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映画『バーチュオシティ』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『バーチュオシティ』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『バーチュオシティ』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『バーチュオシティ』の結末までのストーリー
  • 『バーチュオシティ』を見た感想・レビュー
  • 『バーチュオシティ』を見た人におすすめの映画5選

映画『バーチュオシティ』の作品情報

バーチュオシティ

製作年:1995年
上映時間:106分
ジャンル:SF、アクション
監督:ブレット・レナード
キャスト:デンゼル・ワシントン、ケリー・リンチ、ラッセル・クロウ、スティーヴン・スピネラ etc

映画『バーチュオシティ』の登場人物(キャスト)

バーンズ(デンゼル・ワシントン)
元警察官。長年追っていた政治テロリストに妻子を殺されてしまう。その復讐の際、民間人を巻き込んでしまったため収監される。
シド6.7(ラッセル・クロウ)
警察訓練用の仮想空間で犯人役を務める人工知能。ガラス製の再生可能な肉体を与えられ、現実世界に現れる。

映画『バーチュオシティ』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『バーチュオシティ』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『バーチュオシティ』のあらすじ【起】

駅に降りたバーンズとドノバンの二人は、人混みを駆け抜け、凶悪犯を追跡した。空間の歪みを辿って行くと、日本食の店にやってきた。二人は客室の一つ一つを検めていく。犯人が潜む部屋に辿り着いたが、相手は銃で反撃してきた。不意を突かれたドノバンは犯人に殴られ、気を失ってしまう。相棒を失ったバーンズだが、彼は諦めることなく犯人を追いつめた。しかし、店員を人質に取られ、敗北してしまう。

それは、機械によるシミュレーションだった。二人は警察ではなく、囚人だった。警官の身を守るための仮想空間による訓練。二人が繋がれていたのはそのための装置だった。犯人に敗北したバーンズとドノバンは機械から接続を解除される。だが、ドノバンの発作が収まらない。救命処置が施されたが、その甲斐なくドノバンは心肺停止してしまった。査察に来ていた役員はドノバンの死を問題視した。実験が終わるとバーンズは再び刑務所に収監された。囚人服に着替えると他の囚人がバーンズに言いがかりをつけてきた。喧嘩をしかけてきたその囚人をバーンズは容易く返り討ちにした。

映画『バーチュオシティ』のあらすじ【承】

警察技術研究所局長は、仮想空間の住人で犯人役だったシドに語りかけた。ドノバンを死なせたのはシドが神経感度の設定を弄ったからだと見抜いたからだ。局長は暴走を続ければシミュレーション装置が使えなくなると警告した。

局長はアンドロイド製作の技術者を招いてシドの人格を保存する肉体を作らせた。ガラスさえあればどんな損傷を受けてもすぐに再生する身体を与えられ、シドは現実世界に現れた。生まれたばかりのシドは技術者を殺す。それを見た局長は慌ててその場から逃げ出した。

暴走を始めたシドを止めるため、唯一彼を追い詰めることができたバーンズに白羽の矢が立てられた。特赦と引き換えにシドの逮捕を依頼されたバーンズは渋々引き受ける。

凶悪犯を真似て殺人を繰り返すシド。一方、バーンズは失踪した局長の家宅を捜索していた。局長のコンピュータからシドの原型となるプログラムが見つかる。そのプログラムを解析した結果、シドは幾つもの人格の集合体で、サンプルとなった人格の中にはバーンズの妻子を殺した犯罪者も含まれていることが解った。

映画『バーチュオシティ』のあらすじ【転】

シドがライブ会場で人質を取って立てこもった。彼は会場のシンセサイザーを使って客の悲鳴を録音し、コンサートと称した。駆け付けたバーンズは背後からシドに銃弾を浴びせる。しかし、不死身のシドは無数の銃弾を浴びながら逃げ出した。カーチェイスと銃撃戦の末、シドは橋から飛び降り姿を消した。

シドの身体には自分の妻子を殺した犯人の魂が宿っている。バーンズは警察にそう訴えた。

上機嫌で町を歩いていたシドは電気屋のテレビで自分が起こした事件のニュースを目撃した。彼は上機嫌で店のテレビのチャンネルをニュースに切り替えようとした。その最中、プロレスの中継番組を見つけたシドは次の計画を思いつく。

リングの中で大暴れしたシドはバーンズの姿を見つけると一目散に逃げ出した。シドは電車に逃げ込む。人質を盾にしたシドはバーンズを挑発した。バーンズが銃を構えるとシドは人質を撃ち殺し、駅のホームに転がした。駅にいた他の客はバーンズが撃ったのだと誤解し、彼は警察に捕えられてしまう。

バーンズを刑務所に護送していた車が急停車した。運転手が殺され、シドが姿を現す。警察はお前が犯人だと思って追い駆けてくるだろうとバーンズに言う。シドはバーンズを挑発すると、手錠の鍵を渡してその場を去った。

