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映画『王朝の陰謀 判事ディーと人体発火怪奇事件』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『王朝の陰謀 判事ディーと人体発火怪奇事件』の概要:中国初の女帝が誕生しようとしている最中、人体が発火するという謎の事件が発生。事件解決のため、反逆の罪で投獄されていた元最高判事が呼び戻される。発火の謎を解き明かそうとする判事は、事件に関わる者達の思惑をも明らかにしていく。

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映画『王朝の陰謀 判事ディーと人体発火怪奇事件』の作品情報

王朝の陰謀 判事ディーと人体発火怪奇事件

製作年:2010年
上映時間:128分
ジャンル:アクション
監督:ツイ・ハーク
キャスト:アンディ・ラウ、リー・ビンビン、ダン・チャオ、レオン・カーフェイ etc

映画『王朝の陰謀 判事ディーと人体発火怪奇事件』の登場人物(キャスト)

ディー・レンチェ(アンディ・ラウ)
かつては最高判事で大理事だった。則天武后の支配に意を唱え8年もの間、獄に入っていた。賢く聡明で善悪の判断が公正な男性。
チンアル(リー・ビンビン)
則天武后に命を救われ、天后の命令のみを聞く女性で側近。凛とした佇まいで、武と智に優れている。実は国師で凄まじい神通力を使う。
ペイ(ダン・チャオ)
法を司る役所の大理事。白髪白眉の冷酷無比な青年で短気。自分の仕事を全うしようとする律義さも持ち合わせている。
シャトー(レオン・カーフェイ)
かつてディーの元で大理事をしていた男で、現在は造営頭。ディーの反逆に連座し、罰として左手を失う。発火事件の黒幕。
則天武后(カリーナ・ラウ)
中国初の女帝即位を控えている。幼帝を擁護し国を動かす力を持っており、天后と呼ばれている。

映画『王朝の陰謀 判事ディーと人体発火怪奇事件』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『王朝の陰謀 判事ディーと人体発火怪奇事件』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『王朝の陰謀 判事ディーと人体発火怪奇事件』のあらすじ【起】

唐王朝時代、中国初の女帝が誕生するという時期のこと。皇族や古くからの重臣は、女が即位することに酷く反対し、密かに手を組み反乱の機を窺っていた。洛陽を都とする国は一見平和に見え、実のところ水面下では様々な陰謀が渦巻いていたのである。

都では天后の威光を示すため、巨大な通天仏が建造されていた。耐震に優れ、内部には無事故を祈願する大きな護符が何百も下がっている。建造を任されていた将軍は、女帝即位につき訪れた外国の客人を案内。そのための検分で1枚の護符を移動させた。作業場では勝手に護符を移動したとして、罰が当たると恐れを成す者が急増。作業が捗らないため、造営頭のシャトーは将軍へその旨を願い出た。だが、将軍は大仏の目の部分から外へ出たところで突如、発火。死体は骨すら残さずに燃え尽きてしまった。

すぐさま、大理事による死体の検分がされ、悪臭から黄リンが使われたと判明する。国法を司る役所の大理事は下手人探しを始める。部下のペイは真っ先にシャトーを疑ったが、造営頭は天罰を受けたのだと叫んだ。大理事はその護符を剥がし、天罰を下すなら下してみろと傲慢にも言い放つ。

天后へ事件のあらましを報告に向かった大理事と部下のペイだったが、天后の目前で大理事が突然、発火し命を落とす。暗殺の疑いを持った則天武后は、気落ちしてしまい食も細る事態に陥る。
そんな折、天后の前に神鹿が現れる。国師は則天武后に8年もの間、明けの星が朝廷を離れているために、国が乱れるのだと指摘。ディー・レンチェを呼び戻せば、国は整うだろうと言った。

天后はただちにディーを連れ戻すよう命を下し、側近のチンアルを向かわせる。
その頃、ディーは獄中にて作業中に暗殺者の気配を察していた。彼は盲目の囚人と共に、暗殺者達を撃退。ディーを襲った賊は捕縛を免れるために焼却炉へ投身して命を絶った。

チンアルに連れられ則天武后の前に立ったディー。天后は側近を下がらせて、ディーと会話。彼の最高判事と大理事の地位を回復し、怪火事件調査の全権を委ねた。

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映画『王朝の陰謀 判事ディーと人体発火怪奇事件』のあらすじ【承】

