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映画『マッチスティック・メン』あらすじネタバレ結末と感想

映画『マッチスティック・メン』の概要:『マッチスティック・メン』は、ニコラス・ケイジ主演、リドリー・スコット監督による映画。詐欺師の男がある日自分の娘だという少女と出会い変化していくが、その先にはどんでん返しが待っていた。

映画『マッチスティック・メン』 作品情報

マッチスティック・メン

  • 製作年:2003年
  • 上映時間:116分
  • ジャンル:コメディ、ヒューマンドラマ
  • 監督:リドリー・スコット
  • キャスト:ニコラス・ケイジ、サム・ロックウェル、アリソン・ローマン、ブルース・マッギル etc

映画『マッチスティック・メン』 評価

  • 点数:75点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★★★
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★☆☆

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映画『マッチスティック・メン』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)

映画『マッチスティック・メン』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

映画『マッチスティック・メン』 あらすじ【起・承】

詐欺師のロイは、極度の潔癖症だった。毎日決まった工程通りに動かないと気が済まず、それが少しでも変わってしまうとパニックになる。強迫性障害だった。
薬によってなんとか落ち着いて日常を送っていたが、ある日誤って薬を全て排水溝に流してしまう。医者に連絡するが、夜逃げで行方知れずだった。

仕事にも支障が出始めたロイに、相棒のフランクは知っている精神科医を紹介する。ロイはその精神科医のクレインの診察を受ける。原因を探る中で、ロイは別れた妻に子供がいるかもしれないと思いはじめる。別れた時は妊娠しており、その後気にすることもなかったが、急に気になり始める。自分でコンタクトをとるのは勇気が出なかったロイは、クレインに頼んで連絡してもらう。すると、14歳のアンジェラという娘がいることが分かった。

アンジェラと一度あった後、彼女はロイの生活に関わるようになる。夏休みの間家出してきたアンジェラは、ロイの家に居座って自由に振る舞い、ロイの詐欺師としての仕事にも興味を持つ。

潔癖症なこともあって最初は混乱するロイだったが、次第にアンジェラと打ち解けていき、親子愛を深めていく。
ある日ロイはアンジェラに簡単な詐欺の方法を教え、見事成功すると自分の事のように喜ぶのだった。

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映画『マッチスティック・メン』 結末・ラスト(ネタバレ)

小さい詐欺ばかりしていたロイだったが、フランクはある大きな計画を持ち掛ける。金持ちのチャックという男に接触し、大金を巻き上げる計画だった。
全ては順調に運び、計画は遂行されるが、アンジェラを関わらせたことで大失敗に終わる。フランクは詐欺に気付き、逮捕歴のあるアンジェラの情報をたどってロイの自宅まで押しかけた。
先に捕まっていたフランクは怪我を負い、アンジェラは父を守るために隠してあった銃でチャックを撃った。
ロイはすべての責任は自分にあるとし、フランクにアンジェラを任せて遠くへ逃げるように言った。しかし、部屋に戻ると死んだはずのチャックはいない。ロイは背後から殴られ、気絶してしまう。

目が覚めったロイは、病室にいた。警察が見張る中、ロイはクレインを呼び、自分の貸金庫の暗証番号をアンジェラに教えるように託した。
しかし、次に目が覚めたとき、病室には誰もいない。ロイは外に飛び出すと、ここが病院ではないことに気付く。フランクのメモから、全てがフランクの計画だったことを知る。
クレインを紹介したところから詐欺は始まっていた。元妻の家を訪ねると、子供は流産したことを告げられる。そして貸金庫の金は当然奪われていた。

暫くして、ロイは詐欺師を辞めて就職していた。ある日彼が働く店に偶然アンジェラがやってくる。しかし、ロイは彼女を責めるようなことはしなかった。
ロイは新しい生活を始めていた。ある女性と結婚し、もうすぐ子供も生まれる予定だ。

映画『マッチスティック・メン』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『マッチスティック・メン』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

どんでんがえしというほどではない

詐欺師が騙されるという後半の展開は、どんでんがえしというほどではなかったと思う。アンジェラの存在は登場した時から怪しかった。娘としての好奇心にしては家中を意味ありげに探るし、銀行に行った時は暗証番号を盗み見ようとする。そして、最後まで母親が出てこないのは一番気になった。だいたい人を騙すはずの詐欺師が誰かに騙されるなんてありそうな展開である。

親子のキャラクター

ロイは、強迫性障害で潔癖症。チック症も出ている。瞬きやどもる様子など、ニコラス・ケイジの役作りはすごいと思った。
そんな不安定な状態のロイだが、アンジェラとの絆を深めていく中で症状が和らいでいく。ロイは薬のおかげだと思っていたが、実はそれはただのサプリメントだった。「病は気から」というが、まさにロイもそれだった。症状がなくなっていく変化も自然で、この辺の演技は素晴らしいと感じた。
娘のアンジェラだが、14歳ということだったが実はもっと年齢は上だったと思う。映画の中で実年齢を言う場面がないのでわからないが、演じているアリソン・ローマンは当時23歳から24歳。童顔に見えるが、10歳も若い娘に成りすましてそれが不自然でないのがすごい。アンジェラは詐欺の天才だった。ロイが騙されるのも無理はない。

この二人、騙し騙される関係だったが、一緒に過ごした間の絆は本物だったのだろう。娘ができて嬉しかったロイは、騙されたことが分かっても彼女を憎もうとは思わなかったし、それはアンジェラの方も同じであるように見えた。


サム・ロックウェルってやっぱり多彩で幅広い演技の持ち主であり素晴らしいと思わせてくれる。ニコラス・ケイジとのコンビも合っていたし、細かい癖まで演技に反映させていて感心してしまう。

まとめ方がなんとも素敵なクライムムービーだった。思わぬ展開には驚きつつも心打たれる。自分の大切なものに気づくのは思わぬところからだったりするということも共感できるし、これを観たら人生がとんでもなく長く感じた。(女性 20代)

映画『マッチスティック・メン』 まとめ

極度の潔癖症の人間が詐欺師なんて務まるのかという疑問はあるが、元を正せば詐欺師をやっているから精神的ストレスにより潔癖症になったといえる。それでも今までよく続いていたなあと思う。
元々幸せとは言えなかったロイも、恐らく幸せとは縁遠い暮らしをしていたであろうアンジェラも、親子として暮らした中で良い変化があったと思う。ロイは詐欺師をやめてまっとうに働き始めたことで幸せを手にしたし、おそらく症状もなくなったのだろう。アンジェラも、恋人と幸せそうに見えた。一番おいしいところを奪っていったフランクもどこかで気楽に生きていることだろう。

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