この記事では、映画『ラスト・アクション・ヒーロー』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ラスト・アクション・ヒーロー』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『ラスト・アクション・ヒーロー』の作品情報
上映時間:131分
ジャンル:アクション
監督:ジョン・マクティアナン
キャスト:アーノルド・シュワルツェネッガー、オースティン・オブライエン、アンソニー・クイン、F・マーレイ・エイブラハム etc
映画『ラスト・アクション・ヒーロー』の登場人物(キャスト)
- ダニー(オースティン・オブライエン)
- 映画『ジャック・スレイター』シリーズが大好きな小学生。アクション映画好きだが自身は強いものに立ち向かう勇気を出せずにいる。父親を早くに亡くし、母親と2人暮らし。
- ジャック・スレイター / アーノルド・シュワルツェネッガー(アーノルド・シュワルツェネッガー)
- ジャック・スレイターは映画『ジャック・スレイター』の主人公。命知らずで無敵、映画の主人公なため、映画の中では痛みを感じず死ぬこともない。ロックとくだらないジョークが好き。
- ベネディクト(チャールズ・ダンス)
- 『ジャック・スレイター4』に登場する悪役。片目の義眼が特徴のスナイパー。ルーニーの右腕として働いているが、慣用句を間違えてばかりのルーニーに内心イライラしている。
- トニー・ビバルディ(アンソニー・クイン)
- 『ジャック・スレイター4』に登場する悪役。ベネディクトのボスで、2大マフィアの1つを牛耳っている。慣用句やことわざを多用するが、毎回間違っている。
- リッパー(トム・ヌーナン)
- 『ジャック・スレイター3』に登場するジャックと因縁のある切り裂き魔。斧を武器にし、ジャックの息子を道連れにして死んだ。
- ニック(ロバート・プロスキー)
- 年老いた映写技師。ダニーと仲良しで、『ジャック・スレイター4』の試映にダニーを招待した。昔は魔術師になるのが夢だった。
映画『ラスト・アクション・ヒーロー』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『ラスト・アクション・ヒーロー』のあらすじ【起】
小学校で立てこもり事件が発生、命知らずで無敵の刑事、ジャック・スレイターが単独突入する。屋上にいたのはジャックと因縁の殺人鬼と人質たち。殺人鬼の横にはジャックの息子が捕まっていた。ジャックは武器を捨てると見せかけて反撃に出るが……。
そこで映像がピンボケになる。そう、ここはアーノルド・シュワルツェネッガー主演の映画『ジャック・スレイター3』を上映中の、古ぼけた映画館。ダニーはこの映画が大好きでもう何度も見ている。今日も学校をさぼって映画館に来ていたのだ。ダニーは仲良しの映写技師ニックに、明日公開の映画『ジャック・スレイター4』の試写に招いてもらい、夜中、母親が仕事に出ているすきに映画館へやってくる。
ニックはダニーに魔法のチケットを見せてくれる。かの有名な魔術師フーディーニからもらったものだそうだ。ニックは魔法のチケットをちぎって、その半券をダニーに手渡す。人気のない映画館、『ジャック・スレイター4』の試写が始まった。

映画『ラスト・アクション・ヒーロー』のあらすじ【承】
マフィアのボス・ルーニーの屋敷。ジャック・スレイターのまたいとこがルーニーに半殺しの目にあわされる。ルーニーがTと手を組むと言う偽の情報をつかまされ自宅に戻されたまたいとこは、ジャックにその情報を伝え事切れた。直後家は爆発、ジャックは住んでのところで爆発を逃れ、ルーニーの追手とカーチェイスとなる。
その時ダニーのポケットの中のチケットが光り出した。するとジャックが跳ね返したダイナマイトが、スクリーンを飛び出して映画館に転がってきた。ダイナマイトが爆発し、気がつくとダニーはジャックの車の中にいた。ダニーは映画の中に入り込んでしまったのだ。
