この記事では、映画『異動辞令は音楽隊!』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『異動辞令は音楽隊!』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『異動辞令は音楽隊!』の作品情報
出典:https://video.unext.jp/title/SID0078017
製作年 | 2022年 |
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上映時間 | 119分 |
ジャンル | ヒューマンドラマ |
監督 | 内田英治 |
キャスト | 阿部寛 清野菜名 磯村勇斗 |
製作国 | 日本 |
映画『異動辞令は音楽隊!』の登場人物(キャスト)
- 成瀬司(阿部寛)
- 捜査一課30年のベテラン刑事。犯人確保のためなら手段を選ばない強引な捜査を続けた結果、音楽隊に異動になる。2年前に離婚し、認知症の母と二人暮らしをしている。
- 来島春子(菜々菜々)
- 音楽隊と交通課を兼務するトランペット奏者。一児の母でもある。音楽隊の活動に真面目に取り組んでいる。
- 坂本祥太(磯村勇人)
- 捜査一課巡査部長。成瀬の部下。時代遅れの成瀬の強引な捜査に辟易している。
- 北村裕司(高杉真宙)
- 音楽隊と自動車警ら隊を兼務するサックス奏者。刑事になることを目標にしており、音楽隊の練習に消極的。
- 成瀬紀子(見上愛)
- 成瀬の娘。成瀬を嫌っているが、祖母を心配して頻繁に家を訪れている。
- 成瀬幸子(倍賞美津子)
- 成瀬と二人暮らしをしている成瀬の母。認知症を患っている。
映画『異動辞令は音楽隊!』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『異動辞令は音楽隊!』のあらすじ【起】
捜査一課の成瀬司は、部下に厳しく、犯人逮捕のためなら手段を選ばないベテラン刑事。認知症の母と二人暮らしをしており、時折2年前に離婚した元妻との娘、法子が祖母の世話をしに訪れるが、父である成瀬を嫌っており、LINEもブロックされている。
相次ぐ高齢者を狙ったアポ電強盗事件の捜査に当たっていた成瀬は、犯罪に関わっていると睨んだチンピラ西田の元に令状もないまま訪れ締め上げる。部下の坂本は成瀬のコンプライアンスを無視したやり方を非難するが、まるで聞き入れられず逆に怒鳴られてしまう。
そんな中、成瀬は過去に和太鼓の経験があることを理由に広報担当の音楽隊への異動を言い渡される。ハラスメント対策室に「成瀬に精神的圧迫感を感じている」という投書が届いたのだと言うのだ。
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映画『異動辞令は音楽隊!』のあらすじ【承】
成瀬は渋々ながら僻地にある音楽隊を訪れるが、予算不足のボロボロの練習場や、まるでやる気のないメンバーを見て辟易とする。
成瀬はパーカッションを任されることに。音楽隊のメンバーを見下して威圧的な態度を取る成瀬は、交通課と音楽隊の練習を両立させている来島春子と対立する。
更にその夜、夜中に友人と出歩いている法子を見とがめた成瀬は、その日が以前より誘われていた文化祭だったと知る。法子は、バイトで貯めたお金でギターを買い、文化祭でバンド演奏をしていたのだ。法子は涙ながらに成瀬の元を去っていく。
ある日、新たなアポ電強盗事件が起こったとテレビで見た成瀬は、捜査会議に乱入し「俺は犯人の顔を知っている」と主張するが、「お前はもう刑事じゃない」と上司から言われ、失意のままに帰っていく。
知事も鑑賞する中、市民フェスティバルで演奏を披露した音楽隊だったが、成瀬が楽器を倒してしまったことをきっかけにトラブルが多発し、壊滅的になってしまう。
その様子を見ていた知事は「税金の無駄遣いだ」と吐き捨て去っていく。不貞腐れる成瀬に老婦人の村田ハツは「あなたの音は勇気をもらえる」と優しく声をかけた。
映画『異動辞令は音楽隊!』のあらすじ【転】
その夜、春子の母が営むお好み焼き屋で偶然春子に出会った二人は食事を共にすることに。春子は音大を卒業し、音楽隊に入るために警察官になったのだという。過去の栄光にばかりすがる成瀬を春子は一蹴し、口論になってしまう。
しかしその後、春子が店に置き忘れた警察手帳を届けに成瀬の家を訪れる。警察としてあってはならない失態を犯した自己嫌悪に陥る成瀬に春子は「失敗はみんなでカバーすればいい」と声をかけ、セッションの楽しさを教える。
