映画『ファントマ 危機脱出』あらすじネタバレ結末と感想

ファントマ 危機脱出の概要:フランスで長く愛される人気小説を映画化した3部作の第1作目。変幻自在に姿を変える天才犯罪者のファントマにジューヴ警部と新聞記者のファンドールが立ち向かう。1964年製作のフランス映画。

ファントマ 危機脱出 あらすじネタバレ

ファントマ 危機脱出
映画『ファントマ 危機脱出』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

ファントマ 危機脱出 あらすじ【起・承】

怪盗ファントマによって爆破事件や強盗が多発しているフランスでは、国中が不安に包まれていた。フランス警察のジューヴ警部(ルイ・ド・フェネス)はテレビ放送で国民を安心させようとするが、何の説得力もなかった。

大手新聞社で記者をしているファンドール(ジャン・マレー)はファントマの正体が誰にもわからないのをいいことに、恋人でカメラマンのエレーヌ(ミレーヌ・ドモンジョ)に協力してもらい面白おかしくファントマのことを書き立てる。

この記事に怒ったファントマはファンドールを拉致し、処刑宣告した上で胸に“F”の刻印を焼き付ける。ファンドールがファントマとつながっているのではないかと疑っていたジューヴ警部は、ファンドールを連行し取り調べを行う。

ようやく釈放されたファンドールは再びファントマに拉致され、アジトに監禁される。一仕事終えたら、製作中の人造人間の完成のためにファンドールの脳を使うと言いだす。留守の間ファンドールを監視するのは、ファントマの恋人ベルサム夫人だった。

ジューヴ警部はファントマをおびき寄せるため、宝石商組合に協力してもらいパリで宝石ショーを行う。会場を訪れたエレーヌはファントマの部下に拉致され、アジトへ運ばれる。ファンドールに化けたファントマは、巧みな工作で会場から宝石を盗み出す。逃亡するファントマの顔を見たジューヴ警部は、ファンドールがファントマだと思い込み、テレビでもそれを公表する。

ファントマ 危機脱出 あらすじ【転・結】

アジトへ帰ったファントマは美しいエレーヌに恋をしたとファンドールに告げる。ファンドールは密かに2人の会話をベルサム夫人が聞けるように工作していた。

ファントマはジューヴ警部を片付けるため再び出かける。ジューヴ警部に化けたファントマは劇場を爆破し、賭博場から金を強奪する。多数の目撃者が犯人はジューヴ警部だと証言し、今度はジューヴ警部がファントマだとされ、逮捕されてしまう。

一方、ファンドールとエレーヌは嫉妬に狂ったベルサム夫人によって解放される。山上の車内で意識を取り戻した2人は、車で山道を下り始めるが、車はブレーキもギアも効かないように工作されていた。何とか命は助かったものの、ファンドールは再び逮捕される。

ファンドールとジューヴ警部は厳重な警備の刑務所に入れられる。年老いた警官が2人を護送車に乗せ移動を始めるが、警官はファントマだった。2人が忽然と消えたことで警察も2人がファントマでないことを確信し、道路を全面封鎖してファントマの車を追跡する。

エレーヌは上空からヘリで逃走中のファントマを追う。追いつめられたファントマは車を捨てて逃走する。地上ではファンドールとジューヴ警部が、上空からはエレーヌがファントマを追跡する。しかし海へと逃げたファントマをあと一歩のところで取り逃がしてしまう。ファントマは潜水艦に乗って姿を消し、海に投げ出されたファンドールとジューヴ警部はゴムボートでやってきたエレーヌに救出される。しかしファントマを逮捕するまで、話はまだまだ終わらない。

ファントマ 危機脱出 評価

  • 点数:65点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★☆☆☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★☆☆

作品概要

  • 公開日:1964年
  • 上映時間:105分
  • ジャンル:アクション、コメディ
  • 監督:アンドレ・ユヌベル
  • キャスト:ルイ・ド・フュネス、ジャン・マレー、ミレーヌ・ドモンジョ、ロベール・ダーバン etc

ファントマ 危機脱出 批評・レビュー

映画『ファントマ 危機脱出』について、感想と批評・レビューです。※ネタバレ含む

究極のナルシスト

正体不明の怪盗ファントマの正体は、本作を見終わってもわからない。ファントマは巧みな工作で宝石を盗み、あちこちを爆破し、多くの人を殺害している。さらに“人間の皮膚を完璧に再生する方法”を発見し、忠実な部下となる人造人間まで作ろうとしており、科学者のような顔も持つ。もちろん身体能力も優れており、華麗な逃亡劇を見せてくれる。女性をうっとりさせる“幸福の妙薬”という怪しげな薬まで開発しているところを見ると、女好きなロマンティストでもありそうだ。

いつも変装しているので素顔もわからなかったが、それよりも気になったのはファントマが何者なのか。その目的は何なのか。原作は未読なのではっきりしたことは言えないが、おそらくファントマにとって犯罪とは、自分の才能を見せつけることのできる最高の舞台なのだろう。所々で見せる彼のナルシスト具合は相当なものだ。そういう美意識の高さがフランス国民に愛される所以なのかもしれない。なんとなく女盗賊の「黒蜥蜴」を思い出した。

美しいアクションシーン

ファントマと勇敢な新聞記者ファンドールの二役を演じているのはジャン・マレー、ジューヴ警部をコミカルに演じているのはルイ・ド・フュネスであり、2人は同い年である。撮影当時はちょうど50歳。それでもかなりのアクションシーンを本人たちがこなしている。

特にジャン・マレーは大型クレーンから縄梯子を使ってヘリコプターへ移動したり、列車の屋根から屋根へと飛び移ったり、他にも様々なアクションに挑戦している。今から50年も前の映画なのでアクションシーンは当然全てアナログであり、そこがまた楽しい。

クライマックスでは美しい景色も見どころだ。最後にファントマが逃げ込む入江のロケーションは最高。海の水は透明なブルーで、白い岩肌の崖も絵になる。そこから広々とした海でのシーンになっていくのだが、これが開放的でとても気持ちいい。アクションそのものに派手さはないが、映像全体を楽しめる雰囲気はフランスらしくてよかった。

ファントマ 危機脱出 感想まとめ

フランスの国民的な喜劇俳優であるルイ・ド・フェネスのオーバーアクションやコミカルな演出が今の日本人に笑えるかというと、そこは別に笑えない(と思う)。ファントマの犯行もすごいトリックがあるわけではないし、全体にゆるいといえばゆるい。そのゆるさがむしろ魅力で、子供でも楽しめるような娯楽映画になっている。

60年代のフランスのファッショやクラッシクカー、さらにはインテアナなども可愛いので、ストーリー展開やアクションより、全体の雰囲気を味わう気持ちで気楽に見たい作品だ。

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