ディーの監視役としてチンアルが側付きとなり、その夜の宿へ。大理事の官服と身支度を整える。僅かな音で襲撃を察したディーの行動は素早く、チンアルもすぐさま身を隠す。部屋には無数の矢が投下された。
ディーは即座に襲撃者を追うも、途中で天后を狙う皇族の男と会い、跪けと命令される。だが、そこへチンアルが現れたため、男は話を切り上げて去って行った。

翌日、怪火事件の解決は特命判事ディーに託すという命が公に下される。
チンアルとペイを伴ったディーは、死体の検分へやって来た。ディーはチンアルを外に出し、経歴の読み上げを大声でさせる。そうして、ペイから話を聞いた。噂では天后が事件の首謀者と言われていると聞くが、疑わしきはペイも同じである。

次に通天仏へやって来た一行。ディーはそこでかつての部下、シャトーと顔を合わせた。彼から1人目の発火状態を聞く。判事はあらゆる可能性を考え、闇市である亡者の市で情報を仕入れることにした。

亡者の市は地下街にある。そこで医者をしているワンを訪ねる3人。
金塊を餌に火炎虫という虫について尋ねた。ワンは知っているような口ぶりであったが、金の支払い方法で問答を繰り返す。その時、ワンの家の天井から寺の鐘が落下して来る。ワンは咄嗟に地下へ避難し小舟で逃亡。その後を3人が追う。

しかし、逃亡するワンを亡き者にしようとする賊が出現。ディーがワンを救出し、チンアルとペイが奴らと戦う。国師を騙る偽物を追いかけ、チンアルとペイは地下街を進んで行く。

それぞれが、はぐれてしまった一行。ペイは敵を追いかけ、「至高無極の聖地」と彫られた石碑の前に辿り着いた。そこには、無極道観という建物があった。

映画『王朝の陰謀 判事ディーと人体発火怪奇事件』のあらすじ【転】

翌朝、人目のない場所にまで逃れたワンとディー。ワンはかつて宮廷医師だった男だ。今は術によって姿形を変えて暮らしている。変身術は後頭部にあるツボに針を刺して、容姿を変えるものだった。
ペイとチンアルの2人と合流したディー。改めて宮廷医師から火炎虫について話を聞く。火炎虫は異国の虫で、病弱な先帝の治療に献上されたと言う。しかし、虫は治療には使えず、その毒が体内に入り太陽光を浴びると発火するという恐ろしい虫だった。ワンは事件発生後、恐ろしくなり虫を太陽光に晒して殺した後、地下へと身を潜めたと言う。だが、虫がちゃんと死んだかどうかまで確認はしなかった。当時、虫を飼っていた場所には現在、無極道観が建っていると言う。

無極道観とは、国師が修行をする場である。国師とは神通力を持つ神のような存在であった。
チンアルはディーに頼まれ、国師との面会を天后に話すも逆に諫められてしまう。
一方、ペイとディーは事件について会話しながら街を進んでいた。すると、ディーの前に皇族の男が姿を現す。男はディーに先帝から賜った降龍杖を渡し、先帝は国師に毒殺されたと言うのだった。

降龍杖とは武器の急所が分かる杖だ。共鳴音の変化で弱点を探り出し、その弱点を一撃必滅するのである。先帝はこれをディーに下賜し、世の中を正せと言ったのだった。
洋装姿でディーの前に現れた則天武后は、杖の威力を目にし人も同じだと語る。ディーは杖を掲げ、先帝崩御の真実を聞き出そうとしたが、天后は誓って自分は殺していないと話すのだった。

慌てた様子のペイがやって来て、天后に皇族の男が毒矢で死亡したと報告する。その隙を突いたディーは、その場から退散。
1人目の被害者である将軍の自宅を訪ねたペイ。そこで通天仏の図面を入手するが、帰る途中で何者かに捕縛される。

ディーは単独で無極道観へ潜入し国師と対面。国師は男の姿をしていたが、ディーは彼がチンアルであることをすでに知っていた。なぜなら、チンアルはワンと同じく変身術を使っていたからである。国師はチンアルで、チンアルは国師だったのだ。
彼女は変身術を解く。天后は即位に際し、邪魔な存在を天罰を装って消していたのだった。大事のためには愛する者をも殺すのが、則天武后のいつもの手である。恐らく、即位後には国師であるチンアルをも消すつもりなのだろう。

映画『王朝の陰謀 判事ディーと人体発火怪奇事件』の結末・ラスト(ネタバレ)

