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映画『ファイト・クラブ』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ファイト・クラブ』の概要:爆弾が仕かけられたビルの最上階で、タイラーはぼくに銃を突きつけている。タイラーは人々を経済市場から解放しようとしていた。ぼくは死を予感しながら考えた。全てはマーラ・シンガーと出会ったことがきっかけだ。

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映画『ファイト・クラブ』の作品情報

ファイト・クラブ

製作年:1999年
上映時間:139分
ジャンル:サスペンス
監督:デヴィッド・フィンチャー
キャスト:エドワード・ノートン、ブラッド・ピット、ヘレナ・ボナム・カーター、ミート・ローフ・アディ etc

映画『ファイト・クラブ』の登場人物(キャスト)

ナレーター / ぼく(エドワード・ノートン)
大手自動車会社に務め、製品のリコール査定をしている。仕事と消費行動に自分の人生が費やされていくことに辟易としており、不眠症に陥る。
タイラー・ダーデン(ブラッド・ピット)
ぼくが出張中に機内で出会った自由奔放な男。ぼくを消費社会の外に導こうとする。その正体は、今の生活を変えたいと願ったぼくが作り出した幻影。
マーラ・シンガー(ヘレナ・ボナム=カーター)
ぼくが終末患者や感染患者の互助グループに参加して回っていたときに出会った女性。病気や感染症で死んでいく人を見て、死ねない自分を不幸だと感じる。

映画『ファイト・クラブ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ファイト・クラブ』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ファイト・クラブ』のあらすじ【起】

プロジェクトメイヘムというテログループが爆弾を仕掛けたビルの最上階で、ぼくはタイラーの銃を咥えている。タイラーは爆発までの時間を計りながら、ぼくに計画がここまで滞りなく進んでいることを自慢した。一方、ぼくは全ての原因である女性、マーラ・シンガーのことを考えていた。

睾丸ガン患者の互助グループで、ぼくはホルモンバランスが崩れて乳房の生えたボブに抱かれていた。ぼくとボブはまだ互いに男のままだと慰め合う。ボブには睾丸がなかった。しかし、ぼくにはまだ睾丸がある。ぼくが互助グループを訪ねたのは、別の理由からだった。

半年間、ぼくは不眠症に悩まされていた。安定した仕事を持ち、部屋には足りないものがないくらい、ぼくは満たされていたのに。ぼくは病院で眠れない辛さを医者に訴えた。すると、医者は真の苦しみの例えに、睾丸ガン患者の話をした。

真相を確かめるため、ぼくは互助グループの集会に潜り込んだ。ぼくはそこでボブと出会った。赤の他人の告白を聞いたぼくは、そこで他の参加者のように泣き崩れた。すると、その日、ぼくはぐっすり眠れるようになった。

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映画『ファイト・クラブ』のあらすじ【承】

人の苦しみを知ることで、安眠を手にすることができる。そうと知ったぼくは、様々な互助グループに出かけた。がん患者、感染者に成り済まし、他人の苦しみを知る。病みつきになった。しかし、安息は長くは続かなかった。ぼくと同じように互助グループに参加して回る女、マーラ・シンガー。観光客みたいに振る舞う彼女のことを意識すると、ぼくはまた眠れなくなった。

ある日、ぼくはマーラのインチキを直接問い詰めることに決めた。偽物がいたら、自分が泣けない。そう言ってマーラを追い払おうとしたぼくだけど、集会を無料でコーヒーが飲める喫茶店代わりにしていた彼女は、ぼくの言うことに応じなかった。ぼくは渋々、せめて顔を合わせずに済むよう、訪ねる集会を分担することにした。

出張、出張、出張。空港から空港を渡り、ぼくは飛行機の搭乗時間と待ち時間だけで人生に残された時間が目減りしていくのに落胆していた。ある飛行機の中で、ぼくとタイラーは隣同士になった。同じ鞄を持ち、自分とは正反対の風貌をした男、タイラー。石鹸の製造販売をしている彼のことを、ぼくは気に入った。

映画『ファイト・クラブ』のあらすじ【転】

大枚を叩いて買ったマンションの一室を何者かに爆破されたぼくは、機内で受け取った名刺を頼りに、タイラーに助けを求めた。落ち合ったバーで、ぼくはタイラーに爆発のせいで何もかもが粉々になったと嘆いた。折角揃えた家具なのに。タイラーは忘れろと言った。持っている物が自分を束縛する。タイラーはぼくのことをそう評した。

家を失ったぼくは、タイラーに泊めてほしいと頼んだ。タイラーは一つ条件を提示した。おれを殴れ。タイラーはそう言った。呆れながらもぼくは従った。すると、タイラーは殴り返してきた。二人は痛みの中に爽快感を覚えた。タイラーは自分の家にぼくを案内した。取り壊しを待っている廃屋の汚いスプリングベッドの上で、ぼくは久し振りにぐっすり眠ることができた。

