映画『ローマ発、しあわせ行き』の概要:2015年製作のアメリカ映画。若い頃ローマに2ヶ月滞在したことのあるアメリカ人女性が、問題児の思春期の娘を更生させるため再びローマを訪れる。そこでかつての恋人と再会し、彼の母親を巻き込んで起こるドタバタラブコメディ。
映画『ローマ発、しあわせ行き』の作品情報
上映時間:91分
ジャンル:ラブストーリー、コメディ
監督:エラ・レムハーゲン
キャスト:サラ・ジェシカ・パーカー、ラウル・ボヴァ、クラウディア・カルディナーレ、ロージー・デイ etc
映画『ローマ発、しあわせ行き』の登場人物(キャスト)
- マギー(サラ・ジェシカ・パーカー)
- 1年前に離婚した少し神経質な女性。娘思いで一生懸命なところがあるが、少々押しつけがましいところも。
- ルカ(ラウル・ボヴァ)
- ローマに暮らすアーティスト。かつて恋に落ちたマギーのことが忘れることが出来ない色男。
- サマー(ロージー・ディ)
- ダメな彼氏に尽くしている不良娘。しかし外見とは裏腹に中身は純粋で世間知らず、無鉄砲だが勇敢なところも。
- カルメン(クラウディア・カルディナーレ)
- 元人気歌手の老女でルカの母親。ルカからは年寄り扱いされているが頭も身体も健康で愛に生きようとする情熱的な女性。
映画『ローマ発、しあわせ行き』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ローマ発、しあわせ行き』のあらすじ【起】
休暇が取れたマギーは、娘のサマーを連れてローマにやって来た。
マギーは20年前ここで暮らしていたことがあり、かつては恋人もいた。
しかしその後アメリカに帰国、1年前に別れた元夫と結婚しサマーをもうけたのだった。
その一人娘のサマーも見た目も派手だが、中身も思春期の難しい年頃。
本人は恋人に忠実で純粋なのだが、彼氏は麻薬所持で逮捕されている。
サマーが彼の罪をかぶることを希望していて、サマーもそうすることで彼が助かるならと望んでいる。
しかしマギーは当然これを何とかしたいと思っていて、ローマに連れてきたのだ。
サマーは街並みにも興味は無く、スマホばかり気にしている。
そんな娘の様子が気になり、マギーは彼女が見ていない隙に窓からスマホを投げ捨てたのだった。
なんだかんだ揉めながらも、宿泊先の叔父の別荘に着いた親子。
車から降りるとすぐに声をかけてきた男性がいる。
ルカだった。
彼とは20年前付き合っていた過去があり、マギーにとっては大事な思い出の1つである。しかしマギーは彼がもうローマから引っ越したと思っていたため、酷く驚いたのだった。
ルカもまた同じである。
別荘の隣でヴィラを経営していたアーティストのルカは、マギーとの再会を喜びお茶に誘う。
荷ほどきが終わった後のこと。
挨拶をするためサマーを連れてルカのもとを訪れたマギーは、しばし時を忘れてルカと過ごす。
しかしルカの横にはヴァレンティノと呼ばれる若い美女がいて、マギーは困惑。
そしてルカの母親カルメンも健在であった。
映画『ローマ発、しあわせ行き』のあらすじ【承】
歳を取り記憶も危うくなってきたというカルメンをサマーに任せ、アトリエを見学させてもらっている時のこと。
早く彼氏に会いたくて帰国したいサマーは、カルメンの記憶のあやふやさを利用しルカの車を勝手にガレージから拝借しようとする。
しかし当然車に鍵はかかっていない。
諦めかけたその時だった。
「自分をローマに連れて行ってくれるのならば鍵を渡す」と、交換条件を出してきたカルメン。
サマーに選択の余地は無かった。
アトリエで2人の時間に浸っていたルカ達は、車のエンジン音を聞いて慌てて外に飛び出す。
すると助手席にカルメンを乗せて、無免許のサマーが運転した車は出て行ってしまう。
大急ぎで車に乗り込んだマギーとルカは、急いで後を追った。
空港に向かったはずだと言い切るマギーに対し、きっと2人はカルメンの希望でローマに向かうはずだと言うルカ。
揉めている間にルカの車がローマへ向かう道を走っているのを目撃した2人は、ルカの言うとおりローマに向かった。
近道を提案し先回りして待つことにしたルカ達は、そこで昔話をする。
恋仲だった2人は淡い恋心を思い出し、思い出に浸っていた。
しかしそんな時、サマーの運転する車が前を通り過ぎた。
またまた急いで車に乗り込んで後を追う2人だった。
映画『ローマ発、しあわせ行き』のあらすじ【転】
中々追いつかないルカは、TVのレポーターとして活躍する友人を訪れる。
彼女は美人で、ルカに気がありそうだった。
明らかにマギーの話を聞かない彼女は、ルカの母を探すことを約束してくれた。
しかしそのレポーターが報道したニュースは最悪だった。
