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映画『地球が静止する日』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『地球が静止する日』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『地球が静止する日』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『地球が静止する日』の結末までのストーリー
  • 『地球が静止する日』を見た感想・レビュー
  • 『地球が静止する日』を見た人におすすめの映画5選

映画『地球が静止する日』の作品情報

地球が静止する日

製作年:2008年
上映時間:106分
ジャンル:SF
監督:スコット・デリクソン
キャスト:キアヌ・リーヴス、ジェニファー・コネリー、ジェイデン・スミス、キャシー・ベイツ etc

映画『地球が静止する日』の登場人物(キャスト)

クラトゥ(キアヌ・リーブス)
全宇宙の文明を代表して、人類に警告を発しに来た宇宙からの使者。人間そっくりに姿を変え、地球に降り立った。電気系統を思いのままに操ることができる。
ヘレン・ベンソン(ジェニファー・コネリー)
宇宙生物学者。宇宙船飛来に際し調査チームに組み入れられるが、宇宙人であるクラトゥに対し好感を持つ。彼の逃亡を手助けしながら、人類を救ってくれるよう説得を試みる。夫の連れ子ジェイコブと心を通わせられずにいるのが悩み。
ジェイコブ・ベンソン(ジェイデン・スミス)
ヘレンの夫の連れ子。1年前に夫が亡くなり、ヘレンが彼を育てることとなった。父が亡くなった現実をまだ受け入れ切れておらず、ヘレンに心を開いていない。
レジーナ・ジャクソン国防長官(キャシー・ベイツ)
アメリカ合衆国の国防長官。クラトゥを人類の敵と決め付け、敵対心を持つ。
マイケル・グレイニア博士(ジョン・ハム)
ヘレンと親交のある科学者。バーンハート教授とヘレンの共同研究を評価し、ヘレンを調査チームに組み入れた。
カール・バーンハート教授(ジョン・クリーズ)
ノーベル賞を受賞した経験もある天才教授。クラトゥに対し、人間も危機を知ったことで変わることができると説得する。
Mr.ウー(ジェームズ・ホン)
地球に事前調査のため来ていた、クラトゥの同朋。初めは地球を嫌っていたが、年をとるにつれ人類を愛するようになっていた。

映画『地球が静止する日』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『地球が静止する日』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『地球が静止する日』のあらすじ【起】

プリンストン大学で宇宙生物学を教えるヘレン・ベンソンは、家庭内に問題を抱えていた。1年前に軍に勤めていた夫を亡くし、夫の連れ子・ジェイコブと2人で生活しているのだが、ジェイコブは全く自分に心を開いてくれていないのだ。そんなある日、突然ヘレンは軍の施設に連れて行かれる。他にも各分野の専門家が集められていた。

謎の巨大な球体が地球に接近してきていることが、科学者たちに明かされる。その球体は光を発しながら減速し、セントラルパークに降り立った。軍とヘレンらが取り囲む中、謎の人影が現れる。軍はパニックになり、これを撃ってしまった。その直後、後ろから巨大なロボットが現れる。ロボットは宇宙人を守るかのように、超音波で一同を攻撃し始めた。しかし宇宙人が息絶え絶えに「クラトゥ バラダ ニクト」と唱えると、ロボットは停止した。一同はこの宇宙人を軍の施設に運び込む。

蘇生手術中に、ヘレンたちは驚く。この宇宙人を覆っていたのは胎盤のような宇宙服で、中から人間男性そっくりの人物が現れたのだ。それは地球の環境に適応するためだった。目覚めた宇宙人は、自らをクラトゥと名乗り、地球外の文明を代表して来た、各国首脳と話したいと主張する。しかしレジーナ・ジャクソン国防長官はこれを拒否、尋問を開始しようとする。彼女はクラトゥが地球を侵略しに来たのではと考えていたのだ。ヘレンはとっさに、鎮静剤の代わりに生理食塩水を注射、「逃げて」とささやく。クラトゥは電気系統を操り、施設から逃げ出した。

映画『地球が静止する日』のあらすじ【承】

ジャクソン国防長官はクラトゥを指名手配。一方クラトゥは、街で人々が些細なことで争い傷つけあう様子を目の当たりにする。しかし撃たれた時の傷口が開き、クラトゥは倒れてしまう。

家に戻ったヘレンの元に、警察から電話がかかる。ヘレンがジェイコブと共に向かうと、そこにはクラトゥがいた。ヘレンはクラトゥを車に乗せ、言われるがまま走る。

先ずマクドナルドに来たクラトゥは、ここで70年前から潜入調査をしていた同朋・Mr.ウーと待ち合わせる。Mr.ウーから「人間は非理性的で破壊的、説得は無駄だ」と報告を受け、クラトゥは「処置」の実行を決める。しかし一方でMr.ウーは、長年の間に人類を好きになっていた。Mr.ウーは「人間には別の面もある」と語る。

