映画『鮫肌男と桃尻女』のネタバレあらすじ結末 | MIHOシネマ

「鮫肌男と桃尻女」のネタバレあらすじ結末

鮫肌男と桃尻女の概要:望月峯太郎の同名コミックを、石井克人監督が実写映画化した作品。組の金を持ち逃げしたヤクザと、変態の叔父から逃げる女性の逃亡劇。浅野忠信や岸部一徳、さらに鶴見辰吾といった実力派キャストも好演しているが、個性的すぎる殺し屋を演じた我修院達也(若人あきら)の存在感が群を抜いている。

鮫肌男と桃尻女の作品概要

鮫肌男と桃尻女

製作年:1998年
上映時間:107分
ジャンル:アクション、コメディ
監督:石井克人
キャスト:浅野忠信、小日向しえ、岸部一徳、我修院達也 etc

鮫肌男と桃尻女の登場人物(キャスト)

鮫肌黒男(浅野忠信)
組の金を1億円も持ち逃げして、仲間に追われているヤクザ。逃亡中、家出したトシコと出会い、一緒に逃げる。銃の使い手で冷酷な一面もあるが、トシコにはとても優しい。
桃尻トシコ(小日向しえ)
叔父が経営する山奥のホテルの住み込み従業員。叔父の奴隷のような生活に嫌気がさし、誕生日に家出を決行する。鮫肌と出会い、彼に恋をする。
田抜政二(岸部一徳)
腹黒いヤクザの幹部。冷酷なナイフの使い手。上下関係や言葉遣いにうるさい。ホーロー看板マニア。カツラを被っていることを隠している。
フクダミツル(鶴見辰吾)
組の会長の息子らしく、誰に対しても態度がでかい。病的にわがままで暴力的なので、田抜も彼の扱いに手を焼いている。動物並みの嗅覚を持つ。
沢田(寺島進)
鮫肌の兄貴分。舎弟の鮫肌が不祥事を起こしたので、組の中で立場が弱い。普段は鮫肌とコンビで動いている。夢で神のお告げを聞く。
山田正一(我修院達也)
繋がり眉毛の冴えない風体をしているが、実は凄腕の殺し屋。盗聴や追跡の腕も一流で、歌もうまい。道夫の依頼で鮫肌の命を狙うが、彼に惚れてしまう。人の好き嫌いが激しい。
ソネザキ道夫(島田洋八)
山奥のプチホテルの支配人。かなりの変態で、姪のトシコに執着し、四六時中彼女を監視している。ブスだった前妻は、山田に始末させた。とにかく気持ちの悪い男。

鮫肌男と桃尻女のネタバレあらすじ

映画『鮫肌男と桃尻女』のあらすじを結末まで解説しています。この先、ネタバレ含んでいるためご注意ください。

鮫肌男と桃尻女のあらすじ【起】

山奥の道を、黄色の小型ジープが走っている。運転手の男は、近々勤め先のホテルを辞めるつもりのようで、助手席の桃尻トシコにも辞めるよう勧めている。ホテルの制服を着て、眼鏡をかけたトシコは、暗い顔で黙り込んでいる。

山奥の郵便局。窓口で通帳を受け取ったトシコは、残高がゼロになっているのを見て、何かの間違いではないかと局員に尋ねる。トシコの通帳からは、全財産の901431円が、知らないうちに全て引き出されていた。トシコは郵便局内にある公衆電話から、勤め先のホテルに電話をかける。

ホテルのフロント。トシコの電話を取った支配人の道夫は、「儲かる話に全額回した」と無表情のまま答える。トシコが文句を言おうとすると、突然電話が切れてしまう。郵便局内に、銃を持った覆面姿の強盗が押し入り、電話線を切ってしまったのだ。

強盗は自分に近づいてきたサラリーマンの腹を撃ち、「お金をください」という音声テープを再生する。撃たれたサラリーマンは血を流して倒れており、トシコは彼のことを心配する。

それから2年後。停車した車内で、ヤクザらしき4人組が、自分たちの過酷な生い立ちについて語り合っている。そこへ、車に乗った沢田が近づいてきて、彼らに何か指示を出す。

翌朝、トシコはリュックに荷物をまとめ、ホテルの窓からロープでそれを下ろす。道夫からは、早く出勤するよう催促の電話がある。道夫はトシコの叔父で、トシコの自室はホテル内にあった。どうやら道夫は、トシコの育ての親のような存在らしい。しかし道夫はかなりの変態で、トシコに異常な執着心を持ち、常に彼女の行動を監視していた。

