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映画『地球に落ちて来た男』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『地球に落ちて来た男』の概要:「20世紀でもっとも影響力のあるミュージシャン」にも選ばれた伝説のロック・スター、デヴィッド・ボウイ主演で描く名作SF映画。地球にやってきた宇宙人の姿を、悲哀を交えて描く。

映画『地球に落ちて来た男』の作品情報

地球に落ちて来た男

製作年:1976年
上映時間:119分
ジャンル:SF
監督:ニコラス・ローグ
キャスト:デヴィッド・ボウイ、リップ・トーン、キャンディ・クラーク、バック・ヘンリー etc

映画『地球に落ちて来た男』の登場人物(キャスト)

トーマス・ジェローム・ニュートン(デヴィッド・ボウイ)
枯れ果てた遠い惑星から、水を求めて地球にやってきた宇宙人。故郷の妻子の元に帰るため、イギリス人のふりをして進んだ技術で会社を興し、宇宙船を開発しようとする。
ネイサン・ブライス(リップ・トーン)
科学が専門の大学教授。トーマスに見いだされ、宇宙船開発の仕事に雇われる。
メリー・ルー(キャンディ・クラーク)
トーマスが泊まったホテルの従業員。次第にトーマスと恋人関係に発展する。
オリバー・ファーンズワース(バック・ヘンリー)
特許法専門の弁護士。トーマスに雇われ、トーマスの会社「ワールド・エンタープライズ」を実質経営する立場に就く。

映画『地球に落ちて来た男』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『地球に落ちて来た男』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『地球に落ちて来た男』のあらすじ【起】

ニューメキシコ州のとある湖。突如光が走り、謎の物体が湖に落ちてきた。そこからやってきた男は、街にたどり着き、「イギリス人のトーマス・ジェローム・ニュートン」と名乗る。彼はのどがひどく乾く様子で、水を何杯も飲んでいる。

特許法を専門とする弁護士、オリバー・ファーンズワースのもとにトーマスがやってきた。ファーンズワースはトーマスの持ってきた書類を見て驚愕する。そこに書かれた技術があれば9つの特許をとり、カメラ産業を手中に収めることができる。利益は3億ドルを超えるだろう。トーマスは莫大な金を必要としており、オリバーを通して新会社「ワールド・エンタープライズ」を興す。

大学に勤める科学者ネイサン・ブライスは、女生徒が持っていたワールド・エンタープライズ社製のカメラを見て、その技術に驚く。以来そこで働きたいと思うようになる。

トーマスはニューメキシコを訪れていた。ホテルの部屋に案内してもらう途中、エレベーターの揺れに失神してしまう。介抱してくれた従業員のメリー・ルーと、次第に恋人関係になっていく。

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映画『地球に落ちて来た男』のあらすじ【承】

トーマスの会社は莫大な利益を得るようになっていた。トーマスは何台ものテレビを一度に見ながら、ファーンズワースに指示を出し続けていた。ネイサンはワールド・エンタープライズ社での研究の仕事を手に入れた。メリー・ルーは毎日のようにトーマスの住まいに足を運ぶようになっていた。メリー・ルーに聞かれ、トーマスは自分に妻がいることを明かす。

トーマスはメリー・ルーを連れてニューメキシコの郊外へ向かう。そこは以前彼が乗った謎の物体(宇宙船)が墜落した湖だった。トーマスは白昼夢のようなものを見る。それは砂漠化した惑星で、1人の宇宙人が妻子を残して宇宙船に乗り込む姿だった。トーマスはワールド・エンタープライズ社の財源を使って、宇宙計画に乗り出すことをファーンズワースに指示する。ネイサンも宇宙計画の技術面を任されることになり、例の湖のそばに住むことになった。

トーマスは次第に酒におぼれ、メリー・ルーとの中にも亀裂が生じ始めていた。トーマスはネイサンに会い、宇宙船を見せて仕事を指示する。一方、ワールド・エンタープライズ社だけが一人勝ちの状況をよく思わない者達も現れて、不穏な空気が流れ始める。

