映画『ブンミおじさんの森』のネタバレあらすじ結末 | MIHOシネマ

「ブンミおじさんの森」のネタバレあらすじ結末

ブンミおじさんの森の概要:タイ北部の村に暮らすブンミは、重病を患い余命幾ばくも無かった。ある夜、死別した妻と息子がブンミの前に現れる。息子ブンソンは猿人に豹変していた。死した人間は、猿の精霊に仲間入りするという。魂の輪廻とカルマをファンタジータッチで描く。

ブンミおじさんの森の作品概要

ブンミおじさんの森

公開日:2010年
上映時間:114分
ジャンル:ファンタジー
監督:アピチャッポン・ウィーラセタクン
キャスト:タナパット・サイサイマー、ジェーンジラー・ポンパット、サックダー・ケァウブアディー、ナッタカーン・アパイウォン etc

ブンミおじさんの森の登場人物(キャスト)

ブンミ(タナパット・サイサイマー)
タイ北部の山間に住む男性。19年前に妻と息子を失い、独り身で農場を営んでいる。温和で信心深い。腎臓病を患い、透析を付けている。
ジェン(ジェンジラ・ポンパット)
ブンミの妹。成人の娘がいるが、夫と離婚し単身各地を転々としていた。トンと共にブンミの看病に訪れ、彼の家に腰を落ち着ける。ブンミから農場の跡継ぎに指名される。
トン(サックダー・ケアウブアディー)
ブンミとジェンの甥。病身のブンミを世話するため、ジェンと都会からやって来た。ブンミらに似て、穏やかな好青年。
フエイ(ナッタカーン・アパイウォン)
ブンミの妻。19年前に亡くなっている。ブンミが自身の死期を悟ると、幽霊として彼の前に現れる。物静かな性格。
ブンソン(ウォラッパ・モンコルプラサート)
ブンミの一人息子。19年前にフエイが亡くなった後、行方不明になり失踪扱いされる。写真家で、猿の精霊をカメラに収めようとしたとき、彼らの仲間になった。
ジャーイ(ジーラサック・カルホン)
ラオスからの移民で、ブンミの農地で働く。家人として、ブンミの身の回りの世話も担っている。故郷に恋人がおり、手続きが済み次第帰る予定である。

ブンミおじさんの森のネタバレあらすじ

映画『ブンミおじさんの森』のあらすじを結末まで解説しています。この先、ネタバレ含んでいるためご注意ください。

ブンミおじさんの森のあらすじ【起】

タイ北東部の集落。ジェンとトンは、重い病に冒された親戚ブンミを訪ねていた。ブンミの病状は思わしくなく、ジェンたちは仕事も含めてブンミを世話することになっていた。独り身の彼に付き添うのは、ラオス難民のジャーイ。ジャーイはブンミの透析治療を手伝い、ブンミが一番に信頼を寄せていた。

夏の夜。ブンミたちがテラスでくつろいでいると、女の幽霊が現れる。その女はブンミの亡妻フエイで、ジェンの義姉でもあった。フエイとの奇跡的な再会に、ブンミたちは夢心地になる。すると今度は、全身毛むくじゃらで赤目の怪人が家に上がり込む。さすがにジェンとトンは不気味がるが、ブンミにはその怪物が息子ブンソンだと解っていた。ブンソンも、失踪してから何十年も見つかっていなかった。

ブンソンはブンミに会うため、わざわざ森を抜けて人家まで来たという。当時写真家だったブンソンは、伝説の存在・猿の精霊を撮影しようと森を探索していた。それが瞬く間に精霊の仲間となり、ブンソンは人間の地とは別の世界で暮らした。

ブンミおじさんの森のあらすじ【承】

ブンミは変わり果てた息子を受け入れ、フエイとブンソンに写真アルバムを見せる。妻と息子は、淡々と自らが生きていた頃に思いを馳せた。猿人のブンソンには電灯の光が眩しすぎるため、ブンミは消灯してやる。暗闇の中、ブンミは先が長くないことを予知していると仄めかす。単身各地を転々とするジェンに、農場の引き継ぎを頼んだ。