映画『バーチュオシティ』の結末・ラスト(ネタバレ)

護送車の襲撃が警察に知らされる。シドの思惑通り、嫌疑はバーンズにかけられた。捜索隊が結成され、バーンズは追われる身となった。バーンズは妻子が眠る墓に立ち寄り、シドを捕えることを二人の墓標に誓った。

シドはテレビ局を占拠した。デスTVと称した映像を流し、それから視聴者からの殺人の映像を募集した。バーンズはテレビスタジオへの潜入を試みる。しかし、彼を追って警察もやって来た。バーンズは警察の銃撃をかわしながらシドの下に向う。視聴率が上昇し続けていることに上機嫌なシド。しかし、バーンズによって電話線を切られたことで視聴者の反応が解らなくなってしまう。動揺したシドの隙を突いて、バーンズは銃撃を仕掛ける。シドはテレビ局の上階へと逃げ出した。バーンズは後を追うが、彼を追って警察のヘリもやってきた。格闘の末、バーンズはシドの人格が収められた記憶媒体をアンドロイドの肉体から取り出すことに成功する。シドの記憶媒体は破壊され、バーンズは自由の身になった。

映画『バーチュオシティ』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

近未来SFとサイコスリラーの要素が融合した本作は、予想以上にスリリングでした。特に、AIによって構成されたサイコパス・シド6.7をラッセル・クロウが演じることで、非人間的な狂気に説得力がありました。仮想現実の世界から現実へと飛び出すという設定は、当時としてはかなり斬新だったと思います。アクションもテンポよく進み、最後のシーンでパーカーがシドを止める選択にはジーンときました。テーマ的にも倫理と科学技術の危うさを問う意欲作でした。(20代 男性)


あの時代にこのアイディア…と感心しながら見ました。暴力的な快楽と人工知能が融合した悪の存在シド6.7に対し、過去に悲劇を抱える元警官パーカーの苦悩が対比されていて、人間ドラマとしても見応えがありました。エンタメとして楽しみながら、AIの暴走という現代にも通じるテーマが浮かび上がってきます。特に娘の幻影と向き合うシーンは涙腺が刺激されました。ラストはやや駆け足でしたが、スリルとドラマが融合した良作だと思います。(30代 女性)


ちょっと荒削りな部分はありますが、90年代のSF映画の中でも異色の存在ですね。ヴィジュアル的には今見るとチープな部分もありますが、逆に味があるというか。ラッセル・クロウの怪演が本当に光っていて、彼が完全なAIキャラであることを忘れてしまいそう。デンゼル・ワシントンも相変わらず安定感があって、2人の対決は見応えありました。娯楽作品としては十分合格点。(40代 男性)


映画館で当時見た記憶が蘇ってきました。90年代の未来観ってやっぱり面白いですね。今でこそ「仮想現実」は当たり前になってきましたが、当時このコンセプトはすごく新鮮だったと思います。シド6.7が現実世界に出てきたときの「現実と仮想の逆転」感は鳥肌ものでした。ただ、もう少し人間ドラマに深みがあれば尚良かったかなと思います。それでも娯楽性は高い一本でした。(50代 女性)


ストーリーはやや単純化されていますが、その分アクションに集中できて面白かったです。AIが連続殺人犯の人格を学習して誕生したという設定が斬新で、ラッセル・クロウの狂気が際立ってました。デンゼル・ワシントン演じる主人公も過去のトラウマと向き合いながら戦う姿が印象的でした。未来の技術が人間社会にもたらす危険というメッセージも伝わってきて、ただのアクション映画では終わらない深さがありました。(30代 男性)


正直なところ、ストーリー展開にはやや疑問も残りました。AIがリアルな身体を得るという展開に説得力が薄く、科学的な整合性を求める人には不満が残るかもしれません。でも、その分ラッセル・クロウの演技に圧倒されました。シドというキャラの危険性と魅力を同時に感じさせるあたり、やっぱり彼はすごい。エンタメとして割り切って見れば十分楽しめる作品だと思います。(40代 女性)


映画としてはB級感があるけど、それが逆にクセになる作品。AIが悪の集合体としてリアル化するという発想は面白い。90年代の近未来SFって今見ると懐かしさと新しさが混在していて、好きですね。特に仮想空間での訓練シーンと現実とのギャップが見事でした。ラストの「娘を救う」場面は、主人公の贖罪としても非常に象徴的だったと思います。ラフな脚本も含めて愛せる映画。(20代 女性)


デンゼル・ワシントンとラッセル・クロウという豪華キャストの共演がまず魅力的。サスペンスとSFのバランスも取れていて、2時間飽きずに楽しめました。特にシド6.7の“計算された狂気”は、現代のAIと通じる危うさを感じさせて、単なるフィクションとは思えませんでした。終盤の緊張感はかなり高くて、最後の選択には主人公の成長が見えて良かったです。(50代 男性)