それから、次第に積極的に練習をするようになった成瀬は笑顔を見せるようになる。偶然スタジオで出会った法子ともセッションを通じて打ち解け始める。
音楽隊では定期演奏会の練習が始まっていた。これまでの態度を改め、音楽に真面目に向き合う成瀬を中心に、次第に音楽隊のメンバーも熱心に練習に取り組むようになる。
順調かに思われた音楽隊の活動だったが、音楽フェスティバルの失態を見た知事から、次の定期演奏会で音楽隊を解散すると告げられる。
映画『異動辞令は音楽隊!』の結末・ラスト(ネタバレ)
そんな中、定期演奏会の前日に再びアポ電強盗事件が起こり、音楽隊のファンだった村田夫人が殺されてしまう。衝動に駆られて現場に駆け付けた成瀬だったが、やはり追い出されてしまう。そんな成瀬を見ていた元部下の坂本は、以前から成瀬が目をつけていた西田の元を訪ね、犯罪グループのリーダーと接触を謀ることに成功する。
定期演奏会の当日、成瀬は音楽隊のメンバーの力を借り、ピエロに扮してリーダーを確保する。音楽隊が捨て身で犯人を捕まえる様子がSNSで拡散され、知事は手のひらを返したように音楽隊を称賛し、音楽隊解散の話は無かったことに。
定期演奏会の直前、坂本は涙ながらにハラスメント対策室に投書して成瀬を異動させたのは自分だと告白する。成瀬は、坂本は間違っていなかったといい、同じ警察同士、違うパートでセッションするのだと伝えた。
成瀬の母や娘の法子、春子の息子、そして知事達が見守る中、定期演奏会は大成功を収め、成瀬は大喝采を満足そうに浴びるのだった。
映画『異動辞令は音楽隊!』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
最初は硬派な刑事・成瀬が、まさかの音楽隊に異動になるという設定に驚きました。でもそのギャップこそが面白くて、物語が進むにつれて成瀬の心の変化にどんどん引き込まれていきました。音楽という未知の世界に戸惑いながらも、仲間とぶつかり合い、少しずつ打ち解けていく過程が丁寧に描かれていて、思わず応援したくなる。ラストの演奏シーンでは涙が止まりませんでした。(30代 男性)
成瀬のような“頑固で不器用な男”が音楽隊で変わっていく姿に、思わず心が温かくなりました。最初は全く噛み合わないメンバーたちも、演奏を通じて徐々に信頼を築いていく様子が心地よかったです。警察映画なのに事件は起きず、人間ドラマに重きを置いている点も新鮮でした。とにかくラストの「上を向いて歩こう」の演奏は涙腺崩壊…。人生の転機を描いた良作です。(40代 女性)
音楽隊なんて…と思っていた主人公が、音楽の力で仲間と繋がっていく過程が本当に良かった。特にトランペットの練習に悪戦苦闘する姿や、娘との距離が少しずつ近づいていくシーンは泣けました。家庭も仕事もぎこちない成瀬が、最後には人間らしい柔らかさを取り戻すあたりが感動的。社会人になって初めて「仕事の意味」を考えさせられた一本でした。(20代 男性)
こんなにも「音楽が人を変える」を体現した映画は久しぶり。最初は違和感のある配属でも、そこで成長し、仲間と共に一つの目標に向かうというストーリーは、まさに人生そのもの。広末涼子さん演じる女性隊員との距離感も良く、恋愛に発展しない関係性が逆にリアルで好印象。家族との関係修復も自然に描かれていて、心が温かくなりました。(30代 女性)
定年間近の上司が言った「君の人生、これからだよ」という言葉が刺さりました。転職や異動、思わぬ環境の変化に戸惑うのは誰しも経験があるけれど、そこで腐らず向き合う成瀬の姿はまさに現代人へのメッセージ。警察ドラマにありがちな“犯人追跡”ではなく、“自分との闘い”がテーマなのが斬新。何歳になってもやり直せると思わせてくれる映画でした。(50代 男性)
実話がベースだと聞いて興味を持ちました。トランペット初心者の成瀬が、演奏を通じて自己改革していく姿は見ていて励まされました。特に印象的だったのは、音楽隊のメンバーそれぞれが抱える事情や過去。単なる「感動モノ」ではなく、細やかな人物描写が丁寧で、全員に感情移入できました。働く女性としても勇気づけられる一作です。(40代 女性)
最近の映画には珍しい“地味だけど力強い”作品でした。人生における転機をどう受け止めるか、というテーマが胸に響きました。成瀬の無骨さが逆に愛らしく、広末涼子さんや池田エライザさんらの演技も自然でよかったです。音楽の力で人と繋がるという描き方が温かく、観終わったあとはなんとも言えない清々しさが残りました。(50代 女性)
