12000作品を紹介!あなたの映画図書館『MIHOシネマ』
スポンサーリンク
スポンサーリンク

映画『わたしの魔境』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『わたしの魔境』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『わたしの魔境』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『わたしの魔境』の結末までのストーリー
  • 『わたしの魔境』を見た感想・レビュー
  • 『わたしの魔境』を見た人におすすめの映画5選

映画『わたしの魔境』の作品情報


出典:https://video.unext.jp/title/SID0079744

製作年 2023年
上映時間 100分
ジャンル ヒューマンドラマ
監督 天野友二朗
キャスト 近藤里奈
櫻井健斗
牛丸亮
山中アラタ
製作国 日本

映画『わたしの魔境』の登場人物(キャスト)

湯川華(近藤里奈)
どこにでもいるような素朴で普通の女子。新卒で入社した会社がマルチ商法企業であった。マルチ商法に嫌悪感を示しながらも仕方なく仕事を続ける彼女はどんどん心が蝕まれていく。心の救いを求め、とある宗教団体に興味を持ち始める。

映画『わたしの魔境』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『わたしの魔境』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『わたしの魔境』のあらすじ【起】

どこにでもいるような普通の新人OLの湯川華が入社した会社はマルチ商法企業であった。面接の時にそのような説明はなく、華は上司に、マルチ商法であることを開示してから採用して欲しかったと抗議するが、開き直った上司は逆に華を叱責し始めた。

上司からきつく当たられ、落ち込む華を先輩である日村が心配してくれた。喫茶店で日村に話を聞いてもらう華。華の母は、華が中学生の頃いじめに遭ったことで心を病んでしまい、死んでしまったそうだ。父とも疎遠であり、今は何をしているかもわからないと言う。初めは優しく話を聞いてくれた日村であったが、結局は華の身体目当てであり、華が拒絶するとわかりやすくふてぶてしい態度を取った。

翌日、華は会社を無断欠勤する。履歴書で住所を確認したのか、日村が華の家を訪ねてくる。日村は華の家に無理矢理押し入ると、嫌がる華を犯した。それ以来、華は心に深い傷を負ってしまい、会社へ行こうと準備をしている最中に涙が溢れだすほどだった。

それに加え、華は女の霊を見るようになる。その女が血だらけになっている夢を見て、飛び起きることもあった。

映画『わたしの魔境』を無料視聴できる動画配信サービスと方法については、以下の記事をご覧ください。

映画『わたしの魔境』を無料視聴できる動画配信サービスと方法
映画『わたしの魔境』を無料視聴できる動画配信サービスと方法を分かりやすく紹介しています。

映画『わたしの魔境』のあらすじ【承】

ある日、人気YouTuberが紹介していた、人気カルト宗教であるニルヴァーナが華の目に留まる。興味を持った華は、紹介されていたDVDを購入し、ついにはニルヴァーナの施設を訪れる。

ニルヴァーナの教団員に、最近トラウマになる体験をしてそれ以来見えてはいけないものが見えるようになったのでは?と聞かれた華はとても驚く。教団員の話を聞いた華は、心の救いを求めて、ニルヴァーナへの入会を決める。

ニルヴァーナに入会した華は見違えるほどに仕事の業績をあげていた。上司からも頼りにされる華であったが、突然退職届を提出し、会社を退職する。そして、何かを断ち切るかのように父からの手紙や昔の写真などを全て燃やしていくのであった。

仕事を辞めて施設を訪れた華をニルヴァーナの仲間達は快く迎え入れていれた。華の同期の井上も同じく仕事を辞めてニルヴァーナに入会していた。

ニルヴァーナの施設に1人の男が訪ねてくる。男は、この教団で行方不明者が多発していることを指摘し、娘を返してほしいと言うが、教団員は呆れた様子で、親子関係がうまくいっていたら、そもそも入会しないのでは?と言い返した。

映画『わたしの魔境』のあらすじ【転】

華が井上に、どうして入会しようと思ったの?聞くと、会社に自分の居場所は無く、ニルヴァーナに来て初めて生きていると感じると井上は語った。

ある日、修行の最中に、頭を冷やせと言われ浴室で頭を冷やしていた教団員がそのまま亡くなってしまう。初めてのことにショックを受ける華であったが、そのまま殺害を黙認する。

