この記事では、映画『DUNE/デューン 砂の惑星(2020)』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説し、この映画の疑問や謎をわかりやすく考察・解説しています。
映画『DUNE/デューン 砂の惑星(2020)』の作品情報
出典:U-NEXT
製作年 | 2020年 |
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上映時間 | 155分 |
ジャンル | SF アクション アドベンチャー |
監督 | ドゥニ・ヴィルヌーヴ |
キャスト | ティモシー・シャラメ レベッカ・ファーガソン オスカー・アイザック ジョシュ・ブローリン |
製作国 | アメリカ |
映画『DUNE/デューン 砂の惑星(2020)』の登場人物(キャスト)
- ポール・アトレイデス(ティモシー・シャラメ)
- 王族アトレイデス家の後継者。未来が視える能力を持つ。
- レト・アトレイデス(オスカー・アイザック)
- ポールの父親。アトレイデス家の当主。
- レディ・ジェシカ(レベッカ・ファーガソン)
- ポールの母親。ベネ・ゲセリットという秘密結社のメンバー。人を操る力がある声を持つ。
- ウラディミール・ハルコンネン男爵(ステラン・スカルスガルド)
- アトレイデス家の宿敵。デューンの資源を自分の物にしようとしている。
- チャニ(ゼンデイヤ)
- 砂の惑星デューンのフレメン族の戦士。ポールの夢に出現する。
- ダンカン・アイダホ(ジェイソン・モモア)
- アトレイデス家の最強の家臣でありポールの理解者。
映画『DUNE/デューン 砂の惑星(2020)』のネタバレ・あらすじ(起承転結)
映画『DUNE/デューン 砂の惑星(2020)』のあらすじ【起】
西暦10190年、地球からあらゆる惑星に移住した人類は新たな宇宙帝国を造り上げていた。皇帝を頂点とした身分制度の存在する大統領家と呼ばれる一族が各惑星を統治していた。大統領家の一つである王族アトレイデス家の当主であるレト・アトレイデス公爵は皇帝から新たな命令を受けた。それは惑星アキラス、通称「デューン」を統治するというものであった。アトレイデス家の後継者であるポール、その母親ジェシカらとともにレト公爵はデューンへと移住することになった。
ジェシカは超能力を持つ女性の種族である「ベネ・ゲセリット」の血をひいており、不思議な能力を持っていた。そのため、ポールも未来を視ることができる能力を授かっていたが、ジェシカの判断ではまだ完全に能力は開花していなかった。しかし、ポールは「クイサッツ・ハデラッハ」と呼ばれる選ばれし超能力を持った世界を変える人物であった。ポールは、繰り返し見る夢の中に現れる青いを持つ女性のことが気になっていた。さらに、恐ろしいことが起きるであろう未来を予感し不安を感じていた。
映画『DUNE/デューン 砂の惑星(2020)』のあらすじ【承】
デューンは一面が砂漠の砂の惑星であり、水分が存在していなかった。そして「コオリオの砂嵐」と呼ばれる暴風が吹いており、砂漠には砂虫と呼ばれる巨大生物「サンドワーム」が生息していた。しかしデューンに存在する「メランジ」と呼ばれるスパイスの一種は、抗酸化作用や様々な効果を持つ宇宙でも貴重なものであった。そのためデューンを支配する者は宇宙を制すると言われていた。
これまでメランジを採掘する権利を有していたハルコンネン家は、アトレイデス家をライバル視していた。ハルコンネン家との戦闘を予測したレト公爵は、デューンの先住民であり戦士であるフレメン族との協定を望んだ。フレメン族は誇り高い戦闘民族で、デューンで生活する独自の生活法を持ち、メランジの影響で青い瞳を持っていた。しかし、フレメン族の長スティルガーは、協力を拒みメランジの採掘のみ許可を出した。