自分も公務員で異動の多い職場にいるので、成瀬の心境がよく分かりました。プライドを捨てきれない葛藤、納得できない異動先でどう居場所を見つけるか、というテーマは他人事ではありませんでした。音楽隊という一見おまけのような部署にも、きちんと意義があると気づかせてくれる物語。現場で働くすべての人に響くと思います。(30代 男性)
成瀬と娘の関係が本当に泣けました。最初はお互いに距離があったけど、音楽という共通言語を通して心を通わせていく過程が丁寧に描かれていて、親子関係に悩んでいる自分にも刺さりました。仕事ばかりしてきた父が、ようやく人との関わりに向き合っていく姿に、何度も胸を打たれました。音楽のシーンも素晴らしく、じんわりと涙がこぼれる作品でした。(20代 女性)
中年男性の再生物語として、非常に完成度の高い一本。音楽がテーマだけど、ただの“部活動もの”ではなく、社会に出た後の人生の岐路を描いているのが良かった。成瀬の成長と同時に、チームの一体感も高まっていく構成が見事。ラストの演奏シーンでは思わず拍手したくなりました。人生の転機に悩んでいる人にこそ観てほしいです。(60代 男性)
映画『異動辞令は音楽隊!』を見た人におすすめの映画5選
スウィングガールズ
この映画を一言で表すと?
音楽の楽しさに目覚めた女子高生たちの、笑いと感動の青春ジャズ物語。
どんな話?
夏休みの補習を逃れようとした女子高生たちが、ひょんなことからジャズバンドに参加することに。最初は素人同然だった彼女たちが、練習を重ねて一つの音を奏でるまでの成長を描く青春音楽コメディ。
ここがおすすめ!
音楽を通して仲間と心を通わせる点が『異動辞令は音楽隊!』と共通。田舎の高校生たちが苦難を乗り越え、舞台に立つまでの流れが感動的で、笑いも多く、観終わったあと前向きな気持ちになれる作品です。
青空エール
この映画を一言で表すと?
夢と恋、そして音楽が重なり合う、涙あふれる青春エールストーリー。
どんな話?
トランペット初心者の少女が、甲子園を目指す野球部を応援するため、吹奏楽部で奮闘する日々を描く。片想いの相手とのすれ違いや挫折も乗り越えながら、音楽と真剣に向き合う姿が胸を打つ感動作。
ここがおすすめ!
音楽の力で誰かを応援するという構図が『異動辞令は音楽隊!』に通じるポイント。登場人物たちのひたむきな努力や青春の葛藤がリアルに描かれていて、部活動経験のある人なら特に心を打たれる一作です。
ブラバン!甲子園〜フルスイング編〜
この映画を一言で表すと?
音楽が導く奇跡の青春、ブラスバンドが起こす感動の風。
どんな話?
廃部寸前の高校吹奏楽部が、野球部の応援を通じて再起をかけるストーリー。さまざまな壁にぶつかりながらも、一丸となって演奏を仕上げていく様子が胸を打つ青春ドラマ。
ここがおすすめ!
演奏にかける真剣な思いと、仲間との絆が熱く描かれており、音楽の持つ力に感動させられます。失敗からの再起や、あきらめない姿勢など、どの年代にも響くメッセージが詰まった作品です。
リトル・ミス・サンシャイン
この映画を一言で表すと?
ダメな家族が繰り広げる、笑って泣けるロード・ムービー。
どんな話?
ミスコンに出場することになった少女を応援するため、バラバラだった家族が団結して車で旅に出る。道中でのハプニングや衝突を経て、少しずつ変わっていく家族の姿を描いたハートフルな物語。
ここがおすすめ!
『異動辞令は音楽隊!』と同じく、バラバラだった人たちが一つの目的に向かって心を通わせていく過程が描かれており、ラストには温かい涙がこぼれます。ユーモアと感動のバランスが絶妙な作品です。
ビッグ・ショット(Disney+ オリジナル)
この映画を一言で表すと?
勝ち気な元名コーチが女子高生チームと出会って見つける、本当の成功。
どんな話?
問題行動で一流大学を追われたバスケットボールコーチが、女子高の弱小チームを率いることに。最初はぶつかり合うものの、やがて選手たちとの絆が芽生え、彼自身も成長していくスポーツドラマ。
ここがおすすめ!
かつての栄光を失った男が新たな居場所を見つけていく姿は、まさに『異動辞令は音楽隊!』と同じ構造。人との繋がりを再認識しながら自分自身を再生していく物語に、勇気と元気をもらえる作品です。
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