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映画『囚われた少女たち』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『囚われた少女たち』の概要:2015年製作のメキシコ映画。治安の悪いメキシコを舞台に、純粋な少女達に近づき売春させるという手口で儲けている一家を描いた作品。次男が本気で愛した少女を売春宿から出すため、父親と兄から対立していく様がサスペンス仕立てで描かれている。

映画『囚われた少女たち』の作品情報

囚われた少女たち

製作年:2015年
上映時間:105分
ジャンル:サスペンス
監督:ダビ・パブロス
キャスト:ナンシー・タラマンテス、オスカル・トレス、レイディ・グティエレス etc

映画『囚われた少女たち』の登場人物(キャスト)

ソフィア(ナンシー・タラマンテス)
14歳の少女で、3歳の弟とシングルマザーの母と暮らす。真面目で面倒見が良い優しい少女。
ウリセス(オスカル・トレス)
売春宿を経営する一家の次男。兄と父には逆らえない気弱な性格だが、意思が強く一人の女性を愛し続ける。
マルタ(レイディ・グティエレス)
ウリセスがソフィアを解放するために近づいた女性。男性に騙されない賢い頭脳の持ち主だが、包容力があり寛容。

映画『囚われた少女たち』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『囚われた少女たち』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『囚われた少女たち』のあらすじ【起】

メキシコのティファナに暮らす14歳のソフィア。
彼女は今、年上の彼氏・ウリセスに夢中である。
平凡だがウリセスといる時間は彼女にとって大切な物であったし、ウリセスにとっても同じだった。
しかし彼の家、実は売春宿を経営している。
父と兄は宿で働く女性を集めるため、恋人として近づき女性を騙して宿で働かせるという卑劣な手口を取っていた。
それは遂にウリセスにも回ってきてしまう。

彼はソフィアを父親の誕生日会だと自宅に誘う。
緊張した面持ちで訪れたソフィアだが、家族は優しく出迎えてくれた。
しかし兄がウリセスをこっそり呼び出しているのを見たソフィアは、話の内容が非常に気になっている。
これこそこの一家の手口だった。
まず父親の誕生日だと偽り、家に招く。
そこで信用させてどっぷりはまったところで、売春宿に連れて行くのだ。

しかし今回はその計画にイレギュラーなことが起こってしまう。
ウリセスがソフィアに本気で恋をしたのだ。
売春宿に行かせたく無いウリセスは、海辺で家業のこと、これからソフィアの身に何が起ころうとしているのかを正直に話し逃げようと提案する。
ソフィアは驚くが、ウリセスの言うとおり彼の車でアメリカに行くことを決意。
二人で誰にも見つからずに出発した。

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映画『囚われた少女たち』のあらすじ【承】

しかし暫く走らせていると、後ろから兄が付けてきていることに気がついたウリセス。
彼は車を止め、兄と話そうとする。
しかしその瞬間ソフィアは車から逃げだし走り出した。
兄の車に乗っていた男達はソフィアを捕まえると、車に乗せどこかへ連れ去った。

ソフィアが連れて行かれたのは売春宿だった。
1つの部屋が用意され、化粧と下着同然の姿に着替えさせられたソフィアは客を待つのである。
最初は抵抗するが、暴力的に押さえつけられるソフィアは次第に抵抗する力を失っていった。

女達の宿は別の場所にあり、午後13時に迎えが来て送られる。
その間に近くで買い物も出来るが監視が付き見張られる。
そのため逃げることも出来ないし、家族の危険を脅かし服従させるのだった。

ソフィアも客を取り、次第に稼ぐようになる。
しかしウリセスは彼女のことを忘れたことは無く、父親に彼女の解放を頼むと「代わりの女を連れてくれば許す」という条件を出された。
ウリセスは何としても女を見つけようと必死になっていく。

映画『囚われた少女たち』のあらすじ【転】

ウリセスの目に止まったのは、赤毛の女性で名前はマルタ。
路上で声をかけると誘いに乗ってきたのだ。
しかし賢い彼女は中々落ちなさそうだった。
ウリセスは兄のアドバイスの元、嘘を並べ何とか彼女を自分のものにしようとする。
マルタは純粋であり、彼が話している車販売の仕事や家族関係などを嘘とは知らず信じ込んでいった。

兄のアドバイス通り、マルタの実家から遠く離れた場所で新規の仕事を立ち上げると偽り同棲することにした。
ある日ウリセスは仲間に金を持ち逃げされたという話をでっちあげ、自分の為に売春をしてくれないかと頼む。
だがマルタにその気は全く無い。
他のことなら何でもするが、売春だけは嫌だと言った。
ソフィアのことで時間が無いウリセスは、兄にどうしようも無いと泣きつき何とかしてもらおうとする。
不穏な空気を察知したマルタは、実家に帰ると言いだし家を飛び出す。
ソフィアの時と同じようにマルタは捕まり、売春宿に向かうのだった。

映画『囚われた少女たち』の結末・ラスト(ネタバレ)

売春宿に着くとマルタはウリセスからも暴力を受けた。
彼女をそこに置くと、父の元に行き「約束通り代わりを見つけてきたから、ソフィアを解放してくれ」と頼み込む。
父は仕方なくウリセスと一緒に宿に向かい、宿の大家にソフィアを呼び出すように言う。
不思議な表情で中庭に向かうソフィアは、そこにウリセスがいることを知る。
彼は本当に迎えに来てくれたのだ。

宿を後にしたソフィアは、ウリセスの父が運転する車の後部座席にいる。
車内では父は彼女に「変な真似をしたら即座に宿に戻すと言い、明日から1日妻の手伝いをしろ」と言った。
解放はされたが心ここにあらずのソフィアは、「はい」と小さい声で返事をする。

最初に連れて行かれたのは、ウリセスと暮らす新しいマンションだった。
中に通されると、そこは彼がソフィアの為に購入したと知る。
しかもウリセスはソフィアが稼いだ金の取り分に手を付けること無く、貯めていた。
ソフィアは笑顔にならなかったが、小さい声で「ありがとう」と言う。

別のある日。
一家は広い土地で座り会話をしている。
そこにはウリセスとソフィアの姿もあった。
話題は空いているその土地を牧場にするかどうするかということ。
ソフィアは笑わずに、ただ淡々と話を聞いているだけであった。

映画『囚われた少女たち』の感想・評価・レビュー

本作は、メキシコを舞台に、少女たちを売春させて金儲けする一家を描いたサスペンス作品。
物語はドキュメンタリータッチで淡々と進行していき、メキシコの深く残忍な闇社会が感じられた。
過激な描写こそないけれど、囚われた少女たちが働かされているということの残酷さや重みは社会的メッセージ性が強い。
ラストでウリセスはソフィアを本当に迎えに行き、2人は一緒になるけれど、ソフィアの表情からは微塵も幸せを感じられない。
なんとも救いようのない、後味の悪さだった。(女性 20代)


タイトルの通りです。観るならば覚悟が必要なほどリアルで救いがありません。メキシコの売春宿の女性達の話。警察が目を瞑るその宿は少女を監禁する檻です。奴隷のように扱われ、快楽のはけ口にされる日々。作品を通して言葉は少なく、ただ淡々と陰鬱で残酷な世界を映しています。はっきりと性描写を映す場面はありませんが、それがより一層痛々しさを感じさせます。女性は勿論と思いますが非常に気分が悪くなります。恐らくノンフィクションでしょう…(男性 20代)

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