『名探偵コナン 時計じかけの摩天楼』あらすじ&ネタバレ考察・ストーリー解説

テレビアニメ「名探偵コナン」の大ヒットにより制作された劇場版第一作。コナンたちの住む米花町で起きた爆破事件と、新一の誕生日を軸に蘭との恋愛模様を描く。こだま兼嗣が第七作目までの監督を勤める。

あらすじ

名探偵コナン 時計じかけの摩天楼』のあらすじを紹介します。

ある日、何者かにより黒川邸の主人が撲殺される事件が発生。現場の状況から身内の中に犯人がいると推理した毛利小五郎だが、導き出した犯人とその推理はてんで的外れ。その場に同行しすでに真相が分かった江戸川コナンは、いつものように「眠りの小五郎」として事件を解決する。
数日後、阿笠博士の家で自分(新一)の家に来た手紙をチェックするコナン。ほとんどの手紙が父親の優作宛てである中、高名な建築家の森谷帝二から新一宛てにパーティの招待状が届いていた。しかしこの姿では向かえないコナンは、幼馴染の毛利蘭に招待状を託し代わりに行ってほしいと電話で頼み込む。交換条件として、新一の誕生日前日である5月3日の夜からオールナイトの映画を一緒に見に行くことで了承した蘭。4月29日のパーティに小五郎、蘭、コナンの3人で向かうのだった。

見事なシンメトリーで作られた屋敷や庭に感動していると、主人の森谷に迎えられ中庭に案内される。多くの著名人が招待された豪勢なパーティの中、森谷から一つ暗号が出題される。小五郎に期待が寄せられる中、見事正解したのはコナン。特別に森谷のギャラリーを蘭とともに見せてもらうのだった。その作品の中にはこの間事件を解決した黒川邸や、蘭が今度新一と映画を見に行くという米花シティービルも含まれており、彼の話が膨らむ蘭と森谷。そしてその日をどうしてやり過ごすか改めて焦り出すコナンだった。

結局たいした対策も考えつかないまま5月3日を迎えてしまう。楽しそうに出かける蘭を見送り、自分は阿笠博士に相談してみるも問題は解決しそうにない。そんな中、ある会社の火薬庫からプラスチック爆弾の原料となる爆薬が盗まれたこと、この間の黒川邸が放火に遭ったことがニュースで報道される。そこへ新一宅から転送された一本の電話が。変声機を使い電話に出たコナンに対し、相手も変声機を使ったような妙な声で「爆薬を盗んだのは自分だ」と告げる。唯一の連絡手段として新一の携帯番号を聞き出した犯人は、さらに「堤向津川緑地公園に来なければ子どもたちが死ぬ」と言って電話を切ってしまう…。

評価

  • 点数:85点/100点
  • オススメ度:★★★★★
  • ストーリー:★★★★★
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★★
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:1997年4月19日
  • 上映時間:95分
  • ジャンル:ラブストーリー、サスペンス/li>
  • 監督:こだま兼嗣
  • キャスト:高山みなみ、山崎和佳奈、神谷明、山口勝平、茶風林 etc…

ネタバレ考察・ストーリー解説

『名探偵コナン 時計じかけの摩天楼』について、4つ考察・解説します。※ネタバレあり

干支の数え方

森谷の作った暗号から3人の干支を導き出したコナンですが、そのとき何か数えるような仕草をしていました。実際どう答えを出したかは分かりませんが干支を導き出す一つの計算方法として、西暦y年の場合「(y+9)÷12のあまり」という式があります。例えば2014年の場合「(2014+9)÷12」で答えは168あまり7となります。このあまりの数である7番目の午が2014年の干支になるのです。昭和の年号+25すると西暦も導き出せますが、この方式が通用するのは昭和のみです。

盗まれた爆薬は実在するか

火薬庫から盗まれたというオクトーゲンは実際に存在する爆薬の一種であり、正式名はシクロテトラメチレンテトラニトラミンというややこしい名前です。今作でオレンジ色の閃光=プラスチック爆弾という知識を身につけた方もいらっしゃると思います。もちろんその知識を活かす場などそうそう無いとは思いますが…。

カウントダウンの合間に何があったのか

蘭が最後の爆弾を見つけたとき、爆破までの時間はまだ40分程残っています。しかし次に爆弾のタイマーを確認したとき時間はあと18分前後になっていました。その間にあったのは小五郎が蘭を探し回り、森谷を追い詰めるシーンのみ。あまりに時間が経ち過ぎていて違和感を感じますが、特に何の描写もなく説明も無いということはただの演出として考える他ありません。その約30分の間に爆弾解体を始めれば余裕を持てたのでは…と思わず考えてしまいますが。

白鳥刑事の初登場

今は立派なレギュラーとなっている白鳥刑事ですが、彼は原作よりも劇場版で先に登場した珍しいキャラクターです。その経緯はこだま兼嗣監督によれば、「当初は今作のみの登場だったが声優の塩沢兼人の演技が観客の笑いを誘ったことから、劇場版のみの変なキャラクターとしてレギュラー入りした」そうです。その後原作者の青山剛昌も彼を気に入ったので、レギュラーキャラクターの仲間入りを果たしたということです。

まとめ

公開されたのは1997年でありながらも、いまだにファンの人気を誇る劇場版第一作目です。特に扉を挟んでコナンと蘭が言葉を交わすシーンに胸を打たれた方も多いのではないでしょうか。危機的状況ながらもロマンチックに仕上げる演出が見事だと思います。そして今日のコナン作品ではお馴染みになった爆破事件ですが、今作はただ時限装置や遠隔操作に任せるのではなく、日光に当てたり一定の範囲内に入れば爆弾が作動しなくなるという一工夫があって面白かったです。東都環状線に隠された爆弾の場所にしても、「線路の間」というのはとても思いつかなくて意表を突かれました。そして巷ではコナンに出てくる犯人たちの動機がひどいと話題になっていますが、今作の森谷帝二もその中の一人でしょう。シンメトリーを愛するあまり、それに見合わなかった建造物を全て放火、爆破してしまうという荒技にも程がある迷惑行為です。芸術家には変な人が多いとも聞きますしそういう点では納得のいくこだわりの強さですが、第一作目としてはだいぶインパクトのある犯人&動機でした。

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