ジャックも警察署長も、「これは映画の世界だ」というダニーを信じない。仕方なく署長は、事情に詳しそうなダニーをジャックの相棒にする。ダニーはジャックに信じてもらうため、映画で見たルーニーのアジトに案内する。左目が義眼の男・ベネディクトに応対されジャックとダニーはその場を退くが、ダニーが義眼の男本人しか知らないようなことを口走ったため、ベネディクトはダニーを危険視する。
ジャックとダニーは自宅に帰る。ジャックは息子の事を思い出し、1人ドライブに出る。ジャックは切り裂き魔と戦った時に息子を亡くしていた。ベネディクトと手下が、ジャックの自宅を襲いに来る。ダニーとジャックの娘は捕まってしまうが、そこへジャックが帰ってきた。ジャックは圧倒的な強さで手下どもをやっつけ、ベネディクトだけがその場を逃げ出した。
ベネディクトは、ダニーからあの魔法のチケットを押収していた。ふとチケットを手に取ると、急に手が壁を通り抜ける。ベネディクトはこのチケットが異次元とつながるかけ橋だと気づいてしまう。
映画『ラスト・アクション・ヒーロー』のあらすじ【転】
ベネディクトの爆弾によってジャックは警察をクビになってしまった。ダニーはレオの葬式に行こうと提案する。ジャックもレオは間違って撃たれたのではなくルーニーの策略のうちだったのではと気付く。ルーニーたちはレオの体内に時限爆弾式の毒ガスを仕込んだのだ。2人は葬儀に駆け付けたが、逆にボスたちに捕まってしまった。絶体絶命かと思ったその時、同僚のアニメ猫ウィスカーが見張りを射殺し逃がしてくれる。
ジャックはレオの遺体のそばまで潜入、遺体を運びさろうとするが、会場のマフィアたちは皆銃を手に彼を追いかける。ダニーがクレーンを運転し、レオの遺体をキャッチ。ヘリコプターがジャックを狙い、ジャックはビルから落ちてしまうが、ダニーがクレーンで救い出す。しかしそのクレーンにはレオもつり下がったままだ。ジャックはタールの池にレオを落とし、惨事を防ぐことができた。
ベネディクトはルーニーを射殺した。そこへジャック達が到着、ベネディクトを投げ飛ばす。するとベネディクトは壁を通り抜け、ダニーの元いた世界にワープしてしまった。このままでは現実世界が危ない。まだ開いたままの異次元の扉から、2人は現実世界へワープしベネディクトたちを追う。
現実世界ではジャックも映画と違ってけがをする。自分が想像の産物にすぎないと知ったジャックは落ち込んでしまう。一方ベネディクトは、この世界では人が死んでも誰も気にしない様子なのに驚いていた。理想の世界にやってきたと感じたベネディクトは、邪魔者を消すため、ジャックの息子を殺した切り裂き魔を映画の世界から連れてくる。ベネディクトは彼にアーノルド・シュワルツェネッガー殺害を依頼する。ジャックとダニーはベネディクトを追い、彼の狙いを知る。
映画『ラスト・アクション・ヒーロー』の結末・ラスト(ネタバレ)
シュワルツェネッガーは新作映画「ジャック・スレイター4」のプレミア上映に登場していた。切り裂き魔もプレミア上映に現れるが、周りは「切り裂き魔を演じた俳優」だと思い通してしまう。ジャックは切り裂き魔からシュワルツェネッガーを救う。しかし切り裂き魔は、ダニーを人質にし、ビルの屋上にジャックを誘い込む。切り裂き魔はダニーをビルから突き落とすが、ジャックは発電機を壊し、切り裂き魔を感電死させた。
ジャックは落ちず、隣のビルに引っかかっていた。ダニーはジャックに励まされ、勇気を出して飛び無事救出された。その時、ベネディクトが魔法のチケットを手に現れた。ベネディクトの銃がジャックの胸を貫く。だがダニーの手助けにより、ジャックはベネディクトを撃ち殺した。
チケットがベネディクトの手をはなれビルの下に落ちる。チケットの力で、映画から死神が抜けだしてきてしまった。ダニーは瀕死のジャックを救うため、映画館へ運び込む。死神は死の気配に呼び寄せられジャックの元へ来た。だが死神はジャックを殺さず、映画館で回収されたチケットの半券を探せとアドバイスする。ダニーは半券を見つけ、ジャックを元の世界に戻し命を救った。
映画『ラスト・アクション・ヒーロー』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