また別の車。後部座席の田抜は、大村崑のホーロー看板について熱弁している。運転席の部下は、どうでもいいと思いつつ、田抜を怒らせないよう、気を使って話を合わせる。田抜は、常に数多くの武器を装備している恐ろしい男だった。

鮫肌男と桃尻女のあらすじ【承】

とある山荘。鮫肌黒男が、2人の女性を相手にセックスをしている。その頃トシコは、郵便物を出しにいくと道夫に断って、車で出かけていく。ホテルのロビーには、ヤクザの姐さんとミツルがいた。

鮫肌がいた山荘に、沢田たちが到着する。鮫肌は彼らに追われているらしく、パンツ姿で逃げ出していた。沢田から知らせを受けた田抜は、車で鮫肌の後を追う。ところが、山道から車道に飛び出したところで、トシコの車と衝突事故を起こしてしまい、田抜の車は横転する。鮫肌は気絶したトシコの車に乗り込み、彼女を助手席に乗せたまま、ボロボロのジープで逃走する。

トシコの携帯には、道夫から何度も電話がかかっていた。鮫肌は無言で電話を切っていたが、あまりに何度もかかってくるので、思わず「しつこい!」と怒鳴ってしまう。トシコが男といることを知った道夫は、ショックで言葉を失う。

事故車から這い出してきた田抜と部下のもとへ、続々と男たちが集まってくる。彼らは、とあるヤクザ組織の組員たちで、組の金の1億円を持ち逃げした鮫肌の行方を追っていた。追っ手のメンバーには、組の幹部の田抜、会長の息子のミツル、鮫島の兄貴分の沢田に加えて、他に8人の下っ端ヤクザが集められていた。

トシコを連れた鮫肌は、山荘でシャワーを浴び、服を着る。目を覚ましたトシコは、鮫肌に一目惚れしたようで、洗面所で身だしなみを整える。田抜たちは、山荘のすぐそばまで来ており、それに気づいた鮫肌は、トシコを置いて逃げ出す。

男たちが踏み込んできたので、トシコは洗面所に鍵をかける。しかしヤクザはドアを破壊し、中へ入ってくる。トシコがピンチを迎えた瞬間、鮫肌が戻ってきて、2人のヤクザを撃ち殺す。鮫肌は、トシコが心配で帰ってきてくれたのだ。

鮫肌とトシコは、山の中へ逃げ込む。動物並みの嗅覚を持つミツルが、臭いを頼りに2人のあとを追う。しかし2人が川を渡ったので、追跡をやめてしまう。ミツルは、服が濡れるので水に入るのが嫌だった。田抜は、ミツルのわがままさに呆れてしまう。

黙って鮫肌に従っていたトシコは、突然山の中で立ち止まり、家出してきたのだと泣き出す。「あんなところに戻りたくない」と言って泣き続けるトシコに、鮫肌は「戻らなきゃいい」と声をかけてやる。その頃、道夫はトシコの部屋を漁り、彼女の下着を嗅ぎながら悶絶していた。

鮫肌男と桃尻女のあらすじ【転】

どうしてもトシコを連れ戻したい道夫は、殺し屋の山田を呼ぶ。ブスだった道夫の前妻も、道夫の依頼で山田に殺されていた。道夫は、トシコが男と駆け落ちしたと思い込み、男を殺してトシコを連れ戻して欲しいと山田に頼む。ただの家出だったとしても金は払うというので、山田はその依頼を受ける。

ラブホテルで一泊した鮫肌とトシコは、他の宿泊客のコルベットを強奪し、逃走を続ける。ヤクザたちは念密に連絡を取り合いながら、鮫肌を追跡していた。山田はヤクザたちの会話を盗聴し、鮫肌とトシコが、黒のコルベットで逃走していることを知る。

休憩のためパーキングで車を降りた山田は、目の前に黒のコルベットが停車したので驚く。山田は車から降りてきた鮫肌を尾行し、男子トイレに入る。鮫肌は、男子トイレの個室で用を足していた。山田は他の人間がいなくなったのを見計らい、ドア越しに鮫肌を撃つ。しかし弾はドアを貫通せず、鮫肌に捕まってしまう。鮫肌は山田をしげしげと見つめ、彼の鼻血を拭いてやる。すっかり鮫肌に惚れ込んだ山田は、「好き!」と連呼する。鮫肌は思わず吹き出し、ドナドナを歌い終えるまでトイレから出ないよう指示を出し、山田を見逃してやる。山田は嬉々として、ドナドナを熱唱する。

