映画『男はつらいよ』のネタバレあらすじ結末 | MIHOシネマ

「男はつらいよ」のネタバレあらすじ結末

男はつらいよの概要:恐らく日本人であれば殆どが知っているであろう有名シリーズ、『男はつらいよ』の記念すべき第一弾。長く放浪の旅に出ていた車寅次郎が、柴又の街へと帰ってくる。

男はつらいよの作品概要

男はつらいよ

製作年:1969年
上映時間:91分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:山田洋次
キャスト:渥美清、倍賞千恵子、光本幸子、笠智衆 etc

男はつらいよの登場人物(キャスト)

車寅次郎(渥美清)
昔、親と喧嘩をしてから家を飛び出してからというもの、長年行方不明になっていた風来坊。現在はテキ屋として生計を営んでおり、20年ぶりに柴又へ帰ってきた。
さくら(倍賞千恵子)
寅次郎の妹。とても可愛らしく、風来坊の寅次郎も、彼女のことは心から大切に思っている。お見合いの予定が入っていたが…?
諏訪博(前田吟)
とらやの近くの印刷会社で働く人物。暴言を吐いた寅次郎と一触即発の状態となるが、実はさくらに長年想いを寄せていた。
車竜造(森川信)
寅次郎とさくらの父親の弟で、『くるまや』を営んでいる。寅次郎達にとっては父親代わりの人物で、破天荒な寅次郎に頭を抱えている。

男はつらいよのネタバレあらすじ

映画『男はつらいよ』のあらすじを結末まで解説しています。この先、ネタバレ含んでいるためご注意ください。

男はつらいよのあらすじ【起】

東京の葛飾柴又、ちょうど帝釈天の祭りが行われ賑わっているその地に、一人の男が久しぶりに降り立った。その男の名前は車寅次郎、人々には『寅さん』と呼ばれ慕われている人物である。彼は元々この地で暮らしていたものの、中学生の頃に両親と大ゲンカを繰り広げ家出をしてからというもの、なんと20年間も音信不通だったのである。

その20年の間に両親や兄が死んだことは耳にしていた寅さんだったが、元々の破天荒で風来坊な性格もあり、結局帰郷することはなかったのである。しかし、そんな彼も久しぶりに故郷が恋しくなりこの地に戻ってきたのである。そんな久しぶりの寅さんの帰郷に、地元にいる彼の知り合いは大パニック。

寅さんにとって親代わりの存在であり、『とらや』というだんご屋を営んでいるおいちゃんとおばちゃん、そして、寅さんにとって腹違いの妹にあたるさくらも、寅さんの突然の帰還に戸惑うものの、一同は再び出会えた感動に涙を流すのだった。

男はつらいよのあらすじ【承】

寅さんは20年前に家出をしてからというもの、各地を放浪した末に最終的にテキ屋として生活を営んできた。学校も途中でやめてしまった寅さんは頭こそよくなかったものの、元々の社交性や達者な会話術から、商売人としては成功していたのである。

長年の経験から、当初懐かしの人物とも商売人のような口調でしか会話のできなかった寅さんだったが、彼にとって大切な存在であるさくらとは、自然に会話をすることができていた。一方、別れた時は幼かったさくらは、今ではすっかり美人な女性へと成長していた。そして、なんとちょうど翌日、さくらはお見合いを控えていたのである。

しかし、ここで問題が起こる。お見合い当日、付添人を務める予定だったおいちゃんが二日酔いのために出席できなくなり、代わりに寅さんがさくらに付き添うこととなったのだ。しかし、これまでお見合いとは無縁の生活を送っていた寅さん。そんな彼に、お見合いに関する作法など分かるはずもないのだった。

男はつらいよのあらすじ【転】

そのうえ、今回のお見合いは今や大企業で働くようになったさくらの上司がセッティングしてくれたもの。相手が下請け会社の御曹司ということもあり、お見合いは高級ホテルで行われたのだった。勿論、寅さんがそんな高級な場所に縁があるはずもない。緊張してしまった寅さんは、思わず酒を飲み過ぎてしまい、すっかり酔っ払ってしまう。そして、そんな寅さんは失礼な態度をとってさくらに恥をかかせてしまうのだった。

勿論、寅さんのせいでその縁談の話はなかったことになってしまう。それでも謝る素振りを見せない寅さんに、さくらの幸せを奪わった、とおいちゃんは大激怒。二人は大ゲンカをしてしまい、寅さんは再び柴又を後にするのだった。

そして、それから1ヶ月後、寅さんは奈良を訪れていた。そこで、寅さんは幼馴染である冬子と再会を果たす。すっかり美人に成長していた冬子に心奪われた寅さんは、柴又に帰るという冬子の後を追い、再びとらやに姿を現したのである。

