057』後半との親和性が高い。密室的な宇宙空間での緊迫したやり取りと、生存をかけた人間ドラマが魅力。スリルを求めるなら必見です。

2001年宇宙の旅(2001: A Space Odyssey)

この映画を一言で表すと?

「“宇宙”と“人間”の存在に真正面から挑んだ、SF映画の金字塔」

どんな話?

人類の進化と宇宙の謎を描く、スタンリー・キューブリックによる伝説的SF。人工知能HAL9000との対峙や、未知の知性との邂逅を通して、人間とは何かを問う。

ここがおすすめ!

映像、音楽、構成のすべてが芸術的で、『サンシャイン2057』の美しさに魅了された方にぴったり。ストーリーよりも“体験”として観るべき、SF映画史における最重要作品です。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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