映画『マネーモンスター』の概要:株の情報番組『マネーモンスター』。その生放送収録中、立てこもり事件が勃発する。犯人は中継を続けさせ、番組MCを人質にとるが…。はたして彼の目的は?事件の裏に隠された驚くべき真相が、次第に明らかになる。
映画『マネーモンスター』の作品情報
上映時間:95分
ジャンル:サスペンス
監督:ジョディ・フォスター
キャスト:ジョージ・クルーニー、ジュリア・ロバーツ、ジャック・オコンネル、ドミニク・ウェスト etc
映画『マネーモンスター』の登場人物(キャスト)
- リー・ゲイツ(ジョージ・クルーニー)
- 高視聴率の財テクバラエティ番組『マネーモンスター』のMC。傲慢でお調子者。番組では毎回、台本を無視したアドリブや派手なパフォーマンスでスタッフを困らせている。
- パティ(ジュリア・ロバーツ)
- 『マネーモンスター』の番組ディレクター。別の局への移籍を予定している。持ち前の冷静さで、リーの奔放なMCにも負けず番組を切り盛りしている。
- カイル・バドウェル(ジャック・オコンネル)
- 『マネーモンスター』生放送中に立てこもり事件を起こした犯人。親から譲り受けた全財産を 株につぎ込み大損した。安賃金で働いており、もうすぐ赤ん坊が生まれる。
- ウォルト・キャンビー(ドミニク・ウェスト)
- 大企業アイビスの社長。『マネーモンスター』に出演する予定だったが、自家用ジェットでどこかに出かけ、番組をドタキャンしている。行き先は社員も知らない。
- ダイアン(カトリーナ・バルフ)
- アイビスの広報担当。真実を求めて突き進む、ガッツある女性。ウォルトの愛人でもあり、社員とは信頼関係があるが役員連中とは折り合いが悪い。
- ロン(クリストファー・デナム)
- 『マネーモンスター』の番組プロデューサー。気弱な性格ゆえか、プロデューサーなのに損な役回りが多い。
- レニー(レニー・ヴェニート)
- 『マネーモンスター』のカメラマン。危険な場面も「根性だ」の一言でのりこえ、立てこもり事件中も撮影を続ける。
映画『マネーモンスター』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『マネーモンスター』のあらすじ【起】
順調だったはずの大会社アイビスの株が、突然暴落。株主の損失は合わせて8億ドルにものぼった。社長のウォルトは、自動的に株を売り買いするシステムにバグが起きたと説明する。
リー・ゲイツがMCを務める財テクバラエティ番組『マネーモンスター』は、渦中のアイビス社長ウォルトの単独インタビューを予定していた。しかしウォルトは突然予定が変わりドタキャン。代わりに広報担当のダイアンが中継で出演することになった。MCのリーは、生放送にもかかわらず毎回アドリブで突飛なパフォーマンスを持ち出すのが売りだった。プロデューサーのパティは、リーが台本を外れようとするたびやきもきしていた。
生放送が始まった。いつものようにダンスで登場したリーの後ろに、見知らぬ男が映り込む。最初サプライズ演出かと思っていた一同だったが、突然男が銃を発砲した。リーに爆弾付きベストを着させ、生放送を続けさせる犯人。爆弾は犯人が握っているボタンを離すと起動する仕組みになっている。番組をジャックした犯人は、リーとウォルトに恨みがあるようだ。犯人は番組でリーが言った「アイビスの株は絶対安心」という言葉を信じ、アイビス株に全財産をつぎ込んだのだと言う。「損失を番組で支払おう」と説得するリーだったが、犯人は全株主の損失、計8億ドルを要求する。
映画『マネーモンスター』のあらすじ【承】
広報のダイアンはアイビスに戻っていた。社長の行き先を聞くも、誰も自家用ジェットの行き先を知らず、連絡も取れない状態だ。自分が犯人と交渉すると息巻くダイアンだったが、役員のグッドローに邪魔され、独断で行動を開始する。実はウォルトと連絡を取っていたグッドローは、彼に進捗状況を尋ねるメールを送る。ウォルトからは「マンボは冷たい」というメールが返ってくる。
