映画『イングロリアス・バスターズ』あらすじとネタバレ感想

イングロリアス・バスターズの概要:2009年に公開されたクエンティン・タランティーノ監督の戦争映画。ナチス占領下のフランスで、ナチへの復讐を目論む映画館の女主人と、アメリカ陸軍秘密特殊部隊たちが「プレミア作戦」を行う様子を描いた。

イングロリアス・バスターズ あらすじ

イングロリアス・バスターズ
映画『イングロリアス・バスターズ』のあらすじを紹介します。

第1章「その昔・・・ナチ占領下のフランスで」

1941年、フランスの田園地帯。
“ユダヤ・ハンター”と呼ばれるナチス軍のランダ大佐によって、家族を皆殺しにされたユダヤ人の少女ショシャナは、ナチスに復讐を誓う。

第2章「名誉なき野朗ども」

1944年、春。
アメリカ陸軍レイン中尉はバスターズという秘密特殊部隊を率いてドイツに潜伏し、ナチスを血祭りにあげていた。
ゲシュタポ将校を残忍な方法で殺害したドイツ軍スティグリッツ軍曹をスカウトし、“ユダヤの熊”という異名を持つドニー軍曹をも仲間にしたことで、ヒトラーからも恐れられる存在となるバスターズたち。

第3章「パリにおけるドイツの宵」

1944年6月、パリ。
成長したショシャナは、映画館の女主人で身寄りのないフランス人のエマニュエルになりすましていた。
そこでドイツ兵で俳優のフレデリックと出会い、彼の好意を利用して、フレデリック出演のプロパガンダ映画プレミア上映会場を、ショシャナの映画館にする事に成功。
家族を奪った張本人ランダ大佐と鉢合わせするが、ランダ大佐や多くのナチス幹部、ヒトラーまでもが集まると知り、ショシャナは黒人の恋人マルセルと共に復讐決行の決意を固める。

第4章「映画館作戦」

バスターズもプレミア上映会の話題を聞きつける。
ドイツの人気女優でイギリスのスパイでもあるブリジッドを巻き込んで、プレミア上映会に潜入する手筈を整える。
しかし、ランダがブリジットに疑いの目を向け始めていた。

第5章「ジャイアント・フェイスの逆襲」

ブリジットの手引きで、爆弾を隠し持ったレイン中尉と部下が客としてプレミア上映会に潜り込む。
そしてショシャナの復讐の準備も整い、燃えやすいフィルムに火をつけるだけとなった。
だがレイン中尉、ショシャナそれぞれに疑いを持つ人物が動き出す。

イングロリアス・バスターズ 評価

  • 点数:80点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★★★
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:2009年
  • 上映時間:152分
  • ジャンル:アクション、コメディ
  • 監督:クエンティン・タランティーノ
  • キャスト:ブラッド・ピット、メラニー・ロラン、クリストフ・ヴァルツ、ミヒャエル・ファスベンダー etc

イングロリアス・バスターズ ネタバレ批評

映画『イングロリアス・バスターズ』について、感想批評です。※ネタバレあり

第1章と第3章のショシャナメインストーリー

5つの章仕立てで進む物語で、家族をナチスによって皆殺しにされた過去を持つユダヤ人女性ショシャナの愛と復讐の物語と、アメリカ陸軍レイン中尉率いる秘密部隊バスターズたちの男臭い戦いとが、交互に描かれている。
ショシャナの部分は緊張感があり、フランス人エマニュエルとしてナチスに近づいたのはよかったが、敵であるランダに引き合わされて正体がばれるのではないかとハラハラさせられる。
またナチスの英雄と称されるフレデリックにアプローチされるが、映画館の映写技師で黒人のマルセルと、秘密を共有する恋人として最期まで信頼しあっていた様子が見える。

・男臭くて笑える第2章と第4章のバスターズストーリー
レイン中尉とバスターズたちの部分は、マカロニウエスタンのオマージュのようなシーン、テロップが多く使われ、コメディタッチで描かれている。
1人につきナチスの頭の皮100枚という謎のノルマ、それを行うシーンのグロさは過激。
捕まえたナチスは皆殺しだが、生きて帰れる人物には額に「卍」のマークをナイフでつけるなど、極悪非道に描かれている。

だがヒトラーが激昂するシーンのタイミングや、終始しゃくれ顔のブラット・ピットには笑いが止まらない。
どちらにも関わってくるナチスのランダ大佐の嫌味っぷりや、ラストでの寝返り方は見事なまでに苛立たせてくれる。

史実すら変えた第5章

ドイツ占領下のフランスが舞台なので、英語、ドイツ語、フランス語など何ヶ国語も飛び交う作品で、吹き替え版で見ても字幕にせざるを得ないシーンが多くて疲れてしまい、150分という時間の長さにも驚かされる。
実在した人物たちを登場させているが、史実とは全く違う最期を遂げたり、ヒトラーにいたってはショシャナの復讐の舞台でバスターズに暗殺されるという、歴史を無視した映画となっているのが面白い。
戦争映画というよりも、戦争という歴史をベースにしたタランティーノ監督の作品になっている。

イングロリアス・バスターズ 感想まとめ

しゃくれ顔でハチャメチャな事を言うブラピの怪演に笑いが止まらなくなる作品。
イタリア人のフリをするも、ランダのツッコミによってイタリア語の下手さと正体がバレてしまうシーンも笑いを誘う。
そんなランダ大佐の、嫌味で憎たらしいキャラクターも笑いを誘う存在のひとりになっている。

グロテスクなシーンも多く、章によってタッチがころころ変わるために、好みに個人差は出るであろう個性的な作品でもある。
ヒトラー役のマルティン・ヴトケがヒトラーそっくりなのにもビックリだ。

歴史上では敗戦を悟って自殺したヒトラーだが、本作中ではショシャナの映画館が彼女の手によって燃やされたとき、逃げようとしたところをバスターズに射殺されるという意外な結末になっている。
クエンティン・タランティーノ監督作品で最大のヒット作であり、アカデミー賞をはじめ数多くの章を受賞した作品にもなっている。

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