チンアルは悲痛な叫びを上げ、神通力を発揮。凄まじい力だった。ディーは降龍杖を使用し、彼女の剣を破壊。チンアルを止めようとする。だが、跳ね返って来た刃に気付き、彼女を庇って自らを盾にした。意識を失ったディーだったが、チンアルは心を殺すことができず、とどめを刺すことができなかった。

判事を担いで竹林に来たチンアルは、罠にかかり飛来した剣に貫かれる。
ディーの意識が戻った頃には、虫の息だったチンアル。発火事件についてはやっていないと言う。彼女は宮廷へ帰り、天后に抱かれながら天に召された。

ペイとの待ち合わせ場所に来たディー。扉を開けた途端、仕掛けが作動し拘束されていたペイを覆っていた黒布が外れる。ペイは火炎虫の毒を含まされており、太陽光を浴びて発火。炎に包まれながらも、ディーへと図面の在り処を教えてくれるペイ。彼を助けようと必死に足掻くディーだったが、一歩及ばず。ペイは灰と化した。
ディーは馬の鞍に隠された検分図を発見。涙ながら通天仏に隠された謎を解き明かす。

黒幕は造営頭のシャトーだった。彼は通天仏の柱に手を加えており、即位の大礼で倒壊させて宮廷を破壊するつもりらしい。全ては天后に復讐するためだと言う。
シャトーはエレベーターの天井を操作し、判事へと火炎虫と毒液を撒き散らした。
夜が明け、朝日が通天仏を照らし始める。シャトーらは通天仏内に陽の光を入れ込んだ。自らの手を光に照らし発火を確認するディー。大仏倒壊の向きを変更することに成功した。

諦めないシャトーは火炎虫と毒薬を持って外へ。ディーも彼を追って行くが、太陽光を避けるために馬の影に隠れる。馬上で争い、シャトーは自ら毒薬を被り落馬。男は太陽光を浴びて燃え尽きた。

命柱に溶鉱を注入された通天仏に亀裂が走る。巨大な大仏は宮廷の一部を破壊して倒壊。ディーは天后の命を救った。
その後、彼は降龍杖を女帝に返上。彼女は彼の存在を惜しんでいたが、彼は火炎虫の毒を浴びている。仕えることはできないため、朝廷から去ることを決意した。

亡者の市に身を潜めたディーは、医師ワンの助けを借りて解毒剤ができるまで、火炎虫の毒と付き合っていくことにしたのだった。

映画『王朝の陰謀 判事ディーと人体発火怪奇事件』の感想・評価・レビュー

ロバート・ファン・ヒューリックの人気推理小説『ディー判事シリーズ』を元に、オリジナルストーリーで制作されたシリーズ第1作目。今作では晩年のディーをアンディ・ラウが演じ、人気作へと伸し上げた。
非常に練り上げられたストーリーであり、終盤まで犯人が誰か分からずアクションも多彩。登場するキャラクターも濃く引き込まれる。加えて主人公の判事ディーもまた魅力的で、アンディ・ラウの演技力や落ち着きもあり面白さを倍増させている。チンアル役のリー・ビンビンの美しさや、天后役のカリーナ・ラウの禍々しさも相まって作品に魅力を与えている。人気が出るのも頷ける面白い作品。(女性 40代)


アンディ・ラウがとにかくかっこいいこの作品。唐の時代に実在した判事、ディー・レンチエは贔屓すること無く、善悪を正しく裁く男。その姿が権力者の反感を買い、反逆罪として囚われてしまいます。
そんな時に起こる「人体発火事件」。あまりにも不可解で謎が多く、解明できるのは彼しかいないとアンディ・ラウ演じるディー判事に頼ることに。
『シャーロック・ホームズ』のような謎解きと『インディ・ジョーンズ』のようなアクションが両方見られる面白い作品でした。(女性 30代)


ハリウッド映画のような超大作だったため、虚を突かれました。ディー判事シリーズ、全て見たいです。唐王朝や宮殿等、建造物のセットが豪華絢爛です。さらに、ワイヤーワークを駆使した派手なアクションや武術は相当見応えがあり、吸い付くように鑑賞しました。事件は絶え間なく起きますから、推理する楽しさも堪能できます。全てのシーンから、視聴者を楽しませたい、多大なサービス精神を感じ取ることができました。見て得するファンタジーアクションです。(女性 30代)

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