警察がテレビ局に到着した。犯人の名前はカイル・バドウェルと判明。テレビ局前から電話で交渉を試みるも、カイルは「リーとしか話はしない」と電話を切らせてしまう。爆弾があるため、犯人の射殺も難しい。なおも生放送を続ける『マネーモンスター』に、全米中が釘付けになっていた。パティはイヤホンマイクでリーに指示を出し、何とかカイルを説得させようとする。しかしリーの発言はことごとくカイルを怒らせてしまう。カイルの妻による説得は、妻がカイルを罵倒し失敗。視聴者に呼び掛けて皆でアイビス社の株価を上げようとするも、リーの日ごろの傲慢ぶりがたたって逆に株価が下がってしまう。
映画『マネーモンスター』のあらすじ【転】
パティはなぜアイビス社の株が大暴落したのか、ダイアンに調べるよう頼む。ダイアンはバグを起こしたシステムの開発者に連絡をとることにする。開発者と電話したダイアンは、株価の暴落の陰には、システムのバグではなく人為的な原因があったことを知る。ウォルトに疑いを持ったダイアンは、ようやく帰国した彼の携帯を盗み見る。
ダイアンはウォルトの記者会見をセッティングし、パティに連絡した。警察がリーのベストを撃って爆発を阻止しようとしていると知り、リーはカイルとともに会見場へ向かうことにする。カメラマンのレニーも、撮影を続けるため同行する。パティたちスタッフ数名は別行動を取りウォルトの狙いを探る。ダイアンからの情報により、ウォルトがアフリカの鉱山ストライキ首謀者・マンボに会いに行っていたことがわかった。警察に囲まれながら進むリーに、カイルは爆弾が偽物だと言うことをこっそり明かす。だがもう後には退けない。
パティはこっそりリーと連絡を取るため、プロデューサーのロンにイヤホンマイクを持って行かせる。隙をついてイヤホンを渡そうとするロンをカイルが撃ってしまうが、なんとかイヤホンはリーの手に渡った。ついに2人は会見場に到着。おりしもテレビで事情を知ったウォルトが、会場から逃げ出そうとするところだった。
映画『マネーモンスター』の結末・ラスト(ネタバレ)
ウォルトを捕まえた2人は、パティの指示通り彼を問いただす。ウォルトは鉱山ストライキで暴落した鉱山株を、自社株から金をねん出して買った。その後で首謀者マンボを買収してストをやめさせ、高値で株を売り払うつもりだった。しかし買収が失敗に終わり、大きな損失となってしまったのだ。最初ははぐらかそうとするウォルトだったが、マンボとの密会映像がスクリーンに映し出されると、突然開き直り始める。
カイルはリーが着ていた爆弾付きベストをウォルトに着せ、逮捕や賠償ができなくても、せめてカメラの前での謝罪を要求する。銃と爆弾に怯えたウォルトは、しぶしぶ謝罪した。カイルは自分にはもう未来がないことを悟り、銃を発砲、警察に射殺されてしまった。こうして事件は幕を閉じる。
事件後、リーとパティは病院のテレビでその後の顛末を見ていた。カイルに撃たれたロンは一命を取り留めた。ウォルトの会社には、不正な外国との取引の疑いで警察のメスが入ることに。さらに、銃の発砲に腰を抜かすウォルトの動画が、世界中でインターネット配信されていると言う。ニュースを見ながら、2人は次の放送で何をするか相談するのだった。
映画『マネーモンスター』の感想・評価・レビュー
ジュリア・ロバーツとジョージ・クルーニーが個性的なキャラクターを魅力十分に演じているので楽しめるのは楽しめるが、よくあるサスペンスのどんでん返しの域を出ないので物語としては物足りない。説明が十分とは言えない割に説明自体は多く、しかも本筋とはあまり絡まないので、あまり映画には向いた題材とは言えなかったのではないだろうか。お涙ちょうだいで株価が動くのかというシーンをやりたいだけの映画に見える。もちろんそこは面白かった。(男性 30代)
素早い展開と100分を切る短さで飽きずにさらっと観れた。
俳優としてのジョディ・フォスターには複雑さや深みがあると思っているのだが、監督作品はかなり素直で驚いた。素直と言えば聞こえはいいが、言い換えると何も残らない。テレビを見ている人に協力を訴えかけたシーンには引き寄せられたが展開していかず肩透かし…その先を観てみたかった気もするがそういう話ではないということか。世の中の色々な状況を利用して金儲けを企む輩がいるから油断せずにいようという警笛か。(男性 40代)
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