映画『地球に落ちて来た男』のあらすじ【転】

ネイサンはトーマスの家にX線カメラをしかけ、トーマスの正体に気づく。メリー・ルーもトーマスの本当の姿を見てしまう。トーマスは宇宙人だった。彼は砂漠化した星から水を求め、地球にやってきたのだ。故郷の星で、残された妻子の命の灯は尽きようとしている。

ついにトーマスの宇宙船が完成し、世間でも話題となる。メリー・ルーはファーンズワースを通じて手切れ金を渡され、泣き崩れる。ファーンズワースの家に男が押し入り、彼は高層階の窓から投げ落とされてしまった。会社の一人勝ちをよく思わない者達の仕業だった。トーマスにも魔の手が忍び寄る。

目覚めると、トーマスは医者たちに取り囲まれていた。ネイサンの密告により宇宙人であることがばれ、監禁され研究材料にされてしまっていたのだ。医者たちはトーマスの人格を無視し研究をすすめる。

月日がたち、ネイサンはメリー・ルーにトーマスが監禁されていることを教える。すでに中年になったメリー・ルーはトーマスの居所を探し当てた。まったく年をとった様子のないトーマスとつかの間の時間をすごすが、結局はケンカ別れしてしまう。

映画『地球に落ちて来た男』の結末・ラスト(ネタバレ)

トーマスの宇宙船は破壊された。どれほどの月日が経っただろうか。ある日、トーマスは部屋の扉のカギが外され、監禁が解かれている事に気づく。トーマスは誰に見とがめられることもなく、建物から静かに逃げ出した。

さらに月日がたった。初老となったネイサンは、メリー・ルーと結婚していた。ワールド・エンタープライズ社での高給は今や過去のもの。今はサンタクロース姿の売り子をし、ささやかな生活を送っている。ネイサンは偶然店で見つけたレコードから、トーマスの行方を探し出すことに成功する。トーマスはカフェでひとり、酒を飲んでいた。研究材料にされていた時にX線を目に当てられたせいで、トーマスの目はほとんど見えなくなっていた。故郷の星に残してきた妻子はすでに亡くなっている。もう宇宙船を開発できるだけの金もない。それでもトーマスはいつか故郷に帰る夢を捨てられずにいるのだ。酒に酔ったトーマスは、静かに、そして悲しげにうなだれるのだった。

映画『地球に落ちて来た男』の感想・評価・レビュー

本作は、宇宙の彼方から心ならずも地球に落ちてきた男トーマスを描いたSFカルト作品。
宇宙人役のデヴィッド・ボウイの美しくも不気味な風貌と醸し出すミステリアスな雰囲気、独特の存在感がかっこよかった。
最後は、トーマスの宇宙船が破壊されたことにより彼が宇宙に帰ることができずに、ほとんど失明状態で既に亡き妻子を想い一人でお酒を飲むという何とも切ないバッドエンドとなっている。
内容は少し難解で時間が長く感じてしまったが、美しさと切なさを兼ね備えた鮮烈な映像世界に浸れた。(女性 20代)


デヴィッド・ボウイを愛でるための映画といえば今作でしょう。
『戦場のメリークリスマス』のジャック・セリアズのような男らしくて仲間想いのキャラクターもかっこいいのですが、ミステリアスで独特な雰囲気を持つトーマスは彼の美しい顔立ちと儚げな表情にものすごくマッチしていて、それを目当てにこの作品を見ると言っても過言ではありません。
結局自分の星に帰れなくなってしまう可哀想なラストなのですが、家族を思う切ない表情にさえときめいてしまいました。デヴィッド・ボウイの魅力が炸裂している作品です。(女性 30代)

みんなの感想・レビュー

  1. こういち より:

    最後あまり意味解らなかったので有り難うございました