翌朝。まだ夢の中のジェンの傍らで、フエイは静かにその寝姿を見守っていた。そして、フエイは一旦姿を消す。ブンミが信頼するジャーイは、ラオスに恋人がいて結婚するつもりだった。手続きが完了次第、ブンミの土地を離れるという。ジャーイも含め、ブンミは俗に不法移民とされるラオス難民を受け入れ、仕事を与えていた。

ブンミはジェンを養蜂場に案内する。フエイとの約束で、彼女の死後ブンミはその望みを実現させたのだった。病状が進行しているため、ブンミは小屋で休憩を取る。ブンミは、独身のジェンをジャーイに嫁がせたらどうか、と考えていた。ジャーイが間もなくこの地を去ることを、ブンミは知らなかった。

時代は古代に遡る。森の中を進むのは、王女の一行。姫は、一人の従者と秘めた恋をしていた。姫は、休憩がてら滝の流れる川辺に立ち寄る。姫は火傷を負った顔を布で隠していた。思いを寄せる従者が姫の元に来るが、彼は姫の顔を見ようとしない。姫はひどく傷つき、川面に映し出された美しい顔を睨む。それは水の神の仕業で、水神は姫に囁きかける。あなたは「真」に美しいと言う神に、姫は「顔」を綺麗にしてくれと請う。王女は川に入り、自己のすべてを水神に捧げた。

ブンミおじさんの森のあらすじ【転】

フエイがブンミの透析を手伝ってやった。ブンミは穏やかでありながらも、死の恐怖に怯えていた。幼子のように妻に抱き着き、愛の言葉を繰り返す。フエイの面差しは、どこかあの姫に似ていた。フエイは静かに受け止め、子どもをあやすように夫を宥めた。「天国でもフエイに会える?」と聞くブンミに、妻は「幽霊は人(生)に執着する」と答える。

夜が明けると、ブンミはジェンに遺品を渡す。「逝く時が来た」と、ブンミは本心から自身の死を悟っていた。フエイに導かれ、ジェンとトンはよく訳が分からぬままブンミについて森へ入る。

4人は謎めいた洞穴に入る。洞窟の奥は鉱石がきらめき、別世界のような空間だった。ブンミは潜在意識下に入る。「目は開いているのに、何も見えない」天井を見上げるブンミの瞳は「開いていた」が、「心の目」は完全に開いていなかった。洞窟の出口に行き当たり、ブンミの意識は時空を飛び越える。意識が到着した先は、遠い未来。ブンミは猿の精霊になり、独裁政権が敷かれた母国を見た。猿人のそばには兵隊がおり、何やらブンミと言葉を交わした。猿人は、そのまま消滅してしまう。

現在では、フエイがブンミの身体から透析のチューブを外した。フエイは、ブンミの魂がもう肉体から離れることを察知していた。遠く離れた所から、猿の精霊たちがブンミを見守る。

ブンミおじさんの森のあらすじ【結】

朝が来て、寝落ちていたトンとジェンは目を覚ます。フエイは消え、ブンミは息をしていなかった。ブンミは、亡くなっていた。

ブンミの葬儀が執り行われる。トンは出家し、若僧となった。夜、トンは寮室で何やら物思いに耽っていた。ジェンは、寺の客室で娘ルンと参列客の香典を集計していた。そこに、トンが訪ねて来る。僧になった以上「俗世」の空間に入ることは禁止だったが、トンは構わず居座った。3人は、しばし和やかに談笑する。

夕飯を食べに行くため、トンは洋服に着替える。ふとジェンたちを見やると、もう一人のトンがテレビを見ていた。トンは頭が混乱するが、「もう一人の」ジェンに促されて食事へ出かける。一体何が起きているのか。ルンを除いて、トンとジェンは肉体と意識を残したまま、別次元に「遊離」した。

トンとジェンはカラオケバーへ行く。2人は食事を摂りながら、ブンミと不思議な現象に思いを馳せる。一方、客室では分身のジェンたちがテレビを見続けていた。

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