『ウォレスとグルミット チーズ・ホリデー』あらすじ感想とネタバレ映画批評・評価

ウォレスとグルミット チーズ・ホリデーの概要:「ウォレスとグルミット チーズ・ホリデー.」(原題:Wallace and Gromit A Grand Day Out)は、1990年のイギリスのイングランドにあるアードマン・アニメーションズのニック・パークが制作したクレイアニメ作品。

ウォレスとグルミット チーズ・ホリデー

ウォレスとグルミット チーズ・ホリデー あらすじ

映画『ウォレスとグルミット チーズ・ホリデー』のあらすじを紹介します。

少し抜けているが優秀な発明家の英国紳士ウォレスとその愛犬グルミット。二人は大事な休日の旅行を前に行き先を検討中。一息入れようとお茶とクラッカーを用意するウォレスは、大好物のチーズを切らしていたことに気が付き、どうせ旅行に行くならチーズの美味しい場所へ行こうと思い付く。ふと見上げた窓の先には三日月が輝いている。「月はチーズで出来ていると昔から言うじゃないか」と早速ウォレスは、相棒のグルミットとともに手作りの宇宙船を建造し、いざ月へ向けて旅立った。月に降り立った二人は、早速足下にある月面のチーズを食べてみるが今ひとつ満足が行かない。違うチーズを探しに行く途中で自動販売機みたいな機械に出逢い、ウォレスはコインを入れたものの機械は作動しなかった。そして再びチーズを探しに出かけた二人はようやくカマンベールに出会い、それを持ち帰ろうとするのだが、一方で先ほどコインを入れた機械がようやく動き出し彼らの周辺を探り始める。ウォレスの荷物の中にスキーツアーのパンフレットを発見した機械は、パンフレットに載っている写真を元に、スキーというものを頭の中で想像しその楽しそうなスポーツに興味を抱く。そしてウォレスたちがカマンベールを持ち帰るのを発見した機械は、彼らをチーズ泥棒として捕まえようと追っかけるが、間一髪で彼らはロケットに飛び乗り月からの脱出に成功した。ロケットの窓から眺める月面には、楽しそうにチーズの山でスキーを楽しむ機械の姿があり、ウォレスとグルミットは機械に手を振りながら地球へと帰っていった。

ウォレスとグルミット チーズ・ホリデー 評価

  • 点数:90点/100点
  • オススメ度:★★★★★
  • ストーリー:★★★★★
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★★
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:1989年
  • 上映時間:23分
  • ジャンル:アニメ
  • 監督:ニック・パーク
  • キャスト:ピーター・サリス etc

ウォレスとグルミット チーズ・ホリデー 批評 ※ネタバレ

映画『ウォレスとグルミット チーズ・ホリデー』について、2つ感想批評です。※ネタバレあり

クレイアニメという作業の大変さがよく解る

ニック・パークが卒業制作で手がけたものを再構成した作品だが、ウォレスの愛犬グルミットの表情の変化が何ともリアルである。グルミットが言葉を話さないのは、粘土で口の表現を見せる事が難しいという理由らしいが、その豊かな表情にセリフなどは必要ない。ひとつひとつ表情を変えたキャラクターをコマ撮りして、連続アニメーションに仕立てるという原始的な方法が、作品の中に暖かさみたいなものを付加しながら、ファンタジックな世界を描き出す独特な雰囲気が素晴らしい。短編ではあるが実写も織り交ぜながらクレイアニメの魅力が十分に伝わってくる、子供向けアニメーションの秀作である。

小物に至るまでの手作り感もイギリスらしい

どこかイギリス的な手作り感が、小物の製作に至るまで気遣いが行き届いており可愛らしい。何と言ってもグルミットの表情の変化が、細かな喜怒哀楽を見事に表現しており、すっとぼけた表情のウォレスと対照的なところも印象深い。二人で作った月ロケットも殆ど日曜大工で作られたものであり。金槌やのこぎりで工作したオールハンドメイドである。ロケットのインテリアもイングランドらしいメルヘン調であり、計器類の周辺もウッディ仕上げのカントリータッチというファンタジックな宇宙ロケットである。そしてそれがアニメーションとして画面の中で見事な統一感を醸しており、色使いやデザイン的なセンスも優れ、子供向けのアニメという設定において見事なバランスが配慮された優秀作品である。

ウォレスとグルミット チーズ・ホリデー 感想まとめ

変質的とも思える程の細部へのこだわりには感動すら覚えてしまう。CG全盛の時代となった現在から見ると、この暖かみと手作り感は得難い雰囲気である。1990年に作られた作品としては今のようなCG技術もなかった時代ではあるが、この「ウォレスとグルミット」シリーズが、後に出てくるクレイアニメに与えた影響というものは計り知れないだろう。クレイアニメというものはシンプルな作風が特徴だが、その独特な展開法や、実写では不可能な表現も可能であり、CG臭さが残らないというリアルさが、今の時代でも受け継がれて多く制作されている理由だろう。イギリスのアニメーションというものは何年に一度という割合でこのような画期的な作品が出現してくるが、近年ブームになった「おかしなガムボール」も、このクレイアニメをCGとして部分的に導入し、ナンセンスな映像マジックを見せてくれる秀作である。

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