映画『八日目の蝉』あらすじとネタバレ感想

八日目の蝉の概要:2011年公開の日本映画。不倫相手の子供を誘拐した女の3年半に渡る逃亡劇の前半・誘拐された少女が大人になった時の心の葛藤を描いた後半をスリリングに描いたドラマ作品。

八日目の蝉 あらすじ

八日目の蝉
映画『八日目の蝉』のあらすじを紹介します。

不倫相手の子供を中絶した希和子(永作博美)は、相手と妻との間にできた子供を一目見て全てを納得しようと男性宅を訪れた。
そこには1人でいる赤ん坊の姿が。
咄嗟に彼女を誘拐してしまった希和子は、かねてから男性との間に子供が出来たら薫と名付けようと決めていたため「薫」と名付けた。

誘拐後、エンジェルホームという施設に身を隠すもひょんなことから居場所がばれ、そのまま小豆島に渡る。
周囲の協力もありなんとか平穏な暮らしをするも、またここで2人の居場所がばれえしまことに。
腹を決めた希和子は親子としての最後の思い出を作ろうと、写真館で写真を撮ったり海に行ったりと親子ごっこを楽しんだ。

そして場面は大人になった薫・本名は恵里菜(井上真央)も不倫相手の子を宿していた。
実の両親の元に帰ってもなつけない幼少期を過ごした恵里菜は、施設時代に知り合いだった子に誘われ自分探しの旅をするため小豆島へ。
そこで希和子との思い出をたどっていく。
最後自分と引き離されるとき女性はなんといったのか、それが気になると。
子供を産もうか悩んでいる恵里菜は、自分探しの旅を終えてやはり産もうかと覚悟を決める。

そんなとき薫と同じくらいの女性を見ると気になる癖がついてしまった希和子は恵里菜をみつめる。
そしてそれが恵里菜だと気がついて「薫」と声をかけた。
振り返った恵里菜はそのまままた歩き出すのだった。

八日目の蝉 評価

  • 点数:75点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

作品概要

  • 公開日:2011年
  • 上映時間:147分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ、ミステリー
  • 監督:成島出
  • キャスト:井上真央、永作博美、小池栄子、森口瑤子 etc

八日目の蝉 ネタバレ批評

映画『八日目の蝉』について、感想批評です。※ネタバレあり

永作博美のすごさ

こんなに凄かったのか。
久しぶりの大物女優の演技に、脱帽である。
もとアイドルとは、思えない鬼気迫る迫真の演技に井上真央の印象などまるで忘れてしまう、そのくらいの人である。
子供がいるように思えない姿と、アイドル出身とは思えない演技力。
この人は一体いつからこんなに人のめに止まるような才能を開花させたのか疑問が多い。

冷静さを失ってはいけない映画

泣いてしまう。
前半部分、希和子が薫と離ればなれになるところが、一番泣けてしまった。
しかしここで冷静さを取り戻さなければいけない。
希和子は加害者であり、薫は被害者であるのだ。
そう彼女は不倫相手の子供を誘拐してしまった犯罪者なのである。
ここを忘れがちだ。
なぜならそのくらい俳優人全員が迫真の演技であり、誰が悪いのかはっきり描いているのだがそれはリアルですべての人々の気持ちがきちんと描ききれているからだろう。

実母役の森瑶子も実母であるがゆえに苦しむ姿が描かれており、一筋縄ではいかないすべてを細部にわたり描いている。
突発的に誘拐、その後のその家族のすべてを変えてしまった。
その罪は大きいのである。

ラストシーンの曖昧さ

ラストシーンで希和子が薫を呼ぶシーンがある。
これは、振り向いた薫だがそのまま行ってしまうというもの。
これは散々議論をかもしだした。
結末は観客に委ねられてしまったからだ。

しかし1つだけわかったこと。
それは育ててくれた希和子のことを求めていたのではないかということ。
もちろん誘拐されなかったら実母を求めるだろう。
だから実母が悪いわけではないのだ。
全員が加害者であり全員が被害者なのだ。

八日目の蝉 感想まとめ

衝撃的な作品である。
また俳優同士の演技のぶつかりあいもまた見事であり、近年のほうがにおいてはまれに見る重厚で緊迫感漂う優秀作品であった。
実際公開当初からマスコミでは取り上げられ、宣伝が一人歩きしていた。
そのためそんなに期待せずに鑑賞したら頭を何かで打ち付けられたようなショックに襲われてしまったのだ。

何が正しく間違っているのかを見失わせるほどの、主人公の誘拐犯の正義みたいなものにも驚くし、この映画で見ていることが全てではないのかもしれないという人間の矛盾のようなものさえ感じてしまった。

娯楽作品というよりも新聞欄を映画にしたドキュメンタリーのような印象をうけた映画。
邦画もやるなと思った瞬間だった。

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