カルメンを誘拐したアメリカ人少女という、でたらめのものだったからである。
この日からサマーは“おばあちゃん誘拐犯”として知れ渡る事になってしまう。
サマーとカルメンは車の中で、休憩場所で、次第に恋愛や生活についての会話をボソボソと交わし合うようになっていく。
その中で何故カルメンがローマに行きたいのかという理由について語った。
彼女は昔,彗星のごとく現れた歌手であり男性歌手とデュオを組んでいた。
その相手と駆け落ちしたのだが、カルメンには許嫁がいたため突然姿を消し、その許嫁と結婚したのだった。
そう、その許嫁こそがルカの父親である。
夫を亡くしたカルメンに昔の彼氏から何通も手紙が届き、調度明日の15時にローマにある聖堂で結婚式を挙げようと書かれていたのだ。
サマーは道でガス欠に合い、たまたま通りかかったトラックに乗せてもらうことが出来た。
無事に到着できた2人は一安心。
そして自分は空港へ、カルメンは聖堂へ向かおうとしていた。
しかしこの旅でカルメンの真実の愛を目の当たりにしたサマーは、「自分も立ち会って良いか」と尋ねる。
カルメンは快く快諾した。
映画『ローマ発、しあわせ行き』の結末・ラスト(ネタバレ)
一方で警察に連絡したルカを置いて、マギーは1人でローマに行くことにする。
ルカ宛てにかかってきたヴァレンティノからの電話で、カルメンが結婚しようとしていることがわかったのだ。
実はヴァレンティノはルカの別れた妻との娘だった。
カルメンが聖堂の扉を開けた時、1人の男性が立っていた。
それが結婚相手の昔の彼氏である。
喜び笑顔で向かうカルメンだったが、そこでマギーが現れサマーと揉める。
するとルカと警察も聖堂にたどり着いた。
結婚を止めるように言うルカに対し、「もうおまえの父親は死んだのだ」と言うカルメン。
しかしぶつかった弾みで頭を打ち付け気絶、救急車で運ばれてしまう。
しかもサマーは警察に誘拐犯として連行されてしまった
カルメンが心配で様子を見にいったマギーは、ルカから「20年前と同じだ。都合が悪くなると逃げる」と皮肉を言われ追い返されてしまう。
しかもサマーの公判が迫っていた。
考えたマギーは例のレポーターに電話し、娘を誘拐犯として報道したことを謝罪させる。
反省していた彼女はマギーの力になると約束したため、新しい速報を入れてもらうことにした。
公判の日。
誘拐犯として罪を問われたサマーだったが、判決の途中で裁判官に電話がかかる。
電話を切り直ぐさまニュースをつけた裁判官は、速報で事実を知ることになった。
それはサマーがカルメンの真実の愛のために、ローマへ連れて来たということである。
この報道でサマーは見事無罪。
親子が改めて絆を深めた瞬間だった。
そしてその帰り道、アメリカにいるダメ彼氏に電話するサマーは、「あんたは腰抜けだ」と別れを切り出した。
サマーの一件に喜ぶマギーもまた、ローマにやり残したことがあった。
再びカルメンの入院先に行きルカに会った。
そして今までのことを謝罪し、自分の本当の愛情を伝える。
ルカからもマギーへの真実の愛を語られた。
そしてルカを連れて中庭に出る。
そこは小さな結婚式場になっていた。
驚くルカを説得し、カルメンと恋人は無事に結婚式を挙げるのだった。
そしてマギーとルカも見つめ合い、キスをした。
映画『ローマ発、しあわせ行き』の感想・評価・レビュー
シングルマザーのマギーは20年ぶりに再会した元彼ルカが気になっている。娘のサマーはダメ男に夢中、ルカの母カルメンは長年の想い人との念願の結婚式を目指す、と三者三様の恋愛模様。女性がいくつになっても恋をしているのがよかった。
現実ではあり得ないドタバタ展開だが、世界に入り込めれば気楽に楽しめるコメディ。サマーとカルメンが道中、心を通わせていく過程がよかった。サラ・ジェシカ・パーカーは恋する女性を演じさせたらピカ一、目の表情がうまいなと改めて感じた。(女性 40代)
休暇が取れたマギーと娘のサマーがローマへ行き、昔の恋人のルカとの出会いや、サマーが彼氏へ執着している場面や、ルカの母親であるカルメンの熱い想いなどが交差し、それぞれの恋愛の行方が気になる展開であった。サマーとカルメンがお互いのために利用しあったり、二人を追いかけるマギーとルカの懐かしい話しや、新たに芽生えた恋心が見ていて楽しく、色々な事件にも巻き込まれる中、丸く収まりハッピーエンドで終わる最後も、幸せな気持ちに浸ることができた。(女性 20代)
みんなの感想・レビュー
ドタバタ劇は楽しい、肩もこらず見終えても後を引かずに次の行動に移ることが出来る。ただサマーを助けてくれた人、お友達になって最後のほうで手をつないでパーティ(?)に行き一緒にベンチ座ってた人が気になります。誰ですか、名前は何と言うのでしょうか?