タイラーの家に居候になってからというもの、ぼくはテレビを見ることもなくなり、失った家具のことも気にならなくなった。週末になると、バーの駐車場で殴り合うのが習慣になった。二人が駐車場で殴り合っていると、興味を持った観客がファイトに参加するようになっていった。ぼくは日常の音が遠退いていくのを感じた。月曜日の朝でも、頭の中にあるのは週末のファイトのことだった。殴り合っていると、現代社会で失った本能を取り戻した気がした。そう感じていたのはぼくだけでなく、ファイトの参加者は日に日に増えていった。ぼくとタイラーはバーの地下室でファイト・クラブを結成した。

タイラーとの生活は充実していた。しかし、その喜びも長くは続かない。ある日、マーラがぼく宛てに電話をかけてきた。睡眠薬を沢山飲んだと話すマーラ。出かける予定だったぼくは、受話器をそのままに家を出た。それが不味かった。放置したその電話をきっかけにタイラーはマーラに興味を持つようになり、自分の部屋に連れ込むようになった。またしてもマーラに生活を奪われたように感じたぼくは、憤慨した。

苛立つ日々。タイラーの家にかかってきた電話を出ると、ぼく宛ての電話だった。受話器の向こうにいたのは放火課の刑事だった。ぼくの部屋が爆発した原因は、誰かが仕掛けた爆弾の可能性が高い。脇でぼくと刑事のやりとりを見ていたタイラーは、自分がやったと言えとぼくに言った。刑事はその言葉を望んでいると告げた。

その晩、ぼくとタイラーは石鹸の製造に必要な脂を手に入れるために、整形外科病院のゴミ箱を漁った。二人はビニール袋に詰められた金持ちの体脂肪を持ち帰った。

ぼくはまだ破滅を知らない。石鹸の製造中、タイラーはそう指摘した。そして、ぼくの腕にキスをして、化学薬品を振りかけた。唾液に反応した薬品が、ぼくの皮膚を融かしていく。ぼくは痛みに悲鳴を上げた。意識を痛みから背けようとする。そんなぼくに、タイラーは痛みを受け入れろと言った。苦痛も犠牲もなしには何も得られない。尚も痛みを消そうとするぼくに対し、今は人生最高の時間だと言う。ぼくは痛みを訴えた。すると、タイラーは自分の手の甲を見せた。そこには薬品火傷の跡があった。ぼくは憧れのタイラーに近付くため、痛みを受け入れることにした。できた石鹸は、百貨店に一つ二十ドルで卸された。

ファイト・クラブの会員は増加し続けた。タイラーは宿題と称し、会員に様々な悪戯をさせた。広告が消費者に無理矢理買わせようとする車やコンピュータを破壊したり、人々をテレビにくぎ付けにするレンタルビデオの磁気を消した。

それから、タイラーはファイト・クラブの会員から志願者を家に招くようになった。大きな生贄になるための連中。タイラーは志願者で結成した私兵をそう称した。そして、彼らを指揮し、プロジェクトメイヘムを実行した。

映画『ファイト・クラブ』の結末・ラスト(ネタバレ)

搾取への仕返し。労働階級が怒っていることを世間に知らしめるため、タイラーたちは暴れ回った。私兵とばかりつるむようになり、自分を除け者にするタイラーにぼくは苛立った。ぼくはストレスで早く眠り、遅く起きるようになっていった。

ある日、タイラーは私兵を残して姿を消した。タイラーが消えた後も、プロジェクトメイヘムは進行していく。ぼくは計画の真相を掴むため、タイラーの部屋にあった飛行機の半券から彼の足取りを掴もうとしていた。ぼくはタイラーの降りた空港に降りた。すると、初めて来た土地でも、なぜかぼくはファイト・クラブの在り処が解った。どこもかしこも初めてきた場所なのに、デジャヴのような見覚えがあった。タイラーの姿はどこにもない。ぼくは各地のファイト・クラブの会員にタイラーの居場所を尋ねてまわった。すると、会員の一人がぼくのことをタイラーと呼んだ。ぼくは愕然とした。それから、マーラに電話をかけた。マーラもぼくのことをタイラーと呼んだ。タイラーはぼくだった。ぼくがタイラーだった。タイラーは、ぼくの幻覚で、もう一つの人格だった。事態に気付いた瞬間、ぼくの目の前にタイラーが現れた。タイラーは自分の正体を語った。自分の人生を変えたいと願っていたぼくが、そのために作り出した理想像。それが自分だとタイラーは言う。タイラーが眠っているときはぼくが活動し、ぼくが眠っているときはタイラーが活動する。話の最中、ぼくは気を失った。