セントラルパークでは、軍がロボットを攻撃するが返り討ちに遭ったため、刺激を与えずに収容パネルで軍の施設に運び込む。

次にクラトゥが向かわせたのは、ニュージャージーの人気のない森だった。ひとり森の中に入って行ったクラトゥは、湖から自分の背丈ほどの球体を取り出す。クラトゥが触れると、世界各地に同じような球体が出現、動物のサンプルを乗せて地球外へと飛び立っていった。

ジェイコブはクラトゥが宇宙人だと知り、不信感をあらわにする。クラトゥは「地球を守るために人間を滅ぼす」という決断を下していた。そこへ警官が現れた。捕まりそうになり、クラトゥは警官を殺してしまう。しかし直後、クラトゥは彼を生き返らせた。

映画『地球が静止する日』のあらすじ【転】

ヘレンはクラトゥを、自分の共同研究者であるバーンハート教授の家へ連れて行く。バーンハート教授は生物の利他行為に関する研究でノーベル賞を受賞した人物だ。解けずにいた計算式をクラトゥがいとも簡単に解き、バーンハート教授は驚く。一方クラトゥは、家に流れるバッハの音楽に感動していた。

ロボットは未知の物体でできており、ドリルを使うもすぐに侵食されてしまった。ジャクソン国防長官の部下はロボットの視線に恐ろしさを感じ、調査を急がせる。

ジェイコブはテレビでクラトゥのニュースを目にする。人間の本性は変えられないと言うクラトゥに対し、バーンハート教授は説得を試みる。クラトゥ達も危機にひんして変わったのならば、人類も今危機を知ったのだからこれから変われる、と。居場所がばれ、軍が追ってきた。バーンハート教授は、クラトゥの説得をヘレンに託す。ジェイコブが通報した張本人だとわかり、ヘレンは軍のヘリに連れ去られた。残るヘリを撃退したクラトゥは、ジェイコブと2人きりに。仕方なくジェイコブを家に送ることとなる。

軍の施設では、壊れたドリルに虫型のナノマシンがついており、無限に増殖し始めていた。ナノマシンはあらゆる物体を侵食、ロボットも無数のナノマシンの群れとなって基地の外へ出ていってしまう。今やあらゆる場所で、虫型ナノマシンは触れるものを侵食しながら飛び回っていた。

映画『地球が静止する日』の結末・ラスト(ネタバレ)

ヘレンと同僚のグレイニア博士は国防長官から解放され、行動を開始する。山小屋からヘレンに電話をかけたジェイコブは、ヘレンに会える場所を思いつく。クラトゥとジェイコブはヒッチハイクで街の墓地に向かう。そこはジェイコブの父が眠る場所だった。ジェイコブはクラトゥに、警官を生き返らせたように父親も生き返らせてほしいと頼む。クラトゥはジェイコブに「死というものはない、ただ形を変えるだけ」と語る。ジェイコブは悲しみに打ちひしがれていた。そこへヘレンが現れた。2人はきつく抱きしめ合う。やっとジェイコブとヘレンの心が通じ合ったのだ。その様子を、クラトゥは複雑な面持ちで見つめていた。

クラトゥはヘレンたちの姿から、Mr.ウーの言った「人間には別の面がある」という言葉を信じるようになっていた。ヘレンの懇願を受け、クラトゥはナノマシンを止めるため街に向かう。

国防長官は大統領に「今からでも話し合いを」と電話していた。グレイニア博士の車で4人は検問を突破、セントラルパークに到着した。しかし軍は大統領命令で球体を攻撃し、車は横転、グレイニア博士は亡くなってしまう。ナノマシンの浸食はすぐ目の前まで来ていた。

ジェイコブの体にナノマシンが侵入、死にかけている。クラトゥは2人の体からナノマシンを取り去ると、ナノマシンの群れの中に入っていった。体を侵食されながらも、クラトゥが球体に触れ「クラトゥ バラダ ニクト」と唱えた瞬間、クラトゥの体は塵と消える。同時に、ナノマシンは停止した。地球の電気系統も全て停止し、地球に静寂のひと時が訪れる。

ヘレンたちの見守る中、球体は静かに去って行った。

映画『地球が静止する日』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

本作は、地球が滅びる前に人類を救うか救わないかの判断と警告をしに来た宇宙人と、人類滅亡を阻止したい親子を描いたSF作品。
1951年公開の同名作品のリメイクであり、ハリィ・ベイツの『主人への告別』が原作となっている。
キアヌ・リーヴスが演じた主人公の宇宙人役は何の違和感もなく、とてもマッチしていた。
今のご時世と重なる内容でもあり、人類へ生きる意味や知恵を絞りだすきっかけを与えてくれる作品であり、今だからこそ多くの人に観てほしいと思う。(女性 20代)