メランジの採掘の際に起きる機械の振動でサンドワームに見つかってしまうため、アトレイデス家はデューンでの生活に苦戦していた。その頃ハルコンネン家当主の男爵はレト公爵の暗殺を画策していた。
映画『DUNE/デューン 砂の惑星(2020)』のあらすじ【転】
レト公爵は王族医師のドクター・ユエに裏切られ、ハンターシーカーと呼ばれる暗殺装置に毒を刺されてしまった。するとデューンに張ってあったシールドが破られ、皇帝の近衛兵サルダウカーと共にハルコンネン家が襲撃してきた。皇帝とハルコンネン家は裏で結託しており、権力を広げつつあったアトレイデス家を潰そうと罠に嵌めたのであった。
ポールとジェシカは敵に捕えられてしまった。戦闘機で運ばれていた二人は、砂漠でサンドワームの餌食にされる計画を聞いた。すると、ジェシカがポールに相手を操る能力を使うよう目で合図した。ジェシカの能力も合わさることで、二人は戦闘機内の敵を倒すことに成功した。しかし、砂漠の真ん中に残された二人はテントを張って助けを待つしかなかった。水分のない状況の中で、二人は命の危機に陥っていた。さらに、遠くでアトレイデス家の本拠地が燃えているのを見た二人は父親レト公爵が死んでしまったことを悟り、嘆き悲しんだ。
映画『DUNE/デューン 砂の惑星(2020)』の結末・ラスト(ネタバレ)
2人のもとに忠実な家臣であるダンカンが助けに現れた。ダンカンは飛行船でフレメン族のカインズ博士を連れてきていた。2人とダンカンは古い採掘施設に身を隠したが、そこにサルダウカーが攻め込できた。ポールとジェシカを守るため、ダンカンは自らが犠牲になりサルダウカーに立ち向かい命を落とした。
カインズ博士とポールとジェシカは再び飛行船に乗りフレメン族のもとへ向かおうとした。しかし飛行船がコオリオの砂嵐に巻き込まれ、視界は砂嵐のみになってしまった。しかしその時、メランジの作用で「クイサッツ・ハデラッハ」へと覚醒したポールのおかげで、飛行船は無事に嵐を抜けることができた。
砂漠に降り立ったポールたちは、フレメン族がまとうスーツを着て歩き始めた。すると、ポールたちを見張っていたフレメン族が姿を現した。そこにはポールの夢に出てくる女性の姿もあった。フレメン族は仲間になる条件として決闘をしろとポールに戦いを挑んだ。ポールはダンカンに教わった剣術で相手を殺し戦士となった。ポールは新しい自分の人生へと進むため、フレメン族と共に砂漠を歩き始めた。
映画『DUNE/デューン 砂の惑星(2020)』の考察・解説(ネタバレ)
映画『DUNE/デューン 砂の惑星(2020)』とナウシカの関連性は?
映画『DUNE/デューン 砂の惑星(2020)』と『風の谷のナウシカ』は、一見すると関連性があるように思えますが、実際には全く別の作品です。両作品に共通しているのは、砂漠や自然環境が重要な役割を果たしている点です。『デューン』では、砂の惑星アラキスを舞台に、巨大な砂虫や貴重な資源「スパイス」が登場します。一方、『ナウシカ』では、砂漠ではなく毒の森「腐海」と巨大な生物オームが物語の中心となります。どちらの作品も、人間と自然の関係性を探求するテーマを持っているのです。
また、『デューン』の主人公ポール・アトレイデスと『ナウシカ』の主人公ナウシカは、ともに特別な力や予知能力を持つ人物として描かれています。彼らは運命に立ち向かい、環境破壊や戦争に終止符を打とうと奮闘します。さらに、両作品には強大な帝国や権力者が登場し、主人公たちは難しい決断を迫られることになります。
しかし、『ナウシカ』は宮崎駿監督の独自の作品であり、『デューン』の原作者フランク・ハーバートとは直接の関係はありません。『デューン』は1965年に出版された小説が原作で、『ナウシカ』よりも先に存在していました。宮崎監督が『デューン』から直接影響を受けたという証拠はなく、両作品に共通点があるからといって、関連性があるとは限りません。それぞれ独立した作品として鑑賞することができるのです。
映画『DUNE/デューン 砂の惑星(2020)』はなぜ駄作と言われるのか?
