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映画『ゾディアック』あらすじ&ネタバレ感想

2007年のアメリカ映画、アメリカで実際に起こった未解決の連続殺人事件の真相に迫る作品、監督は「セブン」のデヴィッド・フィンチャー、出演は「デイ・アフター・トゥモロー」のジェイク・ギレンホール。

映画『ゾディアック』 作品情報

  • 製作年:2006年
  • 上映時間:157分
  • ジャンル:サスペンス
  • 監督:デビッド・フィンチャー
  • キャスト:ジェイク・ギレンホール、ロバート・ダウニー・Jr.、マーク・ラファロ、アンソニー・エドワーズ、ブライアン・コックス etc…

映画『ゾディアック』 評価

  • 点数:70点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★☆☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★★☆

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映画『ゾディアック』 あらすじ(ストーリー解説)

映画『ゾディアック』のあらすじを紹介します。

1969年7月4日バレーホ、カップルがバーガー店へ行くが駐車場が混んでいては入れなかったため人気のない場所までドライブに来た。しばらくすると近くにいた車もいなくなってしまいカップルだけになった、そこへ一台の車がやってきた。カップルの車のうしろにぴったりとくっついていたがしばらくするとどこかへ行ってしまった。ほっとする二人だが驚いたことにその車はUターンして戻ってきた。状況が飲み込めない二人は車内で混乱していた、そして懐中電灯で2人を照らしながら降りてくる人物を警察官だと思った瞬間2人は銃で撃たれてしまう。

その4週間後サンフランシスコクロニクルという新聞社の編集長宛に1通の手紙が届いた、それは2件の殺人を告白するものだった。去年のクリスマスシーズンにハーマン湖で若者2人、そして7月4日バレーホで女を殺したという。世間には公表されていない事を事細かに書き自分が犯人だと納得させたうえで暗号文を新聞の一面に載せることを要求してきた。暗号文は全部で3つあってそれぞれ別の新聞社に送った、暗号を解いて俺の正体を暴けというのだ。その暗号文に興味を持った風刺漫画家のロバートはこの暗号文の中には名前が書かれていないことに気づく。その後暗号は一般人によって解かれたが確かに名前はなかった。その後再び手紙が届く、そしてそこには“編集長殿 こちらゾディアック”と書かれていた。

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映画『ゾディアック』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『ゾディアック』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

実際に起こったゾディアック事件

アメリカで実際に起こった連続殺人事件としてとても有名なのだそうです。1968年に始まった犯行後に送ってきた手紙にゾディアックと名乗っていたため“ゾディアック事件”と呼ばれています。この映画では一人の人物が最有力容疑者として描かれていますが科学的な捜査では犯人ではないと断定されています。ですが1969年の事件で撃たれたマイク・マギューという人物が間違いなくこの人物だと証言しています。物語の最後にこの人物を起訴しようと準備していたのだがそのさなかに心臓発作のため死亡してしまったとテロップが流れます。サンフランシスコ市警は2004年に捜査打ち切りをしますが他の事件発生地域では現在も調査中で最有力容疑者はどの地域も同じ人物となっています。

ゾディアックが犯した殺人として認められているのは5人ですが、自身の手紙には37人もの人を殺したと書いています。ですから全く事件性のないと思われたものや通り魔などの事件として処理されたものも実はゾディアックの犯した犯行だったのかもしれません。

ゾディアックが手紙の中で引用したセリフ“人間こそもっとも危険な動物だから人間を狩るのだが「猟奇島」(1932)という映画に出てきます。もし興味がありましたらそちらも観てみてはいかがでしょうか。


過去に実際に起きた『ゾディアック事件』を基にした作品。基となった事件も未解決のまま終わっている。
脚色を加えたサスペンス映画だと、観やすくする為に分かりやすい結末にすることもあるだろう。しかしこの作品では、「現在も捜査中」というテロップと共に映画は終わりを迎える。この一言により、この連続殺人事件が実話だということを改めて思い出さされる。2時間半越えの長い作品ではあるが、終始見入ってしまう見応えのある作品であった。(女性 20代)


デヴィッド・フィンチャー監督作品の中でも『セブン』に次いで好きな今作。白黒はっきりした答えが欲しい方には向いていない作品です。限りなく黒に近いグレーの人がいるにも関わらずグレーはグレーなんですよね。そんなモヤモヤも魅力的に感じてしまうのは豪華な俳優陣とシナリオのおかげでしょう。
フィンチャー作品なので猟奇的殺人や不可解な暗号などもっとハードな病者が多いのかと思いましたが、不気味なほど明るく、ミスマッチな音楽が流れるのでその掴みどころが無い雰囲気もすごく好きでした。
1回目よりも2回目の方がより楽しめる作品だと思います。(女性 30代)


実話が元になっているということもあり、前半のひりつくような殺人描写は思わず顔を背けたくなるようなおぞましさだった。
日本ではあまり聞き覚えのない事件だが、この映画を観たら成程、何故この事件が発生から何十年と経った今でも世間の関心を引き続けるのか理由がよく分かる。不気味で、奇怪で、謎が多く、どこかサスペンス小説を読んでいるような気分になる。
派手なアクションシーンなどはないが、ほの暗い画面に描き出される静かな緊張感と圧迫感はデヴィッド・フィンチャー監督ならではの巧みさで、最後の最後まで気が抜けなかった。(女性 30代)

映画『ゾディアック』 まとめ

この映画はロバート・グレイスミスという方の書いたノンフィクション「ゾディアック」が原作になっています。そのため主役の風刺漫画家の人物名もロバート・グレイスミスです。最初は暗号を解くのが好きだからという理由でゾディアックの暗号文に興味を持っていたのですが、日が経つにつれ真相を解き明かしたい・本にしたい、そして何よりその犯人の目を覗き込みたいという欲求が高まって取り憑かれたようにゾディアックについて調べ始めます。周りを省みず仕事も辞め、ついに自分の家庭をも壊してしまうのです。そしてたどり着いた答えはある一人の人物、最後ロバートはその人物の元へ行きじっと目を見るのです。
二転三転する容疑者と証拠の数々から真実にたどり着くことはできるのか、2時間40分という長い映画ですが息をつかせぬ展開であっという間にラストを迎える事でしょう。

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