キアヌ・リーヴスが出演しているからなんとか最後まで見れる映画です。ジェニファー・コネリーは特筆すべき点がなくこの役は彼女でない方が良かったのでは?と感じてしまいます。ジェイコブ役はウィル・スミスの息子さんですが、彼もストーリー上特筆すべき点が特にありません。むしろ、ストーリーに説得力がなく見どころや感情移入できるシーンがありません。
アクションシーンがないにも関わらず、キアヌの儚さと不思議な魅力が随所で光っています。宇宙人役ですが、全く違和感がありません。(女性 30代)


デートには絶対に不向きな作品だと分かっていたのに相手がどうしても見たいと言うから劇場で鑑賞した今作。
はやく帰りたい、違うのが見たかったという負の思い出補正を無しにしてもつまらなすぎて悪い意味で強く記憶に残っています。
劇場で見た作品で途中で寝てしまったのは今作が初めてでした。地球を守るためにやってきたという宇宙人との交流に、地球の未来はどうなるのかとドキドキしますが最終的にはよく分からない終わり方で、何を見せられていたのだろうと時間を無駄にしたなと感じてしまいました。(女性 30代)


キアヌ・リーブス演じるクラトゥの無機質で冷静な演技が逆に人間の愚かさを際立たせていたと思います。地球環境を守るために「人類を滅ぼす」という極端な解決策を持って登場した彼が、最終的に少年ジェイコブと交流する中で変わっていく姿には希望を感じました。ラストで技術の一部を犠牲にすることで人類に猶予を与える選択も印象的でした。(30代 男性)


正直なところ、オリジナル版のリメイクとしてはテーマ性が浅く感じてしまいました。とはいえ、現代的なビジュアル表現やスケールの大きな破壊シーンには見応えがあり、エンタメとしては悪くなかったです。環境問題への警鐘というメッセージは明確で、特にクラトゥが「地球を救うために人類を排除する」と言い放つシーンにはハッとさせられました。(40代 女性)


自然を守るためには人類の存続すら危ういという大胆なテーマ設定が面白かったです。SFアクションとしてよりも、寓話的な社会風刺の映画として楽しみました。ジェイデン・スミス演じるジェイコブとのやり取りがクラトゥの感情を徐々に引き出していく展開は感動的で、人間らしさの本質に触れた気がしました。静かな余韻を残す結末も好印象でした。(20代 男性)


映像美と音楽は文句なしでした。巨大ロボット・ゴートの存在感や、ナノマシンのような破壊描写は、恐ろしくも目が離せない迫力がありました。ただ、人類が変われるかという問いに対する答えが少し都合よくまとめられていた印象もあります。それでも、「変化の兆し」を信じて猶予を与えるラストには、ほのかな希望が込められていたと感じました。(50代 男性)


キアヌの無表情で機械的な演技は賛否あると思いますが、私はあれで良かったと思いました。地球外生命体という異質さが表れていたし、人間的な感情が芽生えていく様子がわかりやすかったです。ジェニファー・コネリーとの交流や、少年ジェイコブとの関係が自然と信頼へ変わる過程が見どころ。終盤の“静止”はまさにタイトルを象徴する印象的な一瞬でした。(30代 女性)


環境問題と人類の傲慢さをストレートに描いた現代的SFでした。話としてはやや単調に感じましたが、クラトゥという存在が次第に「敵」から「鏡」へと変化していく構成は良かったと思います。特に、母子との時間を通じて彼が“人類には変化の可能性がある”と信じるようになる展開は、静かだけど力強く印象に残りました。(40代 男性)


リメイク版としては物足りなさもありましたが、ビジュアルと音の演出でかなり引き込まれました。ラストで人類が生き延びることを許されたとはいえ、テクノロジーの代償として電力が失われるのは重い選択だったと思います。映画を観終わった後、自分たちは“変わるに値する存在か?”と考えさせられました。静かだけど強いメッセージのある映画です。(20代 女性)

映画『地球が静止する日』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『地球が静止する日』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

コンタクト

この映画を一言で表すと?

「科学と信仰、宇宙と人間の対話を描く壮大な哲学的SFドラマ」

どんな話?

天文学者エリーが、地球外知的生命体からの信号を受信し、メッセージの謎を解き明かしていく物語。宇宙との邂逅をめぐって、彼女自身の信念や人類のあり方が問われるスケールの大きな知的SF。

ここがおすすめ!

『地球が静止する日』と同じく、ファーストコンタクトを通して人類の行動や倫理が問われる作品。派手さよりも内面的な葛藤や感情に重きを置いており、深く心に残るメッセージ性のあるSFを求める人に最適です。

メッセージ(原題:Arrival)

この映画を一言で表すと?

「言葉が世界を変える――異星人との対話から始まる感動の知性SF」

どんな話?