映画『DUNE/デューン 砂の惑星(2020)』が一部の観客から「駄作」と評される理由はいくつか考えられます。まず、原作小説が非常に複雑で壮大なストーリーを持っているため、映画という限られた時間の中ですべてを描ききるのは困難です。そのため、観客によっては物語の理解に苦しむことがあるかもしれません。原作ファンの中には、映画で省略された部分や説明不足の箇所に不満を感じる人もいるでしょう。
また、この映画のテンポや演出は比較的ゆっくりとしており、派手なアクションシーンや感情的な場面が少ないことも、一部の観客にとっては退屈に感じられる原因かもしれません。特に、『デューン: パート1』は物語の序章に当たるため、重要な展開の多くが後半に持ち越されています。そのため、この第1部だけでは物語が完結せず、観客が満足感を得られないこともあるでしょう。
さらに、映像の美しさや音楽に力を入れた結果、ストーリー自体が視覚的な要素に埋もれてしまっていると感じる人もいます。確かにビジュアルや音響は高く評価されていますが、一方でキャラクターの感情描写や物語の深みが十分でないという批判もあるのです。特に、登場人物の感情表現が抑えめなところが、「冷たい」印象を与えている可能性があります。
最後に、本作に対する期待値の高さが、かえって裏目に出ているのかもしれません。期待に応えられなかったと感じたファンの中には、失望から「駄作」と評する人もいるでしょう。ただし、これらの意見はあくまで一部の見方であり、総合的には多くの観客から高い評価を得ている作品だと言えます。
映画『DUNE/デューン 砂の惑星(2020)』が面白いと称賛される理由とは?
映画『DUNE/デューン 砂の惑星(2020)』が絶賛される最大の理由は、圧倒的なビジュアルと音響効果、そして精緻に構築された世界観にあります。監督のドゥニ・ヴィルヌーヴは、フランク・ハーバートの原作小説が持つ複雑な設定やテーマを、壮大なスケールで見事に映像化することに成功しているのです。特に、未来の砂漠惑星アラキスの荒涼とした風景や、巨大な砂虫が登場するシーンは、観る者の心に強烈なインパクトを与えます。
また、美しい映像と見事に調和しているのが、ハンス・ジマーによる重厚な音楽です。映像と音楽が一体となって、物語の緊張感と壮大さを盛り上げているのです。特に劇場で鑑賞すると、その迫力に圧倒されること間違いありません。こうした視聴覚的な要素が観客を作品世界に引き込み、深い没入感をもたらしているのです。
さらに、本作は登場人物たちの運命や内面の葛藤を丁寧に描き出しています。主人公ポール・アトレイデスが自らの宿命と向き合い、成長していく姿は、観る者の共感を呼ぶでしょう。彼が家族を失い、新たな運命に導かれていく過程は、感情的に強いインパクトを与えます。
そして、『デューン』の原作小説は、SF文学の金字塔とも呼ばれる傑作です。壮大な政治的陰謀、宗教的なテーマ、環境問題など、現代の観客にとっても興味深い要素が数多く含まれているのです。ヴィルヌーヴ監督はこの複雑な世界観を忠実に再現し、現代の観客をも魅了する作品に仕上げました。
このように、『デューン』は、映像、音楽、テーマ、キャラクターの深みなど、あらゆる面で高いクオリティを誇っています。だからこそ、多くの観客から「面白い」と絶賛されているのです。
映画『DUNE/デューン 砂の惑星(2020)』は全部で何部作になるのか?
映画『DUNE/デューン 砂の惑星(2020)』は、原作小説の壮大な物語を描くために、複数の部作に分けて制作されています。2020年に公開された『デューン: パート1』は、フランク・ハーバートの原作小説『デューン』の前半部分を映画化したもので、物語の序章に当たります。そのため、この第1部だけでは物語が完結せず、ストーリー全体を把握することはできません。
続編となる『デューン: パート2』は、2023年の公開を予定しています。この第2部では、物語の後半部分が描かれることになります。ポール・アトレイデスがフレメンたちと手を組んで反乱を起こし、アラキスを支配するハルコンネン家との最終決戦に挑むのです。この続編によって、ようやく物語は完結し、ポールの運命が明らかになるでしょう。
現時点では、『デューン』は少なくとも2部作として制作が進められていますが、実は原作小説にはシリーズとして6つの続編が存在しています。そのため、ヴィルヌーヴ監督が今後も続編を手がける可能性は十分にあります。特に、原作の第2作目である『デューン・メサイア』の映画化計画も噂されていますが、まだ正式な発表はありません。『デューン』の世界観は非常に奥深く、他のエピソードやキャラクターの物語も描く余地が大いにあるのです。
つまり、現時点では『デューン』は2部作として完結する予定ですが、将来的にはさらなる続編が製作される可能性も秘めているのです。ファンとしては、この先の展開に期待が高まります。
映画『DUNE/デューン 砂の惑星(2020)』はなぜパクリ作品と言われるのか?