教祖は、教団員を集めると、湯川平蔵という男が新聞各社に我々を冒涜するデマを流していると話し始める。湯川平蔵とは、華の父のことであり、華は複雑な表情を浮かべていた。

そんな中、1人の女教団員が脱会したいと言う。仲間からは反対され、許されることはなかった。それでも脱会するために脱走を試みた女は、ついには手足を拘束された。

他の教団員が、もしこのまま脱会させたら、外部へ告発される恐れがあると教祖に相談すると、ならばすべきことは1つであり、しっかりと頼むぞと教祖は力強く述べた。

教団員達は、女の教団員を殺害すると、ドラム缶で燃やし、灰となった女の教団員は施設の近くの川に流された。華や井上もそれを手伝わされた。

映画『わたしの魔境』の結末・ラスト(ネタバレ)

教祖は、もしも教団に圧力をかけてきた者があった場合は、戦わなければならない。その者がそのまま生き続けていても悪でしかないが、我々の手で殺めてより高い位置へと転生させることに意味があると、それはまるで殺しも必要なことだと言っているかのようだった。

華は井上と共に教祖に呼び出され、ニルヴァーナの反対運動をしている華の父を転生しろと命じられる。教祖から指示を受けた井上は、争いのない世界を願ってここに入ったのにと華の前で涙を流した。

華と井上は包丁を手にし、意を決して父の家へと押し入る。井上が父を取り押さえ、華が許してくださいと言いながら、父に向かって包丁を向けると、お前に会えて嬉しい。お前のためになるなら刺されても構わないと涙を流しながら答えた。そんな父に華は涙が止まらなかった。

父は、幼少期の華との思い出を語り、全てが俺の宝物だと言う。そして、父が華に向かっておいでと手を差し伸べると華は思い切り抱きついた。2人は抱き合いながら涙を流す。それを目の当りにした井上も床に伏せて泣きじゃくった。

映画『わたしの魔境』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

彼女が迷い込んだ“魔境”は、心理と現実の境界が曖昧になる恐ろしい場所でした。主人公が自分の過去と向き合う姿は、映像と音楽の緊張感に満ちていて息を呑みました。特にクライマックスで明かされる“あの夜の真実”が、まるで突き刺さってくるようで、ラストシーンの虚ろな笑顔にゾクッとしました。(20代 男性)


女性として、この物語はまるで心の奥の闇を覗かれたかのようにグサッと来た。主人公の孤独や絶望がまさに“魔境”そのもの。ラストで彼女が選んだのは逃避ではなく、受け入れ。観賞後、深い余韻に浸りながら、自分自身の繊細な部分にも向き合いたくなる映画でした。(30代 女性)


映画全体に漂う不穏な雰囲気がたまらない。映像がとにかく美しく、その裏にある狂気が際立っていた。主人公の“声だけが存在する”シーンには背筋が凍ったし、彼女が魔境から脱出した後の静けさにこそ、一番の怖さがあったと思います。(40代 男性)


“魔境”の正体がじわじわと明かされる構成が秀逸でした。最初は夢なのか現実なのか判断がつかず、観る側が混乱する仕掛けにすることで、主人公と同じ視点に立たされた気がします。ラストも、地平線の向こうでカメラが遠ざかるショットが忘れられません。(50代 女性)


この映画は、映像と音楽で語る心理劇。少ない台詞の中にも「孤独」「罪」「解放」など、重たいテーマが詰め込まれているのが印象的。主人公が鏡の向こうと対峙するシーンでは、自分の中の“誰か”と向き合うという深い気づきを得ました。(30代 男性)


若い頃にこの作品に出会っていたら、自分の人生観が少し違っていたかもしれません。自己嫌悪、その裏にある希望。そして、魔境から抜け出した後の刹那の寂しさ。すべての描写がリアルで、涙がこぼれそうになりました。映像でここまで内面を描く映画は稀です。(60代 男女)


ホラーとも心理ドラマともつかない、その曖昧さこそが魅力。特に、“彼女の心の闇が具現化した魔境”という設定に、女性ならではの繊細さと恐ろしさを感じました。ラストで残るのは、救いではなく観賞者への問いかけ。観終わってからもずっと考えさせられます。(20代 女性)


構造がまるでノワールのようで、最後までどこに落ちるかわからない緊張感が持続。主人公の過去のトラウマが断片的に明かされるたびに、観客もまたその“魔境”に引きずり込まれていく感覚。暗闇に浮かぶ目の表現が怖かった…。(50代 男性)