12の宇宙船が地球に降り立ち、言語学者ルイーズが彼らと意思疎通を図るために奮闘する。時間と言語、そして人間の選択をテーマにした、美しくも切ないファーストコンタクト映画。

ここがおすすめ!

『地球が静止する日』が人類の「変わる可能性」を描いたように、『メッセージ』も対話と理解を通じて未来を切り開くSF。ヴィルヌーヴ監督の緻密な演出と感動的なラストは、多くの人の心に残るはずです。

インターステラー

この映画を一言で表すと?

「地球の未来を託された男の、愛と科学の銀河を越える旅」

どんな話?

環境破壊が進んだ近未来、地球を救うために宇宙の彼方へ旅立つ元宇宙飛行士の姿を描いた壮大なSF。父と娘の絆、時間と重力の謎、そして人類の希望が交差する名作。

ここがおすすめ!

地球規模の危機に直面したとき、人類はどう選択するか――というテーマが『地球が静止する日』と通じる本作。科学的なリアリティと深い感情表現が融合した圧倒的な映像体験が待っています。

アナイアレイション -全滅領域-

この映画を一言で表すと?

「異形の美しさに満ちた、進化と破壊の心理SFホラー」

どんな話?

“シマー”と呼ばれる謎の領域に足を踏み入れた科学者たちが、常識を超えた現象に直面する。人間の本質、進化、自己崩壊をテーマに、幻想的かつ緊張感あふれる物語が展開する。

ここがおすすめ!

人間の内面や選択が試される点で『地球が静止する日』と重なります。心理的にじわじわ迫る恐怖と美しい映像の融合により、観る者を深く思索の世界へ誘う一作です。SF好きなら一度は観ておきたい傑作。

ウォッチメン(映画版)

この映画を一言で表すと?

「崩壊寸前の世界で“神”に迫る決断を迫られるヒーローたち」

どんな話?

冷戦時代、かつてのヒーローたちがそれぞれの信念のもと、世界の終焉を阻止しようと動き出す。善と悪の境界を問い、人間性と暴力、正義の意味を描く大人向けのダークヒーロー映画。

ここがおすすめ!

“人類が変わらなければ滅びる”という命題は『地球が静止する日』と同様。正義とは何か、人類は救う価値があるのか、そんな重い問いを突きつけてくる作品。哲学的なSFが好きな方に強くおすすめです。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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SF映画

みんなの感想・レビュー

  1. 匿名 より:

    あっけない。こんな簡単な言葉で終わらせてもよいのかという批判がきそうだけれど、感想はただ、あっけなかった、というものである。未知からの使者がきて、人類をジャッジするといった設定は正直映画でも漫画でも小説でも割と使い古されたネタだと思っている(そもそも1952年の映画が元だし)。だからといって別段そのネタがよくないとか面白くないとは思わないのだが、この作品に関しては「はたしてクラトゥはどこをどうジャッジしたんだろう」と思わざるを得ないことに尽きると思う。正直、こういうむかつく奴はいるよな、という典型的なパターン(国防長官もだし、一番空気読めていないのは息子ジェイコブだし)は描かれているのだが、クラトゥが「人類に地球を預けてもよし」と思うことができた部分が「ジェイコブを助けようとするヘレン」だけでは弱すぎやしないかと感じるのだ。だったらむしろ「宇宙人だけどヘレンに恋をしました」のほうがよっぽどすんなりと理解できる。そんな人類全部をジャッジしようとしに来た使者が、一組の親子を見ただけでそんなに簡単に判断を変えていいのかという一言が、この映画の総評に尽きる。

  2. 匿名 より:

    キアヌ・リーブスが出演する映画はよく観ているし、最近は『ジョン・ウィック』のように肉体派というかハードな役柄も目にするが、当時はどうしても『マトリックス』シリーズのイメージが強く、どちらかというと儚さのほうが勝る不思議な雰囲気のヒーローといった役が似合うと思っていた。このクラトゥもまさしくその通りで、宇宙人ですと言われても違和感がないというとおかしな表現かもしれないが、キアヌ・リーブスはそのくらい説得力のあるビジュアルをしていると思う。

  3. 匿名 より:

    ストーリー的には非常にあっさりとしているという印象。テーマは「人類の存亡」という重苦しいものではあるし、戦闘シーンや黒いロボットが虫になって様々なもの(もちろん人間も)分解するシーンはなかなかにえげつないが、それでもストーリーに深みがあったとは言いにくい。なぜクラトゥが「人間を助けてもいい」と思えたのかが非常に曖昧で、観客がはっきりわかるほどの強いエピソードがない。母が子供のために必死になる、というのはある意味当たり前のことなのでは、とさえ思ってしまった。ただ、キアヌ・リーブスの独特の美しさは思う存分鑑賞できるので、ファンからすれば良作だろう。