映画『テイルズ オブ ヴェスペリア The First Strike』の概要:大人気アクションRPG『テイルズ オブ ヴェスペリア』の映画化作品。ゲームの主人公ユーリとその親友フレンが決裂するまでの過去を描く。キャストはゲームと同じ。
映画『テイルズ オブ ヴェスペリア The First Strike』 作品情報
- 製作年:2009年
- 上映時間:110分
- ジャンル:アニメ、ファンタジー
- 監督:亀井幹太
- キャスト:鳥海浩輔、宮野真守、谷口節、小笠原亜里沙 etc
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映画『テイルズ オブ ヴェスペリア The First Strike』 評価
- 点数:80点/100点
- オススメ度:★★★★☆
- ストーリー:★★★★☆
- キャスト起用:★★★☆☆
- 映像技術:★★★★☆
- 演出:★★★★☆
- 設定:★★★☆☆
[miho21]
映画『テイルズ オブ ヴェスペリア The First Strike』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『テイルズ オブ ヴェスペリア The First Strike』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『テイルズ オブ ヴェスペリア The First Strike』 あらすじ【起・承】
帝国の騎士団に所属している若者、ユーリとフレンは、時折ぶつかることはあっても非常に仲のいい友人同士だった。少し破天荒なところがあり、ルールを逸脱してでも結果を素早く出すユーリに対し、まじめで掟に忠実なフレン。そんな二人が所属するナイレン率いる隊は、シゾンタニア周辺で異常にエアル(魔法の元のようなエネルギー)濃度があがっていることを懸念していた。そのせいで周辺の森や渓谷の魔物が凶暴化しており、街の安全が脅かされつつあったのである。
フレンはナイレンから、自分の代わりに帝都まで行って記念式典に参加し、さらに応援を要請するよう命令を受ける。一方ユーリは、軍用犬の世話係として街に残った。しかし帝都でフレンは、騎士団長アレクセイに新米が代理になることは無いこと、さらにフレンの父が命令違反で死んだこと、父親のようになるなと揶揄されなんとか怒りを抑えるしかなかった。そんなフレンを慰めたのは、王女エステリーゼであった。
映画『テイルズ オブ ヴェスペリア The First Strike』 結末・ラスト(ネタバレ)
その頃ユーリは、現れた魔物の討伐に出撃していた。その際、自分が育てている最中の軍用犬ラピードの父ランバートがいたのだが、魔物に取り込まれたため殺さざるを得なかった。
援軍を待っている暇はないと判断したナイレンは、エアルの暴走元だと思われる森の中の遺跡に進軍することを決意。多くの犠牲を払いながら、また隊長であるナイレンを失いながら、ユーリとフレンは暴走していた魔導器を止めることができ、街を救ったのだった。
死ぬことは無駄なことではない、とユーリはフレンに話す。ナイレンが街の人を救ったように、フレンの父親もまた命令違反はしたかもしれないが多くの人を救ったのだと。その後、弔いの儀式に包まれる街で、二人は軍の人間でありながら魔導器の暴走を招いた犯人を突き止めて倒した。
ユーリは、騎士団への不信感がもうぬぐいきれないものとなっており、ラピードと共に旅に出ることを決意。フレンは、騎士団で自分の正義を貫くことを決めた。二人はお互いらしいと笑い、別れたのだった。
映画『テイルズ オブ ヴェスペリア The First Strike』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『テイルズ オブ ヴェスペリア The First Strike』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
ゲームを知っている前提として
自分でしっかりプレイしたか否かはおいておいても、こういったスピンオフ系の映画はまず原作を知らない人が突然観に行くことはあまり考えられないだろう。その前提で評価するとすれば、非常に良くできた作品だった。原作が売れたせいで、じゃあ過去編でも、とオマケ的にできる作品はあまり期待できない場合も多く、ファンもまた「どうせ後から付け足したんだろう」という半ばあきらめの気持ちでもって許容することが多い。しかしこの作品は、そういったあきらめをせずとも十分に楽しむことができた。
まず作画がいい。映画作品だろうが、アニメ映画は恐ろしく作画が崩れる場面もあるが、基本的に本作はきれいな作画だった。劇場版らしく、戦闘シーンも非常に迫力がありスピード感もあった。話は基本的に単純で、ユーリとフレンの関係がなぜゲームでああなったのかを詳しく見せるというコンセプトだろうから、そのあたりもきちんと描けていた。ただ、ゲーム上で語られるエピソードとの差異もないことは無かった。だがそれほど気になるレベルではなかった。
エピソードがいい
主人公二人の考え方や関係性を描くにあたって、大きな役割を果たしたのがランバートとナイレンの存在だが、この一人と一匹がまたいい味を出している。自らを犠牲にして他者を助けるわけだが、騎士道にのっとったその行動に感動した。結果、他者を助ける正義とはどのようなものか、ということがユーリとフレンのなかで「別の正義」として形作られた、とつながるとてもわかりやすい、また素直に感動できるエピソードだった。
映画の元になったゲームが好きだったので、非常に楽しく見ることができた。プレイした後に見たので、少し懐かしい気持ちにもなった。主人公のユーリと親友のフレンは別々の道を歩む決意をするのだが、彼らの気持ちがしっかりと伝わってくる物語だった。どちらが正しいというわけではないからこそ、二人は穏やかに別れたのだと思う。この物語を見た後に、もう一度ゲームをしたくなった。キャラクター達に感情移入しながら、ゲームを楽しむことができると思う。(女性 30代)
ゲームとの関連性は低く、辻褄が合わない部分もあるもののヴェスペリアのゲームが好きな方にはたまらない作品になっているのではないでしょうか。逆を言ってしまえば、ゲームを知らない方はこの作品だけ見ても把握しきれない部分があり、物足りないかなと思います。ただ、アニメーションの美しさはピカイチなのでそれ目的であれば、間違いなく満足できるでしょう。
ゲームでは語られなかったユーリが騎士団にいた頃のフレンとの物語は、ゲームクリア後に見るのはもちろん面白いと思いますが、今作を鑑賞するともう一度ゲームをプレイしたくなるなと感じました。(女性 30代)
映画『テイルズ オブ ヴェスペリア The First Strike』 まとめ
ゲームを知っているという前提だが、ファンにとっては非常に満足できる出来だったと思う。ゲームやマンガの映画化は、ファンの寛容な心によって許容される場面が多々ある(作画や、エピソードや、キャスト全てにおいて)が、今作は我慢して見なければならないなんてことは全くなく、むしろユーリとフレンの語られなかった過去がわかってとても面白かった。映画を彩る他のキャラクターにも味があり、素直に感動できるエピソードも多く、単純な話だからこそ「面白かった」と思える作品だった。
余談だが、ゲームを知らなくても話そのものは楽しめるし、設定の説明も割とあるが、語句にとまどってしまうのでは、と思う。
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