世間的な評価はいまいちだが、自分にとっては子供の頃にTVでやっていた映画で当時食いつくように見ていたので、あの頃を思い出して懐かしい気持ちになる。映画の中に入れるなんて、子供にとっては夢のような世界。はまり込むのも無理もない。
アーノルド・シュワルツェネッガーのセルフパロディもあるので、彼のファンだったら間違いなく楽しめるだろう。本人によるパロディだなんて、信じられないくらいの貴重な映画だ。子供を対象にした作りだと思うので、子供と一緒に見れるのもグッド。(男性 30代)
子供の頃に観たアクション映画の夢がそのまま映画になったような作品!シュワルツェネッガー演じるジャック・スレイターと少年ダニーの冒険は、映画の中と現実の世界を行き来するワクワク感が満載でした。アクション映画あるあるが詰め込まれていて、笑えるし、懐かしさも感じられます。最後にジャックが映画の世界に戻るシーンでは、彼なりの誇りと哀愁があって胸が熱くなりました。(30代 男性)
最初は普通のアクション映画かと思いきや、メタ構造がすごく面白い作品でした。映画の中のキャラが現実に来るというアイディアも斬新で、アクションとユーモアが絶妙にミックスされています。シュワちゃんの自虐的なネタも多くてファンにはたまりません!ただのアクションでは終わらない、大人になってから観るとより味わい深い作品です。(40代 女性)
昔のハリウッド映画の魅力がたっぷり詰まった一作。アクションも派手だけど、それ以上に映画愛が全体から伝わってきました。ダニーとジャックのコンビが最高で、映画の世界と現実のギャップを利用したギャグもテンポ良くて笑えます。死んだキャラが生き返らない現実の厳しさを知ったラストはちょっと切なかったです。(20代 男性)
子どもと一緒に観たのですが、大人の自分の方がハマってしまいました。アクション映画にありがちな演出を茶化しつつも、ちゃんと物語としても面白い。ファンタジーとリアルのバランスが絶妙です。特に、悪役ベネディクトが現実に来てからの怖さがリアルで、作品全体に緊張感が生まれていました。今の映画にはないユニークな魅力があります。(50代 女性)
まさに“映画へのラブレター”と呼ぶにふさわしい作品!シュワルツェネッガーのセルフパロディが効いていて、笑いながら感動もできます。ジャックが現実世界で銃が効かないことに驚くシーンや、映画の中では派手な爆発も日常では騒動になる…という対比が秀逸。最後にジャックが自分の存在意義を見出して戻っていく姿に、思わず胸が熱くなりました。(30代 女性)
正直、子どもの頃に観た時は意味がわからなかったけど、大人になってから見返して面白さが倍増しました。アクション映画に対する皮肉と愛情が入り混じっていて、ジャンルの枠を超えた作品だと思います。ベネディクトの「この世界では悪が勝つ」という言葉が妙にリアルで、物語の深みを感じました。ラストの別れも印象的。(40代 男性)
アクションとコメディが絶妙に組み合わさったエンタメ作品で、観ていて本当に楽しかった!少年ダニーの映画への情熱と現実世界とのギャップが、自分の子供時代を思い出させてくれます。現実世界に来て力を発揮できなくなるジャックの姿が切ないけど、彼がヒーローであることには変わらないというメッセージが感動的でした。(20代 女性)
まさに「映画の魔法」を体感できる一作でした。シュワちゃんのキャラクターは単なるアクションヒーローではなく、現実と向き合いながらも希望を与えてくれる存在。映画館という空間が持つ力、そしてフィクションが人に与える影響の大きさを描いていて、ただの娯楽では終わらない深さがあります。音楽もテンション上がります!(50代 男性)
シュワルツェネッガー主演のアクション映画…と思って軽い気持ちで見始めたら、思いのほか哲学的な内容でした。映画と現実の違い、ヒーローとは何か、という問いかけが随所に感じられます。現実世界でのジャックの無力さと、それでもヒーローであろうとする姿がグッときました。笑って泣ける傑作です!(30代 女性)
映画『ラスト・アクション・ヒーロー』を見た人におすすめの映画5選
トゥルーマン・ショー(1998)
この映画を一言で表すと?
