この記事では、映画『アトラクション 侵略』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『アトラクション 侵略』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『アトラクション 侵略』の作品情報
出典:https://video.unext.jp/title/SID0050886
製作年 | 2020年 |
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上映時間 | 133分 |
ジャンル | SF アクション |
監督 | フョードル・ボンダルチュク |
キャスト | イリーナ・スタルシェンバウム リナル・ムハメトフ アレクサンドル・ペトロフ ユーリー・ボリソフ |
製作国 | ロシア |
映画『アトラクション 侵略』の登場人物(キャスト)
- ユリア・レベデフ(イリーナ・スタルシェンバウム)
- モスクワのチェルタノヴォに住む大学生。レベレフの娘。3年前地球に来た宇宙人、ヘイコンに命を救われた時、腕にブレスレットをはめられた。よって、通常の人間とは違う肉体を持っている。愛犬はチャル。過去にはチョーマと付き合っていたが、今はヘイコンを愛している。
- ヘイコン(リナル・ムハメトフ)
- ユリアの愛する宇宙人。3年前、手違いで地球に接近してしまい、空軍から迎撃された。見た目は人間と同じ姿なので、人混みに紛れると気づかれない。知的で、感情的になることはあまりないが、ユリアのことを好きになってしまう。
- チョーマ(アレクサンドル・ペトロフ)
- ユリアの元彼。ユリアをヘイコンに奪われて以来、態度が一変した。3年前の騒動では、ヘイコンを攻撃し民衆の反宇宙人感情を煽る。またヘイコンの強化スーツを着て、暴れた。その後病気で倒れ、現在は囚人である。嫉妬心からユリアを殺そうとしたことがあり、ユリアから嫌われている。
- レベデフ中将(オレグ・メンシコフ)
- 軍の指令官。ユリアの父親。厳格な性格だが、悪い人物ではない。ユリアを心配し過ぎる傾向がある。軍人としては責任感があり、攻撃も慎重に行う。
- グーグル(エフゲニー・ミハイエフ)
- ユリアの高校時代からの男友達。オタクで文科系男子。ロステレコム社の研修生。
- イワン(ユーリー・ボリソフ)
- レベデフ中将から、ユリアのボディガードを頼まれる。マフィアの護衛経験がある男。幼い息子を愛している。
映画『アトラクション 侵略』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『アトラクション 侵略』のあらすじ【起】
モスクワに宇宙人が来た時から、3年が経過した。
ある日ユリアの愛犬チャルが行方不明になった。大学生になったユリアだが、彼女には複数名の護衛が付けられている。宇宙人と深く関わった人物だからだ。
ユリアは父のレベデフ中将に連れられ、研究所へ向かう。そこでは、強化スーツの開発が進められていた。宇宙人ヘイコンから助けられたユリアは、科学者の実験に協力している。しかし研究中、元恋人のチョーマと再会し嫌気がさした。
監視される生活にストレスを感じていたユリアは、バーで1人酒を飲む。バーには、私服姿の護衛官イワンがいた。
酒場には、宇宙へ帰ったはずのヘイコンが突然姿を現わした。人間の実験に協力し過ぎたユリアは、宇宙の無感情なシステム「ラー」に狙われている。ヘイコンはユリアを救うため、ここへ来たのだ。そしてユリアを連れて逃げた。
イワンは一部始終を中将に報告し2人の後を追ったが、途中で見失ってしまう。
ヘイコンは4か月前から住んでいる田舎の隠れ家に、ユリアを案内した。そこにはチャルがおり、何とグーグルも事情を知っていた。その晩ヘイコンとユリアは愛し合う。
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映画『アトラクション 侵略』のあらすじ【承】
翌朝ユリアから連絡を受けた父は、彼女のスマホの発信元を追跡させ、緊急部隊を派遣した。ユリアの安全が確認されると、中将は部隊に攻撃するなと指示を出す。しかし部隊は命令を聞かず、隠れ家を銃撃した。ヘイコンたちは小型宇宙船で逃げるが、ミサイルに撃墜され川に落ちた。ユリアは負傷する。
研究施設にいたチョーマは監視係を反撃し、再び強化スーツを身にまとった。
水中にあるヘイコンの宇宙船は爆撃され、その衝撃で市街地へ不時着した。周辺のヘリには「奴らを撃て」と命令が出される。そこでスーツを着たチョーマがヘリにしがみつき、これを阻止した。
ユリアとヘイコンは宇宙船から出ると、目の前にチョーマが現れた。ユリアの怪我を治すには、大量の水が必要だ。そこでチョーマが車を奪い、3人で移動する。
