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映画『猫侍』あらすじネタバレ結末と感想

映画『猫侍』の概要:2013年から放送されていた、猫の玉之丞と浪人の班目久太郎の絆を描いたドラマの劇場版。2014年に公開された。ドラマのストーリーと同じ世界観だが、ストーリー上のつながりはない。

映画『猫侍』 作品情報

猫侍

  • 製作年:2013年
  • 上映時間:100分
  • ジャンル:コメディ、時代劇
  • 監督:山口義高
  • キャスト:北村一輝、蓮佛美沙子、浅利陽介、戸次重幸 etc

映画『猫侍』 評価

  • 点数:80点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★☆☆☆

映画『猫侍』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)

映画『猫侍』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

映画『猫侍』 あらすじ【起・承】

家に妻と娘を残し、江戸に出稼ぎに来ている浪人の斑目久太郎は、米沢一家若頭の三郎太から相川一家の猫の暗殺を頼まれる。
猫派の相川一家の白猫、玉之丞がお奉行様に気に入られて嫁に行くという話が持ち上がり、犬派の米沢一家は窮地に立たされているという。
お金に困っていた久太郎は渋々引き受けるが、玉之丞には“猫番”という用心棒までついていた。
やる気の無い猫番をかわし、久太郎は玉之丞の暗殺に成功。

翌朝、相川一家は大騒ぎに。
久太郎のところに暗殺成功の確認をしにきた三郎太だったが、猫は化けて出ると言われ、怯えて逃げ出す。

しかし久太郎は玉之丞を切っておらず、こっそり連れ帰っていた。
仕官先も決まらず、内職をしながら長屋暮らしをする久太郎に懐いた玉之丞に、久太郎も愛着が湧いていく。
何も食べない玉之丞に困り果てた久太郎は、相川一家の屋敷に再び忍び込んで餌を探す。
座敷郎の中で、玉之丞の替え玉として拾われた猫の世話をする女中から餌を分けてもらい、新しい猫番を倒して長屋に帰る久太郎。

しかし後をつけてきた女中、お梅は長屋に入りびたり、親の仇を探す猫番の新助が弟子入り志願してきて、久太郎の周りは騒がしくなっていく。

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映画『猫侍』 結末・ラスト(ネタバレ)

相川一家の源七郎が久太郎に、米沢一家の犬の誘拐と、元猫番で今は米沢一家の“犬番”をしている島崎新右衛門の殺害を依頼してきた。
偶然居合わせた新助は、仇の新右衛門が身近にいたことに驚き、単身で米沢一家に乗り込む。
だが、新右衛門に簡単に斬られそうになり、“猫の知らせ”で駆けつけた久太郎に救われる。

新助は米沢一家の犬を相川一家に連れ帰り、新右衛門と戦うきっかけを作ろうとする。
玉之丞が生きている事に気が付いた相川一家も、お梅と一緒にいた玉之丞を攫う。

犬と猫を引き渡す約束の場所に集まった、相川一家と米沢一家。
新助は新右衛門に斬りかかるが、久太郎が間に入る。
玉之丞を抱え、新右衛門を相手にする久太郎だったが、実は久太郎は人を斬ることが出来なくなっていた。

斬りあいを放棄した久太郎に周囲が唖然とするなか、相川一家親分の平八が飄々と現れ、久太郎に玉之丞を託して撤収と声をかけて帰ってしまった。
米沢組もそのまま撤収する。

お梅は姐さんにいびられながらも強く生きる決意を固め、新助は実家に帰ることを決める。
お奉行様の猫番になった新右衛門は、久太郎の事を“猫侍”と呼んで去っていった。
久太郎が久々に家族との時間を過ごす中に、玉之丞の姿もあった。

映画『猫侍』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『猫侍』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

使いまわしではないドラマとは違った世界観

猫に萌える侍を描いた、コメディ要素たっぷりの時代劇。
ドラマ版の人気によって劇場版が制作されたが、ドラマとのつながりは全く無い、玉之丞と久太郎の出会いや周囲の人物との関係など、映画オリジナルのストーリー。
ドラマ版の使いまわしではなく、全く新しい世界観で作り直したことで、ドラマのファンでも楽しめる内容になっている。
しかし、ドラマで使われた玉之丞のシーンがほぼそのまま使いまわされているのは、動物を相手にした作品であっても、やはり手抜きのような印象を受ける。

時代劇としてもしっかり作られた作品で、島崎新右衛門と久太郎役の殺陣のシーンは圧巻。
親の仇を取ろうとする新助や、“犬派”米沢一家と“猫派”相川一家の抗争も、ギャグを交えてはあるがしっかりと描かれている。
親分が抗争の事をすっかり忘れていたり、相川一家親分の一声で解散になるのはツッコミどころだが、誰も命を落とさないハッピーエンドには心が温まる。

斬新な演出とキャラクターが面白い

久太郎役の北村一輝のセリフはとても少なく、心の声だけで感情を表現していくという演出は斬新。
渋い顔をしながら三郎太に対して「バカがうつる」と子供じみた事を心の中で言ったり、怖い顔をしながら心の中で自分のテーマソングを歌うなど、見た目では判断できない久太郎というキャラクターが魅力的。
玉之丞を目の前にして、心の中で「萌えー」と叫ぶシーンは特に印象的だ。

白猫の玉之丞として出演した、「さくら」と「あなご」の2匹の猫も可愛らしくて、猫好きにはたまらない作品。


侍姿の北村一輝さんが猫を抱えているポスターは、なかなかインパクトがあった。イカツイ表情の主人公・斑目久太郎が猫に振り回されている姿は、思わず笑ってしまうぐらい微笑ましかった。ストーリーとしては、コントを見ているかのようなおもしろさがあった。
テレビ版とは繋がっていないため、今作から見始めても全然大丈夫なストーリーになっている。真面目に見るというよりは、ポップコーンやジュースを片手に気軽に楽しむ作品だと思う。(女性 30代)

映画『猫侍』 まとめ

動物と人間の関係を描いた作品の中でも、時代劇であり侍と猫とのハートフルな関係を描いた、微笑ましい作品。
顔は怖いのに、心の声は全く怖くない面白いキャラクター班目(まだらめ)久太郎と、猫の玉之丞(たまのじょう)が時に面白く、時に感動させてくるという、見どころ満載な内容。

続編映画となる「猫侍 南の島へ行く」や、ドラマのシーズン2、スペシャルドラマなど、根強い人気を誇っている。
また、玉之丞役の猫、さくらとあなごのカレンダーなども発売された。

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この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ局の映画番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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