映画『やっぱり契約破棄していいですか!?』の概要:小説家志望の主人公は人生に悲観し、何度も自殺を図るが失敗ばかりしていた。確実に殺してもらうよう、老殺し屋と契約。しかしその直後、出版社から仕事の依頼が舞い込んだため、契約を破棄しようとするが…。
映画『やっぱり契約破棄していいですか!?』の作品情報
上映時間:90分
ジャンル:コメディ
監督:トム・エドマンズ
キャスト:トム・ウィルキンソン、アナイリン・バーナード、フレイア・メイヴァー、マリオン・ベイリー etc
映画『やっぱり契約破棄していいですか!?』の登場人物(キャスト)
- ウィリアム・モリソン(アナイリン・バーナード)
- 小説家志望の青年。人生に絶望し、自殺を10回図るがいずれも失敗している。暗殺者のレスニーに確実に殺してもらうよう依頼する。
- レスニー・オニール(トム・ウィルキンソン)
- 暗殺件数のノルマを達成できず、引退に追い込まれている老暗殺者。英国暗殺者組合に所属。趣味の刺繍に夢中な妻ペニー(マリオン・ベイリー)と2人暮らし。
- エリー・アダムス(フレイア・メイヴァー)
- ウィリアムの小説に興味を持ち、「自殺ガイド」の出版を持ち掛ける編集者。
映画『やっぱり契約破棄していいですか!?』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『やっぱり契約破棄していいですか!?』のあらすじ【起】
小説家志望のウィリアムはどの出版社にも相手にされず、人生に絶望していた。橋の上から飛び降りようとすると見知らぬ初老の男から声を掛けられ、もっと楽に死ねる方法があると名刺を渡される。飛び降りに失敗したウィリアムは、半信半疑で名刺の男に連絡をした。
名刺の男はレスニー・オニールという暗殺者だった。これまでに10回自殺を図って全て失敗しているウィリアムは、死のカタログの中から確実に死ねる方法を希望。第一希望の子供を救って死ぬ英雄死は予算オーバーだったため、痛みを感じずに即死できる「狙撃」を選んで契約書にサインした。2000ポンドの入金確認後、一週間以内に殺されることになる。
レスニーは英国暗殺者組合に帰社する。まだ今月のノルマを達成していないことに焦りを感じ、最優秀暗殺者のアイヴァンに闘志を燃やした。そんな彼も、家に帰れば普通の夫。妻は夫の引退後に世界一周旅行に行くことを楽しみにしているが、仕事に生き甲斐を感じている夫はまだ引退するつもりはなかった。
映画『やっぱり契約破棄していいですか!?』のあらすじ【承】
ウィリアムはレスリーをモデルにした小説のアイデアが次々と浮かび始める。さらに、編集者エリー・アダムスから仕事の依頼が舞い込んだ。ウィリアムは殺害を一時中断してくれと軽い気持ちでレスニーに頼み、エリーと彼女の上司に会うためレストランに向かった。
エリーはウィリアムの発想力を高く評価している様子だが、口の悪い上司はマヌケ用の自殺ガイド本にしたいなどと言う。その時、レスニーはウィリアムに向けて狙撃銃を発砲。しかし弾はウィリアムではなく上司の頭に命中した。レスリーは慌てて二2発目を撃ち、今度はウェイターを殺してしまう。
自宅に戻ったウィリアムは、エリーにレスリーの話をした。自殺を外注したという話にエリーは興味を持ち、出版しようと考える。ウィリアムは改めて殺害の延期を連絡。するとレスリーはアパートの前におり、無責任なことを言うなと激怒して発砲した。レスリーは逃げる2人を追いかけながら、さらにひとり殺してしまう。
映画『やっぱり契約破棄していいですか!?』のあらすじ【転】
エリーの上司は別件で殺される標的だったものの、レスリーは腕の衰えを指摘されてクビを言い渡される。会社から退職記念の置き時計を受け取るよう促されるが、レスリーは拒んで帰ってしまった。
ウィリアムとエリーは、彼女が所有する別荘に向かった。それは交通事故死した両親から相続した家。ウィリアムも子供の頃、両親がピアノの落下事故で死んでいた。2人は似た者同士と分かると、キスをして抱き合うのだった。
レスリーは過去の功績を振り返りながら泣き言を言っていると、妻から腕が鈍ってないことを証明するのだと励まされる。妻は夫に包丁を渡すと、自分の趣味である刺繍のコンテストに向かった。
最優秀暗殺者のアイヴァンは、レスリーを殺すため彼の自宅に忍び込むが留守だった。その頃レスリーは、エリーの別荘に侵入していた。彼がウィリアムを撃とうとした瞬間、携帯に妻からの電話が入る。家に何者かが押し入り、可愛がっていたセキセイインコが死んでいると言う。
映画『やっぱり契約破棄していいですか!?』の結末・ラスト(ネタバレ)
別荘にアイヴァンが現れてレスリーを撃ち倒し、ウィリアムに銃を渡して自殺を促した。レスリーを殺した後に自殺したと見せかけるのだと言うが、エリーは同じ銃でないと不自然だと指摘。まごまごしている間にレスリーが意識を取り戻し、インコの仕返しにアイヴァンを包丁で殺害した。
レスリーは暗殺しないとクビになることを告白。ウィリアムはエリーという生き甲斐を見つけたから契約を破棄したかった。エリーは解決策として、アイヴォンを新規契約の自殺者に仕立てることを提案した。
帰宅したレスリーは、妻からコンテストで優勝したと聞いて喜び合う。そこへ彼の上司が訪問し、改めて引退を勧める。レスリーはアイヴォンの偽の契約書を見せ、ノルマは達成していると反論。2人が睨み合っているところに妻が入り、世界一周旅行に行きましょうと、夫に引退時計を受け取らせた。
ウィリアムとエリーは本の構想を練りながら通りを歩き、目の前で少年が車に轢かれそうな瞬間に立ち会う。ウィリアムは身代わりに車にぶつかって瀕死となった。彼は薄れゆく意識の中で周りの拍手を聞きながら、「完璧だ」と呟くのだった。
映画『やっぱり契約破棄していいですか!?』の感想・評価・レビュー
自殺願望のある小説家とクビ寸前の老暗殺者が繰り広げる、イギリスコメディ。長い邦題が気になって見たてみたら、期待通りの面白さだった。爆笑というよりも、クスっと笑えるシーンが程よく散りばめられており、最初から最後まで心地良く楽しむことができた。ラストは見る側の想像に委ねられているので、大いに妄想して楽しめたらと思う。腕が鈍った老暗殺者役のトム・ウィルキンソンも、マイペース全開の妻役マリオン・ベイリーもそれぞれいい味を出していた。(MIHOシネマ編集部)
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