この騒ぎのせいで、政府や軍の幹部が地下シェルターに集まり、緊急会議が開かれた。大佐は、中将がパイロットにミサイルの射撃命令を出したと言う。「娘を射撃する命令など、出すわけがないだろう」と中将は反論した。またニュースでは、ユリアがマンションの爆撃テロを起こし、多数の死傷者が出たと報道される。
映画『アトラクション 侵略』のあらすじ【転】
政府はスマホやパソコンなどデジタルメディアが、ラーに乗っ取られたのだと把握した。そして市民に、新聞などアナログ媒体から情報を得るよう注意喚起する。
爆撃されたマンションには、イワンの家族もいた。イワンは息子が搬送されたという話を信じ、ユリアを憎むようになる。
ヘイコンらは水を買い、グーグルの自宅に身を隠す。きれいな水の浴槽に入れると、ユリアの怪我は治り始めた。しかしヘイコンは「ラーがパワーアップしたユリアを危険視し、彼女を殺すかも知れない」と不安げに話す。
ユリアの治癒中、チョーマはヘイコンに酒を飲ませる。そして、気を失ったヘイコンを国防省へ差し出した。国防省で意識を取り戻したヘイコンは、チョーマを思い切りぶん殴る。
中将は人工衛星のネットワークを遮断し、宇宙船を攻撃する作戦を提案した。ミサイルは宇宙船に直撃し、作戦は上手くいったように思えた。人々は歓声を上げる。
ユリアはイワンから連れ戻され、国防省内で父やヘイコンと再会する。その時、ラーから報復のメッセージが流れ攻撃が始まった。
映画『アトラクション 侵略』の結末・ラスト(ネタバレ)
街は水のドームに覆われ、大量の水が流れ込む。街中がパニックになり、ヘリや救助隊が出動した。
ヘイコンはラーを攻撃するため、小型宇宙船に乗り込む。中将は国防省にただ1人残り、このナビを務めることにした。
ユリアはチョーマとビルの屋上にいた。水位がどんどん上がっていくのに、ドーム側の水も下方へ押し寄せてくる。上下の水がぶつかったとき、人々は息ができなくなるだろう。ユリアは皆の苦しみの原因が全て自分なのだと思い「私を殺して」と叫ぶ。すると、近くにいたイワンが発砲した。チョーマが、ユリアを守ろうとして被弾する。
満水になりユリアのブレスレットが水に触れると、ドームが上に押し上げられた。すると上空の、ラーの支配下にある宇宙船の居場所が分かり、空軍がその中心部を爆撃する。ラーの機能は停止し、水がどんどん引いた。
多くの人々が助かり、ヘイコンはユリアの元へ戻れた。2人は抱き合う。ユリアは近くでチョーマが死んでいるのを見つけ、涙を流した。
中将は無事だった。後日チャルを連れ、カムチャッカ地方に身を隠すユリアやヘイコンに会いに行った。
映画『アトラクション 侵略』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
前作のラストから続く展開を受けて、まさかヒューマノイドのハコンが再び地球に関わるとは思っていませんでした。ユリアの心の変化も自然で、異星人との恋というテーマがリアルに感じられたのは、彼女の葛藤が丁寧に描かれていたからだと思います。ラストでユリアが能力を使って犠牲を払う場面は衝撃でしたが、その選択が物語に重みを持たせていて印象的でした。(30代 女性)
この作品は単なるSFアクションにとどまらず、人間の進化と選択をテーマにした点が面白かったです。異星技術の影響を受けてユリアが超能力を持つという展開は、正直賛否あるかもしれませんが、僕は思い切ったSF設定として楽しめました。ラストの“彼女はもう人間ではない”というメッセージ性の強さにゾクっとしました。(20代 男性)
娘と一緒に観ましたが、予想以上にドラマ部分が濃厚で楽しめました。父親であるレベデフ将軍がユリアを守ろうとしながらも、彼女の変化に戸惑い、国家としての義務との間で揺れる姿が印象的でした。父と娘の関係にも焦点が当たっていて、親目線としては非常に感情移入しやすかったです。アクションも派手で見応えありました。(50代 男性)
ロシア発のSFっていうだけで珍しいのに、映像がハリウッド並みにすごい!前作の時点でもビジュアルはすごかったけど、今作ではさらにスケールアップしてて、戦闘シーンとか鳥肌立ちました。ユリアが最後にハコンの星に残る決断をするかと思いきや、地球に残って人間として戦うっていう展開も熱かった!(10代 女性)
地球側がハコンの存在を利用しようとしたり、逆に排除しようとしたりと、政府の対応がまさに“現実的”で怖かったです。ユリアが人間としての感情と、新しい力を持った存在としてのアイデンティティの狭間で揺れる姿は、現代の社会にも通じる葛藤を感じました。見終わった後に色々考えさせられる映画です。(40代 男性)
まるでロシア版『アベンジャーズ』みたいでしたね(笑)。ユリアが空中を飛び、念動力で物を操る姿はまさにスーパーヒーロー。でも、その力を使って大切な人を守ろうとする彼女の行動には涙しました。SFって苦手なんだけど、この作品は恋愛や家族の絆がテーマになってて感情的にも入りやすかったです。(20代 女性)
