この記事では、映画『ホドロフスキーのDUNE』のストーリー(あらすじ)をネタバレありで結末まで起承転結で分かりやすく簡単に解説していきます。
また、映画ライターや読者による映画感想も数多く掲載中または掲載予定です。
映画『ホドロフスキーのDUNE』の作品情報
出典:https://video.unext.jp/title/SID0034233
製作年 | 2013年 |
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上映時間 | 90分 |
ジャンル | ドキュメンタリー |
監督 | フランク・パヴィッチ |
キャスト | アレハンドロ・ホドロフスキー ミシェル・セイドゥー H・R・ギーガー クリス・フォス |
製作国 | アメリカ |
映画『ホドロフスキーのDUNE』の登場人物(キャスト)
- アレハンドロ・ホドロフスキー(本人)
- 映画監督。若い頃は前衛演劇の演出もしていた。長編映画『ファンドとリス』で監督デビューするが、メキシコでは問題作とされ上映禁止となった。その後、ミッドナイトムービーの先駆けとなった『エル・トポ』を製作。この映画が「DUNE」のプロデューサー、ミシェル・セドゥーとの出会いのきっかけとなる。
- ブロンティス・ホドロフスキー(本人)
- アレハンドロ・ホドロフスキーの息子。映画『エル・トポ』の子役で注目を集めた。「DUNE」でポール役を演じる予定だった。
- H・R・ギーガー(本人)
- 「DUNE」では建造物のデザインを担当。後にSFホラー映画『エイリアン』のデザインで、さらに有名になる。
- クリス・フォス(本人)
- 「DUNE」のアーティストとして参加するイラストレーター。宇宙船のデザインを担当した。
- アマンダ・リア(本人)
- ダリの愛人であり、美しい容姿を持つ。男性なのか女性なのか分からないと噂になった。小説『デューン』シリーズのファン。
- ミシェル・セドゥー(本人)
- フランスの映画会社パテの会長で、映画プロデューサー。幻の映画「DUNE」の企画当時は、まだ28歳であった。『エル・トポ』をフランスで配給した人物。
映画『ホドロフスキーのDUNE』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ホドロフスキーのDUNE』のあらすじ【起】
ホドロフスキー監督にとって映画は、人間の魂を深く探究する芸術だ。「DUNE」は神の降臨だったと、監督は語る。
映画『ホーリー・マウンテン』がヒットしたことで、パリのセドゥーはホドロフスキーに新作を撮ろうと電話をする。セドゥーから何が撮りたいかと聞かれた監督は「DUNEだ」と答えた。こうして映画「DUNE」を作る闘いが始まったのだ。
小説『DUNE』はSFファンの聖書であり世界的なベストセラーだが、映画化権は案外安く手に入った。原作を脚本化したのはホドロフスキー自身だ。彼は「DUNE」に全てを捧げたと語っている。
監督は次にスタッフを探した。絵コンテは、バンド・デシネ作家のメビウスに声をかける。メビウスは才能があるだけでなく絵を描くのがとても速く、監督はそこも気に入っていたようだ。
監督は「DUNE」の冒頭部分を、映画『黒い罠』にあるようなロングショットで始めたかったと話す。カメラが宇宙全体を横切っていくような、壮大なロングショットだ。絵コンテが動きだし、監督がイメージした動画が再生される。
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映画『ホドロフスキーのDUNE』のあらすじ【承】
映画評論家のデヴィン・ファラチは、『スター・ウォーズ』の数年以上前にこのような構想が練られていたのは、驚くべきことだと語る。
監督はダグラス・トランブルに特殊効果を依頼したかった。彼は『2001年宇宙の旅』で知られる特殊効果のパイオニアだったが、実際に会ってみると高慢な人だと分かる。魂の戦士でない者と共に「DUNE」を制作することはできないと思った監督は、ダグラスへの依頼を中止した。
そんな折ジョン・カーペンター監督のSF映画『ダーク・スター』を観て、ダン・オバノンの存在を知り、この男だと思う。ホドロフスキーにとって大切なのは技術よりも、芸術性だ。監督から特殊効果を依頼されたオバノンは「もちろん」と答えた。メビウスとオバノン、魂の戦士が2人になった。
次は俳優や音楽だ。レト公爵役にはデヴィッド・キャラダインが決まり、音楽はピンク・フロイドが担当することとなった。
ポール役には、監督の息子ブロンティスが選ばれる。12歳のブロンティスは、ジャン=ピエール・ヴィニョーから空手や日本の柔術を学んだ。
映画『ホドロフスキーのDUNE』のあらすじ【転】
宇宙船を鳥のような生き物だと考える監督は、そのデザインをクリス・フォスに任せた。
また監督は、銀河帝国の皇帝役をダリに演じて欲しいと思っていた。ダリとはニューヨークで偶然会うことができたが、彼は「DUNE」について何も知らない。幸い彼の恋人であるアマンダ・リアが、ダリに出演を勧めてくれる。この時ダリの要求で、アマンダがイルーラン姫を演じる運びとなった。ダリの方は、出演1分につき10万ドルの報酬で話が決まる。
監督はダリからの紹介で、H・R・ギーガーと知り合う。ギーガーは映画の仕事のオファーを受けたのは初めてで、胸の躍る思いだったと話す。
その後もマグマ、ミック・ジャガー、ウド・キア、オーソン・ウェルズなど魂の戦士を増やしていった。
監督はポールの死のシーンについても触れる。救世主であるポールは死んでも、全ての人を目覚めさせる。そして、砂の惑星は緑に覆われるという壮大な物語だ。
こうして電話帳よりも分厚い、絵コンテ集が出来上がった。それは「DUNE」への夢がいっぱい詰まった、美しい画集ともいえる。
映画『ホドロフスキーのDUNE』の結末・ラスト(ネタバレ)
その絵コンテ集はハリウッドの製作会社に渡された。彼らはこれを大絶賛しながら、片や製作費は出し渋る。また監督は「DUNE」を12時間かけて上映したいと考えており、これがヒットするだろうかと疑問視された。
監督は、映画には心や無限の力があると語る。大きな志を持つ映画を作りたかったのに、なぜだとカメラを睨んだ。「DUNE」は突如、デヴィッド・リンチが監督することになったのだ。ホドロフスキーを始め、彼の周りの多くの人たちが失望する。
リンチなら、きっと上手く撮るだろうと思ったホドロフスキーは「彼の映画を観に行きたくなかった」と語る。しかし息子から「本物の戦士なら観に行くべきだ」と言われ、よろよろと映画館へ行った。映画が始まってしばらくすると、あまりの酷さに嬉しくなったと彼は話す。「大失敗だ」と喜んだ彼だが、これはむしろ製作側の問題だろうとも言った。
ホドロフスキーのDUNEの企画は幻となり映画化されなかったが、以後の多くのSF作品に影響を与えている。まさに、監督自身が描きたかったポールのようだ。
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映画『ホドロフスキーのDUNE』のネタバレあらすじ結末と感想まとめ
以上、映画『ホドロフスキーのDUNE』のネタバレあらすじ結末と感想について紹介しました。
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