1984年に公開され、以後人気シリーズとなった『ベスト・キッド』のリメイク。舞台をアメリカから中国へと移し、移住してきた黒人少年とジャッキーチェン扮するカンフーの天才ハンの物語に設定変更されている。監督は『ピンクパンサー2』のハラルド・ズワルト、脚本は『96時間』のロバート・マーク・ケイメン。
映画『ベスト・キッド』 作品情報
- 製作年:2010年
- 上映時間:140分
- ジャンル:アクション
- 監督:ハラルド・ズワルト
- キャスト:ジェイデン・スミス、ジャッキー・チェン、タラジ・P・ヘンソン etc…
映画『ベスト・キッド』 評価
- 点数:60点/100点
- オススメ度:★★★☆☆
- ストーリー:★★★☆☆
- キャスト起用:★★★★☆
- 映像技術:★★★☆☆
- 演出:★★★☆☆
- 設定:★★★★☆
[miho21]
映画『ベスト・キッド』 あらすじ(ストーリー解説)
映画『ベスト・キッド(2010)』のあらすじを紹介します。
母の転勤でデトロイトから北京へ移り住んだアフリカ系アメリカ人の少年・ドレ。引っ越した初日から同年代の少年たちにいちゃもんを付けられ、カンフーでボコボコにされてしまう。
日常化してしまったいじめに苦しめられている時、アパートの管理人ハンがカンフーで少年たちを追い払ってくれた。
ドレはハンにカンフーの教えを乞い、2人は師弟関係になった。しかし、特訓の内容はカンフーとは何ら関係がないと思われるものばかり。
うんざりしていたドレに、ハンは特訓の意味を教える。
ドレは、カンフーの特訓を続ける中で、いじめの原因ともなった少女メイとの親交を深めていく。しかし、ドレはメイに迷惑をかけてしまい、メイから友達をやめると告げられてしまう……。
映画『ベスト・キッド』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『ベスト・キッド(2010)』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
現代風アレンジ 失敗?
リメイク元は白人と東洋人の友情を描いていましたが、本作は黒人と東洋人の友情がメインテーマです。東洋発祥の格闘技で困難に立ち向かうという根幹は同じですね。
しかしながら、リメイクとして上手くいってないなぁ、と思ってしまいます。
まず、ドレがいじめられる理由が違うだろうと思います。そこは人種差別なんじゃないか?女の子を見ていただけでいじめられるのは、ちょっと変ではないか?と思いますね。
子どものイジメの原因なんて大したもんじゃないですけど、映画の題材としては……。
当然、後々のストーリーとの関係性を持たせなければいけないんだから、少女がイジメの原因に関わってこなくてはいけません。
だから、「ドレがいじめられているところにメイが止めに入る。彼女を守ってあげるために強くなりたい!」とかね。他にいくらでもアイデアが出せるのに。
もう一つはハンの設定。いくらなんでも電波すぎではないか……。ジャッキー・チェンですよ。ジャッキー・チェンが電波オヤジって悲しくなるわ!
中国の風景
本作は中国を賞賛する映画でもあるわけですから、あちこちに中国の姿が映し出されています。特にお気に入りなのはドレが引っ越してきた初日の広場のシーン。
屋外で卓球やってる!麻雀やってる!
ちょっと興奮しました。興奮しましたけど、いかにもプロトタイプな中国の見せ方でちょっとガッカリですね。冒頭のシーンだから小細工なしのプロトタイプでいいじゃん、と思ったのか?
現代中国っぽさも必要だったんじゃないかなぁ、と思います。本作については思うことだらけですね。
映画『ベスト・キッド』 まとめ
本作もリメイク元も、原題は『The Karate Kid』なんですよ。邦題は変更されているんですね。元々のシリーズでは空手で敵を倒していくんですが、本作では空手じゃなくてカンフーなんですよ。
舞台が中国で主演がジャッキー・チェン。当然の変更ではあるんですが、カンフーやるなら別タイトルでいいじゃねーか!と思いました。
ただでさえ日本文化と中華文化は混合されて……というか、日本は中華文化圏にあるわけだから当然なんですけど、誤解を産むだろう!と。
オープニングで注釈入れて欲しかったですね。「本作はカラテ映画ではなくカンフー映画です。ミヤギさんは出てきません。主演はジャッキー・チェン」くらいのことはねぇ。冗談ですけど。
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