目を覚ますと、ぼくはタイラーの家に戻って遺されたプロジェクトメイヘムの資料を漁り、自分がやってきたことを思い出そうとした。タイラーの私兵たちはクレジット会社や銀行のビルを爆破して経済を混乱に陥れようとしている。ぼくはビルの管理会社や警察に通報した。しかし、応対したのは管理会社や警察に所属するファイト・クラブの会員だった。

ぼくは自分の手で爆弾を止めようとした。しかし、タイラーが立ちはだかる。タイラーはぼくを捕え、ビルの屋上に運んだ。

プロジェクトメイヘムというテログループが爆弾を仕掛けたビルの最上階で、ぼくはタイラーの銃を咥えている。タイラーは爆発までの時間を計りながら、ぼくに計画がここまで滞りなく進んでいることを自慢した。もうすぐ、金融が崩壊し、平等が訪れるとタイラーは言った。ぼくはタイラーを止める術を考えた。タイラーは銃を握っている。しかし、タイラーは自分の幻覚だ。それに気付くと、タイラーの銃はぼくの手の中にあった。タイラーに銃は効かない。ぼくは自分の顔に銃口を向けた。ぼくは銃口を自分で咥えると引鉄を引いた。弾が頬の肉を引き裂いた。その瞬間、タイラーの幻覚は消え去った。

ビルの最上階で一人になったぼく。そこにプロジェクトメイヘムのメンバーがマーラを連れてやってきた。ぼくはメンバーにマーラを解放するように言い、先にビルから脱出するよう指示した。ぼくはマーラと並び、窓の外でビルが倒壊していくのを眺めた。

映画『ファイト・クラブ』の感想・評価・レビュー

物質主義や消費社会に違和感を覚える人には刺さり、共感を得られるのかも知れない。肉体的な苦痛を感じることによって生きている実感を得ることができるというのは頭では分かるが、賞金などなく心の充足だけのために殴り合いが行われるということには、やや説得力が欠けるように感じた。

不眠症を治すために自助グループに参加したり、ファイトクラブを作ったり、実はぼくがタイラーだったりと予想のできない展開がおもしろかった。主人公2人もよかったが、ヘレナ・ボナム=カーターは頭のネジがゆるんでいそうな女を演じさせたら右に出る者はいないなと再確認した。(女性 40代)


フィンチャーの最盛期の映像構成力が物語の序盤で味わえる。ラストシーンが印象的で素晴らしい。この二点がこの映画の良い点であとは迫力あるアクションが多少あるものの、同じようなところを行ったり来たりする印象で少し冗長。それでも上記二つで十分に観る価値があるし、オチというかネタも好きな人は好きだろう。当時を代表する映画であることは疑いの余地がない。(男性 30代)


デヴィッド・フィンチャー監督の代表作のひとつです。暴力的であったり、独特過ぎる世界観が賛否両論を生んでいるようです。特に前半の不眠状態の表現はもはやSFかと思うほどです。
本作ではサブリミナル効果が多用されていることでも話題になりました。本来の効果を狙ったものではないようですが、フィンチャーの実験的な遊び心だと捉えております。いまや泣く子も黙るブラッド・ピットとエドワード・ノートンの共演は必見です。(女性 20代)


物語についていくと驚く展開になるこの映画は、私が想像したものとは違ったがとても面白かった。この映画は消費社会や労働階級の現状を伝えようとしているのだろうか。私には理解しきれなかったが、映画の設定や展開に面白さを感じたのは私だけではないはずだ。

ぼくとタイラーの関係やそこに至るまでの展開に頭を悩ませてしまったり、ぼくとタイラーに共感する点が一切ないことは悲しいが、これはこれで面白い設定だ。

最終的には、タイラーに恐怖を覚えるが、それはぼくにも同じように恐怖を持つことで、ぼくがとても哀れに感じてしまう映画だ。(女性 20代)


私の中の天才、デヴィッド・フィンチャー監督がセブン以来のブラッド・ピットとタッグを組んだこの作品。いやあ…本当に癖が強い。嫌になるほど暑苦しくて汚くてむさ苦しくて最高なんです。20年以上前の作品とは思えないほどのセンスと、作品の世界観。今観ても全く色褪せていません。主人公はブラッド・ピット演じるタイラー・ダーテン。世の中をバカにして皮肉り、何処にも何にも属さない完全なる「個」こんな人間に憧れる気持ちが少なからず分かります。そしてもう1人の主人公を演じるのはエドワード・ノートン。
少し難しく感じるかもしれませんが、意味がわかった時のなんとも言えない気持ち悪さが、この作品の醍醐味です。
そして、2度目の鑑賞はぜひサブリミナルを見つけてください。(女性 30代)