静かな恐怖と、心の深みに迫る描写が共存していた一本。象徴的なモチーフとして灯りや影、鏡、水面が繰り返し登場し、観るたびに違った感情が湧いてきそう。主人公が魔境と和解したようなラストは、希望にも救いにも見えて、解釈が難しいのが良い。(30代 女性)


ただの心理サスペンスでは終わらない。ラストの“あの儀式”が示すのは、彼女が魔境を“克服”したのか、それともそれに“取り込まれた”のか。観客の想像力を信じて物語を任せる作りには、深い映画愛を感じます。もう一度観返したい、再確認したくなる余地のある作品です。(40代 男性)

映画『わたしの魔境』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『わたしの魔境』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

アナイアレイション -全滅領域-

この映画を一言で表すと?

美しさと狂気が共存する、知性派サイケデリックSFスリラー。

どんな話?

謎の“シマー”と呼ばれる領域に足を踏み入れた女性学者たち。そこでは生態系が変化し、生と死、自己と他者の境界が崩れていく。主人公は夫の失踪の謎を追う中で、自分の内面とも対峙することになる。

ここがおすすめ!

『わたしの魔境』同様、幻想的な映像と心理描写が融合した世界観が魅力。ナタリー・ポートマンの静かな演技が物語に深みを与え、解釈が分かれる結末も話題。人間の“内なる変容”に興味がある方におすすめの一本です。

ブラック・スワン

この映画を一言で表すと?

芸術と狂気が紙一重の領域で交錯する、極限の心理サスペンス。

どんな話?

バレエ団の新作『白鳥の湖』の主役に抜擢されたニナ。完璧を追い求める彼女は、役にのめり込むあまり現実と幻想の境界が崩れていく。母との関係、ライバルとの緊張感も次第に彼女を追い詰めていく…。

ここがおすすめ!

内面世界が“視覚化”される演出や、精神の崩壊を丁寧に描く展開が、『わたしの魔境』と共鳴。アロノフスキー監督らしい重層的な構成と、ナタリー・ポートマンの狂気に満ちた演技は必見。観る者に強烈な余韻を残します。

ルーム

この映画を一言で表すと?

密室からの解放と再生を描いた、母と子の静かなる闘いの物語。

どんな話?

誘拐され、監禁された部屋で5年間暮らしてきた母とその子供。脱出後の“自由な世界”に希望を見出すかと思いきや、そこには想像を超える困難が待っていた。狭い空間で育った少年の目線から描かれる感動作。

ここがおすすめ!

『わたしの魔境』の“閉ざされた世界からの脱出”というテーマと重なる構造が見どころ。ブリー・ラーソンの演技と、子役の繊細な表現が心を打つ。トラウマと向き合いながら生きていく人々の姿に胸を締めつけられる一作。

アンダー・ザ・スキン 種の捕食

この映画を一言で表すと?

無音と映像だけで語る、異質で美しく恐ろしい“孤独の映画”。

どんな話?

スカーレット・ヨハンソン演じる“何か”が、スコットランドをさまよいながら男たちを誘惑し、異次元のような空間に取り込んでいく。感情のない捕食者はやがて、人間的な“何か”に触れ始める…。

ここがおすすめ!

セリフよりも映像と音で語られる構成が『わたしの魔境』に通じる。異質な存在が人間らしさに目覚めていく過程を、緊張感ある演出で描いており、観る者に“人間とは何か”を問いかける深い作品です。

パーソナル・ショッパー

この映画を一言で表すと?

ファッションの裏に潜む霊的体験と喪失感を描いた、繊細なゴースト・ドラマ。

どんな話?

有名人のパーソナル・ショッパーとして働くマウリーンは、亡き双子の兄と霊的なコンタクトを取ろうとするうち、不穏な現象に巻き込まれていく。現実と霊的世界が交差し、やがて予想外の展開へ。

ここがおすすめ!

繊細な心理描写と、何気ない日常の中に差し込まれる不安が『わたしの魔境』と共通。霊的なものを扱いながらもホラーではなく、“喪失”と“再生”の物語として成立しており、深い静寂の中で感情が揺さぶられます。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ局の映画番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

影山みほをフォローする
映画のネタバレあらすじ

みんなの感想・レビュー