12000作品を紹介!あなたの映画図書館『MIHOシネマ』

映画『猫侍 南の島へ行く』あらすじネタバレ結末と感想

映画『猫侍 南の島へ行く』の概要:猫に萌える強面の侍の姿を描いた人気ドラマ「猫侍」の、劇場版2作目。台湾で先行公開された後に、日本でも劇場公開された。主演の北村一輝は、脚本の製作に参加している。

映画『猫侍 南の島へ行く』 作品情報

猫侍 南の島へ行く

  • 製作年:2015年
  • 上映時間:85分
  • ジャンル:コメディ、時代劇
  • 監督:渡辺武
  • キャスト:北村一輝、LiLiCo、高山善廣、木下ほうか etc

映画『猫侍 南の島へ行く』 評価

  • 点数:45点/100点
  • オススメ度:★★☆☆☆
  • ストーリー:★★☆☆☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★☆☆☆
  • 演出:★★☆☆☆
  • 設定:★☆☆☆☆

映画『猫侍 南の島へ行く』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)

映画『猫侍 南の島へ行く』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

映画『猫侍 南の島へ行く』 あらすじ【起・承】

加賀藩にある家で妻お静と娘ハル、そして猫の玉之丞と暮らす斑目久太郎の元に、義理の母タエがやってくる。
土佐で剣術指南役を探していると聞きつけたタエは、士官できなければ離縁と告げて、玉之丞と久太郎を旅に出す。
旅の途中で忍者に荷物を盗まれ、なんとか取り戻したものの、土佐へ向かう船に乗り遅れてしまう。
格安で土佐に行ける船を見つけたものの、そこには“れんたる”の文字が。

自力で船を漕ぐうちに迷ってしまい、気が付くと岩場に倒れていた久太郎と玉之丞。
森の中にあった家に玉之丞が入ってしまい、慌てて後を追うと、黒猫ヤムヤムを抱いた肌の色が黒い少女カワヤと出会う。

翌日、姿の見えない玉之丞を探してカワヤの家を訪れる久太郎。
しかし、白猫を神と崇める島民によって、玉之丞は攫われてしまう。
ヤムヤムを抱いたまま玉之丞を探して村に入る久太郎だったが、黒猫は悪魔だと信じる村人によって、檻に閉じ込められてしまった。

同じ檻にいた、島の宝を狙う女海賊お蓮に、そこが土佐ではなく南の島だと教えられて驚く久太郎。
そしてカワヤが差し入れてくれたバナナを食べ過ぎ、お腹を壊してしまう。

映画『猫侍 南の島へ行く』を無料視聴できる動画配信サービスと方法
映画『猫侍 南の島へ行く』を無料視聴できる動画配信サービスと方法を分かりやすく紹介しています。

映画『猫侍 南の島へ行く』 結末・ラスト(ネタバレ)

お蓮が盗んできた玉之丞を取り返すが、それを見た村人は久太郎が盗んだと勘違い。
火あぶりになって殺されそうになったところを、玉之丞に助けられた久太郎は、村人から手厚い歓迎を受ける。
実は村長は江戸にいたことがあり、村人たちも日本語を話すことができたのだ。
そして村長から、宝物だというバナナの種を貰う久太郎だが、お腹を壊したせいで納得がいかない。

翌朝、脱走していたお蓮が率いる海賊たちが、途中で捕まえた玉之丞を盾にして攻めてきた。
久太郎が海賊たちを倒し、目的のバナナの種を譲ると、彼らは二度と襲わないと誓って去っていった。

そして久太郎は、玉之丞と共に家に帰ることを決める。
ヤムヤムは悪魔だと差別されないようになっていた。

土佐には向かわずに帰宅した久太郎を、義理の母が待ち受けていた。
離縁させる原因を作ろうと、船に乗り遅れる原因になった忍者を仕向けた張本人タエは、後ろめたさを感じていたため離縁の話は持ち出さなかった。
そしてお静とハルが、流行の珍味だというバナナを差し出したため、久太郎は絶句するのだった。

映画『猫侍 南の島へ行く』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『猫侍 南の島へ行く』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

入りにくい世界観にガッカリ

浪人の“猫侍”こと班目久太郎と、白猫の玉之丞が織りなすハートフルコメディ時代劇の劇場版2作目。
土佐に行くつもりがクジラに飲み込まれ、猫の玉之丞と一緒に南の島で奮闘するという突拍子もないストーリーは、ドラマ版や劇場版1作目を見ていないと入り込めない世界観だ。
また、これまで時代劇として通してきた作品が、突然南の島を舞台に変えてしまうのには抵抗がある。

時代劇から離れすぎた穴だらけのストーリー

「れんたる」の船など、時代設定を無視しているため、人を選ぶような展開になっている。
来るときはクジラに飲み込まれ、低気圧に巻き込まれたりしてようやくたどり着いた南の島だったのに、簡単に帰れてしまうというのはツッコミどころ。
9日間も岩場で生活していたはずの久太郎が、日焼けもしなければヒゲも伸びないという、時間の感覚の無さもツッコミどころのひとつ。

南の島でも怖い顔をしたままの久太郎の心の声のボケっぷりはそのままだが、前半は島の人々と言葉が通じないように描かれているため、いまいち面白さに欠ける。
テロップでごまかす部分が多く見られ、必要性を全く感じないことを出しているため、映画としての質の低下を感じてしまう。

独特のキャスティングの面白さは健在

プロレスラーの高山善廣が演じる海賊の1人と、北村一輝演じる久太郎の殺陣のシーンは迫力がある。
色黒の松崎しげるが村長役として出演し、エンディングテーマの語尾を「にゃー」に変えて歌っているのも、独特で面白い。

玉之丞の愛くるしさはそのままに、黒猫ヤムヤムというもう1匹の猫の出演には癒されるだろう。

映画『猫侍 南の島へ行く』 まとめ

ドラマ版「猫侍」、ドラマ版のシーズン2、劇場版1作目とヒットが続いたシリーズ作品だが、本作はどこか面白味に欠ける作品。
侍と猫という意外なコンビと、時代劇コメディという設定が面白かったシリーズだが、“猫侍”こと班目(まだらめ)久太郎と猫の玉之丞(たまのじょう)が南の島に漂流してしまうという、新たな試みにチャレンジした。

間の抜けた内容ではあるが、玉之丞を演じた猫「さくら」と「あなご」のかわいらしさは、未だ健在。
黒猫ヤムヤムを演じた猫ジャックは、「黒猫ルーシー」にも出演している。

関連作品

みんなの感想・レビュー