“人生そのものが番組だったら?”という奇想天外なリアリティドラマ。
どんな話?
平凡な男トゥルーマンが、自分の人生が実は巨大なTV番組だったことに気づき、真実を求めて番組の外の世界へと飛び出そうとする物語。現実と虚構の境界が崩れていく過程がスリリングで感動的に描かれます。
ここがおすすめ!
現実と虚構のテーマは『ラスト・アクション・ヒーロー』と通じる部分があり、ジム・キャリーの演技も見逃せません。視聴者の「見る側」と「見られる側」の意識を揺さぶる哲学的な要素が詰まった名作です。
レディ・プレイヤー1(2018)
この映画を一言で表すと?
映画愛とポップカルチャーへのオマージュが詰まったSFエンタメ大作!
どんな話?
近未来のVR世界「オアシス」で、主人公が遺産を懸けた謎解きゲームに挑む冒険活劇。80〜90年代の映画・ゲーム・音楽などのオマージュが満載で、視覚的にもストーリー的にも夢中になる内容です。
ここがおすすめ!
『ラスト・アクション・ヒーロー』がアクション映画のメタ構造なら、こちらは大衆文化全体を取り込んだアドベンチャー。無数のイースターエッグを探しながら、誰もが子どものようにワクワクできる作品です。
ブレックファスト・クラブ(1985)
この映画を一言で表すと?
ジャンルの枠を超えて心を打つ、青春映画の金字塔。
どんな話?
土曜の居残りを命じられた5人の高校生が、性格も立場も違う中で少しずつ心を通わせていく1日を描いたドラマ。青春の葛藤と自分らしさを探す姿がリアルで、世代を問わず共感を呼びます。
ここがおすすめ!
アクションではないけれど、主人公ダニーのような映画好きの少年が共感できる“映画が心を救う”物語です。セリフや表情で伝える繊細な人間描写と、最後に流れる名曲が感情を一気に高めてくれます。
ディック・トレイシー(1990)
この映画を一言で表すと?
カラフルでスタイリッシュな映像美が光るノワール系ヒーロー映画!
どんな話?
1930年代のアメリカを舞台に、刑事ディック・トレイシーが悪の組織と戦うスタイリッシュなクライム・アクション。コミックの世界をそのまま実写化したようなビジュアルが特徴的で、独特の世界観に引き込まれます。
ここがおすすめ!
『ラスト・アクション・ヒーロー』が映画の世界に飛び込む楽しさを描いていたように、本作も非現実的な色彩と演出で映画の“作り物感”を味わわせてくれます。アート的にも高く評価される、異色のエンタメ作です。
デッドプール(2016)
この映画を一言で表すと?
メタ発言満載!暴走しまくる型破りなアンチ・ヒーロー映画。
どんな話?
がん治療のための実験で不死身の肉体を得た傭兵が、変わり果てた自分を取り戻すために戦う物語。観客に語りかける「第四の壁破り」や過激なギャグ、過剰なバイオレンスが特徴的な、異色のヒーロー作品です。
ここがおすすめ!
『ラスト・アクション・ヒーロー』のメタ的な構造や、ヒーローの型を崩すアプローチが好きな人にはぴったり。暴力や下ネタ全開なのに、なぜか感動する不思議な魅力があります。映画を知れば知るほど笑えます。
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