映画『監獄島』の概要:2007年のアメリカの映画。テレビプロデューサーのイアンによって企画されたのは、絶海の孤島で、釈放する事を条件に強靭な肉体を持つ死刑囚達10人の生き残りをかけたデスゲームであった。
映画『監獄島』 作品情報
- 製作年:2007年
- 上映時間:113分
- ジャンル:アクション、サスペンス
- 監督:スコット・ワイパー
- キャスト:スティーヴ・オースティン、ヴィニー・ジョーンズ、ロバート・マモーネ、リック・ホフマン etc
映画『監獄島』 評価
- 点数:70点/100点
- オススメ度:★★★☆☆
- ストーリー:★★★☆☆
- キャスト起用:★★★★☆
- 映像技術:★★☆☆☆
- 演出:★★★☆☆
- 設定:★★★☆☆
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映画『監獄島』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『監獄島』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『監獄島』 あらすじ【起・承】
テレビプロデューサーのイアンによるある番組が企画された。
内容は、高視聴率をねらった物で、絶海の孤島に世界から10人の死刑囚を集め、釈放を条件に最後の1人まで戦わせると言う物であった。
島内に、監視カメラ、移動式、ヘリから、ハンディカメラと多様な角度からの撮影機材を持ち込み、ネットで中継。目標はアクセス4000万と言う。
イアンは、慣れ親しんだスタッフの忠告や反対を聞かずに、計画を進めていく。
足には時限爆弾をはめさせ、殺し合いが始まる直前になってそれはわかる。
ほぼ強引に島へ送り、生き残りをかけたデスゲームをさせると言う番組であった。
足の爆弾は時間が30時間の制限があり、電波によっても爆発させる事が出来、赤いピンを外しても、自分で外しても爆発する物であった。
武器は無く、男性8人、女性2人の10人が島に続く海中へと投下される。
死刑囚だけでなく、人数不足の混乱の中間違えて呼ばれた者もいた。
かつては傭兵であり政府の極秘任務をこなしてきたスナイパーである「コンラッド(スティーブ・オースチン)」。
本当のことを面接で言えず、誤解され勝手に悪人としてのプロフィールが出来上がってしまった。
パイロットの投下ミスで、まず1人目の死者が。桟橋の杭に落下し串刺しとなり死亡。
投下直前に手錠と足錠を外す為の鍵がわたされていたが、コンラッドは唯一受け取りを拒否。
コンラッドが島で最初に出会ったのはメキシコ人のパコ。
彼に襲われた時に、「妻のローザを捜している」と言われた事でゲームのルールに反しパコを開放したコンラッドは、お礼で錠の鍵を入手する。
場所が変わり、黒人の女性が暴行目的で執拗に男性に追われていた、もみ合う中で男の足首のピンを抜き爆発させ死亡、2人目の犠牲者である。
その頃、日本人男性と黒人の男性が接触しあうが、戦いまでには至らない。
黒人男性は逃げるが、日本人男性にイギリス情報部にいたと言う男が近付き、共闘を持ちかける。
コンラッドには、ウクライナの刑務所に収容されていた人物との戦いになった。
強靭な肉体を誇る者同士の戦いが繰り広げられるが、足首の爆弾のピンを引き抜き崖へと落下したウクライナ人は死亡。
映画『監獄島』 結末・ラスト(ネタバレ)
一方、FBIはイアンの居場所を特定しようと奮闘していた、番組内に2人のアメリカ人が出ている事でその人物も調べてみると、コンラッドの正体がわかってくる。
退役軍人で、番組をみていた同級生の通報で素性が割れてきたのだ。
FBIは、コンラッドの恋人のサラに電話し、コンラッド(本名ジャック)の事を質問。
急いで仲間の見せに言ったサラは、パソコンを借り、配信されているジャックの映像をジャックを知る仲間達と一緒に見守る。
メキシコ人のパコは妻のローザと無事合流。しかし先ほど共闘を組んだ日本人とイギリス人がパコを手錠につなぎ、ローザを暴行しようとする。
観るのが耐えられないと訴えたジュリーやスタッフも無視し、イアンは延々とカメラの映像を続行する。
ローザは爆死してしまうが、その間にパコの姿は日本人とイギリス人2人の前から消えていた。
気が付くと、3つのグループに分かれていた。日本人とイギリス人、黒人の男女、コンラッドとパコ。
パコにあの2人を殺したいと言われたコンラッドは困惑し何があったのか聞く。
「犬の様に刺して妻を目の前で殺された」と泣いて懇願するパコと行動を共にする事に。
しかし膝をつぶされたパコは歩けないし、戦えないとこぼす。
あまり動きが無い事を案じたイアンは、イギリス人と日本人の潜む場所に内緒で武器を投下。
島の北に気象塔があり、そこに無線があるはずとコンラッドは話し、足の爆弾にはGPSが付いていると睨んで拾った道具でそれを解除。スタッフにはコンラッドの居場所が不明になってしまう。
コンラッドはテレビクルーの存在に気が付いており、そこに行けば連絡手段もある事を睨み、潜入する事し、サラに連絡。