SFというよりもヒューマンドラマとして秀逸でした。とくに、ハコンが自ら犠牲になることでユリアを救う場面は、前作から続く“異文化間の理解”というテーマが完成するようで感動しました。ロシア映画特有の冷たさと情熱が絶妙にバランスされていて、観てよかったと思える一作です。(60代 男性)
派手なCGやアクションはもちろんだけど、なにより印象的だったのは「人間ってなに?」って問いかけ。ユリアが力を持ったことで“特別な存在”になるけど、それを疎外する社会の反応はすごくリアル。ラストにかけて、彼女がその力をどう使うかを自分で決める姿に勇気をもらえました。(30代 女性)
前作よりもエンタメ性が増していて、とにかくスピード感があった!だけど、その中でもちゃんと恋愛要素や人間ドラマが描かれていて好印象。ハコンが人間たちから攻撃される場面は辛かったけど、ユリアの強さが光ってた。ラストの希望を感じさせる演出も良かったし、続編あったら絶対観る。(10代 男性)
本作は「進化」と「孤独」の物語だと思いました。ユリアが持つ力は魅力的だけど、それゆえに誰とも分かり合えない存在になっていくのが切なかった。彼女が最後に涙を流しながらも、前に進むことを選ぶ姿がとても印象的でした。SF映画としても、ドラマとしても満足度の高い一作でした。(40代 女性)
映画『アトラクション 侵略』を見た人におすすめの映画5選
第9地区(District 9)
この映画を一言で表すと?
異星人と人類の関係を通して差別と共存を描く、社会派SFの傑作。
どんな話?
南アフリカ・ヨハネスブルグに突如現れた巨大宇宙船と、その中にいた難民状態の異星人たち。政府の命令で異星人を管理する仕事をしていた男が、ある事故をきっかけに異星人の立場になってしまうという衝撃の展開が待っています。
ここがおすすめ!
『アトラクション 侵略』と同じく、異星人と人間の関係をテーマにしながら、そこに“人間の本質”を鋭く突きつけてきます。ドキュメンタリー風の演出がリアリティを高め、単なるSFアクションにとどまらない深みを与えてくれる作品です。
ルーシー(LUCY)
この映画を一言で表すと?
脳が100%覚醒した先にある、人間の進化と限界を描いた異色のSF。
どんな話?
偶然薬物によって脳が超人的に覚醒してしまった女性ルーシーが、次第に人間を超えた存在へと変化していく。スカーレット・ヨハンソンが主演を務め、怒涛の展開と哲学的なテーマが魅力の一作です。
ここがおすすめ!
『アトラクション 侵略』のユリアの“力”と重なるような、人間の進化や存在意義について深く掘り下げているのがポイント。ビジュアルのスタイリッシュさとテンポの速さも似ており、SF好きなら刺さる内容です。
メッセージ(Arrival)
この映画を一言で表すと?
“言葉”と“時間”を通して異星人と人間の心の交流を描く、感動のSF。
どんな話?
ある日突然、地球各地に現れた謎の宇宙船。言語学者の女性が異星人とコミュニケーションを試みる中で、言語を通して時間の概念そのものが変化していくという壮大なテーマに挑んだ作品。
ここがおすすめ!
『アトラクション 侵略』のような「異文化との接触」を静かに、しかし深く描いた作品。ビジュアルは抑えめながらも、心を揺さぶる感動と緊張感が共存しており、観終わった後に深く考えさせられる名作です。
オブリビオン(Oblivion)
この映画を一言で表すと?
記憶の謎と人類の真実をめぐる、スタイリッシュなSFアクション。
どんな話?
地球を襲った異星人との戦争後、人類は月へと移住。地球に残された技術者ジャックは、やがて自らの記憶に隠された真実と、人類の未来を揺るがす秘密に気づいていく。トム・クルーズ主演のビジュアル重視SF。
ここがおすすめ!
美しい映像とミステリアスな展開が魅力。ユリアの力や正体が明かされていく『アトラクション 侵略』と似た構成で、視覚的にもストーリー的にも楽しめます。終盤のどんでん返しも大きな見どころです。
アンダー・ザ・スキン 種の捕食(Under the Skin)
この映画を一言で表すと?
異星人の視点から見る“人間”という存在の不気味さと美しさ。
どんな話?
スカーレット・ヨハンソン演じる異星人が、地球にやってきて人間を観察・誘惑・捕食するという不思議な作品。セリフや説明が少なく、観る者に思考を委ねるアート的なSFです。
ここがおすすめ!
『アトラクション 侵略』とは対照的な静かなSFですが、異星人との接触と“人間とは何か”という根本テーマが重なります。雰囲気映画が好きな方や、考察系が好きな方にはおすすめの一作です。
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