山田は道夫に電話をして、「帰る」と言い出す。しかし道夫にトシコだけでも連れ戻して欲しいと泣きつかれ、鮫肌に悪いと思いつつ、2人の追跡を続ける。

鮫肌とトシコは、金を払えばなんでもしてくれる便利屋のアジトへ行き、偽造パスポートを作ってもらう。便利屋は裏社会の事情通で、鮫肌の事情も全て知っていた。鮫肌の逃亡を手伝ったことがバレたら、自分の身も危なくなるので、便利屋はいつもの倍の代金を現金で請求してくる。鮫肌は仕方なく、トシコのことを頼み、別の場所に隠してある金を取りにいく。

その様子を山田が見ていた。今がトシコを連れ戻す絶好のチャンスだったが、山田は迷う。そして見知らぬ釣り人に悩みを相談し、うだうだ喋っているうちに眠ってしまう。その間に沢田がやってきて、トシコを拉致していく。それに気づいた山田は、沢田の車を追跡する。

アジトに戻った鮫肌は、トシコが連れ去られたことを知り、便利屋に銃口を向ける。便利屋は沢田と取引きしたことを認め、鮫肌に女を見捨てて逃げるよう忠告する。しかし鮫肌は沢田の行き先を聞き出し、トシコの救出に向かう。

鮫肌男と桃尻女のあらすじ【結】

沢田は、道夫のホテルで待機中の田抜に、女を連れてそちらに向かうと連絡する。しかし、途中で急に進路を変え、森の中で車を停める。沢田の車を監視していた山田は、トシコだけが車から降りてくるのを目撃する。田抜は、沢田との連絡が途切れてしまい、苛立っていた。

その夜。ホテル周辺まで来ていた鮫島は、用を足しに外へ出たヤクザに銃を突きつけ、トシコの居場所を聞く。しかし鮫肌の背後には、他のヤクザが勢揃いしていた。とうとう捕まってしまった鮫肌は、ホテルのロビーで半殺しにされる。

山田はトシコを捕まえ、道夫のところへ連れていく。トシコの顔を見た途端、道夫は態度を急変させ、山田を冷たく追い払う。道夫のいた管理室では、監視カメラの映像が見られるようになっており、山田は鮫肌が捕まったことを知る。鮫肌は田抜に、金の隠し場所を聞かれていたが、すでに喋れないほど痛めつけられていた。

車に戻った山田は、武器の詰まったカバンを持ち、ホテルへ引き返す。道夫は隠し部屋にトシコを連れ込み、変態プレイを強要していた。山田は、暗闇でも目が見える暗視スコープを装着し、電気のブレーカーを落とす。山田は、暗闇の中でヤクザを皆殺しにするつもりで、意気揚々とフロントに姿を現す。しかしロビーの電気は消えていなかった。仕方がないので、山田は堂々と銃をぶっ放す。呆気にとられていたヤクザも、すぐに反撃を開始し、ロビーで壮絶な銃撃戦が始まる。山田は命が尽きるまで戦い続け、鮫肌を逃がすことに成功する。しかし山田は、そこで絶命する。

一方、道夫の隠し部屋は暗闇となり、トシコは道夫を殴打して、下着姿で逃げ出していた。銃を持って山の中へ逃げ込んだ鮫肌は、生き残ったヤクザと撃ち合いをしながら、逃亡を続ける。途中で腹を刺されてしまうが、それでも必死で逃げる。田抜は血痕を辿り、木の根元でへたり込んでいた鮫肌を追い詰める。田抜は鮫肌の頭に銃を押し付けるが、田抜の背後には銃を持ったトシコがいた。身動きの取れなくなった田抜に、鮫肌も銃口を向ける。しかし田抜は、素早くトシコの喉元にナイフを突きつけ、3人とも身動きが取れなくなる。そこへ道夫がやってきて、田抜と鮫肌に発砲する。撃たれた田抜は、道夫を撃ち返して絶命。そして道夫もその場に崩れ落ちる。

トシコは無傷だったが、鮫肌は腹を撃たれていた。瀕死の鮫肌は、心配そうに自分を見つめるトシコの顔を見て、フッと微笑む。

2年前、郵便局に押し入った強盗は沢田で、血のりを仕込んで撃たれ役をしたのが鮫肌だった。他の客や職員が遠巻きに見ている中、トシコだけは必死で鮫肌を助けようとしてくれた。鮫肌は今やっと、あの時の女性がトシコだったのだと気づき、微笑んだのだ。そして、夢のお告げに従ってトシコを逃した沢田も、後からそのことに気づいていた。あの日、鮫肌と沢田は、強盗を終えて帰る車内で、妙に幸せな気分になっていたのだった。

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