とても奇抜でインパクトのある映画といえば、ファイトクラブが一番に思い浮かぶのは私だけではないだろう。正反対の性格で、全く違う価値観を持つタイラーに、憧れのような感情さえ抱く僕という主人公。物語が進むにつれて、彼の行動もどんどん過激になっていき、タイラーの計画を阻止しようと奮闘する主人公だが、実は全て自分だったのだと気づき愕然とする。少なからずそのような感覚は誰もが持っているのかもしれないが、手遅れになる前に阻止できる理性を持つことも大切だろう。(女性 30代)


タイラー・ダーテンがとにかく格好いい。どう考えても危険な香りがプンプンするのに、ズルズルとその危ない魅力にハマってゆく過程は主人公にとても感情移入出来た。憧れと尊敬と、うっすら感じる恐怖。あのカリスマ的な存在感はブラッド・ピットが演じてこそだと思う。
観終わった後は必ずもう一度観たくなる作品。
他の映画を観ていてもこの映画に対するオマージュは結構見かけるので、観ておくと意味が分かって面白いと思う。(女性 30代)


予想していたストーリーと全く違った。最初はナレーション口調であることにガッカリしたけど、後半につれて面白さが増してきて、気づいたら最後まで夢中になって観ていた。絶対にもう一度観たくなる映画だと思う。

精神レベルでのお話になっていくという、想像できない展開には圧巻だ。久しぶりにこういうブラック系ムービーを楽しめた。そしてエンドロール手前のあのシーンに気づいた人が何人くらいいるのか気になる。(女性 20代)

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みんなの感想・レビュー

  1. 森田 より:

    いわゆる「どんでん」のある作品。
    まず印象的なのは、不眠症の治療と称してがん患者の集いを始め、数々の悩める人たちの会に乗り込んでいってしまうことだ。この発想は日本にはないのではないかと思うのだがどうだろう。こんな風に笑っていいのか笑ったら不謹慎なのか迷うような、少しもやもやするところが多々あるのもこの映画の味だ。
    色々な考察がある話だと思う。兎にも角にも心の中にある種のざわつきを呼び起こす。ラストは正直「それでいいのか?」と思う反面、どこか解放された気分になった。

  2. 匿名 より:

    本作において主人公のキャラクターは、常に生きている実感を味わおうとしている存在として描かれている。それゆえに彼は、病に犯された患者の会に赴き自分が生きている実感を得ようとしている。だからこそ、殴り合いを通して自分が生きていると言う実感を得ると言うファイト。クラブに身を落としていくと言う話の流れは非常に納得のいくものである。これは、現代社会においてもよく見られる話で、自分が生きているという実感を得るために自らの体を傷つける若者は現に数多くいる。

    しかし、そういった構造の秀逸さ以外に触れておかなければならないこととして、主人公が高級家具をカタログ通販で買うと言う設定がある。実存を実感するために物を買うという方向に走ると言うそれだけの意味に取ることもできるのだが、こういった解釈も可能である。主人公が手にするカタログとは人生そのものなのである、という解釈である。つまり主人公は目の前に提示されている既製品の中から自分が最も好きなものを選ぶと言う人生をこれまで送っていたわけである。そこにタイラー・ダーデンがやってきて、自分の人生にこれまで存在しなかった新たな知見を提供するのだ。 つまり、自分が予想だにしなかったような道に自分から足を踏み入れると言う事の大切さを説いているのだ。

  3. 匿名 より:

    今でこそ本作で描かれている3DCGの表現は少し安っぽく見えてしまうかもしれないが、当時の技術においては最高のレベルのものである。 デビッド・フィンチャーと言う監督が自分の作品の中で展開する映像表現は、徹底的に統御された画面構成下で展開される。それゆえにカチッとした映像それ自体が持つ求心力に観客を知らず知らずの内に取り込まれてしまうのだ。
    最近ではゴーン・ガールの監督としても知られるデビッド・フィンチャーであるが、あの映画においても主人公の2人が恋に落ちお菓子工場の裏を歩くシーンにおいての空中を漂う粉砂糖は高度なVFXによって表現されている。 一つ一つの映像が、見るものを引き付けるほどに美しいというのはその一点においてだけでも評価に値するものだ。

  4. けんたんか より:

    ここまで面白くない映画を観たのは久し振りで自分の中では点数などつけたくないし、2時間余りの時間を返して欲しいとさえ感じました。
    今までも観る機会はあったのですが、あらすじを読むとどうも面白い気がせず敬遠していました。
    しかし、ようやく決心してレンタルして観た感想が上記のものです。
    しかし一方では評価満点をつける方もいるという事に素直に驚いております。