男はつらいよのあらすじ【結】

しかし、寅さんは帰ってくるなり再び問題を起こすことになる。大事なさくらが、近所の印刷工場で働いている職人達と楽しげに話している様子を見て腹を立てたのだ。そして、なんとその職人達に「さくらは大学を出たサラリーマンと結婚させるのだから、お前らなんぞが気安く近づくな」と暴言を吐いたのである。

当然、この台詞に職人達は怒りをあらわにする。そして、職人の博と寅さんが2人で話をつけることになるのだった。しかし、その最中、なんと博が長年さくらに恋心を寄せていることが明らかになるのだった。その思いを知った寅さんが博に協力を申し出る。そんな寅さんの行動によって一度は事態は悪化するものの、最終的に2人はその後見事結ばれ、結婚式を挙げることになるのだった。

さくらの結婚に涙を流す寅さん。一方、冬子を溺愛していた彼だったが、冬子には既に婚約者がいることが明らかになる。こうして振られてしまった寅さんは、そんな悲しい気持ちを振り切るべく再び旅に出るのだった。

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みんなの感想・レビュー

  1. 匿名 より:

    ①初代おいちゃん森川信

    26年もの長きにわたって48作も続いたこのシリーズの1作目ということで、主人公の寅さんを演じる渥美清はもちろんのこと、さくら役の倍賞千恵子も博もおばちゃんもタコ社長も御前様もみんな若い。主要なキャスティングはこの1作目でほぼ固まっており、これ以降も変わることはない。

    しかしおいちゃんだけは本作で登場する初代の森川信、2代目の松村達雄、3代目の下條正巳と3人の役者が演じている。松村達雄も下條正巳もそれぞれに味のあるおいちゃんを演じているが、やはり森川信のおいちゃんは絶品で別格だ。

    森川信のおいちゃんの魅力を一言で言うと「粋」。これに尽きる。渥美清の職人芸のような寅さんに対抗できるだけの存在感を放つ粋なおいちゃんを演じられるのは、森川信以外に思いつかない。本人さえ元気なら、山田洋次監督もおいちゃんはずっと森川信でいきたかっただろう。

    劇場で鍛え上げた素晴らしい滑舌の台詞回しといい、ちょっとした間の取り方といい、渥美清と森川信のやりとりには心底惚れ惚れする。この作品はシリーズの中でも柴又でのシーンが多く、森川信のおいちゃんをたっぷり堪能できるのがまたいい。

    森川信のような粋で色気のある役者はそうそう出てこないと思うので、皆さんにもぜひ森川信のおいちゃんを一度見て欲しい。

    ②さくらと博の結婚式

    本作の山場はやはりさくらと博の結婚式。柴又の料理屋で開かれたこじんまりした結婚式に出席しているのは、気心の知れた馴染みの人ばかり。可愛い妹の結婚式とあって寅さんも大はりきりだ。と思っていたら、そこに突如として博の両親が現れる。

    披露宴の間も博の両親は何も話さず、料理にも手をつけず、じっと沈黙している。寅さんのようなお祭り野郎にはそんな2人が全く理解できない。大学教授をしているお堅い父親を博は嫌っているし、難しい漢字の名前も読めないしで、誰もがこの両親に困惑している。

    そんな雰囲気の中で迎えた新郎の父の挨拶。博の父を演じる志村喬のグッと抑えた演技が印象的だ。長い時間わかりあうことのできなかった父と息子。8年ぶりに会った息子は、賑やかで心温かい人たちに囲まれて、小さくても幸せな自分の世界を作っている。隣には息子を愛してくれる女性も座っている。そんな息子の姿を見て、親として思うこと…それは感謝の気持ちしかないだろう。深々と頭を下げるこの両親の気持ちが痛いほどわかる。

    そこからの寅さんがまたいい。両親にかけよりお礼を言い、さくらのところへ走っていく。“さくら、よかったな”と言って泣き出す寅さん。さくらも博も泣いている。

    飾り気のない、こんなにも温かな気持ちになれるさくらと博の結婚式こそ、結婚式の理想形ではないかと個人的には思う。

  2. 匿名 より:

    この1作目を見ると、これから続いていくシリーズのベース部分がほぼ完成していることに気づく。車寅次郎という類まれなる個性を持った主人公とそれを取り巻く人々が、帝釈天の参道で今日も賑やかに生きているのだと自然に思える。だからファンは「今頃とらやの人々は何をしているか」が知りたくなり、続編を求め続けたのだろう。

    さくらの縁談がメインで寅さんの恋が多くは描かれていないのも1作目ならでは。何しろみんな若いので、とにかくパーっと明るい気持ちになれる。日本人ならこの良質な人情喜劇の面白さをぜひとも味わってほしいものだ。