映画『DUNE/デューン 砂の惑星(2020)』が一部の人から「パクリ作品」と言われてしまうのは、この作品に登場する要素の中に、他の有名作品と似ている部分があるからです。特に、SF映画やSF文学に詳しくない人の中には、『デューン』の内容が他の人気作品と重複しているように見えてしまう人もいるようです。しかし、実際のところ『デューン』の原作小説は1965年に発表されたもので、現代の多くのSF作品よりもはるかに古い作品なのです。
例えば、映画『スター・ウォーズ』シリーズと『デューン』の間には、いくつかの共通点が指摘されることがあります。どちらも遠い未来の異星を舞台に、壮大な物語が展開されます。また、強大な支配者や「選ばれし者」が登場し、宿命に立ち向かうという設定も似ています。砂漠の惑星や特殊な能力を持つ人物、宗教的なモチーフなども共通しているため、表面的には類似点が多いと感じられるかもしれません。しかし、『デューン』の方が『スター・ウォーズ』よりも先に発表された作品であり、むしろ『スター・ウォーズ』が『デューン』から影響を受けたと言われているのです。
また、『デューン』と『風の谷のナウシカ』の間にも、自然との共生や強力な生物、政治的な対立などの共通点が見られるため、関連性を感じる人がいるかもしれません。しかし、これも『デューン』の方が先に発表された作品です。単なる偶然の一致や、普遍的なテーマの共通性が、パクリと誤解されているのかもしれません。
結論として、『DUNE/デューン』がパクリ作品と呼ばれるのは誤解に基づくものであり、実際には多くの現代SF作品が『デューン』から影響を受けていると言えるでしょう。『デューン』は、SFジャンルの先駆的な作品なのです。
映画『DUNE/デューン 砂の惑星(2020)』の続編情報は?
映画『DUNE/デューン 砂の惑星(2020)』の続編である『デューン: パート2』は、すでに製作が決定しており、2023年の公開を予定しています。この第2部は、フランク・ハーバートの原作小説『デューン』の後半部分を映画化し、物語の結末を描くことになります。『デューン: パート1』が物語の序章だったのに対し、続編ではポール・アトレイデスがフレメンと共に反乱を起こし、アラキスを支配するハルコンネン家との最終決戦が描かれるのです。
『パート2』では、新たな登場人物や予想外の展開が待ち受けています。前作から登場するキャラクターたちがどのように成長し、物語を動かしていくのかにも注目が集まります。特に、ポールがアラキスの支配者となり、自らの運命にどう立ち向かっていくのかが、物語の中心テーマとなるでしょう。また、ポールの母親であるレディ・ジェシカや、フレメンの族長スティルガーとの関係も、重要な役割を果たすことが予想されます。
さらに、フレメンの女性チャニとポールの関係や、彼女が物語の展開にどのように関わってくるのかも見逃せません。前作では夢の中にしか登場しなかったチャニが、ポールの運命にどう影響を与えるのか、大いに気になるところです。
監督のドゥニ・ヴィルヌーヴは、続編ではさらに壮大なビジュアルとアクションシーンを展開すると予告しており、ファンの期待は高まっています。また、続編の成功次第では、さらなる続編や原作者フランク・ハーバートの他の作品の映画化も可能性として浮上しています。
観客は皆、ポール・アトレイデスの物語がどのような結末を迎えるのか、続編の公開を心待ちにしているのです。『デューン』の世界観が、さらにどのように広がっていくのか、楽しみは尽きません。
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