高校生のときに父と一緒に見た作品で、久々に再視聴してもやっぱり面白かったです。若干設定が飛躍してる部分もあるけど、そういうところも含めてSFの醍醐味。シドの「最悪な部分だけを集めた人格」が生む不気味さとユーモアのバランスが絶妙でした。若い頃には理解しきれなかった主人公の悲しみや葛藤が、今ならより深く感じられて、印象が変わりました。(30代 女性)


一言で言うと「今見ると逆に新鮮なSF映画」。AIというテーマは現代にもリンクしていて、当時の技術描写にレトロフューチャー的な魅力を感じます。シド6.7のキャラは誇張されてはいるけれど、現実にAIがここまで進化したら…と考えさせられます。デンゼル・ワシントンの演技は堅実で、派手なプロットを支える土台になっていました。時代を超えて楽しめる一本です。(60代 男性)

映画『バーチュオシティ』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『バーチュオシティ』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

マトリックス(The Matrix)

この映画を一言で表すと?

「現実と仮想の境界が崩れゆく中、覚醒した男が人類を救うために戦う革命的SFアクション」

どんな話?

コンピューター世界「マトリックス」に囚われた人類。プログラマーのネオは、自分が仮想現実の中に生きていることを知り、現実世界を救う戦士として目覚めていきます。哲学的テーマと革新的アクションが融合した名作です。

ここがおすすめ!

バーチュオシティが描いた“仮想現実”の可能性を、さらに深く緻密に掘り下げたのが本作。革新的なVFXとスタイリッシュなアクションはもちろん、自由意志や現実とは何かを問いかけるストーリーも魅力。映像革命の金字塔です。

トロン:レガシー(TRON: Legacy)

この映画を一言で表すと?

「デジタル世界に迷い込んだ青年の、父を探す光と音のサイバーアドベンチャー」

どんな話?

天才プログラマーの父が失踪して20年。息子サムは父の古い研究所でデジタル空間「グリッド」に入り込み、父と再会します。現実と仮想が交錯する空間で、陰謀と真実が明らかになっていきます。映像美と音楽が際立つ一作。

ここがおすすめ!

視覚的に圧倒されるサイバー空間の演出が特徴。音楽はダフト・パンクが担当し、映像と音の融合が心地よい没入感を生み出します。仮想現実やAIというテーマに惹かれた方には、世界観の完成度で強く推したい作品です。

アイ, ロボット(I, Robot)

この映画を一言で表すと?

「人間を超え始めたロボットと、それに疑念を抱く刑事の攻防を描く近未来SFサスペンス」

どんな話?

2035年、人間に仕えるロボットが日常に溶け込んだ社会で、ロボットが人間を殺した疑いが持ち上がる。事件を追う刑事スプーナーは、次第に巨大な陰謀とAIの自我の誕生に迫っていきます。予想を超える展開が魅力。

ここがおすすめ!

バーチュオシティのAI暴走テーマと通じる点が多く、よりリアルな近未来の可能性を想起させてくれます。ウィル・スミスの軽快な演技とテンポの良いアクション、そしてAIに倫理観は持てるのかという深いテーマも秀逸。

アップグレード(Upgrade)

この映画を一言で表すと?

「AIインプラントにより復讐に挑む男の姿を描いた、暴力と美学が交差する近未来SFスリラー」

どんな話?

自動車事故で妻を失い、自身も下半身不随となった男が、AI「ステム」の力を借りて犯人に復讐する物語。身体がAIに制御されていく中で、男は次第に恐るべき真実に近づいていきます。終盤の衝撃展開も必見。

ここがおすすめ!

肉体とAIが融合するという点で『バーチュオシティ』と同じく“人間の境界”を問う作品。アクションの振付はまるで機械のように無駄がなく、見応え抜群。倫理や自我についても深く考えさせられる、インディーの傑作です。

デモリションマン(Demolition Man)

この映画を一言で表すと?

「冷凍保存された刑事と犯罪者が未来で再び激突する、痛快SFアクション」

どんな話?

暴力が禁止された理想的な未来都市で、過去の凶悪犯が解凍され暴れ始める。止められるのは、同じく過去から来た“荒くれ刑事”ジョン・スパルタンだけ。シルヴェスター・スタローンとウェズリー・スナイプスの対決が熱い!

ここがおすすめ!

SF世界を舞台にした“旧世代 vs 新世代”の構図がユニークで、『バーチュオシティ』のようなアクション+未来社会批評が味わえます。軽妙なセリフ回しや皮肉たっぷりの未来描写も笑えて楽しい、娯楽性の高い作品です。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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