『ブラックサイト』あらすじ&ネタバレ考察・ストーリー解説

殺人の公開生中継を行うサイトを操る犯人と、それを食い止めようとする女性FBIサイバー捜査官の追跡劇を描くサスペンス。R-15作品。キャッチコピーは「コチラ サツジン 裏サイト 見ナイデイラレマスカ?」

あらすじ

ブラックサイト』のあらすじを紹介します。

FBIでサイバー捜査を担当している1児の母、ジェニファー・マーシュ。夜勤を終え帰宅した頃に娘を学校に送り出すため、なかなか家族の時間を取れずにいる。ある夜ジェニファーは「kill with me.com」(一緒に殺す?)という不審なサイトの調査を依頼される。そのサイトには粘着シートの上で衰弱していく猫のライブ映像が流されていた。悪影響であると判断し同僚のグリフィンとともにサイトの強制閉鎖に追い込もうとするが、コピーサイト・IPアドレスの変更、遠隔操作、ドメイン登録とサーバーを他国のものにしているため情報が掴めない。被害者が猫であるため本格的な捜査の要請も受け入れられなかったが、一週間後にまたライブ映像が流されなんとそこには一人の男性が拘束されていた。胸には「kill with me」という血文字が刻まれているが傷は浅いので出血量は多くない。しかし問題はここからで、このサイトのアクセス数が増えるほどに抗凝固剤であるヘパリンが投与され、止血できなくなる仕掛けになっていたのだ。そのことに気づいたジェニファーとグリフィンはどうにかして突き止めようとするが、アクセス数は爆発的に上がり男性は絶命した。サイトには”協力 感謝”、”さらに つづく”の文字が流れ、ジェニファーは怒りを露にする…。
サイトの解析やネットで調査をするジェニファーは、人間関係の線で捜査するボックス刑事と情報を共有していく。しかし捜査の甲斐なく第二、第三の被害者を出してしまい、さらに犯人の手はFBIにまで忍び寄る…。

評価

  • 点数:65点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:2008年4月12日
  • 上映時間:100分
  • ジャンル:サスペンス
  • 監督:グレゴリー・ホブリット
  • キャスト:ダイアン・レイン、ビリー・バーク、コリン・ハンクス、ジョセフ・クロス、メアリー・ベス・ハート etc…

ネタバレ考察・ストーリー解説

『ブラックサイト』について、3つ考察・解説します。※ネタバレあり

ミラー夫人が疑われた理由

人間として最初の被害者であるパイロットのミラー氏。その妻が最初の容疑者として浮かび上がります。その発端はロサンゼルス支部に送られてきた女性のスナッフ・フィルム。それは実際の殺人の様子を撮影した映像作品という意味で、まさにこの映画を表しているようです。しかし送られてきた映像は恐らく偽造されたもので、ミラー夫人が関わっていた。そんな前歴から上司はミラー夫人を疑ったようです。

FBI捜査官が狙われた理由

第二の被害者が出たあと、ジェニファーの娘アニーに遠隔操作のウイルス入りのゲームを渡した犯人オーウェン。例の殺人サイトにジェニファー宅が映り、不審に思ったアニーは様子を見に外へ出てしまいます。幸いアニーは大事に至らず、設置されていたカメラも破壊しますがその後グリフィンが捕らわれてしまいます。ここまで執拗に2人を狙う理由は明らかにされていませんが、父の自殺報道を抑え切れなかったFBIや警察に憤りを感じていたのかもしれません。ちなみにグリフィン役のコリン・ハンクスはトム・ハンクスの息子です。

現代で起こり得るかもしれない…?

映画の原題は「Untraceable」で追跡不可能という意味があります。実際今作でも結局ネット上で追い詰めることはできず、サイバー犯罪の恐ろしさを物語っています。観客の反応としては「こんなサイトはあり得ない」「閉鎖できないわけがない」等のどちらにしても現実的でないという意見があります。しかし今日では遠隔操作や他人のアカウントを乗っ取る事件が多発しており、さらにIT技術の進歩によりいつしかこのような恐ろしい事案が起きてもおかしくないと私は思います。

まとめ

見慣れないサイトに関心を持つ、殺人シーンという非日常への興味、見るなと言われると余計見たくなる、そんな人々の好奇心を巧みに利用した連続殺人事件は、サスペンス好きにはたまらない作品となっています。しかし犯人であるオーウェンの動機は、父の自殺を何かしらの利益やネタに利用された恨み。自殺の原因は妻を亡くして鬱状態になったからなので、被害者が直接手を下したわけでもありません。FBIのサイバー捜査でも追えないサイトを作った割には、あまりに小さい私怨な気がしました。というのもこれだけ残忍な方法を思いつき、なおかつそれを全世界に配信するという異常な考えを持つ犯人はよほど狂気じみた人物、愉快犯の類だろうと予想していたからです。しかし実際は父を思うが故の恨み、人として真っ当な理由でした。そこが今作では一番拍子抜けしてしまった部分です。

それからサイバー捜査官という肩書きながらもあまりネット上の戦いが見られなくて残念でしたが、その分専門用語の連発でなくて助かりました。今やパソコンや携帯があれば何でもできる便利さの裏で、一歩間違えれば犯罪に加担してしまうかもしれないネットの恐ろしさが上手く表現されています。R-15作品ですが、グロテスクというよりは本当に残酷な印象です。大掛かりな装置はさておき、最初のネコに使った粘着シート、硫酸やノコギリなど身近な凶器を使うあたりがリアルというか、現実味があって恐ろしいです。

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