この記事では、映画『ある画家の数奇な運命』のストーリー(あらすじ)をネタバレありで結末まで起承転結で分かりやすく簡単に解説していきます。
また、映画ライターや読者による映画感想も数多く掲載中または掲載予定です。
映画『ある画家の数奇な運命』の作品情報
出典:https://video.unext.jp/title/SID0054062
製作年 | 2018年 |
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上映時間 | 189分 |
ジャンル | ドラマ |
監督 | フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク |
キャスト | トム・シリング セバスチャン・コッホ パウラ・ベーア オリヴァー・マスッチ |
製作国 | ドイツ |
映画『ある画家の数奇な運命』の登場人物(キャスト)
- クルト・バーナート(トム・シリング)
- 幼い頃から絵を描くことが好きで、芸術を愛する叔母と一緒に、アートの展示を見に行き、影響を受ける。
- カール・ゼーバント(セバスチャン・コッホ)
- ナチス高官で婦人科医。エリザベトの診断・治療に関わった。
- エリザベト(ザスキア・ローゼンダール)
- クルトの叔母。芸術を愛し、自由で感受性が豊かな女性。
- エリー(パウラ・べーア)
- クルトが進学した東ドイツの芸術学校で、服飾科に所属していた女性。クルトと恋に落ちる。
映画『ある画家の数奇な運命』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ある画家の数奇な運命』のあらすじ【起】
1937年、ナチス支配下のドイツ、ドレスデン。
幼い少年・クルトは、叔母のエリザベトと共に「退廃芸術展」を訪れ、アート作品に見入っている。
絵を描くことが好きなクルトは、芸術を愛するエリザベトと感性が似ていた。
エリザベトは感受性が豊か過ぎるあまり、ときどき、周囲の者から見ると「異常な」行動を取った。
ある日、クルトの前に、全裸でピアノを弾くエリザベトの姿があった。
彼女はクルトに「真実はすべて美しい。決して目を逸らさないで」と告げた後、ガラスの皿で自分の頭を叩いた。
「血が出ているよ」とクルトが言っても、エリザベトは微笑みながら頭を叩き続けた。
やがてエリザベトは精神的な異常を疑われて受診させられたが、治療を受けた先は婦人科だった。
ヒトラー政権下では、精神疾患や障がいのある者の子孫を残してはならないとされていた。
エリザベトを担当した婦人科医はカール・ゼ―バント。
ゼ―バントは統合失調症という診断のもとに、エリザベスを不妊化する処置をした上に、医師として、エリザベトをガス室に送って安楽死をさせる対象と認めた。
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映画『ある画家の数奇な運命』のあらすじ【承】
1945年、ドイツが降伏し、戦争は終わった。
ソ連の支配下に置かれたドレスデンで、ゼ―バントはソ連兵に連行され、ナチスの安楽死政策に関わった医師として尋問を受ける。
ある日、独房にいたゼ―バントは女性のうめき声を聞く。
女性はソ連兵の将校の妻で、臨月だった。
ゼ―バントは「自分なら助けられる」と申し出、将校の妻子を救った。
この出来事によって、ゼ―バントは釈放される。
成長したクルトは東ドイツで看板を描く仕事をしていたが、画家への道を諦めきれず、美術学校への進学を志した。
入学が決まった矢先、クルトの父が自殺する。
元々は反ナチス派だったクルトの父は戦争中、家族のためにナチス党員に転向したが、敗戦後は元ナチス党員として迫害を受けていた。
失意のクルトは絵の勉強に没頭することで、悲しみを紛らわそうとしていたが、美術学校で服飾科のエリーと出会い、恋に落ちた。
エリーはどこか、エリザベトに似ていた。
エリーの父はクルトの存在が気に入らず、エリーの妊娠を知ると「エリーは病気で、中絶しなければエリーの命が危ない」と嘘をついて中絶させた。
映画『ある画家の数奇な運命』のあらすじ【転】
エリーの姓はゼ―バント。
クルトもエリーも、エリーの父自身も気付いていなかったが、実はエリーの父は、エリザベトを死に追いやったゼ―バント医師だった。
1956年、美術学校での卒業制作で高い評価を得たクルトは、東ドイツにある博物館の壁画制作を任された。
制作を進めるクルトの心に、エリザベトの「真実はすべて美しい。決して目を逸らさないで」という言葉が甦った。
クルトは、社会主義的リアリズムが大前提とされる東ドイツにおいて、自分の「描かされている」絵、ひいては芸術が政治の道具でしかなく、もはや芸術とは呼べないという事実に気付き始めていた。
クルトはエリーと結婚し、芸術の真実を求めてともに西ドイツへ渡った。
西ドイツでは芸術による自己表現の自由が保障されており、西ドイツの芸術学校・デュッセルドルフ芸術アカデミーに通い始めたクルトがあっけにとられるほどだった。
クルトの通うアカデミーで、フェルテン教授はクルトのセンスと能力を評価し、クルトにアトリエを貸すようになった。
その頃国内では、ベルリンの壁が設立されようとしていた。
映画『ある画家の数奇な運命』の結末・ラスト(ネタバレ)
クルトはある日、フェルテン教授から「君の作品を見せてくれ」と言われ、インスピレーションのままに製作していた作品を見せたが、教授は「これは君じゃない」と言って去る。
その日から、クルトは真っ白なカンバスを前に、何も思い浮かばず何も描けずに、ただ焦燥にかられる日々を送った。
エリーは中絶の手術痕の影響で、「今後妊娠することは難しい」と医師から告げられ、クルトに「子供ができなくても、あなたの芸術が私たちの子供」と話した。
ある日クルトは、かつてナチス政権が行っていた安楽死政策の責任者が逮捕されたという新聞記事を目にした。
エリザベトの「真実はすべて美しい」という言葉が甦り、クルトは取りつかれたように記事の写真を模写する。
クルトの作品が完成し、それを目にしたゼ―バントは青ざめて取り乱した。
自身の犯した罪を、無言かつ無意識のうちに突き付けられたのだ。
クルトは、新たな芸術と表現の手段を確立した。
友人の協力を得て個展を開いたクルトが、記者会見に臨むそばには、いちどは諦めた子供を授かり、無事出産したエリーの姿があった。
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映画『ある画家の数奇な運命』のネタバレあらすじ結末と感想まとめ
以上、映画『ある画家の数奇な運命』のネタバレあらすじ結末と感想について紹介しました。
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