しかし、グループかと思われた黒人男女は、女性が男性の隙を見て殺害する。
残されていたパコは、イギリス人と日本人によって嬲り殺されかけていた。コンラッドが戻った時に瀕死の状態だったが、目の前で油を注ぎ焼き殺したのを見てついにコンラッドにゲームに参加する位の憎悪が湧く。
翌日、3人の戦いとなる。建物内に逃げたコンラッドは、黒人女性と遭遇。
イギリス人の放った矢が黒人女性に命中し、火炎瓶を投げ込まれ室内が燃えてしまう。
地下へと逃げようとした際に手を差し伸べたコンラッドを無視し、女性は自爆。
イギリス人たちは黒人女性とコンラッドは2人とも死んだと思い込み、最後の生き残りをかけ戦うかと思われたが、コンラッドは生存していた。
日本人は、逆に奪われたナイフによってコンラッドに刺され死亡。
残りはイギリス人との一騎打ちになった。イギリス人を追ったコンラッドだが、イアンとグルだったイギリス人は投下されたマシンガンを入手し、コンラッドを追い詰める。
コンラッドは水中に逃げ行方をくらますが、イギリス人男性の凶暴性は暴走。現れたスタッフすら次々と撃ち殺していく。サラや仲間達は映像を見守り続けるが、海に落ちながらコンラッドは動かなくなった。
イギリス人はイアンのいる場所へと訪れるが、イアンが約束を裏切り逃げた事を知って逆上。番組スタッフを次々と射殺する。
生きていたコンラッドはイアンを追い、ジュリーが殺されかけていた所に遭遇し、イギリス人を射殺。
ゲームの生き残りは、コンラッドとスタッフのイアン、ずっとこの企画に反対していたジュリーであった。イアンが追いかけるも、イアンはヘリで脱出しようとしていた所であった。マシンガンで足止めしかけたが、距離が遠い。
危うく逃す所で、コンラッドの後を追ってきたジュリーに手渡された足用時限爆弾を頬利投げそれによってヘリは爆破された。
ジュリーは無言でコンラッドに自身の爆弾解除の鍵を渡す。
数日後、サラのクラス牧場へとコンラッドは戻ってきた。
映画『監獄島』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『監獄島』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
どちらが悪か
作中で、イアンに対しての女性インタビューの映像が映し出される。
そこではイアンは、お金さえ出せば子供でも殺人を見る事ができる。管理するかどうかは親の仕事、と述べる。
それを聞き、女性記者は怒りを覚えると発言した後で、その反面これだけのアクセスがあり多くの人がお金を払いむごい映像を見る事に悲しみを感じると言う。
矛盾する中、最もと言える意見であり、自身の正義や善悪を考えさせられる映画である。
目をそむけたくなるようなパコへの暴行や殺害シーンは、直視出来ない人も少なくないであろう。
しかし、殺害したイギリス人男性の囚人としての屈辱感も理解できる為、誰にどう肩入れするかが迷ってしまう作品である。
キャラクター達が各国それぞれの味を出しているので、余計リアルに感じてしまう。
スティーブ・オースチンのタフさ
正直何となく最後はコンラッドが生き残るであろうと言う事は予想済みなのだが、それでも1番の見所はコンラッドのネバーダイなタフさである。
強靭さを誇る巨漢も見事だが、その肉体とは似合わない優しい瞳や周りの人間への思いやりのギャップが見物である。
また、拾った物を使ってのGPSの目くらましや、不意打ちでの攻撃など、退役軍人や特殊任務をこなした者ならではの行動や攻撃も注目である。
番組スタッフも結局はずっとこの番組に反対し続けたジュリー以外は殺されてしまう。
そのジュリーが、イアンを殺害する手助けを無言でコンラッドにしていくのが映画終盤での見所になる。
自分の正義を貫いた者勝ちと言える作品。
こういうデスゲームって実際には絶対にありえないと思ってみているから楽しめますが、もし自分がゲームに参加しなければいけなくなったら…と考えると決して楽しいものではありません。
視聴者は課金してこのデスゲームを見ることが出来ますが、日常では味わえないスリルを疑似体験出来るのだから課金なんてどうって事ないと思う人も多いでしょう。
コンラッドが生き残る展開は簡単に予想できるので安心して見ていられたし、殺し合いもそれぞれに工夫がされていてとても面白かったです。(女性 30代)
映画『監獄島』 まとめ
よくありそうな設定ではあるが、設定自体は面白いし、集められた10人もそれぞれ個性が光るので、キャラクターを把握するとさらに楽しめる。
人数が多いので、各人物さえ把握出来れば、誰がどう生き残っていくかに集中する事が出来る。
また、ヘリから横暴なスタッフ達相手に一発かます死刑囚達を見ていて爽快な気分にもなる。
ただ、死刑囚やプロデューサーなど、いけ好かない様な人物の生死で一喜一憂してしまうのは人徳的に考えてしまうかもしれない。
気が付くと、人の生死に左右されている自分がいるので、道徳を考えさせられる作品ではある。
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